ジョージ・オーウェル『1984年』が売れるとき、社会は全体主義を警戒?

更新:2017.5.29

全体主義国家と監視社会がテーマであるジョージ・オーウェルのSF小説『1984年』。ディストピア(反ユートピア)小説で有名な本書は、20世紀に書かれた世界的名著の1冊です。今回は注目を浴びているワケとあらすじなどをまとめました。

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小説『1984年』とトランプの関係性

本書の出版年は1949年ですが、ここ最近、書店やメディアなどで取り上げられ話題になっています。アメリカの通販サイトアマゾンでも2017年1月、売り上げ上位に急浮上しました。それではなぜ出版から半世紀以上経ったいま、本書が注目を浴びるのでしょうか。

その背景には、2017年1月に就任したトランプ政権が関わっているといいます。

トランプ大統領や報道官は、真実を無視した「もうひとつの真実(オルタナティブ・ファクト)」を主張。アメリカの人々の間で、全体主義に対する懸念が広がりました。

かくして、全体主義体制や監視社会が描かれる本書の売り上げが、爆発的に伸びたというワケです。またその波は、日本にも伝わりました。

なお本書は2013年、エドワード・スノーデン氏が政府による不正な個人情報収集行為を暴いた際にも話題になっています。

著者
ジョージ・オーウェル
出版日
2009-07-18
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ジョージ・オーウェルとは、どんな人物か

『1984年』の作者であるジョージ・オーウェルは、1903年にイギリス領のインドで誕生しました。イギリスの名門私立学校であるイートン校卒業後は、イギリス植民地下にあったビルマにて警察官として働きます。

そこで植民地の実態を知ったオーウェルは、帰国後には、贖罪意識と冒険心もあって、パリやロンドンで貧しい放浪生活を送りました。その後、いくつかの職を経て作家となり、全体主義やスターリン体制を批判し寓話的に描いた『動物農場』や今回紹介する『1984年』などの世界的名著を世に残しました。

『1984年』のあらすじ

舞台は、独裁者「ビッグ・ブラザー」が支配する全体主義国家「オセアニア」。ここでは国民の言動は厳しい監視下に置かれ、国の体制に従わないと判断されれば「思考警察」に捕まってしまうといいます。

主人公のウィンストンは、国の独裁体制に不信感を募らせる人物。彼はある日、ジュリアという美しい女性に出会い、禁断の恋に走っていきます。さらにこの恋愛をきっかけに、反体制派の地下活動に興味を持ち始めるのでした。

小説『1984年』の要約を知りたい方へ

初版から現在まで、約3000万部が発行されたという本書。時代を読み解くうえでも、世界に通用する教養を身につけるうえでも、ぜひこの機会に読んでおきたい1冊です。

とはいえ、実際に手にしてみると、ずっしりとした重さがあります。というのも、そのページ数は早川書房の新訳版(2009年)で512ページもある本なので、当然なのかもしれません。

ここまで記事を読んできたけれど、「時間がない……」「疲れてしまって、本を読むまでの気力が起きない……」「なんとなく話が複雑そう……」ーーそんな方に、本の要約サービス「flier(フライヤー)」をご紹介します。1冊読んでみることもおすすめしますが、まずは要約を読んでみるのもいいのかもしれません。

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なおこのサービスは、月額いくらかを支払うことで難易度の高い本などがチェックできるものですが、現在(2017年5月時点)、『1984年』など20数冊の要約は無料で読むことができます。この機会にぜひ一度チェックしてみてください。

著者
ジョージ・オーウェル
出版日
2009-07-18
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2017年1月のトランプ政権就任後、ジョージ・オーウェルの『1984年』が再び脚光を浴びました。全体主義国家と監視社会を巧みに描き出す本書は、今回の話題になる前から世界で読み継がれてきた名著です。

少し長めの本ですが要約などもありますので、ぜひ一度読んでみてください。現代社会を読み解くうえで、ヒントを得られるかもしれません。

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