『サピエンス全史』で学ぶホモ・サピエンス繁栄の理由

更新:2021.12.7

ビジネス書大賞2017に輝いた『サピエンス全史』。50近い国で刊行され、世界的に大ヒットしている本です。今回は、本書の全貌と作者ユヴァル・ノア・ハラリの紹介を整理しました。 また、本作は「flier」で無料で概要を読むこともできます。さまざまなビジネス書、教養書を10分で読めるスマホアプリなので、時間がない方、ご自身で概要を知りたい方はまずはそちらで読んでみてはいかがでしょうか?

ブックカルテ リンク

『サピエンス全史』とは

現生人類である私たちホモ・サピエンスの祖先は、なぜ生き残り、食物連鎖の頂点で文明を繁栄させることができたのでしょうか。『サピエンス全史』では、こんな挑戦的な疑問に対して、3つの革命(認知革命、農業革命、科学革命)を軸に紐解いていきます。

現生人類に近い生き物が登場したのは、約250万年前。また最低でも6種類のヒトの種が、10万年前までは生きていたといいます。そのようなかで私たちの祖先は生き残ったのです。とはいえ最近まで、サバンナでは敗北を帰していたといいます。そんな彼らの勝因は「妄想の力」にありました。

本書は、このようにして過去だけを分析する本ではありません。下巻では、近年話題となっている人工知能や遺伝子操作が発展し、到来する可能性がある「超ホモ・サピエンスの時代」などについても述べられているのです。

また本書について、難しそうだという印象がつきまとうかもしれません。しかし読み進めやすい文章だという声もよく聞かれますので、安心です。このことは、本書の魅力の一つでもあるでしょう。

著者
ユヴァル・ノア・ハラリ
出版日
2016-09-08
flierで無料で読んでみる

ユヴァル・ノア・ハラリとは

ユヴァル・ノア・ハラリは1976年、イスラエル北部の都市ハイファで生まれました。イギリスのオックスフォード大学で中世史や軍事史を専攻し、2002年に博士号を取得。現在(『サピエンス全史』刊行時点)、エルサレムにあるヘブライ大学で歴史学の教鞭を執っているといいます。夫は、イツィク・ヤハブ(Itzik Yahav)です。

また公式HPによれば、現在の研究はミクロストリア(英: マイクロヒストリー)的な疑問ーー歴史と生物学の関係は何なのか、ホモサピエンスと他の生物の本質的な違いは何なのかなどーーに焦点を当てているといいます。

それでは、なぜこのような大きなテーマに取り組むのでしょうか。ハラリはフィナンシャル・タイムズのインタビューのなかで、「いつも歴史に関するダイナミックな疑問に対して、関心を持っていました。たとえば、われわれは祖先より幸せなのか、なぜほとんどの社会で男性が女性より優位なのか……。こんな質問には、少しばかりの状況を見ただけでは答えられません」と述べています。

なお今回ご紹介する『サピエンス全史』は、実は出版社に断られ続け、5社目にしてようやく出版が叶った本です。その後世界的なベストセラーとなり、日本でもビジネス書大賞2017の大賞に輝きました。またハラリは本書のほかに、軍事史や中世の騎士文化を扱う3冊の本を執筆しています(『サピエンス全史』刊行時点)。

まずは『サピエンス全史』の要約を読みたい方へ

上下巻セットでは4000円を超える価格で、のべ600ページ近い本書。話題の1冊であることから、図書館で借りづらい状況も予想されます。このようななかで、「面白そうだけど、購入時期は未定かな……」と思っている方も多いかもしれません。

そんなときにおすすめしたいのが、10分程度で読める要約を提供する「flier(フライヤー)」です。このサービスでは現在(2017年5月時点)、『サピエンス全史』の要約(+レビュー)を無料で楽しむことできます。

「flier(フライヤー)」は、不朽の名作からビジネス書まで、さまざまな本の要約を提供する月額制サービスですが、本書のほかにも20数冊の要約は、なんと「無料」でチェックすることができるのです。またこれらの要約は「各分野の専門家」によって作成されたものなので、「質」も保証されている点が特徴的といえるでしょう。

ぜひこの機会にアプリをダウンロードして、本書以外にも自分に合った本をサクサク見つけてみてください。

著者
ユヴァル・ノア・ハラリ
出版日
2016-09-08

ー ー ー ー ー ー
◆参考:
・Reed, J (2014, September, 5). Yuval Noah Harari. Financial Times.
・Yuval Noah Harari. from http://www.ynharari.com

flierで無料で読んでみる

世界的ベストセラーであるユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』。日本でもビジネス書大賞2017に輝き、今後ますます注目される本になることでしょう。 

読みやすいとのレビューも多い本書ですが、上下巻では600ページ近くなりますので、要約などを活用しながら読み進めるのもいいのかもしれません。興味深い知識のオンパレードが続くであろう本書は、現代社会を考えるうえで、きっと役に立つ本になることでしょう。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る