速読では賢くなれない?経営コンサルタント小宮一慶が教える賢い読書法

更新:2021.12.3

世の中にあふれる速読法を伝授する本。そのようななかで、速読は「頭をよくしない」と主張する本が、小宮一慶の『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』です。とはいえ彼は、速読自体は否定しません。賢くなる読書法とは、どのようなものなのでしょうか。 また、本作は「flier」で無料で概要を読むこともできます。さまざまなビジネス書、教養書を10分で読めるスマホアプリなので、時間がない方、ご自身で概要を知りたい方はまずはそちらで読んでみてはいかがでしょうか?

ブックカルテ リンク

『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』とは

本書では「頭のよくなる」読書方法として、「速読」「通読レベル1」「通読レベル2」「熟読」「重読(再読)」という5つの読書方法を紹介し、解説しています。これらの方法を速度ではなく、《目的別》に使い分けることが重要になってくるのです。

なお著者が意図する「頭のよさ」とは、論理的思考力が高い状態にある人のこと。そのため速読では「頭をよくすること」が難しいといいます。しかし自分にとって必要な情報を手に入れる際に速読は大活躍するので、速読自体が否定されるわけではありません。

個人的には、本をたくさん読みたいと思っている人間なので(教養ぶりたいのではなく物事を考えたり判断したりする際の材料があまりにも乏しいので……)、これまでに速読方法について書かれた本をいくつか手に取ってみたこともあります。しかし、あらゆる本に速読法を適応させようとしていたためか、挫折を繰り返していたのです。

でもなんとなく自分の読書方法は効率的ではないと感じていたのですね。それに意外と「読む方法」を学校教育ではきちんと学んだことがない気もします。

そのようななかで、速さ自体が正しいのではなく、目的によって読書方法を変えることを提示した本書は、目からウロコでした。勘の悪い自分だったからこそ、感動も大きかったといえます。

著者
小宮 一慶
出版日
2008-09-15
flierで無料で読んでみる

小宮一慶とは

著者である小宮一慶(こみや・かずよし)は、1957年に大阪で生まれ、経営コンサルタントを務める人物です。株式会社小宮コンサルタンツの代表だけでなく、十数社の非常勤取締役や監査役でもあります。

まず81年に京都大学の法学部を卒業した後は、東京銀行に就職します。84年からはアメリカの大学院に留学し、MBAを取得しました。帰国後には、国際コンサルタントなどを経験。96年には小宮コンサルタンツを設立します。

今でこそ読書方法について執筆している小宮ですが、実は高校1年生までは読書が大の苦手だったそうです。それが、あることをきっかけに、読書の達人へと変わっていったのです。

本書の要約も今なら無料でチェックできますので(2017年5月時点)、ぜひこの機会に手に取ってみてください。

速読だけではなく、賢い読書方法について解説する小宮一慶の『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』。速読に挫折した方、あるいは読書方法に興味がある方、本質的に読書方法を改善していきたい方にぜひ手に取ってもらいたい1冊です。 

また要約をチェックしたあとには、ぜひ一度本書を手に取ってみてください。読書法別の必読書は、社会人必見でしょう。

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