女のこが自分に迷った時、読む本【ハッカドロップス・マイ】
年をかさねるごとに、
自分のことがわからなくなる感覚ってある。
そして、分からなくなるからこそ考えて、ぶつかって
そこからまた再発見することもあるのではないか。
女のこが迷ったとき、
自分が’’素敵だ’’と思う、先を行く人の本を読んでみると
頼もしい気持ちになる。

そんな5冊を今回は、お勧めします。

観光の哀しみ

著者
酒井 順子
出版日
2003-06-28
「旅行はもうしたくない。私は観光に向いてない」
と、最近、私の友達が言いました。
何があったから哀しいというのではなく、
奥底にコンコンと流れている哀しみというのが
旅中ふとした瞬間に露呈するのを感じることがあります。
この本の冒頭では根底にあるそれを、「招かれざる者の哀しみ」と表現しています。
旅をする中で、できるだけ観光とは離れようと思っていても
どこかで観光地には頼ってしまうものです。
得体の知れなかった哀しみの正体を理解しておけば、
コントロールできることも増えると思う。
“陳腐さというのは、とことん突き詰めると突然ダサくなくなるという、突然変異をきたすことがあります”
これにも共感。

日常生活

著者
群 ようこ
出版日
他人のブログを読むことは多々あれど
日記を読むことはあまりないと思う。
「日記」は、より個人的な文章で綴られていて
覗き見しているような感覚になる。
自分も通ってきた10代の日記でもなく
自分がこれから通るであろう、年上の女のひとの日記に興味津々で読み進めると……
年を重ねても、考えることって意外と変わらないのかもなぁ
という気になったり。
まだこんな愉しみは知らないぞ、っと
ワクワクしたりできました。

女ざかりからの出発

著者
桐島 洋子
出版日
“女の一生には、美人になるチャンスが三度ある。
一度目は、母の胎内から生まれ出るとき。二度目は、少女から女へと変身する混乱期。
三度目のチャンスは、多分四十代のはじめ頃”(本文より)
年を重ねるほど
生き方がその人に仕草や外見、話し方にも現れてくるものだと思う。
三度目のチャンスは特に
本人の努力と心がけ次第だと書いてあり、気が引き締まります……
これといった原因もない憂鬱、子供との関係、
エレガンスについて、男友達についてなど
興味深いお話がたくさんで
確かに、と共感するところも多いエッセイ集です。
桐島洋子さんが素敵だからこそ、
この本を読めて嬉しいと思う。

着ること、生きること

著者
光野 桃
出版日
これからどんな洋服を着ていようかしらと
考える節目ってありませんか?
何を大切にするかとか仕事とか家族とか
いろんな要素で着る服って変わってくるものだと思う。
つまり洋服を着ること、そのこなし方は
そのままその人の生き方に結びついている。
私も服に迷うことってあるけれど
服装がバシッと決まってる人ってやっぱりかっこいいから
変わらない自分のファッションを確立したいなぁと思いながら読むこの本は、
とても参考になりました。

みんないってしまう

著者
山本 文緒
出版日
変わっていく周りの環境や人に
取り残されたような気持ちになることってあります。
みんないってしまう、
そう思う時、
自分も少しづつ、じりじりと
変わろうとしている時期なのではないかと思います。
しかし、いつまでも、うかうかとはしていられない。
変わっていくものを意識して、少しせっかちになったと
本文にはありました。
私も、少し、せっかちになろうと思う。

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