外国人目線で改めてニッポンを知る本

更新:2021.12.5

海外での試合から帰国して、成田空港でいつも思うのが「やっぱり日本はいいなぁ」ということだったりします。外国人の視点から観るニッポン、斬新な切り口のニッポン。今月は、私たちが住む日本について新鮮な発見をもたらしてくれる本をご紹介します。

ブックカルテ リンク

赤裸々な事実を突きつける一冊

著者
厚切りジェイソン
出版日
2015-11-05

日本人が曖昧にしている部分をズバリ一刀両断して、良くも悪くもニッポンという国が丸裸にされています。厚切りジェイソンさんのバイタリティ溢れる行動力や情熱を本書で知ると「日本人は見えない恐怖に怯えすぎていて、結局何も成すことなく人生を終えていくんだな」という事実を突きつけられている気がして、結構ショックです(笑)。生きるエネルギーに溢れた一冊。答えは常にシンプルだ、本書を読み終えてそんなことを思いました。

英語で学ぶ日本のカルチャー

著者
エクトル ガルシア
出版日
2011-06-10

タイムスプリッターズとしてタッグチームを組んでいる、デトロイト在住アレックス・シェリー選手の家で発見した本。研究熱心な彼は(最近はあまり来日していないけれど)来日のたびに、秋葉原に通い「まんだらけ」や「スーパーポテト」に顔を出す親日家……というか、自他共に認めるオタクです(笑)。「オタクのことを英語ではGEEKというんだ」とシェリー本人に教えてもらいました。本書はもちろん英語で日本の比較的新しめなカルチャーが紹介されていますが、それがまた日本人にとってはいい英語の勉強になります。

日本人的アイデンティティを示すもの

著者
鴻上 尚史
出版日
2015-04-16

NHK BS1の番組「cool japan 発掘!かっこいいニッポン」の司会を務める著者が“日本人が気づかず、外国人がクールだ”と思っていることをまとめた本です。日本に生まれ、日本人として育ったがゆえの盲点。「あ、そこね!」という新たな気づきが本書にはあります。

2005年、プロレスラーになるべくメキシコに1人で行ったとき。滞在先のホームステイで求められたのは「日本ってどんな国?」という問いの答えでした。うまく答えられず、自分自身の日本人としてのアイデンティティを疑ってしまいました。KUSHIDA的クールジャパン!は日本の“洗顔フォーム”に1票いれます。日本のドラッグストアで手に入るような安くて良質な洗顔フォームが海外にはないのです。ちなみに、海外遠征の必需品は“洗顔フォーム”……と、あと“サトウのごはん”です。

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