さて、結婚といえばプロポーズはつきものですが、理想のプロポーズはありますか? たとえば「月が綺麗ですね」と言われたらどうでしょう。これは、夏目漱石が“I Love You”をそう訳したことが始まりです。有名な返答例は、「死んでもいいわ」「傾く前に出会えて良かった」ですね。一度でいいから、こんなロマンチックな告白をされてみたいものです。
今回も、前回に引き続き、オススメの恋愛小説をご紹介します。
イニシエーション・ラブ
- 著者
- 乾 くるみ
- 出版日
- 2007-04-10
ラストのどんでん返しが凄いと話題をよんだ小説ですね。
最初は、どこにもあるような恋愛小説なんですが、ラスト2行で度肝を抜かれます。私も思わず「え……?」と声をあげてしまったほどです。私はあまり、一度読んだ本を読み返す事は好きではないのですが、これは理解する為にもう一度、そして、トリックが分かってからもう一度と、何回でも読み返したくなるお話です。分かってから読むと、「あー!このシチュエーションはこういうことなのか!」と、さらに面白く読めるんですね。
あまり小説を読まないメンバーにオススメしたら、面白かった!といろいろな小説を読み始めたので、あまり本を読まない方にもオススメです! 何回読んでも飽きない小説。ぜひ驚きの世界に足を運んでみてください。
試着室で思い出したら、本気の恋だと思う
- 著者
- 尾形 真理子
- 出版日
- 2014-02-06
ファッションビル「ルミネ」のキャッチコピーを担当されたことで有名な、尾形真理子さんが書かれた小説です。
これは、私も今まで読んだことのない小説でした。短編集になっているのですが、男女間のリアルな心の揺れ動きがひしひしと伝わってくる。でも、どこか美しく儚いというか。恋愛小説とファッション、そして美が同時に融合されているような印象を受けました。
私は正直、恋愛小説というカテゴリーがあまり得意ではなく、いつもミステリーだったりサイコホラーを読んでいたのですが、この小説は「本を読む」という感覚ではなく、「美しい言葉が紡がれている詩集」のような気分で読めました。恋愛小説に固定概念がある方も、構えずにぜひ読んでみてくださいね。