どんでん返しから詩的な味わいまでーー何度でも読み返したくなる恋愛小説

どんでん返しから詩的な味わいまでーー何度でも読み返したくなる恋愛小説

更新:2021.12.13

初夏の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。6月といえば、結婚すると幸せになれると言われている「ジューンブライド」が思い浮かびます。これに関してはいろいろな説がありますが、何にせよ、ご結婚された方々が幸せになることを願っています。

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さて、結婚といえばプロポーズはつきものですが、理想のプロポーズはありますか? たとえば「月が綺麗ですね」と言われたらどうでしょう。これは、夏目漱石が“I Love You”をそう訳したことが始まりです。有名な返答例は、「死んでもいいわ」「傾く前に出会えて良かった」ですね。一度でいいから、こんなロマンチックな告白をされてみたいものです。

今回も、前回に引き続き、オススメの恋愛小説をご紹介します。

イニシエーション・ラブ

著者
乾 くるみ
出版日
2007-04-10
ラストのどんでん返しが凄いと話題をよんだ小説ですね。

最初は、どこにもあるような恋愛小説なんですが、ラスト2行で度肝を抜かれます。私も思わず「え……?」と声をあげてしまったほどです。私はあまり、一度読んだ本を読み返す事は好きではないのですが、これは理解する為にもう一度、そして、トリックが分かってからもう一度と、何回でも読み返したくなるお話です。分かってから読むと、「あー!このシチュエーションはこういうことなのか!」と、さらに面白く読めるんですね。

あまり小説を読まないメンバーにオススメしたら、面白かった!といろいろな小説を読み始めたので、あまり本を読まない方にもオススメです! 何回読んでも飽きない小説。ぜひ驚きの世界に足を運んでみてください。

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う

著者
尾形 真理子
出版日
2014-02-06
ファッションビル「ルミネ」のキャッチコピーを担当されたことで有名な、尾形真理子さんが書かれた小説です。

これは、私も今まで読んだことのない小説でした。短編集になっているのですが、男女間のリアルな心の揺れ動きがひしひしと伝わってくる。でも、どこか美しく儚いというか。恋愛小説とファッション、そして美が同時に融合されているような印象を受けました。

私は正直、恋愛小説というカテゴリーがあまり得意ではなく、いつもミステリーだったりサイコホラーを読んでいたのですが、この小説は「本を読む」という感覚ではなく、「美しい言葉が紡がれている詩集」のような気分で読めました。恋愛小説に固定概念がある方も、構えずにぜひ読んでみてくださいね。

きみにしか聞こえない

著者
乙 一
出版日
2009-05-14
ケータイを持っていない内気な女子高生の主人公。ある日、空想の中のケータイが鳴り始めた事で始まった、優しく切ないラブストーリーです。

これを読んだのは、確か小学6年生の時でしょうか。当時も今と同様に恋愛小説に疎かった私が、初めて読んだ恋愛小説でした。シンプルながらに心にすーっと入ってくるような感覚だったことを覚えています。幼いながらに涙を流し、いろいろと深く考えたものです。

この本は、私の中で本当に大切な1冊の一つです。理由など無しに、不思議と惹きつけられるような感覚なのですが、小学校の時はいつも肌身離さず持ち歩いてました。そんな大切な1冊。是非読んでいただきたいです。

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