「今の人生に大満足」と大きな声で言える人は少ないでしょう。だからこそ本を読むという人も多いのではないのでしょうか。人生をもっと豊かに、と願う方のために、「なりたい自分」、「幸せな自分」、「成功や達成感を得られる自分」になるためにおすすめの自己啓発本をご紹介します。 また、このなかには「flier」で無料で概要を読むこともできる作品もあります。さまざまなビジネス書、教養書を10分で読めるスマホアプリなので、時間がない方、ご自身で概要を知りたい方はまずはそちらで読んでみてはいかがでしょうか?
人生に「こうすれば必ず幸せになれる」という絶対の法則があったら……と思ったことはありませんか。うまくいかないとき、突破口が欲しいときに、人はついついどこかに答えを求めてしまいそうになります。
そういうとき、解決のヒントになりそうなのが「パレートの法則」。イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見したこの法則を紹介し、世界的な大ロングセラーとなったのが本書です。
パレートの法則を知らなくとも、「80:20の法則」「8:2の法則」といった別名であれば知っている人も多いのではないでしょうか。ビジネスにおいては、「売上の8割を生み出すのは、全顧客の2割である」という法則として知られています。
- 著者
- リチャード・コッチ
- 出版日
- 2011-07-22
パレートの法則は本来、経済を考える上で用いられるものですが、著者のリチャード・コッチは、これをビジネスだけでなく「人生の質を高め、深みをもたらすために」(『新版 人生を変える80対20の法則』から引用)も当てはめられると説いたのが、本書の面白いところです。
80:20の法則を人生に照らし合わせれば「幸福の八〇%は時間の二〇%に集中する」(『新版 人生を変える80対20の法則』から引用)ということになります。
20%で満足せず、さらに増やすためにはどうすればいいのか……と考えるヒントが、本書にあるわけです。それは幸せを感じる「20%」の物事に多くの時間と労力を費やすことができれば、可能になります。80:20の法則は、問題点をあぶり出し、改善点を発見することに多いに活用できるのです。
忙し過ぎる毎日にどうしたものかと困っている人や、うまくいかない仕事の問題点を見つけあぐねている人、仕事の効率を上げたいと考えている人など、人生をもっと豊かに過ごしたいと考えているすべての人に、解決のヒントをくれる一冊です。
今日こそこの仕事にカタをつけよう。今回こそ合格点をとろう。次こそダイエットを成功させよう。今度こそ禁煙しよう……多くの人は、そうして日々何かと決意を新たにしています。
でも、その決意が続かないのも日常茶飯事。「次こそは」「今度こそは」が永遠と繰り返されていくことも珍しくありません。人生をより良い方向に向けていきたいけれど、実現するのは簡単ではないのです。
自分は意志が弱いから……と、そんな言い訳で自分をごまかしてきた人に向けて、「意志力をコントロールする」という夢のような方法を教えてくれるのが『スタンフォードの自分を変える教室』です。
- 著者
- ケリー・マクゴニガル
- 出版日
- 2015-10-10
著者のケニー・マクゴニガルはスタンフォード大学での公開講座「意志力の科学」で教鞭をとっています。心理学、神経科学、医学の見地から、健康、幸せ、成功、人間関係において、より良い選択をし、誘惑に打ち勝つためにできることを教えているのです。
この講座は瞬く間に人気を博し、著者はスタンフォード大学で最も優秀な教職員に贈られるウォルター・J・ゴアズ賞を受賞しました。本書にはその教えがまとめられています。
著者の講座を受講した人の多くは、長年悩まされてきた悪癖から解放されたり、挫折し続けてきたチャレンジに成功したりすると同時に、「自分のことが以前よりも好きになり、自らの行動を自らの意志でしっかりと選択できるようになった」(『スタンフォードの自分を変える教室』から引用)のだといいます。
目に見えず流されやすい「意志の力」は、どうすればコントロールできるか。成し遂げたいこと、結果を出したいことを達成できずに悩んでいる人には、この本こそが突破口を切り開いてくれるかもしれません。
忙しい毎日にヘトヘトになっていたり、変わらない日々にうんざりしていたりすると、「このままでいいのかな」「変わらなくていいのかな」と不安になる瞬間がありますよね。
具体的な問題や、こう変わりたいという目標はないけれど、ただ漫然と「このままではいけない」「何とかしなければ」という焦りを感じたときに、ぜひ手にとってほしいのが『自分の時間が3倍になる 人生を変える「時間術」』です。
- 著者
- 千田琢哉
- 出版日
- 2016-09-18
まずは目次を開いて、「本当にこんなふうにできたらいいなあ」と夢物語のように感じられたり、「これはちょっと無理じゃない?」と疑問に思ったり、「一体これはどういうこと?」と気になったりした項目から読んでみることをおすすめします。
なるほどそういうことかと納得させられるばかりでなく、「このままじゃヤバイ……」「悩んでいる場合じゃない。すぐに行動を起こさなければ!」と発破をかけられたような気持ちになること請け合いです。
著者の千田琢哉はハイクラスな方たちとの付き合いが多く、年に何冊もの著作を発表し、若者のカリスマと呼ばれるほどの人気を博している人です。そこそこ辛口で、耳が痛くなるような言葉も少なくありませんが、「成功している人はすでにやっている」という言葉に重みがあるのは間違いありません。
また、仕事や勉強はもちろんのこと、人脈や恋愛、自分磨き、お金にまつわる問題についても、「時間」というテーマをからめることで、今必要なことや、やるべきことが明確に指摘されているのが興味深いところです。
決定的な問題があるわけではないけれど、どこか焦燥感にかられて日々を過ごしている人に、自分を変えるヒントをくれる一冊です。
この記事を読んでいる方で、日頃忙しくしていない人はあまりいないのではないかと思います。それなりに真面目に、それなりに懸命に生きていると、何かと忙しいものです。やらなきゃいけないことも、やりたいことも、やりたいのにやれないことも、たくさん抱えながら人は過ごしています。
でも、やらなくてはいけないことに振り回されていると、疑問が湧いてくるものです。仕事が終わらず毎日終電まで職場にいたり、家まで仕事を持ち帰ったりする生活を、「仕方がない」「当たり前」「仕事がないよりいい」で終わらせていては、豊かな人生とは言えないように思いませんか。
ここに一石を投じたのが、本書『エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする』です。
- 著者
- グレッグ・マキューン
- 出版日
- 2014-11-19
エッセンシャル思考では「より少なく、しかしより良く」という点を重視します。世の中にあることの99%はムダであり、残りの本当に大切な1%に、時間も労力も集中させることによって、より良い結果につなげていこうとするやり方なのです。
著者のグレッグ・マキューンは、Apple、Google、Facebook、Twitterといった世界的大企業のアドバイザーを務める傍ら、スタンフォード大学でも教鞭をとっている経歴の持ち主。本書は全米でベストセラー入りを果たし、多くの著名人からも絶賛されました。
注目すべきは、重要な点をあぶり出すというより、不要な点を見極め「削ぎ落としていく」という方法を取っていることです。
「両立させる」ことが良いこととされることが多いですが、エッセンシャル思考はその真逆を考えます。無理に両立させようとして中途半端に終わるくらいなら、不要なものを削ぎ落として一番大事なことにフォーカスを当て、そこに集中して確実に結果を出すほうを選ぶのです。
休日や睡眠時間、家族との団らん、趣味の時間を削ってまで仕事を両立させることが、本当に「人生の豊かさ」につながるのでしょうか。もし「それは違う!」と感じるのであれば、ぜひこの「削ぎ落としの思考」を本書で学んでみてください。
「忙しい」「時間がない」が口癖になっている人は、もしかしたら手を広げ過ぎているのかもしれません。本当は自分の時間を何に使いたいのか、本書で再確認してみてはいかがでしょうか。あなたの人生を、あなたが望む方向へと変えてくれる一冊です。
「あの人は才能があるから」というセリフ、誰もが1度は言ったことがあるのではないでしょうか。自分ができないことをいとも簡単にやってのける人を見ると、ついそう言いたくなります。
この言葉は「あの人には生まれ持った才能があるから」という意味を多分に含むわけです。しかし、才能とは「遺伝」以外の別のものによって決定される、と述べているのが本書『才能を伸ばすシンプルな本』です。
では、才能は何によって決定するのでしょうか。本書は「行動」であるといいます。才能を磨くための練習法の「秘訣」を知り、これを繰り返すことで脳が鍛えられ、才能として花開かせることができるということです。
- 著者
- ダニエル・コイル
- 出版日
- 2013-06-04
その秘訣の数は、実に「52」。多いと思われる方もいるかもしれませんが、ひとつひとつは実にシンプルでわかりやすいです。
例えば「秘訣14 腕時計をはずす」「秘訣20 ひとりで練習する」「秘訣35 10分おきに3回練習する」「秘訣41 前向きな雰囲気で終える」(『才能を伸ばすシンプルな本』から引用)などは、決して難しいことではありません。しかしなぜそれが必要なのか、才能につながるのか、目次に並んだ項目を眺めるだけで、気になってページをめくりたくなること請け合いです。
それぞれの秘訣は、わかりやすくコンパクトにまとまっていて読みやすいですし、今日からでも実践できる方法がたくさん見つかります。
才能は、それを生まれ持っているかどうかで決まるのではなく、才能を伸ばす方法論をくり返し行動し続けてきたかどうかで決まるのです。人はみな才能を持っているのに、それを発揮するための方法を十分に知らないだけだと本書は教えてくれます。
1つ読者に忠告するならば、才能を伸ばしたいなら、できるだけ早くこの方法論を人生に取り入れたほうがいい、ということです。これは一朝一夕に上達する方法ではなく、正しいやり方を知り、それを継続して行動することで初めてなし得る方法だからです。
あなたの人生により良い瞬間をより早く実現させるためにも、できるだけ早く手にとってほしい一冊となっています。
人生を変える方法は、様々なものがあります。時間の使い方を見直すのか、意志の力を身につけたいのか、考え方を変えたいのか、新しい才能を見出したいのか……。あなたの望むあなたに変わるために、今の自分にはちょっと足りない点を見つけたら、それをカバーするための知識を本に求めてみてはどうでしょうか。