自分を高めたい、磨きたいと書店に足を運んでも、自己啓発本は数多く出版されていて、どれを選べばいいか迷うこともしばしばです。そこで、あなたの悩みにピンポイントに応えてくれる、買って損しないおすすめのベストセラー自己啓発本をご紹介します。
「リーダー」という存在について、あなたはどんな印象を持っているでしょうか。あなたの理想のリーダー像とは、一体どんなものでしょう?
仕事ができて、決断力があり、カリスマ性を兼ね備え、誰が一目置き、明らかに抜きん出ているような人物を想像しましたか?確かに、それもリーダー像のよくある形のひとつです。
しかし、本書の著者は、特別に秀でていなくとも「誰でも頑張ればリーダーになれるし、社長にもなれる」と断言します。
- 著者
- 岩田 松雄
- 出版日
- 2012-10-09
著者は、これまでにザ・ボディショップを展開する株式会社イオンフォレストや、スターバックス・コーヒー・ジャパンといった有名企業のCEOを務め、その就任期間に目覚ましい成長を実現させた、リーダーとして間違いない経歴の持ち主でもあります。それでも著者本人は「普通のおじさん」を自認し、「まわりの人たちに推されるまま、気がついたらとうとう社長にまでなっていた」というのです。
「オレについてこい」というカリスマ的な魅力で部下をリードしていけるようなリーダーになれるのは、一握りです。だから著者は「誰よりも会社を愛し、みんなのために頑張れる」リーダーを目指したといいます。
かっこよくなくてもいいし、生まれつきのリーダーシップなどなくてもリーダーになれる。そのために必要なものは、一体何でしょうか。それは、相手を動かそうとする前に自分が動くことであったり、立場の低い人を大事にする気持ちであったり、意見を押しつけるのではなく相手から聞く姿勢であったりするのです。要するに「人間力」を養うことが大切だと主張しています。
部下への思いや気配りはあっても、その見せ方や伝え方を間違い、お互いにすれ違っている人もいるのではないでしょうか。部下との関係に悩んでいる人や、リーダーとしての決断力や行動力が足りていないと感じる人には、本書が素晴らしい教科書となるはずです。
これまで理想として描かれてきたリーダー像が覆ること間違いなし。現在上司として部下を引っ張っている人にも、これからリーダーとなるべく頑張っている若手の人にも、参考にしてほしい自己啓発本です。
あのとき、自分の考えをもっと押し通しておけば、今ごろ成功していたに違いないのに……。もうひとつの道を選んでいたら、今ごろ大きな結果を手にしていたはずなのに……。過去を悔やむ瞬間は誰にでもあるでしょう。未来は誰にもわからないのだから、悔やんだって仕方がない……と、自分を慰めることもあるかもしれません。
しかし、実は未来を見通すことは不可能ではないと教えるのが、本書です。
そんな魔法みたいな方法があるものか、と思われるかもしれません。その疑問は当然のことで、本書もまた、未来を見通すためには、突飛な方法や特別な手段が必要なのではなく、世の中のテクノロジーがどのように変化していくのか、その動きを読むことが重要だとしています。
- 著者
- 佐藤 航陽
- 出版日
- 2015-08-27
社会が、テクノロジーがどう動くのか。その流れを読んだ上で、「今どの場所にいるのが最も有利なのか」を正しく察知し、それを実現するために備えておけるかどうかが、大きな成果を出すために必要なのです。
「つまり、どういうこと?」と思うかもしれませんね。そもそも、先見性を発揮して大成功する人は、わずか0.1%しかいないといいます。しかしご安心を。なぜなら、本書は実例満載でその思考法について解説されているため、実に分かりやすいのです。
今ではFacebookを利用するのは当たり前のように言われますが、アメリカから上陸してきた当初は、実名登録が原則のSNSなどはやらない、とよく言われました。しかし現状は見ての通り。今では2000万以上のユーザーを誇ってます。
スマートフォンの先駆けともいえるiPhoneも、当初は「おサイフケータイが使えない」「赤外線がないなんてありえない」と批判的な人が多かったのです。言われてみれば「確かにそうだった」と思い出しませんか。
しかし、世の中にはそのとき、FacebookやiPhoneが「当たる」と確信を持っていた人……つまり、大多数には見えない未来を見通す能力を持った人たちがいたことは、間違いありません。その0.1%の人たちにあって、残りの99.9%にはない能力とは、何なのかについて、本書は実例を交えて解き明かしてくれます。
今に至るまでのこと、そしてこれからの未来について、最先端の情報を知ることができるという意味でも、今すぐにでも手にとって読んでおきたい本です。また、10年後、20年後に、ここに描かれた未来がどうなったのか、もう一度読んで確かめてみたいものです。
とっさの時に肝心の言葉が出てこない、そういった経験をしたことはありませんか。
例えばビジネスシーンで、こちらの案件について相手側から鋭い指摘があり、うまい返答が思い浮かばず言葉に詰まってしまったこと……あとになって冷静に考えてみると、「こう言えばよかったじゃないか」と、すぐにいい言葉が思い浮かんだりするものです。
就職や転職を志すとき、避けて通れないのが面接です。事前に準備をしたはずなのに、質問に対して薄っぺらい言葉しか返せなかったり、支離滅裂なことを言ってしまったりしたことはないでしょうか。帰り道で「ああ言えばよかった……」と後悔すること頻りですよね。
- 著者
- 赤羽 雄二
- 出版日
- 2013-12-20
じっくり思考していたとしても、いざそれを言葉にして外に出すことは、実は容易ではないのです。また、頭の中だけで考えていると、考えがあちこち飛んで結局は考えがまとまらないこともあるでしょう。
相手の質問に対して即座に独自の意見を言える、すぐに考えをまとめて企画書が書けるような人になるにはどうすればいいか。思考の質とスピードを高めるためのトレーニング法を解説したのが本書です。
やり方は簡単。A4の紙にペンで思いついたままに書くだけです。1分以内にメモをとり、1日10枚を目安に毎日続けます。そのとき抱いた心のもやもやをメモするもよし、疑問や思いついたアイデアを書き起こすもよし。あとは、本書で紹介されるポイントを踏まえながら、継続するだけです。
ぼんやりと考えていたことが、文字にすることによって明確な形になり、自分の意見となって残ります。続けていくうちに頭が整理され、いざというときにも慌てることなく、スラスラと言葉が口から出てくるようになるわけです。
著者はあのマッキンゼーで多数のプロジェクトをリードしたという強者です。本書の最後にはメールアドレスが公開されている上、Facebookで直接質問することも可能になっています。
「あのとき、こう言えていたら!」という後悔などもうしたくないという方に、おすすめしたい自己啓発本です。
人は生きていれば、必ず誰かと関わります。家族との関わりもそうですし、友達や仕事関係での関わり、恋人との関わりもあるでしょう。人間関係を問題なくこなせる人も稀にいますが、多くの人は悩むものです。
なぜか自分を嫌って文句を言ってくる人。劣等感ばかりを自分に抱かせる人。あまりに素敵すぎてダメな自分を意識させる人。本音が見えない人。自分を振りまわすばかりの人……。そういった人たちとどう関わって良いのか分からず、困っていませんか?
もしくは、このままでは自分を好きになれない、今の状況を何とか変えたいと悩んでいる方もおられるでしょう。そんなあなたにおすすめしたい一冊です。
- 著者
- 岸見 一郎 古賀 史健
- 出版日
- 2013-12-13
2013年に出版された本書は、100万部を超える大ベストセラーになり、日本にアドラー心理学の一大ブームを巻き起こしました。書店には関連書籍がいくつも並びましたが、本書の「自由とは他者から嫌われることである」という帯コピーは、ひときわ目を引いたものです。
本書が特徴的なのは、ある哲人と、哲人の考えを真っ向から否定する青年との対話形式になっているところです。「人は変われる、世界はシンプルである、誰もが幸福になれる」と説く哲人の考えを、青年はただの理想論と切り捨て、批判します。ちなみにこの青年は、家庭では厳格な親と優秀な兄に対してコンプレックスを抱えていたり、仕事では嫌味な上司に悩まされていたりと、私たちの日常にもよくある悩みを抱えているのです。
哲人はそんな青年を受け入れ、彼の質問に答えながら、幸せに生きていくための方法について語ります。読者はそのやり取りを介して、アドラーの教えを知ることができます。
アドラーは、人間の悩みはすべて「対人関係」に関するものと考えていました。相手に好かれよう、認められようとするほどに、人は自分が嫌いになり、生きにくくなっていきます。だからといって、好きなように気ままにやってどんどん人に嫌われても気にすることはないよ、という意味ではありません。
例えば、あなたが良いと思うことを、他人は良いと思わないかもしれません。逆も然り。考え方は人それぞれです。だからといってそれを気に病む必要はありません。自分は自分、他人は他人。他人の思いや気分まで抱えこんでしまうと辛くなります。相手にそれを望むのも無理な話です。ここを切り離して考えるだけでも、ずっと楽になれます。
私たちが苦しみ悩む原因は、私たちの中にあります。それを紐解き、より生きやすい考え方へと導いてくれるのが本書。現状から抜け出す一歩を踏み出したい方に、その勇気を与えてくれる自己啓発本です。
相手にどのような第一印象を与えられるかが、その後の人間関係に良くも悪くも影響を与えるという事実は、今となってはよく知られています。そこからもう一歩先に進んで、「雑談力」を高めることで、よりよい印象を与えたり、人間関係を円滑にしたり、新しいチャンスをゲットしたりすることができるとしたら、どうでしょう。
雑談の力について、改めて見直し、どのようなやり方によってより良い結果が得られるのかについてまとめたのが本書です。
例えば、仕事の取引相手との交渉へ赴くとき、プレゼンの準備や資料の用意は万端であっても、最初の顔合わせで言葉を交わしたあと、相手が不機嫌な様子を見せたら、一気に不安が押し寄せてきませんか。
逆に、相手が笑顔になり、友好的な態度を見せてくれたら、「これはうまくいきそうだ」という安心感が湧いてくるはずです。この大きな違いを作り出すのが「雑談力」なのです。
- 著者
- 安田 正
- 出版日
- 2015-05-20
本書では、一体どんな話題を選べばいいのか、いい関係につながる話の展開のさせ方、相手の興味を引きつける方法、雑談で絶対にしてはいけない質問など、ポイントを細かく分けながら、実践的な雑談の方法について解説されています。
面白いのは、話の内容のみならず、話し方についても言及されている点です。たとえば、話すときには「上の前歯を6本以上見せて、口角を上げる」「口を結んでいるときも、口角を上げる」ことを意識することや、低い声は近寄り難い印象を与えるため「ドレミファソラシドのファかソ」の音で、少し早口で話すことが、よりよい印象につながるといいます。
また、秀逸な失敗談がたくさん盛り込まれているのも、本書の面白さのひとつ。「そういう失敗、よくやってしまう……」という雑談あるあると、その解決法が提示されているので、サクサク読み進められるのです。
タイトルに「超一流」と銘打たれていますが、難解さはなく、今日からでも実践できる方法がいくつも見つかります。若手社員の雑談の入門書にも、朝礼で話す話題に困っている中堅社員にも、部下とのコミュニケーションに迷っている上司の方にも、おすすめの自己啓発本です。
話題の自己啓発本を集めてご紹介しました。いずれも買って損のない名著ばかりです。今の自分に満足できない人、漠然とでも変わりたいと思っている人はもちろん、単純に本を読んで楽しみたいと思っている方にも、ハズレのない5選となっています。難解さはなく、サクサク読み進められるのもすべてに共通したところです。ぜひ手にとってご覧ください。