わたしは歴史モノのマンガが大好きです。 年々好きになっていきます。 人間って歳をとっていくと歴史モノが好きになるという傾向にある気がします。 面白い歴史マンガはたくさんあるのですが、今回は女性作家&連載中のものに絞って紹介したいと思います。
- 著者
- 惣領 冬実
- 出版日
- 2006-10-23
ローマ教皇の座を巡る政治的ドラマを背景に、スペインの名門貴族の息子「チェーザレ・ボルジア」の成長を描いたお話です。
15世紀ごろのローマが素晴らしく緻密なストーリーと絵で描かれていて、その重厚感のある世界にグッと引き込まれてしまいます。
そしてチェーザレが格好良すぎます。
そもそもチェーザレは「残酷で冷徹な権力者」というイメージが強い人物ですが、このマンガでは「人たらし」として描かれていて、チェーザレのたまに見せる無邪気さや子供のような態度にキュンとしてギャップ萌え請け合いです。
え? 死語?
- 著者
- 篠原 千絵
- 出版日
- 2011-09-09
16世紀のオスマン帝国。
奴隷として捕まった1人の少女が皇帝のハーレムに入り、数あるライバルを蹴散らしてどんどん成り上がっていく、という外国版大奥的なお話です。
どうしてもヨーロッパに舞台を置きがちな少女マンガ系歴史モノにおいて、中東が舞台というのはとても新鮮。
ですが、中身は「女の闘い」なので、話は大変とっつきやすいです。
そして、これまたオスマン帝国の皇帝がカッコ良い。
ヨーロッパの王様とは違った、エキゾチックな雰囲気がステキなのです。
- 著者
- 青池保子
- 出版日
- 2016-08-16
中世ドイツの自由都市ケルンを守るため、治安役人である主人公オドが次々と難事件を解決していくミステリー調なお話です。
こちらは歴史モノというか、中世ドイツを舞台にした「謎解き」マンガといった感じです。
ヨーロッパでも、ドイツが舞台なのはちょっと珍しいですね。
かなり独特のシュール&コミカルな雰囲気が作品全体に漂っていて、殺人事件が起きてもシリアスさはホボありません。
一度ハマると何となくクセになる、とっても不思議で魅力的な作品です。
主人公オドの、一見クールだけれどもどこかユーモラスな人柄も最高です。
- 著者
- 山岸 凉子
- 出版日
- 2015-12-22
誰もが知ってる15世紀のフランスに突如現れた女軍人ジャンヌ・ダルクが主人公のお話です。
あくまでわたしの意見ですが、このマンガはジャンヌ・ダルクを「狂人」として描いてるように思えます。
あの有名な神からの「啓示」も、思い込みの激しい女のヤバい妄想のように描かれているように感じて、読みながらゾッとしました。
そんな風に読めば、このマンガは1人の村娘の狂言が、どうやって国をも動かす事態になったのかを描いた作品と捉えることが出来るのかもしれません。
うーん。
いつも山岸涼子の作品を軽い気持ちで紹介しようと思って、100分の1もその魅力を伝えることができなくてガッカリします。すみません。
一口に面白いマンガとも言えないのですが、すごい作品であることは間違いないと思います。
オススメです。
本と音楽
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