アガサ・クリスティを読めばミステリーがわかる!読んで損なし名作5選

アガサ・クリスティを読めばミステリーがわかる!読んで損なし名作5選

更新:2021.11.30

Thinking Dogsのメンバーとして活躍中のわちゅ〜さんによる連載書評コラム。今回は『アクロイド殺し』、『オリエント急行の殺人』、『ABC殺人事件』、『そして誰もいなくなった』、『ゼロ時間へ』を取り上げます。

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どうも、わちゅ〜さんです。

みなさま、あっつ〜い夏をいかがお過ごしでしょうか。我々Thinking Dogsは、ただいま全国各地で様々なイベントに出演させて頂いております。ありがたやありがたや。そんな我々ですが、来たる2017年10月25日に5枚目のシングル「Oneway Generation」を発売することが決定いたしました。うっひゃー! やったー!!

このシングルは、1987年に発売された本田美奈子さんの大ヒット曲「Oneway Generation」のカバーとなりまして、2017年10月28日に公開される映画「リンキング・ラブ」の主題歌にも選んで頂いております。どひゃー嬉しすぎる!!

そんなこんなで、ただいまリリースに向けて絶賛活動中のわたくしですが、読書タイムはいつだって別腹! 時間を見つけてはゆったりまったり読書に勤しんでおります。最近は、いわゆるベストセラー作家の小説を読み漁っておりまして。数年前まで全く本を読まなかった私は、その時間を取り戻すが如く、不朽の名作たちを無我夢中で読みまくっております。

今回は、数々の名作を生み出してきたミステリー作家“アガサ・クリスティ”をテーマにご紹介! のび太くん級に読書嫌いだった私でさえ、その名を知っていたほどの存在。実際に読んでみると、案の定めちゃめちゃ面白くて! 中でも特筆すべきは、用いられているトリックやプロットの幅広さ! まるでミステリーの教科書を読んでいるかのよう。これらの作品が何十年も前に生み出されていたってのがホント衝撃的! いかに凄いかが身にしみてわかります。

クリスティの作品は、有名すぎるが故に「本は読んだことないけど結末は知っている!」って場合が非常に多いと思いますが、ぜひこれを機に読んでみてはいかがでしょうか!

著者
アガサ クリスティー
出版日

1926年に刊行された、アガサ・クリスティ6作目の長編小説! 探偵エルキュール・ポワロが活躍するシリーズ作品です。

かなーり衝撃的な結末が待っており「これってアリなの!?」とフェア・アンフェア論争まで引き起こすこととなった、推理小説史上に残る名著! ネタバレのために詳細は伏せますが、あるトリックを用いた代表作としても挙げられることが多く、現代ミステリーに多大な影響を与えているといっても過言ではありません。クリスティは今作で作家としての地歩を確立し、その名を轟かせました。読んでおいて絶対に損のない一冊!

本書は、あまり予備知識を持たない状態で読み始めるのがベスト! もちろんどの小説においても言えることなのですが、今作は特にネタバレ注意です。なので、「どんな作品なのかしら?」なんつって軽い気持ちで検索しちゃいけません。有名すぎる作品なだけに、ネットで調べるとすぐさまネタバレと遭遇します。些細な情報も命取りなのでご注意を!

オリエント急行の殺人

著者
["アガサ クリスティー", "Agatha Christie"]
出版日
2011-04-05

1934年に刊行された14作目の長編小説! 大雪のため立ち往生となったオリエント急行内で起きる殺人事件。たまたま乗り合わせた探偵ポアロが事件を解決するというお話です。本書は、その奇抜な結末からクリスティ代表作の一つとして挙げられることも多く、何度も映像化されている名著! 『フー・ダニットミステリー』の代表的作品としても有名です。

今作に関しても「アクロイド殺し」と同様、ネタバレは厳禁! 結末が分かってしまうと最大限に楽しめません。もしまだ真相を知らないって方がいるのなら運が良い!存分に楽しむチャンスですぞ! ネタバレと出会ってしまう前にぜひ一読を!

ABC殺人事件

著者
アガサ・クリスティー
出版日
2003-11-11

1936年に刊行された18作目の長編小説! こちらも探偵ポアロが活躍するシリーズ作の一つで、「ミッシング・リンク」の代表的作品といわれています。「いやいや、ミッシング・リンクって何ぞや!?」って方もいると思いますが(私もその一人でしたが)、まずはぜひ本編を読んでみてください。本書自体が教科書みたいなものなので、先に読んでおくと後々の理解も深まるはず!

英国で起きる無差別連続殺人を描いた今作。ABCのアルファベット順に次々と人が狙われていきます。この設定がとってもワクワクするのよね! 果たしてどんな結末を迎えるのか……。驚きの真相に度肝を抜かれること間違いなし!


そして誰もいなくなった

著者
アガサ・クリスティー
出版日
2010-11-10

1939年に刊行された26作目の長編小説! 孤島から出られなくなった10人が、一人ずつ殺されていくという「クローズド・サークルミステリー」の代表的作品。また「童謡殺人(見立て殺人)」の代表的作品としても有名で、全世界で1億部以上も売り上げているモンスター級の名著! 現代ミステリーへの影響力は凄まじいもので、オマージュ作品もたくさん出版されています。

今作に影響されたであろう作品は数知れず、実際に読んでみるとその凄さを痛感します。ミステリーを語る上で必ずといっていいほど名前が挙がる作品ですので、読んでおいて損はありませんぞ!

ゼロ時間へ

著者
アガサ・クリスティー
出版日
2004-05-14

1944年に刊行された34作目の長編小説! ミステリーの常識を覆したともいわれる独特な構成で、我々を楽しませてくれます。クリスティの代表作というと、大体いつも上で紹介した4作が挙げられるのですが、今作だって引けを取らない面白さ! 私の中では隠れた名作だと思っています。……いや、有名すぎて全然隠れてないのですが、他作品ほど身構えずに読めたからこそ余計に楽しめました。

序盤は殺人が起きず、登場人物たちの人間模様が延々と語られていきます。一見バラバラにも感じられる一つ一つのエピソードが、果たしてどのような形で収束するのか。「ゼロ時間」の意味するものとは……!?

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    バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。

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