一度読んだら、その魅力にどっぷりとハマってしまう人続出!個性的な絵柄と強烈なキャラクター、濃厚な性行為描写など、全てにおいて洗練されたセンスを発揮するBL作家、はらだの魅力をご紹介します。
登場人物の絶妙な感情を表現する表情や動作、男性の身体のリアルな肉付き、そんな臨場感抜群の画風が特徴のBL作家、はらだの魅力は、その強烈過ぎる「個性」にあると言えるでしょう。ダウナー系の作品を得意分野としており、人間の感情の奥底を丁寧に描ききる魅力は、一度ハマると抜け出せなくなってしまいます。
また、濃厚なエロシーンも注目ポイントのひとつ。著者のフェチシズムを感じさせるような身体の部位や表情の描写、そして独特な構図も、確かな技術が成せる技です。
今回はそんなBL界の鬼才、はらだのおすすめ作品をでご紹介します。
本作の受けことろくでなしのモモは、生活能力皆無で超絶ビッチ。対して攻めは、面倒見の良い真面目な青年、八田。2人の出会いは、何と公衆トイレで八田の事後処理中という、衝撃的な展開から始まります。
住むところがなくふらふらとしていたモモは、八田の人の良さを利用して、彼の家に転がり込みます。そんな2人の共同生活から、ろくでなしのモモにも少しずつ変化が生じてきて……。
エッチでキュートな割合が多く見られる本作は、はらだの作品の中でも、シリーズ化するほど人気作のひとつ。ビッチなモモが、これまでの経験をフルに使ったエッチシーンは見所抜群です。
- 著者
- はらだ
- 出版日
- 2014-08-16
ろくでなしで超絶ビッチのモモと、そんな彼を甲斐甲斐しくお世話してあげる八田。このカップルのバランスの良さがクセになる、はらだ作品の人気作『やたもも』。汗だく汁まみれが鉄板の、はらだのエロシーンがぎゅっと詰まったシリーズです。比較的ライトな雰囲気で読みやすく、ハッピーエンドなので、読後感がスッキリしているところもポイントのひとつ。
ころころ変わるモモの表情と、普段は純朴で優しいのに、エッチなシーンになると途端に雄っぽさが増す八田に思わず魅了されてしまいます。BL界でも特に濃厚なエッチシーンを満喫できる、必見の一冊です。
とにかくモテたい一心でバンドマンになった朝一。彼がボーカルを務めるバンドにサポートメンバーとして加入されたのは、クールで超絶イケメンなヨルでした。ライブ後、ファンの女の子たちとのお遊びの現場で、朝一とヨルの間にちょっとしたでき事がハッテンしてしまいます。
男同士に対する嫌悪感を露にする朝一。しかし、ヨルの元来持つ魅力とフェロモンに、徐々に意識は逆転しはじめます。朝一はついに自らヨルを求めだし、ところ構わず乱暴に彼を抱き始め……。
テンポの良いシナリオ運び、ハイスピードな展開ながらも、濃厚な恋愛模様を鮮やかに終着させる技術力に驚かされること間違いなしです。
- 著者
- はらだ
- 出版日
- 2015-09-17
はらだお得意のクズ男子は、本作でもその魅力をふんだんに発揮しています。最低でクズでお調子者の朝一ですが、人間味が溢れていてどこか憎みきれないところがこの作品の魅力のひとつ。対するヨルの、感情表現があまり上手ではなく、それでも朝一に対する好意だけは何とか伝えようとするいじらしい姿には、思わず胸が打たれてしまいます。
さらに本作では、はらだならではの、攻めと受けの概念がなくなるような衝撃的な展開もあり、目が離せません。
今風のオシャレで痛々しくてかっこいい、抜群のセンスが光る一冊です。
大学の新歓コンパ。慣れない酒の席に気圧されていたぼっちくん。そんな彼を救ってくれたのは、実はとんでもないクズ野郎だったのです。しかしそんなクズ野郎に、どうしても引かれてしまうぼっちくん。痛々しいほどに登場人物のエゴが入り乱れる、どうしようもない恋愛模様の行く末は……。
はらだワールド全開!クズ、変体、鬼畜、下衆、ラブコメ、痛い系など、全部の要素をぎゅっと贅沢に詰め込んだ、オムニバス作品集です。短編集ながら、どの作品も圧倒的な個性と濃密なストーリーとなっています。
はらだの魅力を全部味わうなら、この一冊に決まりでしょう。
- 著者
- はらだ
- 出版日
- 2015-02-23
クズを描かせたら右に出る人は居ないのでは?と思わせるほど、はらだの描くキャラクターの「エゴ」の部分は、読者の気持ちを掻き立てます。表題作「やじるし」での、ぼっちくんに対するクズ野郎の酷い罵りや乱暴な行為も、そういった「エゴ」の部分に深く繋がっていきます。相手のことなんかお構いなしに、自分の気持ちばかりを主張するクズ野郎。しかし、物語の結末を知った時、さらなる真相に気付き、驚いてしまいます。
「やじるし」をはじめ様々なショートストーリーが凝縮された贅沢な一冊。はらだワールドに、存分に浸ってみてください。
笑吉はとある美容室で働くスタイリスト。そこに新しいスタイリストの福介が入社します。彼が入社してから、笑吉の周りでたびたび不可解なことが起こるようになりました。ただの偶然にしてはやたらと頻発するでき事に、笑吉は不自然さを感じ始めます。
執着心が強くヤンデレな福助と、真面目でツンデレな笑吉。表向きは王道BLのようなストーリー運びですが、全編読み終えた時に、はらだの巧妙な構成力に脱帽すること間違いありません。
- 著者
- はらだ
- 出版日
- 2016-03-01
独特に洗練されたオシャレさを感じさせる、はらだの絵柄にピッタリの「美容師」という設定。表紙のイラストからも、シンプルながら抜群のセンスを感じられます。絶妙な感情を乗せた表情が印象的なはらだの画風は、本作のストーリーによく映えます。
一見普通の人に見える福介ですが、ストーリーが進むにつれて彼の本質が徐々に垣間見えていく様子に、思わず引き込まれてしまうでしょう。彼の施すゾッとするほど見事な「罠」にハマってしまいます。
幼少期、近所の「にいちゃん」に悪戯されてしまったゆい。その現場を母親に目撃されて以降、いつも構ってくれていたにいちゃんは、ゆいの前から姿を消してしまいました。母親は以前にも増してゆいに対して過保護になってしまい、常に彼を監視しています。
しかしいくら時が経っても、ゆいはにいちゃんを忘れることができませんでした。ある日、あてどもなく街を彷徨っていた彼の前に、ついににいちゃんが姿を現します。
しかしそこに居たにいちゃんには、かつての優しかった面影はなく……。
- 著者
- はらだ
- 出版日
- 2017-04-28
はらだの作品の中でも、ひときわダウナーな本作は、BLというジャンルを飛び越え、様々なテーマが詰め込まれた一冊です。年の差がある男同士……一般的に「異質」とされてしまう関係は、世間や周囲の目に晒されることで、とても容易く壊れてしまいます。その目を背けたくなるような展開からは、痛々しさと切なさを覚えるでしょう。
しかし、目を背けることなく、物語の行く末を追いかけたくなってしまうのは、しっかりとしたストーリーを構築する、確かな技術を持つはらだならではと言っても過言ではありません。説得力溢れる人間関係のリアルさを、体感してみませんか?
いかがでしたでしょうか。確かな構成力と、それに伴った画力。全ての要素において完璧なまでの魅力を持つはらだの作品を、ぜひ一度読んでみてください。
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