ちょっとグロテスクだけど、味わい深い物語

ちょっとグロテスクだけど、味わい深い物語

更新:2021.12.13

暦の上では秋になりましたが、まだまだ暑い日が続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか。7月19日に直木賞受賞者が発表されましたね。今年は萩原浩さんが受賞されました。私も読んだことのある作家さんだったので、とてもうれしかったです。おめでとうございます。 直木賞と芥川賞とありますが、読みやすさでしたら直木賞受賞作品から探してみると面白いと思います。また、8月は夏休みなので、学生さんは読書感想文の本選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。

ブックカルテ リンク

吐きたいほど愛してる。

著者
新堂 冬樹
出版日
2007-07-30
私が最近読んだ本で一番タイプだった本です。恋愛小説だと思われがちですが、実は、とても歪んだグロテスクな世界が広がってます。

「半蔵の黒子」は、主人公の男が歪んだ妄想癖の持ち主で、気持ちの悪い、そして醜い世界観で物語が進められていきます。これは、食事をした後には読まないほうが良いかと思います。作者の言葉の言いまわしというか、表現方法というか……気持ち悪いの一言に尽きる作品です。

ただ、本当に好きな人にはハマる作品だと思いますので、大丈夫そうな方は、ぜひ読んでみてくださいね。

暗黒童話

著者
乙一
出版日
2004-05-20
私のタイプの本は?と問われた時、一番初めに名前を挙げる作品です。

事故で左眼を失い、眼球を移植してから様々な映像を映し出し始めることから物語が進んで行きます。途中、グロテスクなシーンが出てきますが、気持ち悪くても、ページをめくる手を止められないような作品です。

乙一さんのこの作品が、私をこのジャンルの世界へ引きずり込んでくれました。これを読んだのが中学1年の時だったので、あまり得意でない方でも比較的読みやすい方だと思います。今まで嫌悪感があって読まなかった方も、これを機に挑戦していただきたい一作です。

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