自己啓発の元祖ともいえるデール・カーネギー。彼の言葉は多くの人々を勇気づけ、ビジネスの問題だけではなく、人生の苦難をも打開していくきっかけとなっていきました。そんな彼の思想を学ぶのにうってつけの本をご紹介いたします。人生に悩んでいる方、必読です。
デール・カーネギーは作家、哲学者、話し方教室の講師など、いくつもの肩書の持ち主です。しかし、カーネギーの本質は「会話の力によって人生を切り開く方法」を伝えるところにあるため、肩書は彼の一面を示すだけのものにすぎません。強いていうなら「自己啓発の伝導師」といえるでしょう。
カーネギーは1888年にアメリカで生まれました。1936年に出版した『人を動かす』がヒットし、彼の名は一躍有名になりました。主にビジネス上の課題を解決することを目的としたこの本は、内容の豊かさと深さによって、ビジネスだけではなく人生の諸課題への答えを与えてくれる自己啓発書として、80年以上経った現代でも読み継がれています。
人生に悩んだ時、あなたはどうしますか?カーネギーの本は、会話の力を磨くことで困難な状況を乗り越える方法を教えてくれます。それは彼が幾多の試練を乗り越えてきた経験に基づくものです。
1:実は俳優を目指していた
彼には、俳優を目指していた頃がありました。けれど、まったくの鳴かず飛ばずの日々で、俳優としての経験も、一つの役を演じただけに終わったようです。
2:何度も転職を繰り返していた
販売員から演劇の道に進み、再び販売員に戻ったカーネギー。その後しばらく販売員という職種からは離れませんでしたが、転職は何度か繰り返していました。誰でも成功への道のりは厳しいということでしょうか。けれども、後年その経験が生きたのです。
3:実家は貧しい農家だった
彼はミズーリ州のメービルにて、農家の次男として生まれました。学生時代は毎朝、4時に起きて牛の乳しぼりの手伝いをしてから大学に通うという日々を送っていました。あまり裕福とは言えない家庭だったのです。
4:カーネギーの成功のもとは、思い付きだった
当初、デール・カーネギーの話し方教室は、生徒たちにまとまりがなく散々なものでした。講義に魅力がなく、生徒たちを飽きさせてしまったのです。そこで、即興で思いついた「自分が怒るのはどういったときか」という質問を生徒たち全員に投げかけたところ、反応が一変。その経験によって人間心理の一端を発見したカーネギーは、彼独自の手法を生みだし、それがその後の彼の成功を導くものとなりました。
5:カーネギーが注目したのは金持ちではなく、一般の人々だった
彼が対象にしたのは、一握りの金持ちではなく、普通の人々でした。それらの人々が持つ可能性を引き出す方法を示すことで、成功したのです。
6:成功するために名前の綴りを変えた
彼は、名前を鉄鋼王と呼ばれたアンドリュー・カーネギーと同じ綴りに変えることで世間の注目を浴び、そのことが彼の成功を後押ししました。
7:日本人にとても親近感を抱いていた
彼は、1932年に初めて来日しました。そのおりに日本人の礼儀正しさに感動。礼儀という点でアメリカ人も日本人から学ばなければならない、と言ったとのことです。
ビジネスで指導的立場にある人に対するアドバイスをまとめた本です。内容が人間関係全般に応用できるものであるため、ビジネスのみならず、人生の指南書として多くの読者に支持されています。
ビジネスシーンでは取引相手であれ、部下であれ、関係する人との間で、いかにして良好な人間関係を築き、保ち続けることができるかが問われます。このことはビジネス以外の人間関係でも同じですね。本書では、このような人間関係を作るために必要な行動を次の4つの視点から、紹介しています。
- 著者
- デール カーネギー Dale Carnegie 山口 博
- 出版日
- 1999-10-31
書かれている内容はいずれも具体的で、実践に移しやすいものばかりです。豊富なエピソードとともに成功例が紹介されています。これらを会話の力を通して実行していく、というのが本書の狙いです。
また、人間関係に行き詰まった時、この本に書かれている様々なエピソードを読むことで自分が抱える課題に再び挑戦する勇気が湧いてくるでしょう。ここが単なるノウハウ本と、本書との違いなのです。
『人を動かす』とともにデール・カーネギーの名を不朽のものにした作品。
『人を動かす』が対人関係をよくするためのアドバイスであるのに対して、本書は個人が抱える悩みを克服するために何をすべきかを述べたものです。
- 著者
- デール カーネギー Dale Carnegie 香山 晶
- 出版日
本書は、悩みを克服するための方法を様々な角度からアドバイスしてくれています。経験に基づく実践法について書かれているため、読者の心に直接響いてくることでしょう。
たとえば「われわれにとって大切なことは、遠くにぼんやりと存在するものに目をやるのではなく、手近にはっきりと存在することを実行することだ。」というカーネギーの言葉があります。
得意先でプレゼンをしなければならなくなった時、実際のプレゼンはまだ先のことなのに、そのことだけに気を取られて何も手につかない、なんて経験はありませんか? そんな時にこの言葉が生きてきます。要約すると、遠い先のことを考えてあたふたする前に、今しなければならないことに全力をあげよう、ということなのですね。そこから、未来は開けてくるということなのでしょう。
本書から勇気を貰った読者は多くいます。悩みを解決したい方におすすめです。
本書はカーネギーが、世界的な成功者をピックアップして、彼らの成功の秘訣やエピソードを紹介している本です。
鉄鋼王カーネギー、経営者ロックフェラー、科学者アインシュタイン、政治家チャーチルなどの人物が取り上げられています。
- 著者
- デール カーネギー
- 出版日
本書が単なるエピソード集ではないのは、それまでの「ものの見方」「やり方」を変えることによって、夢を現実にすることができる!と読者に思わせる力を持っていることです。 カーネギーはこの作品で、「ものごとに対する視点を変えることで、誰でも成功するチャンスを持っている」ということを実証してみせました。
仕事や人生に行き詰まりを感じている方、一読の価値ありです。
人数の多少に関わらず、スピーチによって自分の思いを人々に届けることは、容易なことではありませんよね。なかには「人前で話をしなければならない」ということだけで頭を抱えてしまう人もいるかもしれません。
しかしそんな時、本書があれば大丈夫です。カーネギーはより良いスピーチを行うために必要なテクニックをいくつも紹介しています。本書は、スピーチ力を上達させたい人々にとって、目標達成の近道となってくれるかもしれません。
- 著者
- デール カーネギー
- 出版日
大事なことは、「事前の準備」と「練習」の2点だと言います。スピーチの内容について入念な準備を重ねるとともに、何度も話す練習を繰り返すことが、スピーチによって人の心を動かす秘訣だと本書は説明しています。
本書は、重要としてるテーマこそシンプルですが、うわべだけ取り繕ってそれでよし、とするような本ではありません。だからこそ、出版以来半世紀もの年月に渡って読み継がれているのです。
本物の実力を付けたい方の必読書といえるでしょう。
カーネギーの代表的著作『人を動かす』と『道は開ける』は、自己啓発書として高い評価を得ています。しかし、両作とも大部で読むのが大変という声もありました。
そこで、両作品のエッセンスをまとめて一巻としたのがこの本です。
- 著者
- デール カーネギー
- 出版日
注目すべきは「人生論」という題名です。カーネギーの言葉は、単にビジネス上の成功を収めるためだけのものにとどまりません。彼の言葉は悩みながら人生を生きる人々への応援のメッセージともなっているのです。カーネギーが哲学者という肩書を持っているのも、さもあらん、というべきでしょうか。
カーネギーを読んでみようと思うけど、長い本はちょっと……、と二の足を踏まれる方におすすめしたい本です。
デール・カーネギーは、よりよい人生を生きるための指針となる言葉を残しました。仕事や人間関係に悩んでいる方、一度、カーネギーの本を手にとってみませんか?