そんななか、今年は夏らしいことたくさんできましたよ! お仕事でもプライベートでも、海にもプールにも行きました。本当に充実してたな……。大学の夏休みもあと少し、10代最後の夏、まだまだ思いきり駆け抜けます。今回は、そんな慌ただしい毎日のなかで私に落ち着きを与えてくれる癒しの場所、本屋さんでふと目にとまった4冊を紹介したいと思います。心が温まる3冊と、私が好きな海外小説1冊です。
君の膵臓をたべたい
本屋さんに立ち寄った時、タイトルに一番インパクトがあったのが『君の膵臓を食べたい』でした。現実の世界では考えられないこのタイトルに、どんな物語の世界が見られるのだろうかと心がくすぐられました。
膵臓の病を抱え、余命わずかな山内桜良と、桜良が膵臓の病気だという秘密を知ってしまう唯一のクラスメイト“僕”の青春物語。この桜良と僕は真反対な性格の持ち主なのに、最後には互いに理解し合える関係に変わっていくところにとても感銘を受けました。
物語の中で、僕に対していろいろな名前の呼び方をしているのが、その時に主人公に対してどんなことを思っているかがわかりやすく表現されていたのが面白かったです。そして何より、余命わずかでありながら、桜良が僕に対して心を動かし変えていくその前向きな言葉に何度も励まされました。
途中、悲しい場面もありますが……生きていくということがどれだけ大変で、今過ごしているこの時間を精一杯生きていく大切さを改めて感じた作品でした。
また同じ夢を見ていた
『君の膵臓をたべたい』の作者と同じ、住野よるさんの作品です。『君の〜』がすごく面白かったので、住野よるさんが描く物語の世界をもう一度見たいと思い、手に取ってしまいました。私は写真やイラストがデザインされている表紙のブックカバーを外してみることがあります。この本は青色がグラデーションになっていて、模様も素敵でとても綺麗でした。皆さんもこの本を手にした時、是非外してみてくださいね。そこでまず感動します!
読んでみると、全体の流れが素晴らしくて読みやすく、やっぱり期待を裏切らない作品でした。小学生ながら頭の賢い主人公の小柳菜ノ花と、一匹の尾尻の短い猫を中心に「幸せとは何か」というテーマで物語は繰り広げられていきます。主人公より年上の3人の大人と出会い、成長していくストーリーです。
この作品を読んでいて、自分の中で「人生とは何か、幸せとはどんなものなのか」を考えさせられました。そう考えた時に、日々生活していくなかで、小さな他愛のないことでも、毎日楽しかったと思えることを作っていけば、その一つひとつが私を幸せへ導いてくれるのではないかなと思いました。
読み終わった時、すごく優しく温かい気持ちになり、この物語の結末がわかった上でもう一度読み返してみたい、そう思える作品でした。