バスケットボールの神、マイケル・ジョーダン。エア・ジョーダンと呼ばれ世界最高のプレイヤーとして君臨、現在もなおレジェンドとして尊敬される彼を知ることができる書籍をご紹介しましょう。
マイケル・ジョーダンは1963年にニューヨークで生まれます。その後ノースカロライナ州に引っ越し、ノースカロライナ大学でプレイしました。1984年にはシカゴ・ブルズにドラフト3位で入団します。
プロ入り後すぐにジョーダンはスターとなり、その類まれなる跳躍力を駆使し得点を稼ぎました。フリースローラインからのスラムダンクを見せる彼には、「エア・ジョーダン」というニックネームが付きましたが、逆にその能力から身勝手なプレイヤーとしても見られていたようです。
その後プレイスタイルをチームプレイよりに変更したジョーダンの活躍もあり、1991年ブルズはNBAチャンピオンシップを獲得、1992年と1993年にも優勝し3連覇を果たしました。
しかし1993年、3連覇した年にジョーダンは突如引退します。そして野球に身を転じるのです。これには彼の父親の死が深く関係しているといわれています。野球においてはさしたる業績をあげることはなかったジョーダンは1995年にブルズに復帰、1998年にはブルズを2回目の3連覇に導きました。そして1999年に再び引退しました。
引退したものの、2001年から2003年にかけてウィザーズのメンバーとして2シーズンプレイするために再度復帰します。これは自らがオーナーの一人となったウィザーズのための戦線復帰でしたが、怪我のために後半は控え選手となっていました。この件に関してジョーダンは自分は利用されたと感じていたそうです。
その後3回目の引退を経て、ジョーダンはボブキャッツのオーナーとなります。これは元選手オーナーの第1号でした。彼は2017年現在でも実業家として活躍中です。
1.生後3週間でシリアルを食べていた
マイケル・ジョーダンは食欲が旺盛で、生後3週間でシリアルを食べていたという伝説があります。現在2m弱ある身長は、この時期からの影響もあったのでしょうか。
2.NBA選手初のビリオネアとなる
2015年、マイケル・ジョーダンはNBA選手初のビリオネア(10億ドル以上を稼ぐ富豪)となりました。フランチャイズの価値が上昇したことがその理由です。
3.意外と保守的な食生活
ジョーダンは試合の4時間前にいつも同じ食事をしていました。内容は650グラムのステーキ、ポテト、サラダそしてジンジャーエールでした。試合の4時間前というのは参考になるかもしれませんが、ステーキはさすがに真似できない大きさです。
4.一度だけ背番号12をつけたことがある
マイケル・ジョーダンの背番号は23か45でしたが、ユニフォームを盗まれたことを理由に、一度だけ12をつけたことがありました。
5.飛行機が嫌い
エア・ジョーダンという異名を持ち、尋常ならざる滞空時間を誇るジャンプ力を見せつけたマイケル・ジョーダンですが、なんと飛行機が嫌いでした。そのためあまり国外へは行きたがらなかったようです。
しかし今ではプライベートジェットを所有しています。尾翼には彼のマークが描かれており、機体には象の皮膚のペイントが施されているおしゃれな飛行機です。
マイケル・ジョーダン自身が語る彼の人生の信条を収録した一冊です。驚くべき成功を収めた男が何を思い、考えているのかがわかる内容です。
彼はバスケットボールプレイヤーですが、ここに記されている内容はいかなることにも適用されうるもので、自己実現に向けてのヒントがちりばめられています。
どう目標を立てるか、恐怖心が襲ってきたときはどうしたらよいのか、努力とは何かなどを学ぶことができますが、やはり表題にある「挑戦せずにあきらめることはできない」という言葉が彼の哲学を如実に語っています。
- 著者
- マイケル ジョーダン
- 出版日
あれほどの業績をあげることは普通の人では無理のように思えますが、彼はとにかく基本に忠実に、と語ります。彼の哲学はどのような業種、あるいは勉強にも通ずるものであり、シンプルがゆえに心に刺さるものです。
また、彼はチームワークの大切さも説いています。元々独善的なプレイを行なっていた彼が学んだチームワーク、それゆえ説得力があります。
諦める前に挑戦せよ、近道はないと読者を諭す本作。マイケル・ジョーダンという超一流の人物が到達した、単純ですが奥の深い成功へのヒントを提示してくれる一冊です。
名コラムニスト、ボブ・グリーンによるマイケル・ジョーダン本。ボブ・グリーンは大人気のコラムニストで名著がたくさんありますが、彼の手による本作もまた名作となりました。
アメリカの新聞シカゴ・トリビューンでコラムニストを務めていた彼が、シカゴ・ブルズのマイケル・ジョーダンを取材し、友人となったわけですが、彼のセンチメンタルな作風とマイケルの人生の相性は良く、本作品はベストセラーとなったのです。
取り上げられているのはジョーダンがブルズで活躍している時期です。
マイケル・ジョーダンの持つ内的葛藤が淡々と描写されていますが、ときにはきらめいて、ときには悲しい超一流アスリートの姿がありありと記されています。
- 著者
- ボブ グリーン
- 出版日
グリーンは一友人としてマイケル・ジョーダンに接近することに成功しています。ジョーダンもまたグリーンにあけすけに話をしており、彼らの信頼関係がこの重厚な作品を作り上げたと言ってもいいでしょう。
それまで市井の人を取り上げてきたボブ・グリーンが本作を書いたわけですが、グリーンは他作品同様に人物評をせず、描写によってのみジョーダンを表現しています。
マイケル・ジョーダンという人はアスリートとしてだけではなく、人間としてとても魅力的な人物であるということがわかる感動の作品です。
ボブ・グリーンによるマイケル・ジョーダン本の第2弾。こちらもベストセラーとなっています。今回はバスケットボールから引退して野球に身を投じ、またバスケットに戻ってきた時期を取り上げています。
前作同様、淡々と1人の人間であるマイケルを描写していますが、今回は前作よりもさらに商業的なアイコンとしての自分に苦悩する彼の姿が克明に記されている作品です。
スーパースターとアスリートの共存について、コマーシャリズムと個人のバランスなど、ジョーダンが直面した苦悩が理解できる内容になっています。
- 著者
- ボブ グリーン
- 出版日
グリーンは変にジョーダンに肩入れすることもなく、いつものドライな筆致で話を進めていきますが、それゆえに彼がなぜ引退したか、なぜ野球を始めたのかを一番近くで見ていたグリーンが優しく読者に教えてくれます。
自分に敵うものがいなくなったバスケット界からメジャーリーグへの挑戦という、それまでの栄光を否定するかのような行動に見えますが、その行動の裏には何があったのでしょうか。本作に書かれている、心にしみる事実が読者を驚かせるでしょう。
前作の『マイケル・ジョーダン物語』と一緒に楽しみたい一冊です。かなりのボリュームですが一気に読み通すことができるでしょう。
スポーツライターである著者によるマイケル・ジョーダン伝。スポーツ専門のライターだけあってバスケットボールを知らないボブ・グリーンの本とは一線を画す作品となっています。
伝説化されたマイケル・ジョーダンを1人の人間として、彼の知られざる一面に光を当てた内容ですが決してゴシップ系ではありません。
ジョーダンの祖先からはじまり幼少期、学生時代の話などエピソードがふんだんに織り込まれていますが、情報のボリュームには圧倒されるでしょう。かなり驚くべき事実までが明らかになっています。
- 著者
- ローランド・レイゼンビー
- 出版日
- 2016-10-21
本書にはマイケルの熱い性格がにじみ出ており、常に戦わないと気がすまない、あるいはそうやって生きていくしかない彼の人物像が生き生きと再現されています。膨大な関係者の証言からも彼の激しい性格が読み取れます。
またバスケットボールを離れた彼の生活についても、広く知られていなかった事実が満載です。やはりスーパースターも1人の人間なのだ、と再認識させられるでしょう。
マイケル・ジョーダンという人物をそのルーツから現在まで俯瞰してみることのできる貴重な一冊です。天才は最初から天才ではなく、また天才も常に壁にぶち当たっていたのだ、ということを教えてくれる一冊です。
成功するための能力とは強い信念なのではないか、と教えてくれるマイケル・ジョーダンの生きざまをご紹介しました。すべてを自分の人生に適用できるかはさておき、さまざまな示唆を与えてくれる作品をぜひ読んでみてください。