こぶしファクトリーの広瀬彩海です。読書の秋突入ですね。秋はとても過ごしやすくて、読書もはかどります。最近の私は個人的なことですが、学校でやるべきことが立て込んでいてなかなか読書に時間を費やせていません。早く片付けて読書を満喫したいものです。 さて、今回は私が周りの方に紹介して頂いた本の中で特にお気に入りのものを3冊紹介しようと思います。人との出会いが、本との出会いを招く、そして本との出会いが、出会った人との関係を深くする。読書で繋がる人とヒト。このサイクルが私はとても好きで、この瞬間は何度味わってもワクワクします。
- 著者
- 乙一
- 出版日
こぶしファクトリーのメンバー、野村みな美ちゃんに紹介してもらった小説です。乙一さんの本が好きなんだと、彼女が貸してくれた数冊の本の中で、私が一番心に響いた小説がこれでした。他の作品のほうが、私の好きなジャンルではあるのかもしれないのですが、寂しさ、切なさを感じるようなこの本にとても惹かれました。
この本は短編集なのですが、私は特に表題作である「失はれる物語」が、一番心に残りました。愛するものを思う決心がものすごく切なく、悲しく、寂しいのです。この本を読んでいる時の感情は、孤独を感じている時とよく似ています。やり場のない寂しさに胸が締め付けられ、乙一さんの作品にもっと触れたいと感じる一冊でした。
- 著者
- 樋口 毅宏
- 出版日
- 2013-10-11
まずはなにより、タイトルと内容のギャップに驚きました。序盤はとにかく話の展開がスピーディで面白い!とどんどん引き込まれていきました。リアリティのない話かと思うと、ノンフィクションのようや部分も多く、虚と実のせめぎ合いに読みながら頭を抱えるほどでした。分かりにくく、混乱を招く物語ですが、そこがこの小説の醍醐味であり面白さであると思います。
いつもお世話になっている薦めてくださったスタッフさんにも「広瀬が好きそうだから読んでみて」と、紹介頂いたほど、私の好きなジャンルの小説でした。話の展開が遅いと飽きて読むのを放棄してしまうことさえある私にとって、序盤から話がどんどんと進んでいくことはとても爽快に感じ、最後まで一気に読み進めることができました。タイトルと内容が繋がった時のゾクッとする感覚も忘れられません。
- 著者
- カーラ カスキン
- 出版日
私が世界で一番好きな絵本だと言っても過言ではありません。父の仕事でお世話になっている女性に教えて頂いた絵本ですが、手に入れてから数年間はずっと夜寝る前に欠かさず読んでいたほどです。とにかくオシャレ!というのが最初の感想でした。
とあるオーケストラの出勤までをただただ追っている絵本ですが、絵、文体、そしてフォントまでもが当時の私の心と感性を刺激しました。そして、夜から仕事が始まるということにも憧れを抱いていたのかもしれません。まだ幼かった私にとって、「夜は暗くて怖いから外に出てはいけない」「お仕事は朝から始まって夜に帰ってくるもの」ということが世界のすべてでしたから。今でもよく読みますし、大人の方でも楽しめること間違いなしです。とにかくオシャレで素敵。私の憧れが詰まっているような絵本です。
本とアイドル
アイドルが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、詩集に写真集に絵本。幅広い本と出会えます。インタビューも。