藤田晋の本おすすめ5選!サイバーエージェント社長の仕事術を学ぶ

更新:2021.11.10

若き起業家であり、現在のIT業界の巨人である藤田晋。彼の仕事術を学ぶのに最適な書籍5作品をピックアップしました。どうしたらあのような成功を収めることができたのか、彼のようになるにはどうすればよいかが分かる作品をご紹介しましょう。

ブックカルテ リンク

若き成功者・藤田晋

株式会社サイバーエージェント社長・藤田晋は、2000年代に登場したIT分野での若き成功者として有名です。

彼は1973年福井県で生まれ、高校卒業後青山学院大学に入学します。大学卒業後一旦就職しますが、1998年サイバーエージェントを立ち上げ、代表取締役社長に就任。2000年には史上最年少でのマザーズ上場を果たしました。

サイバーエージェントはネットの広告代理店としてスタートしましたが、ネットバブル崩壊をしのぎ、その後のアメブロがヒットしたこともあり、一躍業界のトップランナーに躍り出ます。インターネットのメディア化とサイバーエージェントの発展はリンクしているといえるでしょう。

そういった事業が好調ななか、藤田は東京ヴェルディと資本提携を結んだり、アニメファンドを組んだりとさまざまな活動を展開します。彼は国際機関「世界経済フォーラム」のヤンググローバルリーダーに選出され、若手CEOとして将来を嘱望さる存在となりました。

2017年10月現在もまだ40代の藤田ですが、実業家として押しも押されもせぬ存在となり、その影響力を発揮しています。

藤田晋は、どのようにしてサイバーエージェントを成功に導いたのか

藤田晋が自分の半生を語った作品。サイバーエージェントを立ち上げるために彼が辿った道筋と、その後会社をどう育てていったかを知ることができます。

自身の夢から企業し、ネットバブルの恩恵を受けて波に乗りますが、バブルがはじけた後には苦境に陥りました。その後いかにして復活したかなど、藤田自身とサイバーエージェントに関する内容が赤裸々に語られています。

2000年代に到来したIT時代の波に乗った起業家による作品だけあり、当時の喧騒が生々しく語られる、臨場感たっぷりの物語となっています。

著者
藤田 晋
出版日
2013-06-27

この手のベンチャー企業を立ち上げ、成功した人物に共通する「猛烈な仕事量をこなす能力」が藤田晋にもやはり備わっていたことを認識させる内容です。

IT長者として楽しそうな生活をしているという印象とは裏腹に、会社経営の大変さが正直に語られており、現実の厳しさは誰にでも襲い掛かってくることがわかります。とくに買収を仕掛けられたあたりはスリル満点で、まるで映画を見ているようです。

「起業すると何が起こるのか」を身をもって体験した藤田による本書は、今後何かをしてみたいと考える人にとって素晴らしい教科書になるはずです。また、2000年代にスタートしたインターネット/IT革命の現場がどうだったかを追体験できるノンフィクション作品としてもおすすめできます。

藤田晋が教えてくれる、自分が成長するためのヒント

藤田晋が経験から語る、仕事における哲学をコラム形式でまとめた作品です。「職場に不満がある人に」や「初めて上司になる人に」など、読者が知りたい項目を7つの章に分けて、仕事のやり方を指南してくれます。

多大なる業績をあげた藤田の経験によるセオリーのため、その説得力は相当なものですが、彼の性格でしょうか、どこか優しさを感じる筆致なので読みやすいものとなっています。

本書のテーマは、納得のいかないことも多いであろう会社勤めにおいて、いかに腐らずに自分を成長させるかというところにあります。

著者
藤田晋
出版日
2009-04-27

「平社員も経営的視点を持つべき」や「孤独に強くあれ」などといった、入ったばかりの社員から管理職の人まで全員に参考になるセオリーが分かりやすく提示されます。

根底にある問いは「やる気をどう維持するか」という部分で、本書は「行動面から持続させることが可能である」と語ります。

凹むのはわかるがそれもまた修行である、という考え方を粘り強く持ち続けていれば自身もまた成長できるのである、という彼の言葉は、ITバブル崩壊を乗り越えた男が到達した一つの答えなのでしょう。

その後のサイバーエージェント

『渋谷ではたらく社長の告白』は、起業してから会社をを大きくするまでの話でしたが、今回はその次の段階の話、広告会社からメディア企業に移ったサイバーエージェントを描いたものとなっています。

いわば暗中模索状態であった前作とは違い、ある程度大きくなった会社の社長としての話なので、また違った藤田晋の側面を見ることができます。

第5章では「ライブドア事件」も取り上げ、盟友である堀江貴文についても書いていますが、なにより波乱の会社経営に関して赤裸々に語っている部分に迫力がある作品です。

著者
藤田 晋
出版日
2015-08-05

本書では、藤田自ら陣頭指揮を取ってのメディア企業への転換について詳しく書かれており、彼が持っていたそれまでの考えと、その後の考えが比較できる内容です。

決して個性の強いCEOではない藤田ですが、それゆえにその志の強さは際立っており、読みやすい文体とも相まって彼の会社に対する熱意がひしひしと伝わってきます。

ベンチャー企業だったサイバーエージェントが「21時世紀を代表する会社」になるために、どのように変化したか、また彼がその変化をどのようにして起こしたかを知るのに最適な作品といえます。先に『渋谷ではたらく社長の告白』を読んでおくと、より理解が深まるでしょう。

藤田晋が説く「成長論」。着実さが成長につながる

タイトルのとおり、「どうやったら自分は成長できるのか」についての、藤田晋流の考えがコンパクトにまとめられた一冊です。

仕事における自身の成長を促すには、あるいは鈍ってきた成長を再び活性化させるには、というテーマごとにさまざまな心得が提示されます。

平社員から管理職になるまでの人を対象にした章立てで、「企業内での振る舞い方しだいで、自分が成長するか否かが決まる」という明確な指針と解答がここにあります。

著者
藤田晋
出版日
2011-11-17

ターゲットとしては新入社員から30代くらいまでを想定していると思われる本書ですが、社会に生きる人全体にとって、非常にためになる内容となっています。「自律的に行動せよ」というテーマを軸に、コミュニケーションの重要さが語られているのです。

藤田晋は非常に堅実な考え方の持ち主であり、ここで記されていることも突飛なものは一つもなく、むしろ地味な内容といえます。しかしこれらの心得は身近で納得しやすく、実行しやすいものです。

奇をてらわず、権謀術数に頼ることなく誠実に成長せよ、という藤田晋のメッセージが痛烈に突き刺さる一冊。コンパクトな本なので、常に持ち歩いてみるのもよいかもしれません。

若き日の血気盛んな藤田晋

本書は、26歳で会社を上場した時点での藤田晋による著作で、これまでに紹介した書籍と違い、まさにリアルタイムの彼の思いが詰まった作品です。若き社長の熱い気合が感じられる内容で、藤田晋という人物の本質をよく理解することができます。

内容は序章と終章を含めて全9章からなり、当初の志から実際に会社を作った彼が何を考えて実践したかが生々しく綴られています。

著者
藤田 晋
出版日

特筆すべきはやはり藤田晋の裏方志向で、社長としての自分よりも会社をまず先に考えている、そして何かを成し遂げるには孤独は避けられないのだと繰り返しています。

それにしても、ここで描かれる藤田には、他の著作物と違い若さ溢れた鼻っ柱の強い感じが出ており、起業家として成功している人に共通するダイナミックさを再認識させられるでしょう。

冷静な筆致でまとめられた『渋谷ではたらく社長の告白』も面白いですが、若き日の熱い彼を堪能したいのであれば、こちらの一冊をおすすめします。

若くしてサイバーエージェントを大企業にした現代のトップランナーといえる藤田晋。また彼も幾多の苦難を乗り越えてきた人物であり、その根底にある経営哲学を知る恰好のテキストをご紹介いたしました。エンジニア出身ではないIT起業家の実情を知りたい人にもおすすめです。

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