井深大の本おすすめ5選!ソニーの創業者である天才エンジニアの素顔に迫る!

更新:2017.10.12

井深大はソニーの創業者として世界的に名声を博していますが、若い頃から発明家として有名でした。そんな彼をより知るための書籍をご紹介します。

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井深大とは

井深大は1908年、栃木県の日光で生まれました。エンジニアであった父親の血を濃く引いたのか、彼は早稲田大学理工学部に在籍中から、すでにさまざまな発明をしていました。

大学卒業後、写真化学研究所(PCL)に就職。その後退職し、第二次世界大戦中に、日本測定器株式会社を設立して軍事機器の開発をおこないます。戦後は東京通信工業を立ちあげ、これが現在のソニーとなるのです。

1950年に東京通信工業の社長になると、トランジスタ(機械内部の電流をコントロールするパーツ)の国内生産に着手、それをベースにトランジスタラジオを発売します。ここからソニーの快進撃が始まるのです。

その後はテープレコーダー、ブラウン管のトリニトロンテレビ、ウォークマンなど、次々と革新的な製品を発表し、そのブランドイメージを比類なきものにしました。

常に未来を見据え行動した井深は、実業家としてもエンジニアとしてもまさに巨人と言うに相応しい人物です。ソニーを世界的大企業に育て、1997年に亡くなるまで、新しいものへの希求をし続けた偉人でした。

自由なる男、井深大

タイトルがすべてを物語る、井深大の自伝的な本です。

日本経済新聞に連載されていた「私の履歴書」をまとめた第1部は若き日の井深について、他者から見た彼について記してある第2部は、ソニーの社長になった後のことが記されています。

特筆すべきは「エンジニアが働きやすい職場」という発想であり、会社設立の目的が「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」だったというところから、彼が持っていた高い志が伺えます。

著者
井深 大
出版日
2012-11-02

設立当初の東京通信工業には、資金繰りなども含めてさまざまな困難が待ち受けていましたが、「人のためになる」という使命を意識して突き進む彼らの姿には、胸が熱くなります。

また「常に独自性を追求しなくてはならない」という井深の考え方に触れると、「保守する」という姿勢が重要なことではないような気がしてきてしまいます。スティーブ・ジョブズが彼を参考にしていた点は、まさにこの部分かもしれません。

大きくなるソニーに対しての懸念も含め、常に先を見据えていた井深大が、何を考え、何を世に送り出してきたのかを知るのに最適の一冊です。

井深大のさまざまな側面を読む

井深大のルーツからソニー設立、幼児教育、障害者支援をするに至るまで、彼のすべてを網羅しているといえるほど充実した内容の伝記です。

序章にて、1992年の文化勲章受章の様子と、会社設立当時の志などがあらためて紹介され、続く第1部では彼のルーツとなる祖先や両親、また日光や会津といった土地について記されています。

そして第2部には、ソニーを立ち上げた経営者としての彼の変遷と活躍が記されており、自由で愉快な理想工場がどのようなものだったかが分かります。

著者
島谷 泰彦
出版日
2010-02-13

本書からは、会津の家老を祖先に持つ井深大のルーツを知ることができ、歴史に名を残した人物を含む祖先たちと彼を照らし合わせることで、その行動の基盤に、脈々と受け継がれる「会津の血」のようなものを感じることができます。

またソニーという会社の成長と、井深本人の成長が比例している様子からは、「儲け主義ではない」という彼の思想を痛感することができるでしょう。

井深大という人物の本質を徹底した取材によってあぶり出した本書は、経営者、あるいはエンジニアとしての彼だけではなく、人間としての彼をも知ることができる伝記となっています。

井深大と本田宗一郎の友情

井深大による日本の製造業を俯瞰した作品で、前半が「ホンダ」の創業者・本田宗一郎、後半が「ソニー」の共同設立者・盛田昭夫に関する内容です。後半に井深と盛田の対談も収録されており、ものづくり魂を体現した3人の人物像が浮かびあがります。

本書のベースは井深が書いた『わが友本田宗一郎』です。かつての日本のものづくり魂が一体どういうものだったのか、それをもう1度読者に確認させます。

本田と井深はライバルであり、盟友でした。20世紀を生きた彼らが、現代の日本人に「魂のありかた」を伝えてくれます。

著者
井深 大
出版日
2005-09-17

仕事などで、何かに行き詰まった方に読んでいただきたい本です。そういう面ではビジネス書ともいえますが、次代を切り拓くことに関して躊躇がない姿勢と言葉は、人生を通して大切にしたいメッセージでしょう。

ホンダもソニーも、何もないところから産業を生み出す、という共通の使命を掲げており、そこからは「単なる他メーカーのための実験工房にはならない」という気概を読み取ることができます。

頭脳と技術だけを武器に、社会のため、消費者のために挑戦し続けた彼らの姿は、日本がもう1度ものづくり魂を発揮するにはどこに立ち返ればよいのか、その答えを示しているのです。

なぜ幼児教育が大切なのか

1971年に初版が出版された、井深大による幼児教育本の新装版です。ソニーの経営者として知られる彼がここでは幼児教育論をまとめており、「子供の人格や性格は育て方次第である」ということや、「才能に関しても、実は教育や環境が重要である」ということを説いています。

全部で3章立てで、3歳までの教育の大切さと、育て方と環境づくりの方法、そして母親の重要性が各章で綴られています。

著者
井深 大
出版日
2008-07-16

なぜ井深が幼児教育に着目したかというと、今後世界が幸福になるために非常に重要なものだと思ったからだそう。彼のスケールの大きさに驚かされます。

「簡単」や「難しい」といった判断は子供がするもの、抱き癖はつけるべき、音楽ははじめから和音つきで教えたほうがよい、など具体的な育て方や環境づくりについて説明されており、これから子育てをする予定の方は参考にできる内容です。

「幼児のみがこれからの世界を担う、無限の可能性を持った人なのだ」という井深の教育論が貫かれた本書は、決して堅苦しい英才教育本などではなく、子供が好奇心を自由に伸ばすことがいかに大切かを教えてくれます。

井深大はどのようにして登場したのか

井深大が自身を語る自叙伝です。ソニーを世界的大企業に育てたその源泉を、幼少時代にまでさかのぼって紐解きます。

本人が語るだけあって臨場感満点で、少年時代の無線への興味から、第一早稲田高等学院時代の話、焼け野原から立ち上げたソニーの話、科学と教育についての持論など、その内容は実にさまざまです。

著者
["井深 大", "井深 亮"]
出版日
2003-10-01

「無線は目に見えないが、そこに考える余地があり、楽しいのだ」という少年時代の話が、井深の特質をよく語っている部分です。彼はつねに見えないものが好きな、好奇心旺盛な少年だったのです。

また、彼は自分が育った環境や、母親を含めた周囲の大人たちの影響を隠さず語っているため、これまでにも紹介した彼の教育論の原点を知ることができます。

興味深い裏話も満載で、井深の人柄・性格までよくわかる本書は、彼の思想や活動を知るためにはまず手にとっておきたい一冊といえるでしょう。

エンジニアサイドからソニーの発展の中心となった井深大ですが、偉大な経営者が必ずや持っている社会貢献への思いをやはり強く持っている人物でした。ぜひ彼の偉業とともに、その考え方を知っていきたいところです。