これぞ王道のヤクザ漫画!迫力のアクションシーンからポロリまで、これでもかと男の夢が詰まった作品『土竜の唄』を紹介していきます。本作は、スマホの漫画アプリで、無料で読むことができます。男たちの熱いバトルが楽しめますので、ぜひ読んでみてください。
- 著者
- 高橋 のぼる
- 出版日
- 2006-01-05
高橋のぼるが描く『土竜の唄』は、2005年に「週刊ヤングサンデー」で連載されたのち、「ビッグコミックスピリッツ」で連載されている潜入漫画です。
実写映画化までされた人気の理由は、この物語に男の憧れが詰まっているからでしょう。潜入捜査官という任務やヤクザの世界に、男なら一度は憧れたことがあるかもしれません。
そして、敵だった存在が味方になる逆転のシーンも魅力のひとつです。いい意味で読者を裏切らない展開がくり広げられます。さらに、コマごとの文字数が少なく、読みやすいという点も特徴です。
本作は、キャラクターの個性が非常に強いです。正義感が強いあまり、潜入捜査官らしからぬことを言ってしまう玲二や、彼の兄貴分にあたるクレイジーパピヨンこと日浦匡也の男気、強さには惹きつけられるものがあります。
今回は、主要な登場人物の良さや人気の秘密、記憶に残る名言などを交えながら、55巻の重要なシーンまで紹介します。ネタバレも含みますので、ご注意ください。
- 著者
- 高橋 のぼる
- 出版日
- 2006-02-03
新米警察官の菊川玲二は素行不良で懲戒免職にされてしまいます。しかしこれには理由があり、極秘に潜入捜査官(モグラ)となり数寄矢会の会長、轟周宝を逮捕することを命じられるのです。
数寄矢会護衛部隊隊員の日浦組若頭、日浦匡也と兄弟の盃を交わし、数寄矢会の構成員となった玲二は、物語が進むにつれ、最終的な目的である轟周宝の逮捕に少しずつ近づいていきます。
玲二の名言とともにこのキャラクターの設定、魅力を紹介していきます。
新米警察官の玲二は、数寄矢会の潜入捜査官(モグラ)となり轟周宝を逮捕することを命じられるわけですが、この重大な任務を玲二に任せたのには理由があります。
バカでスケベな時点で、玲二が警察官になれたのは不思議に思えますが、人一倍優れた能力を持っています。並外れたメンタルと正義感、危機に直面した時に冷静さを失わず回避できるといった強みを持っていることです。この点が潜入捜査官として選ばれた最大の理由でしょう。
- 著者
- ["高橋 のぼる", "柳沢 智夫"]
- 出版日
- 2006-05-02
「人の事をゴミだなんて言う人間こそ、本当のゴミなんじゃねぇのかい」(『土竜の唄』1巻より)
万引きをした女子高生に対していたずらをしていた店主を反省させるために言った一言です。
当たり前のようなセリフですが、このようなことをはっきりとどんな相手でも言えてしまうのが玲二です。逆に考えれば、人がどんなに卑劣で卑怯なことをしてもゴミだとは思わない、という優しさも汲み取れます。
後に潜入捜査官として数寄矢会の構成員になったことを疑われ、この時も自らが潜入捜査官であることの自白にもとれるような一言を放つのですが、筋の通った考え方を言ったことからばれずに許されてしまいます。筋が通っていて面白ければ気に入られてしまうのでしょうか。とはいえ、このようなことも正義感の強い玲二だからこそできたことだと思います。
ヤクザの世界を舞台にした本作。主要キャラたちの強さを数値化した<『土竜の唄』最強キャラクターは誰だ!?強さを数値化して比較!主人公は……>の記事もおすすめです。気になる方はぜひご覧ください。
玲二と兄弟の盃を交わし兄貴分となるクレイジーパピヨンこと日浦匡也。
数寄矢会は薬物の売買などのシノギを隠れてしている事が後々わかります。ですが、その傘下に属してるのにクスリだけは許せないとパピヨン(日浦匡也)は言っていて、自分の考え方の芯がしっかりしているところはまさに硬派といった感じです。
とにかく喧嘩が強くて、暴力こそ全てという美学を持っています。
- 著者
- ["高橋 のぼる", "柳沢 智夫"]
- 出版日
- 2006-08-04
そんな暴力で制そうとしているからこそ、「オレはいつ死んでも構わねぇんだ。もし殺されてもそこまでの運という事だ」と言っており、その潔さにシビれます。
鉄人のような強さを持っている日浦ですが、ヤクザに銃や刃物を使った戦いは当たり前です。そんな状況に強さでは抗えない事もあるというのをわかっています。自分の死を運が悪かっただけといえるからこそ、命知らずの強さを持っているのでしょう。
パピヨンの名言を紹介した<【仁義】世界に誇れるジャパニーズ・マフィア【『土竜の唄』名言ランキング】>の記事もぜひご覧ください。
数寄矢会の会長であり、8000人の構成員の頂点に君臨しているのが轟周宝です。
裏切り行為をしようとした署長を拷問するなど中々ぶっ飛んでいます。これぞヤクザの会長といったところで、逮捕までの道のりはまだまだ長そうです。
- 著者
- ["高橋 のぼる", "柳沢 智夫"]
- 出版日
- 2006-11-02
「てめえ、今このオレに”殺気”放ちやがったな!」(『土竜の唄』5巻より引用)
玲二が初めて轟周宝を見たときに、捜査官としての殺気に感付き、後ろにいた玲二に殴りかかります。その時に放ったのがこのセリフで、玲二の持ち前の正義感と、馬鹿正直な面が活きて解決するのですが、自分へ向けられた殺気に後ろからでも気づけるというのはさすが会長といったところです。
8000人を束ねているというだけあり、自分に歯向かうものは容赦しないといった絶対的な権威を持っていて、当然喧嘩も強いです。
元亜湖組若頭補佐で、その後ロシアンマフィアとなった月原はマフィアでの地位を確立していました。
玲二が潜入捜査官であることを知っている月原ですが、月原はロシアンマフィアの地位を高めたいため、轟周宝の逮捕に協力することになります。玲二と目的は違いますが、利害が一致したために手を組むこととなったのです。
- 著者
- ["高橋 のぼる", "柳沢 智夫"]
- 出版日
- 2007-02-05
「二人だけの時は全て対等だ。そして裏切りには死をもって償ってもらう」(『土竜の唄』41巻より引用)
玲二と月原が轟周宝を逮捕することで和解し、手を組んだ時に月原が言ったセリフです。
過去に激しい戦いをした結果、深手を負った後にロシアンマフィアに拾われた月原ですが、復讐心と自分のロシアンマフィアでの地位を天秤にかけた結果この行動になったのでしょう。そしてこの言葉には裏切られたくない、裏切って欲しくないという意味も込められています。
中国マフィア、仙骨竜に攫われた轟周宝の娘・迦漣を日浦とともに救い出すことになります。攫われた女を救い出すというのは、ヤクザの世界であれ男なら憧れてしまう展開です。
玲二は轟の直参盃をもらい親子分となり、潜入捜査官として数寄矢会での地位を築いていき、少しずつですが轟周宝の逮捕に近づいてきました。盃を終えた玲二の前に月原旬が登場し、戦いの末、利害の一致した玲二と相棒になり轟周宝の逮捕を目指すこととなります。
その後イタリアに行きシチリアンマフィアの麻薬工場を潰すことに成功し、玲二の惚れた女、ロザリアに別れを告げ帰国しました。月原の協力のもと日本で麻薬取引の情報を聞きつけた玲二は、ついに轟周宝を逮捕する段取りがつきます。とうとうクライマックスに近づいて来たのをにおわせる展開となり、この続きが55巻となるのです。
- 著者
- 高橋のぼる
- 出版日
- 2017-09-29
日浦組で独立しようとしているという情報を聞きつけ、クーデターを起こした奴らを痛めつけようとするのですが、玲二の責任も問われた結果、彼自身も日浦にやられかけます。しかし実はこれは日浦の誕生日を祝うためのドッキリで、日浦と玲二以外が仕掛け人だったのでした。
皆が日浦の誕生日を祝う最中、轟周宝の逮捕が迫っているため、玲二は兄弟の前から姿を消さなければならないという悩みに苛まれます。おまけに薬物嫌いな日浦が、轟周宝が巨額の薬物取引をするという事を察したため、玲二がそれに関わっていることがばれたらただじゃすまされません。
潜入捜査官とはいえ、ここまで兄弟として行動を共にしてきた日浦への裏切りがあらわになりどうに。人一倍正義感の強い玲二が惚れ込んだ、パピヨン(日浦)を裏切ることは出来るのでしょうか。
無事轟周宝は逮捕されるのか、そして逮捕されたとしたら連載が終わってしまうのか、はたまた新たなボスが現れるのか。どちらにせよ今後一つの大きな区切りがあると思われる展開です。
ついに轟が直々に行うというシチリアンマフィアの取引に警察を呼ぶところまでこぎつけた玲二。しかし肝心の轟がなぜか現場に来ません。
しかも玲二を疑っている轟の息子・烈雄はそのことを詳しく彼に話しません。そしてマフィアのナンバーツー・コリーダとイタリア語で話しており、玲二には何が何やらさっぱり分からないのです。
取引を直々に確認するということだった轟ですが、烈雄が倉庫の外に出て、そのシャブが本物だと言うことをどこかに見せて、取引は成立。本人がマフィアには会わないという予定だったようなのです。
それを目撃した玲二はこの近くのどこかに轟が潜んでいて確認したのだと気づき、その場を離れる前に腹を下したと言って周辺を探します。
- 著者
- 高橋 のぼる
- 出版日
- 2017-12-27
その途中で偶然あったのが純奈。彼女は玲二が勝手にイタリアに行ったことからついに彼についていけないと思い、これからアラスカに傷心旅行にいくところだと言いました。しかも超豪華客船に乗っていくのだと。
その船の前方上階の客室は3000万円するのだということを聞いた玲二は、それがいかにも轟の好きそうなことだと思い当たります。そしてその場で照明弾を打ち上げるのです。
船内にいた人々は何事かと表に出て来ました。そして、そこに轟もいたのです!玲二の行動に気づいた待機班たちも彼の姿を確認。
あとは玲二が証拠となるシャブの入ったパスタを押さえれば逮捕することができるのですが……。
物語はここからまた一波乱。シャブを積んだトラックを烈雄の古くからの知り合いである白子と運ぶのですが、途中で玲二はそれが偽物だと気づきます。しかしうかつに停車すれば烈雄につけられたGPSつきの首輪爆弾が爆発してしまうので、何か大きな行動を起こすこともできません。
しかもそのあとは玲二の怪しい動きに気づいた白子が殺しにかかってきて、と八方塞がりになってしまうのです。
玲二への疑いから数々の罠を仕掛けていた烈雄。玲二がそれを切り抜けていく様子は最高に熱いです。これでもかと繰り出される予想外の展開を、ぜひ56巻本編でご覧ください。
白子をどうにか食い止めたものの、トラックが止まってしまったことで首の時限爆弾のタイマーが動き出してしまいます。
慌てる玲二ですが、そこに沙門警視長の指示で来たという爆発物処理班の泉田という男がやって来て、間一髪、電波の届かないシールドボックスになっているトラックの荷台に逃げ込みました。
しかし首の爆弾を処理するのに1時間かかるということを聞いた玲二は、今すぐ轟周宝を捕まえに行かせろと命のこともお構い無しに叫びます。
それに心を動かされた泉田は、運転席にいる同僚に新お台場港に引き返すよう言いました。
そこから何としても轟週報を捕まえたい玲二と、彼を船出させたい烈雄の壮絶な戦いが始まり……。
- 著者
- 高橋 のぼる
- 出版日
- 2018-02-23
今までのどの敵よりも不死身なのではないかというほど打たれても打たれても起き上がる烈雄。しかも彼の攻撃がまた強烈で、玲二は何度も死にかけます。
しかし最後には必殺「万有引力のニュートンでッ、万歳重力のヒュードンだ!!」で烈雄を圧倒。ダサいネーミングかもしれませんが、玲二にしかできない技をぜひご覧ください。
そこから玲二はどうにか豪華客船ヘヴンリー・アマゾネス号に入船するのですが、そこは旗国主義という原則のもと、パナマの法律に従わねばならない場所。おそらくこの設定が今後玲二の制約になるのではないでしょうか。
しかも同じ船に乗った純奈まで危機にさらされ……。ちなみに純奈はかなりセクシーな水着を着るので、後半はそちらがメインと言っても過言ではないのではないでしょうか、うん。そのセクシーヤマトナデシコな様子はぜひご自身でご覧ください。
ついに轟周宝の喉元まで届きそうかというところで、またしても窮地に立たされる玲二。しかし今までのどんな展開よりも近づいている実感があり、のめりこんでしまいます。
轟周宝を豪華客船内で見つけ、ついそのままついていってしまった純奈。そして彼らがシャブパスタからシャブを精製しているところを見つけたところで、何とそのまま見つかってしまいます!
それを天井に張り付きながら見ていた玲二。どういう身体能力だよ、という今更なツッコミもしたくなりますが、とにかく今は純奈のピンチを救わなくてはなりません。彼女はそのまま台にはりつけにされ、友人の勧めで着た超ハイレグ水着まで脱がされてしまいます!
しかし、轟周宝が心配した盗聴器などはなく、彼は彼女の目的に首をかしげます。そして口を割らせるために「ブロディ」を呼ぶのですが……。
- 著者
- 高橋 のぼる
- 出版日
- 2018-05-30
ブロディという何だか強そうな名前にドキドキするかと思いますが、その正体は意外なものでした。しかし、拍子抜けさせられながらも、読者は彼の恐ろしさに息を呑むのです。そしてあわや、というところで、ついに玲二が轟周宝たちの前に現れ……。
さて、顔が割れては困る玲二は、どう純奈を助けるのでしょうか?
その後の展開は、いつもどおりの笑っていいのか、ハラハラしていいのか迷うようなバトルシーンですが、さすがにVS轟周宝とだけあり、いつもとは異なる緊張感があります。そしておじいちゃん、やはり大組織のドンだけあり、強いのです……。
純奈にもついに「モグラ」であることを知られ、どんどん終わりに向けて動いているのが感じられます。しかも最後にはかっこよすぎるあの兄貴も久々に登場し、ますますストーリーが盛り上がってきました!
まさかのぎっくり腰に助けられ、純奈を連れてその場を逃亡した玲二。59巻ではそんな主人公よりももしかしたら人気のあるかもしれない、パピヨン様が久々に登場します!
ギリギリで逃げた玲二とは対照的に、女性とセックスをしながら余裕を見せて登場する彼。スッキリした後は轟周宝がシャブの密売をしていたことに気づき、さーて、こらしめちゃおっかな、と山に芝刈りに行くかのような気軽さでその場へと向かうのです。
そして言葉どおり場を制圧して部下たちを改心させたものの、やはりそれだけでは終わりません。数奇矢会のボスになると宣言したそばから、玲二に倒されたと思われていた烈雄が登場して……。
- 著者
- 高橋 のぼる
- 出版日
- 2018-07-30
烈雄VSパピヨンのバトルがメインの59巻。まさかの空中戦は、サーカスも真っ青なトンデモ展開です。
烈雄はジェットレブフライヤーというバラエティ番組などでよく見かける、水圧によって宙に浮く、ロケット型のマシーンを使い、空中戦でパピヨンを追い詰めます。
しかし、もちろんパピヨンがやられてばかりのはずがありませんよね。彼の反撃のキーワードは「マンタ」です。色男のパピヨンは、生物の種別も、性別も超えて愛される人物なのだと感じられる展開なので、お見逃しなく。
しかも、トンデモシーンはまだまだ続きます。59巻の後半でやっと主人公・玲二が登場し、パピヨンとの絆を試すような危機が訪れるます。それがまたありえない内容で、ついつい笑ってしまうものなのです。
果たして大詰めとなってきた展開での危機を、玲二とパピヨンはどう乗り越えるのでしょうか?
- 著者
- 高橋 のぼる
- 出版日
- 2006-01-05
新米の警察官が、潜入捜査のためにヤクザの世界に入っていく様子が描かれていく本作。物語が進むにつれて、マフィアも登場するなどアングラ度はさらに極まります。
スピード感のある展開、個性の強すぎるキャラクターがなんといっても魅力です。主人公の菊川玲二は、抜けているところがあるけれど正義感は人一倍あり、どんな場面でも危機を乗り越えるメンタルの強さを持ち合わせています。
他にも、男らしさが光る登場人物ばかり。物語の随所では数々の名言も発せられるため、何度でもくり返し読み返したくなるでしょう。
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定番の展開、良い意味で読者を裏切らない、くだらないがそこが面白い、そんな感じの漫画です。無料で読めるというのが最大のポイントなので軽い気持ちで読んでみてください!量は多いですが、文字は多くないので次々読んでしまうでしょう!