2018年29歳にして電子書籍童貞から卒業しました事をここに報告いたします。本や雑誌は断然、紙で読む派だったのですが30歳を目前に紙に浮気をして電子に手を出してみました。すると電子の良さも分かりながら紙への愛も深くなりました。
電子書籍が世の中に出始めた頃本や雑誌などの紙の書籍は衰退し、無くなっていくのではないか。と言われていましたが、紙で読むから読んだ感じがするんだ!指で紙に触れながら読むから物語を実感出来るんだ!と頑なに電子書籍を避けてきましたが、30歳を目前に柔軟な大人への第一歩として、電子書籍を読んでからでも批判はできるではないか。と思い一度電子書籍を読んでみるとその手軽さと、読みたいと思った瞬間に読める便利さに心つかまれてしまいました。
「魅力的なストーリーを、程よいボリュームで」というキャッチコピーのとおり平均で30ページ〜150ページの作品を99円〜399円の価格で購入できるKindle Singles。電子書籍初心者にはもってこいの金額とボリューム、そして池井戸潤さんの「犬にきいてみろ」はもれなく魅力的なストーリーでした。
人気シリーズ「花咲舞が黙ってない」のKindle Single。とある工場の経営に悩む男に銀行員の花咲舞が不正を暴いていく快活な勧善懲悪ストーリーは読んだあとの一歩が軽くなるような前に進む力を貰える物語でした。
犬にきいてみろ
いくつもの“出会い”に出会える伊坂幸太郎さんの2作品。一つ目はロングレンジ。家族だからこそ正直になれない4人家族のそれぞれの秘密を読者だけが覗き見ながら時にハッとさせられながら、相手を思う優しい気持ちが空回りしていく物語に私も気持ちよく巻き込んで頂きました。
そしてロングレンジに一章分だけ収録されていた「アイネクライネナハトムジーク」。劇的な出会いはなんでもない日常に転がっているし、思いもよらない所で思いもよらない人たちが繋がっているんだなぁと、物語とは思えないほどリアルな世界でワクワクさせて頂きました。今、身近にいる人を大切にしたいと思えるステキな2作品でした。
ロングレンジ
- 著者
- 伊坂 幸太郎
- 出版日
- 2017-08-04