連載開始当初から、常に女子の話題の中心だった『センセイ君主』。2018年には実写映画化も決定しました。弘光先生のキュンキュンする名言の数々とともに、全13巻を一挙にご紹介していきます。 ちなみにスマホアプリで無料で読むこともできるので、そちらもどうぞ。
2013年から「別冊マーガレット」にて連載され、2017年に最終回を迎えて以降も絶大な人気を誇る大ヒット漫画『センセイ君主』。作者の幸田もも子が手掛けた『ヒロイン失格』に登場する人気キャラクター、弘光廣祐の兄が「センセイ」です。
数学の臨時教師として赴任した弘光由貴(よしたか)と、彼に恋をしたまっすぐな女子高生・佐丸あゆはがくり広げるラブコメディになっています。
作者の幸田が画力で魅せるかっこよくてかわいいキャラクターと、胸キュンするシチュエーションがたっぷり詰まった本作。2018年には実写映画化も決定しています。
この記事では、先生の名言とともに全13巻をたっぷりネタバレしていきます!
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2013-11-25
恋に恋する高校1年生の佐丸あゆは。最初は冷たい態度の先生が苦手でしたが、意外な一面を知るうちにあっという間に好きになってしまいました。
何度フラれてもあしらわれても、直球で自分の想いをぶつけるあゆはの姿に、先生の心も少しずつ変化していきます。
容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群と、とにかくカッコイイ弘光先生ですが、案外おちゃめでヤキモチ焼きな一面も。とにかく女性読者のツボを突きまくってくるのです!
さまるんこと佐丸あゆはは、現在告白7連敗中。牛丼屋で恒例のやけ食いをしていましたが、食べ終わってレジに行くとお金が無い……困っていたところをイケメンのお兄さんが助けてくれました。
そして翌日、その彼が臨時教師としてあゆはのクラスに赴任してきたのです。
先生の名前は弘光由貴。若くてルックスも端正なため、すぐに女子生徒の人気の的になります。しかし彼は冷徹かつ無愛想な態度で生徒たちを一蹴……。
あゆはも当初は先生のことを苦手に思うのですが、ひょんなことがきっかけで雑用係となり、そばにいるうちに彼の意外な一面を目にするようになるのです。
弘光先生はクールだけど冷たいわけではなく、無愛想だけど優しいところもあって、そしてやっぱりかっこいい……あっという間に好きになってしまいました。
そして単純な彼女の態度はすぐに見破られ、「高校生って時点でありえない」と告白すらしないままフラれてしまうのです。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2013-11-25
ショックのあまり、翌日から学校を休んだあゆは。そんな彼女の家に、先生が様子を見にやってきました。
あゆははもう1度自分の想いをぶつけるのですが、先生もそこは大人。好きになることはないとあらためて伝えました。
それでもあゆはは食い下がります。成長して必ず先生を満足させてみせると宣言。すると先生は……
「まったくそそられないけど そこまで言うならいいよ 俺をおとしてみなよ おちないから」(『センセイ君主』1巻より引用)
先生の表情と一緒に堪能していただきたいこの言葉。いつも余裕の態度を見せ、簡単には手に入らなさそうなところも彼の魅力です。
それでも果敢にチャレンジするあゆはのガッツを応援せずにはいられません。
年齢や立場の違いをものともせず、むしろ伸びしろだらけだと自ら言うポジティブな彼女の想いが実る時はくるのでしょうか。
美人で優しくてフレンドリーで、男子からも女子からも人気がある麦ちゃん先生。実は弘光先生とは高校時代からの知り合いみたいです。
弘光先生も、麦ちゃん先生の前では普通の男の子の顔を見せます。どうやら友達以上の関係をもったこともあるようで……。
それを知ったあゆはは、弘光先生が麦ちゃん先生のことを好きなのではないかと勘繰りました。そして美人な彼女と自分を比較し、落ち込むのです。
そんなあゆはの気持ちを察した弘光先生は……。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2014-03-25
「松本先生のこと好きなのかって?もしそーだとしたらさまるんどーすんの?諦めんの?」(『センセイ君主』2巻より引用)
このタイミングでこのセリフは罪でしょう!ずるいです!
当然あきらめないと言うあゆはに、先生も不敵な笑みを浮かべつつもなんだか楽しそう。
読者があゆはを見て飽きないのと同じように、先生も彼女の言動が面白くてしかたない様子です。どうやら完全に脈ナシでは無さそうで……。
あゆははそんな先生の一挙手一投足に惑わされてはドキドキし、片思い特有の気持ちのゆれ動きが描かれています。
急展開を迎える3巻。弘光先生はクールを装いつつも、あゆはの男友達である虎竹(こたけ)にライバル心をむき出しにするのです。先生の心境が少しずつ変化してきていることが読みとれますね。
そしてなんと大晦日に、まさかの先生があゆはに告白……!除夜の鐘の音にかき消されて聞こえない、というオチでした。
せっかくの告白を聞き逃したあゆはへの当てつけに、お見合いをすることにした先生。彼女は当然後をつけます。
その帰り道……。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2014-07-25
「さまるん もうこれっきり 1回しか言わないからね」
「俺とつき合う?」(『センセイ君主』3巻より引用)
……嘘ですか?と返すあゆはの間抜けなセリフと表情に笑ってしまいますが、晴れて2人は両想いになりました。
思いがけず早い展開にびっくりしますが、あゆははいつも一生懸命でかわいいし、これだけまっすぐに想いを伝えられたら先生だって愛しいと感じるはず。納得の展開です。
晴れてお付き合いすることになった2人。ラブラブ展開がスタートします!
先生は相変わらずクールですが、その言葉や表情からはちゃんと彼女のことを好きなことが伝わってきます。しかし密かにあゆはに想いを寄せている虎竹は、先生と付き合っても彼女が傷つくだけだと、双方に別れるよう説得するのです。
あゆはのことを大切に思っているからこその行動なのですが、彼女自身は先生とのことで何があっても絶対後悔しないと言い切りました。
そして先生も……。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2014-11-25
「面倒事も構わないと思えるほど さまるんを愛しいと思ってしまったんですよ
もし 万が一この関係が知られた時は 俺の全て懸けて 全力で守るよ」(『センセイ君主』4巻より引用)
そして覚悟を決めた2人に、さっそく新展開が訪れるのです。
先生が一人暮らしをするタイミングと、あゆはの両親の転勤が重なり、あゆはが押しかける形でまさかの同居生活がスタート……!
「さまるんに女としての興味ないから」などとあしらう先生ですが、しっかりドキドキな展開が待っています。
あゆはの両親へもきちんと挨拶をすませ、晴れて公認の同棲生活が始まったのですが……先生は、一向に手を出そうとしません。
あゆはは必死にお色気作戦を決行するも効果は無く、空回ってばかりで、どうしたら先生に女として見てもらえるのかと泣き出してしまいました。
そんな彼女に、先生が優しくキスをするのです。あゆははその先も期待しますが……。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2015-03-25
「そのうち嫌ってほどしてあげるよ」(『センセイ君主』5巻より引用)
今回はここまででした。先生の表情はどこか複雑ですが、あゆははとっても幸せそう。
先生だって男性です。でも大人。大切に思うからこそ自身の気持ちを抑えていることなど、彼女はちっとも気付いていない様子です。
先生の誕生日にプレゼントを贈るため、あゆははカフェでアルバイトを始めました。
しかしそこで、先生の幼なじみで初恋相手でもあるピアニストの秋香と出会います。お互いに知らないだけで実は両想いだったようで、現在は結婚を控えている秋香ですが、どうやら先生に未練たっぷりのようです。
不安のあまり、2人がコンサートに行くところをこっそり尾行したあゆはは、道中でうっかり遭遇してしまいました。それを見ていた虎竹は、辛そうな顔を見せるあゆはの手をとります。
すると先生は……。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2015-06-25
「人のもんに何してんの」(『センセイ君主』6巻より引用)
虎竹からあゆはを奪い返しました。明らかにヤキモチをやいて不機嫌な先生がかわいい!
人前であろうが、ためらうことなくあゆはの手をとる姿にキュンとします。
先生、いつのまにそんなにあゆはのことを好きになってたの?とドキドキの展開です。
秋香から宣戦布告をされて、不安が募るあゆは。しかし、「そんなことくらいで」不安になるほど自分たちの関係は脆いのかと、先生にがっかりされてしまいました。
なんとか見直してもらおうと、あゆはは必死にテスト勉強に励みます。テストの結果で見直してもらおうという単純でおバカな発想ですが、この純粋さが彼女のかわいいところですね。
しかし秋香も負けていません。ついに先生に捨て身の告白をするのです……。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2015-09-11
「悪いけどやめたほうがいいよ 俺 今 さまるん以外考えられないから」(『センセイ君主7巻より引用』)
こんなにもはっきりと自分を選んでくれていることなどつゆ知らず、タイミングのいたずらで、先生とあゆははすれ違っていきます。
秋香がただ単に美人なだけでなく、過去に先生にとって特別な人だったことがわかるからこそ、あゆはは不安になってしまうんですよね。やきもきする展開です。
そしてラストでは、密かに彼女を想い続けていた虎竹が先生に宣戦布告……⁉
虎竹の作戦で、2人は無事に仲直りをすることができました。先生もひとりの恋する男だということが伝わってくるこのシーンは、息をするのを忘れてしまうほどキュンキュンが詰まった名場面です!
そして、好きな子の幸せのためにここまでできる虎竹もかっこいい。あゆはには届いていないけれど、ちゃんと自分の気持ちも伝えました。
また先生は、秋香とのお別れのシーンで優しい嘘をつきます。やっぱり彼にとって、秋香は特別だった人なのです.
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2015-12-25
さて、先生にいいところを見せるべく、あゆはは手料理を頑張ります。しかし失敗ばかりでしっちゃかめっちゃか……。
「料理なんて一生俺がやってやるよ」
「こんなバカがたまらなく愛しいなんて思えるんだから」(『センセイ君主』8巻より引用)
優しくあゆはを見つめる先生。いつの間にか彼の中で、こんなにあゆはの存在が大きくなっていました。
麦ちゃん先生に誘われて、先生の大学時代の仲間たちとキャンプに出掛けたあゆは。しかし、先生のことを慕っている白川から、ことあるごとに意地悪を言われてしまいます。
学生時代からとにかくデキる男だった先生。白川は彼を尊敬するあまり、「教師」に甘んじているいまの姿に納得がいかないようなのです。
さらに彼女であるあゆはがバカっぽいところも気に入らない様子……。
あゆはは、自分が意地悪をされたことは置いておいて、先生を侮辱されたことに腹をたてて言い返しました。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2016-04-25
白川は、先生にも直接あゆはの魅力が分からないと伝えます。すると先生は……
「一生気付かないでいてね あの子の魅力は俺しか知らなくていいんだよ」(『センセイ君主』9巻より引用)
時々しれっとものすごい惚気をぶちかます、つくづく罪な男ですね。
先生は、あゆはが自分にことをかばってくれたことが相当嬉しかったようで、いつもより多めにちょっかいを出し、なんだか仲良しな2人がほほえましいです。
10巻では、先生の過去が語られます。
白川の言うとおり、とにかく優秀だった大学時代の先生。しかしどれだけまわりに評価されても自分自身に満足できたことはなく、いつもどこか空しい気持ちを抱いていました。
そしてある日、ぷっつりと心の糸が切れ、研究を続けていた数学の世界から離れることにしたのです。
その後教師として赴任した学校で、あゆはと出会ったのでした。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2016-08-25
「まさか数学から離れた自分が こんなに満たされるなんて思ってなかった」(『センセイ君主』10巻より引用)
物語が進むにつれて、先生のあゆはへの想いが強くなっていくのが分かります。
純粋で、思うままにまっすぐ行動して、いつも全力で先生に愛を伝える彼女の存在が、知らず知らずのうちに先生を救っていたのかもしれません。
またこの巻ではあゆはの誕生日もあり、ドキドキとキュンキュンもたっぷり詰まっています。
恩師から、数学の研究のためにフランスに行かないかと誘われた先生。それを知ったあゆはは、後悔してほしくないと、あえて先生と距離をおきはじめました。しかしそんな彼女の行動は、もちろん先生にはお見通しです。
どうやら彼の答えはとっくに決まっていたようで……。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2016-12-22
「やっぱどー考えても離れたくないんだよね」
「今 さまるんと離れる方が 俺の人生ずっと後悔すると思うんだけど」(『センセイ君主』11巻より引用)
数学は、どこにいても何歳でもできる。だから先生は、今しかできないことを選びました。
この選択を浅はかだと思う人もいるかもしれませんが、人生のなかでこれだと思える選択ができること、この人だと思える人に出会えることは、とても幸せなのではないでしょうか。
こんな愛の言葉を、飄々と言ってのけるのが彼のずるいところですね。
またこの巻では、先生からまさかのプロポーズも……⁉目が離せない展開が続きます。
先生の友達から元カノの写真を見せられて、あゆはは何となくモヤモヤしています。自分も何かひとつくらい、先生の「はじめて」が欲しかった、と言いました。
そんな彼女に先生がくれた「はじめて」は、「ジェットコースターに乗ること」でした。そしてもうひとつ……。
「俺だって誰かにこんなに振り回されんの初めてだよ」
「そんなバカになってく自分を 悪くないって思うのも初めてだし」
「誰かと 結婚したいと思ったのも初めてだよ 俺だってこれからいろんな初めてを経験していくんだよ さまるんと一緒に」(『センセイ君主』12巻より引用)
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2017-04-25
すっかりお嫁さん気分になったあゆは。そんな彼女に先生は、まだ籍を入れていないことを冷静に伝えます。そして……。
「スーパーじゃなくて、市役所寄って帰る?」(『センセイ君主』12巻より引用)
なんと、本当に結婚することになりました……!
あゆははまだ高校生で、先生とは過ごしてきた時間の長さが違います。しかしこれから2人で経験することは、すべて「はじめて」のこと。
きっとこれから一緒に生きていくうえで、年齢の差も立場の違いも気にならなくなっていくのでしょう。
あゆはほど目が離せない子もなかなかいないので、先生にはこれから先いくつも「はじめて」がありそうですね。
無事に入籍をしたあゆはと先生。そしてついに、大人になりました。
ある日具合が悪くなったあゆはは、妊娠したのだと思いこみます。検査もしないうちからすっかり妊婦の気分になり、マタニティ服を着たり先生に禁煙を義務付けたりと、意気込んでいる様子。
その一方で、自分なんかが母親になっていいのかと不安になり、涙を流すのです。
「それなら大丈夫だよ さまるんに愛される人間が幸せじゃないはずがない
間違いないよ さまるんに愛されてこんなに今幸せな俺が言うんだから」(『センセイ君主』13巻より引用)
当初はひねくれて素直じゃなかった先生も、こんなに正直に自分の気持ちを伝えられるようになりました。極上のセリフをさらっと言ってのけます。
- 著者
- 幸田 もも子
- 出版日
- 2017-08-25
結局妊娠はしていませんでしたが、それでもそう遠くない未来にあるかもしれません。
本作は、2人の結婚式で幕を閉じます。
何度もフラれてたくさん涙を流しても、あきらめずにまっすぐぶつかったあゆは。恋愛対象外からはじまった彼女の全力の恋は、生涯の愛となり、ハッピーエンドを迎えました。
パワーをもらえる作品です。
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