漫画『弱虫ペダル』歴代総北高校のメンバー一覧!

更新:2021.11.13

自転車競技に青春をかける高校生たちを描いた、漫画『弱虫ペダル』。インターハイ優勝を狙うたくさんのキャラクターが登場する本作ですが、今回は主人公の属する総北高校にスポットをあてて、チーム総北の歴代の選手からマネージャー、そして監督までも徹底紹介します。 ちなみに2020年8月には実写化もされる本作。キャラを詳しく知っておくと、原作漫画も実写映画もより楽しめますよ!

ブックカルテ リンク

漫画『弱虫ペダル』総北高校のメンバーを一気に紹介!

『弱虫ペダル』の主人公、小野田坂道が所属するのは総北高校自転車競技部。総北は千葉県の予選で圧倒的な強さを誇る、県内随一の自転車競技強豪校です。

そして今回はそんな総北高校の自転車競技部歴代メンバーを一気に紹介!自転車競技に参加する選手だけに限らず、総北高校のマネージャー、そして外国人監督までも徹底紹介します。ぜひご覧ください。

著者
渡辺 航
出版日
2008-07-08

ちなみに『弱虫ペダル』がお好きな方は以下の記事もおすすめです!

 

また、先ほどもお伝えしたように2020年8月14日には実写映画化もされます!詳細は映画公式サイトなどでご覧ください。

小野田 坂道

 

世代:坂道世代

脚質:クライマー

異名:「山王」

名言:「ジャージを皆さんに託されたこのジャージを、精一杯ゴールに届けることしかできないんです」

 

著者
渡辺 航
出版日
2010-10-08

 

俗に言う「アニオタ」で少しひ弱という珍しい主人公。それが小野田 坂道(おのだ さかみち)です。彼は、幼少期から足繁く秋葉原に通っていました。これだけを耳にすると、至って普通のアニオタのように思えるかもしれませんが、彼の家は秋葉原から45km以上離れたところにあります。

そしてなんと坂道は、その秋葉原への道のりを毎日自転車で往復していました。一般男性でもかなり苦しいと思われる往復90km超えの道のりを、小学生ながら平然と漕いでいた坂道は、当時から競技自転車の才能に溢れていたのかもしれません。
 

そんな彼は、自らの才能に気づくことはなく、総北高校が自転車競技の強豪であることすら知らずに入学します。そしてひょんなきっかけから同級生の今泉に出会い、自転車競技へとのめり込んでいくのでした。

坂道の脚質はクライマー。彼の登りの特徴は、なんと言ってもその脅威的なケイデンスにあります。ケイデンスとは1分間にどれだけ車輪を回すことができるかを示す言葉。一般的には70から90回転/分で優秀な選手と言われるところ、なんと彼のケイデンスは180回転/分もあります。

他の選手の倍以上の回転数を武器に、信じられない速さで坂を駆け登っていく坂道。その恐ろしいまでの前進力で、1年目のIHでは驚異の100人抜きを達成しました。

 

今泉 俊輔

 

世代:坂道世代

脚質:オールラウンダー

あだ名:スカシ

名言:「自転車は誰よりも速く誰よりも前へ、たとえ血が出ても涙が出ても自転車が壊れて走れなくなっても、それでも勝ちたいと思うヤツだけ乗ればいい」

 

著者
渡辺 航
出版日
2008-09-08

 

中学時代は県内屈指のレーサーとして知られ、同世代では無敵と言っても過言ではなかった人物で、坂道を自転車への道に連れ出すことになった人物。それが今泉俊輔(いまいずみしゅんすけ)です。完璧のように見える彼ですが、とある大会で御堂筋に出会い、屈辱的な敗北を喫しました。

心理的に揺さぶられたことも関係しているかもしれませんが、御堂筋の圧倒的な速さに成す術がありませんでした。プライドをズタズタにされた今泉でしたが、その悔しさを胸にさらにハードな練習を積み、御堂筋への雪辱を誓い総北高校へ入学、IHへと挑みます。ふたりの過去は作品でお確かめください。

基本的にはクールなキャラですが、勝利に対してはなみなみならぬこだわりを見せ、チームで一番勝利に貪欲な男といっても過言ではないかもしれません。初めて出場したインターハイでは、金城のアシストを務め、福富のアシストを務めた荒北と互角の走りを見せました。1年生ながらアシストの役割をしっかりとこなし、1年目のIHでは1日目2日目の高順位に大きく貢献しました。

こうして一見真面目な面ばかりが目立ちがちな今泉ですが、アニメでは坂道のオタクっぷりに感化され、思わずアニメのオープニングを口ずさんでしまうようなシーンもあります。端正な顔立ちに加え、ONとOFFの激しいギャップが人気の秘訣なのかもしれません。

金城らの卒業後は、総北ダブルエースの型柱として、心身ともに総北を引っ張る存在となりました。自らがエースとして挑むIHでの活躍にも期待です。

 

鳴子 章吉

 

世代:坂道世代

脚質:スプリンターからオールラウンダーに移行

異名:「浪速のスピードマン」

名言:「全力いうのはな、汗も血も最後の一滴まで絞りきることや!」

 

著者
渡辺 航
出版日
2008-11-07

 

関西からはるばる総北高校にやってきたアツい男、憎めないムードメーカー。それが鳴子章吉(なるこしょうきち)。幼い頃から地元で自転車競技を始めるも、恵まれているとは言い難い体躯が原因でなかなか勝つ事ができずにいました。

しかし彼は大の派手好きで、目立つ事なくしては生きる事ができないといっても過言ではない男の彼。勝つために、そして何よりも目立つために彼は努力を惜しみませんでした。その結果、彼は「浪速のスピードマン」と呼ばれるまでの選手に成長したのです。

総北高校に入学してからは、田所をライバルとして定め、総北のエーススプリンターは俺だと言わんばかりに闘争心をむき出しで練習に挑むようになります。そして迎えた1年目のインターハイでは1日目のスプリントリザルトに参戦。箱学の泉田、そして田所と3人で競い合いになります。

セオリーでは同じチームからふたり以上出る場合はチームを組み、どちらかが風除けとなり、ゴール直前でエースを発射するのが常套手段なのですが、鳴子と田所にそんな考えは一切ありませんでした。

チームのリザルトではなく、自分が最速でなければ意味がない。日本一のスプリンターは俺だと言わんばかりに加速します。結果として、3人の猛烈なデッドヒートを制したのは田所でした。

敗れはしてしまったものの、1年ながらスプリントリザルト直前までギリギリの戦いをした鳴子。2年次からはスプリンターではなくオールラウンダーとして、そして総北のダブルエースの片翼としてインターハイに挑みます。エースとなった鳴子がどんな活躍を見せるのか、浪速のスピードマンから目が離せません。

 

杉元 照文

 

世代:坂道世代

脚質:オールラウンダー(ロングライド)

愛車:コルゴナ

名言:「ボクはボクはね…なるんだ6人目に!!」

 

著者
渡辺 航
出版日
2014-01-08

 

「僕は経験者だから」が口癖のちょっとウザいキャラ、杉元照文(すぎもとてるふみ)。自転車競技に関わる知識について見栄を張るような描写が多いですが、実際は中学時代に趣味でロードレーサーに乗っていた程度の経験しかありません。

自転車や競技に対してそこまでの情熱があるわけでもなく、坂道や今泉、なること言った同期に比べると、温度差があるように見受けられます。1度目のインターハイでは、部内での出場をかけたレースに出ることもなく、サポートに徹しました。

しかし1度目のインターハイ終了後、杉元は大きく変わることになります。初心者にも関わらず総北を優勝へと導いた坂道に対し、ただ見ていることしかできなかった悔しさから、インターハイ出場を目指し、今泉の元で猛練習が始まりました。

代表選手としてインターハイに出るためには、新入部員たちに混ざりウェルカムレースで優勝することが絶対条件。インターハイに出場し、指導してくれた今泉の背中を押すことだけを目標に、昼休みも返上で練習に打ち込みます。

そして迎えたレース本番。鏑木と段竹の対決を制すれば、インターハイはほぼ確定と言っても過言ではなかったものの、序盤から大きなリードをつけられてしまいました。得意のロングランで追いついたものの、やはり2人組の彼らに勝つことはできず、山頂で一度、勝負を諦めてしまいます。

そんな時に後ろから「兄ちゃん!」と大きな声が聞こえ、振り返るとそこには弟である貞時の姿がありました。

弟の力を借り、全力で追い上げた杉元。最後は鏑木との一騎打ちになり、ゴール前で1秒を争うスプリントバトルになります。ゴールした瞬間に自転車から転げ落ちた杉元。勝負の行方が分からないまま顔を上げると、そこには喜ぶ鏑木の姿がありました。杉元は自分の負け、インターハイに出場できない現実を知り、涙します。

理想の結果を手に入れることはできなかった彼ですが、目標に向かって全力で努力する姿は多くの人の心を打ったのではないでしょうか。最初で最後になるであろう3度目のインターハイでは、今泉の背中を押す彼の姿を見ることができるかもしれません。

 

手嶋 純太

 

世代:手嶋世代

脚質:クライマー

肩書き:主将

名言:「凡人にしかできないことがあるんだ、それをつらぬこうと思う」

 

著者
渡辺 航
出版日
2015-02-06

 

金城世代の卒業後の新主将を務める、手嶋純太(てしまじゅんた)。幼い頃からロードレースを始めてはいたものの力が足りず、まったくと言っていいほど勝つことができませんでした。そこで青八木と「チームふたり」を結成し、自身はアシストに徹することによって、青八木を何度も表彰台に送りました。

総北に入学後は、田所に憧れ、彼の元で練習を積みます。しかし田所と最後のインターハイに出場するチャンスを掴むことは出来ず、悔しさを胸にアシストに徹しました。手嶋と青八木の田所を慕う気持ちははてしなく強く、田所が体調を崩し走れなくなってしまった時には、2人で田所を自転車ごと推し進めようとさえしていました。

田所ら金城世代が卒業後には、手嶋が主将を務めるようになり、チームのまとめ役へと抜擢されます。選手として力が足りないことを自覚していた彼は、日々の練習や合宿で常に自分に厳しい試練を与え続け、前へ進む意思をチームに示し続けていました。非常に責任感の強いキャプテンであり、クライマーとして望んだ2回目のインターハイでの活躍にも期待です。

 

青八木 一

 

世代:手嶋世代

脚質:スプリンター

あだ名:無口先輩

名言:「インターハイは2人でいく、それ以外は意味ない」

 

著者
渡辺 航
出版日
2014-10-08

 

手嶋の相棒で、総北の副首相を務める男、青八木一(あおやぎはじめ)。前述の通り手嶋の相棒で、何度も表彰台に上った経歴を持っています。

入部と同時に田所のもとに着き、同じスプリンターとして多くを学んできた青八木。総北名物の「音速肉弾列車」を直々に伝授されており、そこにさらに青八木なりのアレンジを加えた「青八木純正酸素音速肉弾丸・バンビスタイル」をおはことし、文字通りチームを引っ張る存在として活躍しています。また見かけによらずにチーム一の大食いなのも、田所譲りです。

尊敬していた田所らの引退以降は、先輩を追う立場から後輩を引っ張る立場に。後輩でスプリンターの鏑木を引っ張る立場になりたかったものの、なかなかうまくいかずに四苦八苦する姿が描かれています。

悩んだ末に、1人で練習を続けている鏑木の元にメモでアドバイスを届けるようになった青八木。田所のように背中で引っ張る先輩にはなれなかったものの、少し変わった方法で後輩を教え導くことに成功します。(詳しくは鏑木の紹介文に)

長い付き合いになる手嶋と青八木は、もはや言葉を介さずとも意思の疎通を取ることができます。実力では後輩に押され気味のところもありますが、この2人がどう総北を引っ張っていくのか。2年目のインターハイへの期待が膨らみます。

 

古賀 公貴

 

世代:手嶋世代

あだ名:体力バカ

異名:轟音の古賀

名言:「ガンバレよケガはするなよ大丈夫さ、いつでも見てオレがアドバイスしてやるよ、オレはケガには詳しいんだ」

 

著者
渡辺 航
出版日
2014-04-08

 

怪我に泣いた天才、古賀公貴(こがきみたか)。途中までは優しいメガネのマネージャーという風に描かれていた古賀でしたが、実は怪我にて止むを得ず競技から離れている選手だったことが明らかになりました。

手嶋たちと同じ年代に入部した古賀は、総北手嶋世代で最も将来を期待されていた選手でした。入部早々の合宿時の1,000kmレースでは、足の怪我をこじらせてしまい980km地点で無念のリタイア。足の痛みをだましだまし自転車競技を続けていたものの、インターハイでさらに悪化することになってしまいます。

落車した金城の代わりにエースとして出場した、古賀が1年生の時のインターハイでは、足の痛みやエースとしてのプレッシャーが重荷となり、集団を無理に追い越した瞬間、下りの急カーブに気づくことができずにコースアウトしてしまいます。

その結果、肩を強打しリタイアせざるを得ない状況となってしまいました。怪我から復帰することができなかったため、小野田たちが初出場となるインターハイではマネージャーとしてサポートにまわっています。

そして自身最後となる年には怪我を完治させ、合宿に堂々と乗り込んだ古賀。主将として不甲斐ない手嶋に首相の座をかけて勝負を挑みます。

どちらが先に1,000kmを完走できるかというレースは長引き、最終日にまでもつれ込みました。最後にスプリントバトルとなったこのレースを制したのは手嶋でした。凡人代表の手嶋と、かつては天才と呼ばれた古賀。努力を続けた凡人と、怪我に泣いた天才のレースには思わず胸が熱くなります。

勝負に敗れ、インターハイのレースに出場することはできなくなってしまった古賀ですが、メディカルサポーターのような形で総北に貢献します。怪我に苦しんだ古賀だからこそ、後輩たちに教えられることがたくさんあるのではないでしょうか。此処一番のピンチを支えてくれるであろう、総北の大黒柱です。

 

金城 真護

 

世代:金城世代

脚質:オールラウンダー

異名:石道の蛇

名言:「皆に託されたこのジャージを誰よりも早く、ゴールラインにぶち込むのがエースの役目だ!!」

 

著者
渡辺 航
出版日
2011-05-06

 

総北の絶対的なエース兼主将、金城慎護(きんじょうしんご)。強いリーダーシップとカリスマ性で全国区の総北を率いるのはもちろんのこと、登りも平地も区としない万能型のオールラウンダーです。そしてレース最後にゴールを狙うエースとしても総北を支え続けてきた絶対的な存在でもあります。

自身が2年時のインターハイにも、総北のエースとして出場。箱学の福富と競い合い、ゴールを狙えるトップ付近の位置をキープしていました。

しかし勝負に勝ち福富を越した瞬間、あろうことか福富に背中を掴まれ、諸ともに落車してしまいます。大怪我をした金城は命からがらゴールインはしたものの、順位を30位近く落としてのゴールとなってしまいました。

普通であれば怒るどころではないであろうこの場面。しかし金城はいたって冷静でした。後日謝罪に来た福富に対しても怒鳴ることはまったくなく、大人びた対応で面会します。この並外れた人間力に加え、絶対に勝負を諦めない精神力から、金城は「石道の蛇」と呼ばれているのです。

自身最後となるインターハイでは、1日目2日目ともにゴール争いに参加します。1日目は史上初の3者同着、2日目は2位でのゴールイン。どちらの日も、金城、箱学の福富、京伏の御堂筋の3者でのトップ争いとなり、とても激しい戦いの中での結果でした。

しかし最終日は、前日のゴール前での無理が響き、足に激しい痛みが。残りの道のりを総北のメンバーへと託し、自身は無念のリタイアとなってしまいます。しかしながら坂道らの活躍により、総北は見事首位を獲得し、金城も念願の優勝を手にすることができました。

総北を笑顔で卒業した後は、洋南大学に進学。福富の相棒であった荒北とともに、また自転車競技を続けています。

 

田所 迅

 

世代:金城世代

脚質:スプリンター

異名:暴走の肉弾頭

名言:「オレは田所迅、暴走の肉弾頭、根性だけは誰にも負けねぇ!!」

 

著者
渡辺 航
出版日
2009-08-07

 

総北のエーススプリンター、田所迅(たどころじん)。自転車競技者とは思えないほどの巨体で大食いでもありますが、日本一のエーススプリンターであり、インターハイ1日目では、鳴子と箱学の泉田とスプリングリザルトを競い合い、見事日本一のスプリンターの証であるグリーンゼッケンを獲得しました。

「がははは」と大声で笑う描写が多く、大雑把なように思われがちですが、後輩の細かな変化に気づいたり、細やかな気配りができたりと、なんだかんだできた人です。後輩を気遣うような描写が多く、特にスプリンターの後輩である、手嶋や青八木、鳴子とは親しい様子が何度も描かれています。

またインターハイではグリーンゼッケンを獲得後、体調不良により前に進むことすらままならない状況に陥ってしまうものの、坂道のフォローにより何とか総北の本陣に合流することができました。

合流後は自身の十八番である「音速肉弾列車」でチームを恐るべき速さで引っ張り、役目を終えた自身はリタイア。最後の最後まで総北を全力で引き、総北の総合優勝へと大きく貢献しました。

 

巻島 裕介

 

世代:金城世代

脚質:クライマー

異名:頂上の蜘蛛男(ピークスパイダー)

名言:「レースに負けたら機材を疑え、レースに勝ったら自分を讃えろだぜ?」

 

著者
渡辺 航
出版日
2009-03-06

 

総北のエースクライマーであり、持ち前の大きさを存分に活かしたダンシングスタイルで山を登りきる男。それが巻島裕介(まきしまゆうすけ)です。当初はその体格をうとんでいましたが、それを武器にして乗り越えました。

身体を異常なまでに左右に降り倒し、身体すべてを存分に使った登りは、インターハイ最速のクライマーといっても過言ではありません。

またものすごく濃いキャラクターであり、緑を主体とした奇抜なヘアースタイルに、「○○ショ」という独特な口癖、さらには長身という、はてしなく個性的です。

また巻島を語る上で欠かせないのが、坂道の存在。坂道は入部当初から、巻島を師のようにしたっており、自身の憧れの存在としています。

あまり人とコミュニケーションを取るのが得意ではない巻島でさえ、坂道が困っているときには常に手を差し伸べ、坂道が壁にぶち当たり伸び悩むことがないように常にアドバイスを送っています。2人の師弟関係は強く結ばれており、巻島が海外に旅立ってしまうことを知った坂道は、長い間スランプに陥ってしまいました。

その後、無事にスランプから立ち直った坂道はイギリスにいる巻島に向け、何通も何通も手紙を送ります。しかし自らの想いを言葉にすることが苦手な巻島は、一切返信をしません。

それでも坂道ら総北のメンバーが出場するインターハイには、遥々イギリスから応援に駆けつけていることから、後輩たちへの思いはやはり強いことが伺えます。

イギリスの大学に通いながら、向こうでもひたすらに走り続けている巻島。世界で活躍する選手になるであろう彼の今後にも注目です。

 

鏑木 一差

 

世代:鏑木世代

脚質:スプリンター(自称オールラウンダー)

迷言:「オレンジビーナの神様がいるんだ」

 

著者
渡辺航
出版日
2015-11-06

 

自信家でお調子者の、鏑木一差(かぶらぎいっさ)。坂道たちのひとつ下の世代です。

中学時代は部活ではなく、段竹と一緒に地元の社会人チームに所属していた実力者です。その実力からか、少しチームを軽視するような発言が多い傾向にあります。

新入生恒例のウェルカムレースでは、段竹と自分がワンツーフィニッシュを決めることができたらインターハイのメンバーに確約してほしいと、部長である手嶋に発言していました。

その後に行われたウェルカムレースでは、段竹とワンツーフィニッシュではなかったものの、鏑木自身は1位を獲得。その結果、1年生ながら総北のインターハイメンバーに抜擢されることになります。

また脚質については、本人はオールラウンダーと言っているものの、青八木などから見れば神尾駅にスプリンター向きの脚質らしく、インターハイではスプリントリザルト獲得に向け、青八木とともに飛び出しました。

また同じくスプリンターである青八木を軽視する傾向にある鏑木。いつも青八木からのアドバイスはまったくと言っていいほど受け入れない鏑木でしたが、練習後に置かれているメッセージの内容は真摯に受け止め、その結果みるみるライムを伸ばしていきました。

実はそのメモを置いていたのは紛れもなく青八木なのですが、彼へのアドバイスが書かれたメモが、清涼飲料水「オレンジビーナ」の下に置かれていたことから、メモを置いてくれる人の存在をオレンジビーナの神と慕うようになります。

「青八木がオレンジビーナの神である」というネタバラシはインターハイの競技中におこなわれるのですが、個人的には『弱虫ペダル』のなかでも名シーンランキングで上位に入るので、ぜひ実際にご覧になってみてください。

 

段竹 竜包

 

世代:鏑木世代

名言:「それでよい」

鏑木の幼馴染で監視役、派手でうるさいお調子者の鏑木とは打って変わり、冷静沈着で常に一歩下がって鏑木の事を見守っているような男。それが段竹竜包(だんちくりゅうほう)です。

鏑木と同じく、中学生ながら社会人チームで争い続けていた実力者。脚質はまだ特に述べられてはいないものの、鏑木と同じくオールラウンダーに近いのではないかと思われます。自身のインターハイ出場をかけたウェルカムレースでは惜しくも3位となり、インターハイのメンバーから外れてしまいました。

手嶋に対し、俺は1人でもインターハイに参加しますと宣言した鏑木を見て、「それでよい」と背中を後押しするようなコメントを残した段竹。やはり鏑木に比べると、何倍も大人のように感じられます。

1年時は惜しくもインターハイ出場を逃したものの、鏑木に次ぐ実力者であることは代わりがありません。手嶋世代が引退後、無事にメンバーとしてインターハイに出場することができるのか楽しみです。

 

杉元 定時

杉元 定時
出典:『弱虫ペダル』32巻

世代:鏑木世代

名言:「照兄ちゃんは、いつもカッコよい」

杉本照文の弟、杉本定時(すぎもとさだとき)。兄がいたことも強く関係しているものの、坂道に憧れて総北高校自転車競技部に入部しました。

兄の照文はひょろひょろとした細い体格をしているのですが、弟の定時には兄と似ても似つかぬがっしりとした体格。格闘技をしていてもおかしくないくらいにどっしりとした体つきをしています。

そんな定時の特技は、他人のフォームを真似できること。入部当時は兄のフォームしか見たことがなかったためよろよろとしたフォームでしたが、総北高校に入り坂道の走りを見たことによって、急激に能力が向上します。そしてウェルカムレースでは、兄の照文を引っ張るだけの走りを見せました。

照文も本人も、結局ウェルカムレースで優勝することはできずに、インターハイ出場の権利を得ることは出来ませんでしたが、兄の最後のインターハイでは兄弟揃って出場できる可能性があるかもしれません。

2017年3月現在ですでに、坂道、今泉、鳴子、杉本兄、鏑木、段竹、杉本弟と7人の有力選手が出揃っている総北高校。主人公の坂道らの最後となるインターハイでは一体どの6人が選手として選ばれるのか、とても楽しみです。

謎多き外国人監督、Mr.ピエール

謎多き外国人監督、Mr.ピエール
出典:『弱虫ペダル』54巻

名言:「ロードレースはいつでもsimpleです、途中でナマケてもガンバッテもかまわナイ、だれデモかまわナイ、一番最初にゴール到着した者が勝者デス」

多くが謎に包まれている監督、Mr.ピエール。インターハイ後の自転車競技部の補講では、彼らの英語教師を務めていることから、本業は英語教師であり、あくまで専属ではなく、部活の顧問として自転車競技部に参加している事が分かります。

細かいところはほとんどが明らかになっていませんが、顔立ちを見る限りヨーロッパ系の出身なのではないでしょうか。自転車競技がヨーロッパで盛んなこともあり、おそらく競技に関して有識者であろうMr.ピエールもヨーロッパの出身ではないかと思われます。

片言の日本語を喋る様子が見られますが日本語が喋れないわけではなく、ここ一番の時にはしっかりとした流暢な日本語で選手たちの背中を後押ししています。

50を超えた現在でも、多くが謎に満ちている総北高校の監督。これから先、もしかしたら彼が本領を発揮する場面を見る事ができるかもしれません。ただただその時に期待です。

寒咲 幹

寒咲 幹
出典:『弱虫ペダル』1巻

世代:坂道世代

名言:「昨日まで普通だった人が突然開花するってことがあるんだって」

総北の女子マネージャー、寒咲幹(かんざきみき)。実家が自転車専門店を営んでおり、幼い頃からとても身近に自転車がある中で生活を送ってきました。

マネージャーをしているだけのことはあり、幹本人も自転車が大好きな様子。今泉は実家のお得意さんで、そのための幹彼とは幼少期からの顔見知りです。

学校生活では友人の橘綾(たちばなあや)と行動をともにしている事が多く、自転車競技部の面々と会話をする場面が多々描かれています。

友人の橘は、オタクのような坂道を軽蔑するような態度を見せていたものの、坂道が全国制覇を成し遂げてからは内心尊敬しており、祝いの言葉を贈りました。

また幹の兄はかつて総北高校自転車部のOBであり、そのことも関係してか、彼女は一家を上げて総北高校を支援しています。

『弱虫ペダル』の数少ない女の子キャラである幹。箱学の真波と委員長の間には恋模様がすでに現れていますが、はたして総北高校にも恋模様が現れる日はくるのでしょうか。『弱虫ペダル』に恋愛の要素は盛り込まれていくのかということも含め、要注目です。

総北高校自転車競技部のメンバーを一覧で紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?

本当に多くのキャラクターたちが登場する『弱虫ペダル』は、どのキャラクターも非常に魅力的であり、誰を応援すればいいのか困ってしまうときも多々あります。今回はキャラクターを彼らの名シーンを交えながら紹介してみましたので、思い出に残っているシーンがありましたら、ぜひ読み返してみてください。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る