本を借りる・返す際に対応してくれる人が図書館司書です。この記事では、図書館司書がその他にどのような仕事をしているのか探り、給料や必要な資格が一体なんなのかも見ていきます。また、図書館司書の仕事をより理解するための本3冊も紹介していきます!
図書館司書の仕事とはどのようなものなのでしょう。皆さんも思いつく主な仕事といえば、本の貸し出しと返却対応ですね。利用者が図書館のサービスを受けるにはまず、図書館での利用者登録が必要です。この利用者登録を行い、専用のカードを発行するのも図書館司書の仕事です。
では他の業務にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。図書館は利用者の要望に沿って、本の購入を行います。この一連の手続きを担うのも図書館司書です。また、新規の本、返却された本を元の棚に戻す作業を配架と言い、これも図書館司書の主な仕事の1つになります。
さらに本の展示コーナーを設けるなどして、利用者の方に対して、本に興味を持ってもらえるような企画を考えるのも仕事の一環。図書館司書は本のスペシャリストとして図書館を運営しています。
図書館司書になるには司書資格が必要となります。では取得するためにはどうしたらいいのでしょう?司書資格を取る方法は、以下の通りです。
司書課程がある大学・短期大学では、単位取得のみで司書資格を得ることができます。一方で、司書講習を受けるとなると約2ヶ月の間、講習に通う必要があります。社会人として働いてる方にとっては、働きながら司書資格を取得することは難しいように見えるでしょう。しかし、諦めてしまうのはまだ早いです。資格取得には、通信教育を利用することができます。
2018年4月現在で通信教育が開設されている大学は、一例ですが以下に紹介します。
通信教育と聞くと、全て自宅学習で済ませられると考えてしまいますが、図書館司書の講習は全て自宅で済ませることができません。年に数回学校へ出向いて、スクリーニング(通信教育において、学生が教室で講義を受けること)や面接が行われます。
このように、それぞれの人の事情に合った方法で、司書講習修了を目指せるようになっています。ただし、司書講習も大学における司書課程も、どちらにおいても継続する力が重要となるでしょう。
資格を取得したあと司書として働くために、自治体で募集している公共図書館を探す必要があります。図書館という場所は数が限られているので、司書になるためにはある程度の競争を勝ち残る必要があります。
採用枠が限られた中で、自治体の公務員試験を受けて合格するというのは大変です。しかし、司書を目指したいと考えるなら、資格を取る過程で培った、継続していく力で採用されるまでやり通しましょう。
また、大学図書館や国立図書館、専門書を扱う企業の図書館など、司書の働く場としては公共図書館以外にも種類があります。いずれにせよ、募集の枠は限られているので、求人の見落としがないよう、アンテナを高く張ることが大事です。
仮に採用されたとして、給料はどのくらいになるのかも気になるところです。公共図書館の場合、公務員試験を採用試験として受けますので、初任給は公務員と変わりません。大学図書館などの、自治体以外が運営する図書館の場合では、給料は20万円くらいが相場と言われています。
また、パートやアルバイト、派遣の場合だと、時給は900円台が相場になります。昇給もありませんので、何年経っても給料的には変化しません。
このように、人気はあるものの、金銭的には他職業と比べて水準が低めなことも考慮すべき点でしょう。
では、次に図書館司書について書かれている本を紹介していきます。
図書館に勤めるための知識がふんだんに掲載されている1冊です。司書の環境や仕事内容、資格を取得するために必要な科目や採用試験の対策まで収録。さらに、先輩司書が仕事面でどのようなことに気をつけているのかといった情報まで入っています。
司書になるための基礎的な知識や情報を、この1冊で押さえられるのではないでしょうか。
- 著者
- 塩見 昇
- 出版日
- 2012-11-01
また、図書館司書が実際にしている仕事内容を、現役の図書館司書が解説してくれる内容も。図書館司書としての仕事内容だけではなく、資格取得方法・採用試験などについても詳しく書かれているので、図書館司書を目指している方には特におすすめです。
実は、図書館司書採用試験の問題集も入っているので、この1冊があれば司書になるための知識を得られるだけでなく、同時に試験対策もできてしまいます。正に一石二鳥の1冊です。
また、項目ごとに知りたい内容が詳しく解説されているので、司書について分からないことがあればすぐに調べることもできます。図書館司書を目指す第一歩としてこちらの1冊を読むことで、知識を深めていけるでしょう。
司書になるための基礎知識・仕事内容・資格取得方法をわかりやすく解説しています。実際に働いている人のインタビューも掲載されており、より立体的に図書館司書がイメージできます。図書館司書を目指す方にとって、道しるべとなる本でしょう。
- 著者
- 後藤敏行
- 出版日
- 2016-04-25
なりたい職種がある方なら、まずはその職種の仕事内容を調べます。こちらの『図書館員を目指す人へ』は、基礎編・実践編・これからの図書館員像の3部構成。特徴として、インタビューが多く収録されているという点が挙げられます。
項目ごとに知りたい内容が詳しく解説されているので、司書について分からないことがあればすぐに調べられます。
学校図書館でも活躍している図書館司書ですが、一般の図書館司書とは雇用形態や勤務時間も違います。本書は、図書館司書として学校に勤務するための基礎知識、学校図書館とは、といった学校図書館のスタートラインから解説された優しい1冊です。
- 著者
- 学校図書館スタートガイド編集委員会
- 出版日
- 2015-04-15
学校図書館というと、図書委員が運営しているものだと思われがち。しかし、実は学校司書という職業が学校図書館にはあります。こちらの『学校図書館スタートガイド: サンカクくんと問題解決! 学校司書・図書館担当者のための』は、学校図書館で勤めるためには?に焦点を当てた、他に類のない本です。
学校図書館について詳しくなれること間違いなしです。
どの本もおすすめの本です。図書館司書がより分かる本となっています。