保育士と幼稚園教諭って何が違うの?など素朴な疑問から、保育士の平均年収、詳しい仕事の内容、さらには保育士になった後の転職や再就職についても分かりやすく解説していきます。最後に保育士に興味のある方向けの本も何冊か紹介させて頂きます。
まず、保育士の仕事内容に実際にその1日を覗いてみましょう。
一般的な認可保育所であれば月曜から土曜日の開所で、開所の時間帯は朝8時頃から夜は19時頃までです。その中で8時間勤務になるように、早番・中番・遅番でシフトを組んでいるところがほとんどです。
ただし入学式や卒園式・運動会・お遊戯会などの行事の前は準備のために業務が増えますので、必要に応じて勤務時間を調整します。
園児が登園してくる時間までには、保育環境を整えておかなければいけません(掃除・換気・その日の保育の準備など)。園児と一緒に登園してきた保護者から健康状態のヒアリング等をして連絡帳を預かり、園児を受け入れます。園児が全員揃ったら朝の会となり、出欠を取り、その後歌を歌ったり手遊びをしたりします。
朝の会が終わると次は保育の時間です。保育内容はその曜日に応じて変えている園がほとんど。散歩や園庭遊びなど様々ですが、近年では、外部の英語教室や体操教室から専門の講師を招くことも増えてきています。
昼食は、年齢に応じた給食が毎日提供されます(月に1~2度はお弁当の日を設けている園もあります)。食事が終わったら絵本を読むなどしてゆっくり過ごした後、お昼寝の時間です。園児が寝ている時間帯を使って、連絡帳の確認等を行います。
お昼寝が終わったら、園庭で遊んだり絵本を読んだり園児がそれぞれの過ごし方で保護者のお迎えを待ちます。保護者が迎えに来たら、お見送りをして、保育の終了です。
園児全員のお見送り後、必要に応じて打ち合わせ。その後、掃除と明日の保育の準備などを済ませ退勤の時間を迎えます。
そんな保育士の平均年収は300万円から350万円です。ただし、初任給は年収200万円にも満たない場合がほとんどで、これは他の業種からみてもとても低いと言えます。
将来を担うことも達を育てる仕事の給料水準が低いのは嘆かわしいことですが、そもそも保育園の運営費として渡される金額が少ないことが問題。これを理由にその道を諦める人も多いようで、今後の改善が求められますね。
保育士資格は国家資格です。年に一度開催される保育士試験を受験する必要があります。実は、保育士に関する学校に通っていない場合でも、条件さえ満たせば保育士試験を受験することが可能です。試験は、8科目に分かれた筆記試験を通り、実技試験も通ることで資格を得ることができます。実技は、音楽、造形、言語のうち2つを選択して受験となります。
幼稚園教諭と保育士の大きな違いは、管轄している省です。幼稚園教諭は「教諭免許」ですので、管轄が「文部科学省」となり「教育すること」を目的としています。保育士は管轄が「厚生労働省」で「働く保護者に代わって子供を預かり、日常生活を通して様々な訓練をおこなう」ことを目的としています。幼稚園の対象年齢は「3歳から就業前」であるのに対し、保育園は「0歳から就業前」です。
また、近年は、「保育園」「幼稚園」のくくりではない「認定こども園」という保育施設が増えています。「認定こども園」は幼保一体型であり、「0歳から就業前」までを対象年齢としています。また、保育園の場合、入園に際して審査が設けられますが、「認定こども園」の場合には、幼稚園と同様に、審査がありません。
「認定こども園」で働くには「保育士」「幼稚園教諭」2つの資格免許が必要となるのが一般的。今後、ますます増えていくであろう「認定こども園」。この道を目指すならば、資格取得の選択はその施設も視野に入れ、慎重に考えましょう。
この記事をご覧いただいている方は、将来この職業に就きたいという方はもちろん、手に職をつけておきたい、転職を考えている、という方も多く、なかには独学を考えている方もいるでしょう。
そこでどうしてもネックになってしまうのが、お金がかかる、時間がないということではないでしょうか。
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保育士からの転職先としては、やはり保育・教育関係が1番多いです。幼稚園教諭、学童指導員、塾講師など保育教育関連の業種に就かれる方が多くみられます。
他には、接客業も人気です。保育士は、コミュニケーション能力が求められるため、接客業に似た側面を持っています。そのため、自身の培ったコミュニケーション能力を活かして、飲食店や販売スタッフ、ホテルマンといった接客業に転職される方も多いようです。
- 著者
- 井上さく子
- 出版日
- 2018-01-11
38年間という長い時間、保育の最前線に携わってきた元園長の筆者。現場で感じた喜怒哀楽を基に、今までの保育のこと、これからの保育のこと、幼稚園と保育園の根本的な違いなど丁寧に書き綴っています。
本の構成が時系列になっており、筆者が保育士を目指すことになったきっかけから新人時代、主任保育士から園長へと段階的に描かれており、現役保育士や保育士を目指す人は読んでおくべき1冊ではないでしょうか。
- 著者
- 前田正子 著
- 出版日
- 2017-04-19
労働環境の悪さから保育士が集まらず、待機児童も解消できない。近隣の騒音苦情から保育園が新設できない。このような保育士が直面している現代問題に対して、今後どうしていったらいいのかを、横浜市副市長も務めた筆者が書き上げた一冊。
著者は政界時代に待機児童0を成し遂げたこともあり、現実に即した議論で本書も書かれています。保育園が今抱える問題をがまざまざと描かれていますので、その道を志す方はもちろん、お子さんを持つ親御さん方にもおすすめしたい一冊です。
- 著者
- 須賀 義一
- 出版日
- 2015-01-07
育児ブログのコメント欄でのやり取りが反響を呼び、待望の書籍化となったのが『保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」』。男性保育士目線で育児・保育・子育てについて語っています。
主に子育てに悩む保護者向けの本ではあるものの、一定の年齢でよくみられる子どもの様子とその対処法が解りやすく解説されています。
イクメンという言葉がブームになり、男性も育児に参加するのが普通となってきていますが、やはりまだまだ子育ては女性に負担が多いもの。それゆえに母親目線で語られる育児本は多いものの、男性目線はなかなかありません。
保育士であり、おとーちゃんでもある作者ならではの子育て論は、意外な視点からの子供とのコミュニケーションに気づかせてくれるかもしれません。
- 著者
- ["おかしゅうぞう", "かみじょうたきこ"]
- 出版日
- 1995-10-31
保育園ってどんなところ?
絵本『ほいくえんのいちにち』を読むことで、保護者も子どもも不安が解消され登園が楽しみになること間違いなし。こぐまほいくえんでの一日の様子を絵本で楽しく描いています。保育園に通いだした後も引き続き楽しむことができる内容で、自分が通っている園との違いを探したり、こんな風に保育園で過ごしてみたいな、などを見つけていく楽しみもあります。
子供向けに描かた絵本ではありますが、大人でも参考になる部分が多い本作。特に保育士を目指す方が、この絵本でリアルな子供様子を学んだ、という声まであるようですよ。
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