近藤勲(こんどういさお)は『銀魂』に登場する人気キャラクターです。真選組局長として様々な人たちに慕われる一方、その容姿から周囲にゴリラ呼ばわりされ下ネタキャラまですっかり染みついてしまっています。 そんなストーカーゴリラと呼ばれる彼にも、かっこいいところがたくさんあるのです!今回は、近藤の様々な魅力について徹底解説していきます。
近藤勲は、真選組局長として隊士達をまとめ上げる頼りがいのある人物です。しかし、その男らしさを通り越した野獣のような容姿からゴリラと呼ばれています。最近では自分でも受け入れているようで、自虐ネタに走るようになってきています。
髪型は常にオールバックで、鍛え抜かれた肉体美は必見です。『銀魂』のなかでも上位を争う筋肉の持ち主で、江戸の人々を護る真選組の局長にふさわしいといえるでしょう。
初見ではかっこいい印象の近藤ですが、下ネタレベルは小学生のようであり作中ではしょっちゅう全裸姿を披露しています。
31巻の人気投票の回では、全裸になったにも関わらず読者からの投票順位に変動がありませんでした。日頃から披露しているためだと本人が意見するほど全裸姿はデフォ化しており、もはや読者の間でも珍しいことではないのです。
アニメになっても全裸は健在であり、その都度見事なモザイクがかけられています。
モンストコラボCMでは見事な全裸姿で登場しており、全裸で謝罪する様子がお茶の間で流れました。もちろんモザイクはかかっていますが、安定の放送ギリギリさを披露しています。『銀魂』を知らない人が見たら放送事故レベルですね。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2005-05-02
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2006-11-02
15巻の「女の一番の化粧は笑顔」のエピソードでは、松平のとっつぁんからの命令でお見合いをされられることになってしまいます。
気になるお相手は猩猩星(しょうじょうせい)の王女で、半ば強制の攻略結婚です。しかし、どう見ても相手の王女がゴリラにしか見えません。王女だけでなく招待された猩猩星の面々は皆ゴリラというカオスな状況に置かれてしまった近藤。
彼も半分ゴリラのような立ち位置ですが、このままトントン拍子で話が進んでしまうと本当のゴリラになってしまいます。真選組の隊士達も何とかしてこの状況を回避したいと考えているのですが、上からの命令に逆らうことができません。
そうこうしている間にも披露宴はどんどん進んでいってしまいます。ゴリラとの披露宴はケーキ入刀も一味違っており、読んでいても無意識にツッコんでしまうこと間違いありません。たくましいゴリラ王女を目の当たりにした近藤の顔は必見ですよ。
余談ですが、この巻は長篇である「柳生篇」の後日を描いたエピソードです。読者が長篇で感動した直後にとんでもないギャグを披露しており、美味しいところを全て持って行ってしまう、いわば彼のための回ともいえるのではないでしょうか。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2013-12-04
真選組局長という素晴らしい肩書きを持った近藤ですが、新八の姉であるお妙に異常なほど執着しており、もはやストーカーの域に達しているほどです。
2巻でキャバクラに行った彼はそこで働くお妙と初めて出会います。彼は自身の凄まじいケツ毛に悩まされていたため、もしも恋人のケツ毛が凄かったらどうするかお妙に問いました。そして「ケツ毛ごと愛します」という彼女の返事に惚れこんでしまい、彼の一方的な愛が加速していくのです。
ちなみにお妙のこの発言は完全なる社交辞令であり、お妙もまさか自分の一言でここまで執着されるようになるとは思ってもみなかったことでしょう。
それからはお妙の家の床下に隠れていたり、ファミレスの机の下から話を聞いている姿がしょっちゅう目撃されるようになります。世間的に見ると立派なストーカーですね。
そんな近藤は、いつもはお妙に相手にされないのですが、52巻のお祭りの回ではゴキブリのお面を付けて正体を隠し、念願だったデートを実現させることに成功します。彼にとっては神頼みしても難しいであろう、滅多にない貴重な機会だと言えましょう。
付けているお面がゴキブリなので周囲からは当然ゴキブリ呼ばわりされる彼ですが、貴重なデートを成功させるために奮闘する姿には愛おしさすら感じます。
果たして、無事にデートは成功するのでしょうか。
個人的には何だかんだで2人はお似合いのような気がするので、いつかはこの恋が実ってほしいものです。切なくも笑えるこの回は、ファンでなくとも近藤を好きになってしまうこと間違いないでしょう。
お妙については<>で紹介しています。気になる方はあわせてご覧ください。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2014-07-04
立派な肉体美に男気溢れる姿からイケメンと言われてもおかしくはないのですが、普段は残念さのほうが勝ってしまう近藤。
10巻のカブト狩りの回では、自らの体にはちみつを塗りたくり将軍のペットの金色のカブトムシをおびき寄せようと試みます。局長自らこんな汚れ役を買って出るとは仏のような心を持ち合わせているのも事実ですが、意外と本人が楽しんでおり汚れ仕事と思っていない所に残念さを感じてしまいます。きっとカブトムシを捕まえることだけしか考えていないのでしょう。
また、55巻では全裸で料理をしていた近藤が隊士の斉藤に目撃されます。翌日、真選組の食堂にこんにゃくが登場したのですが、真ん中に切りこみが入れられていました。もちろん犯人は彼なのですが、こんにゃくを使って何をしていたのかはご想像におまかせします。
少年のような無邪気な心を持っている彼だからこそ、何だかんだ隊士達は彼のことを慕っているのです。こんな愉快で憎めない大将が居れば、ついて行きたくなってしまうのも納得ですね。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2013-07-04
50巻では謎の占い師によって江戸中に薬が散布され、登場人物達が性転換してしまいます。
気になる近藤の姿ですが、金髪のロングヘアにスタイル抜群の外国人風美女に変身しており、もはやどこにも面影はありません。
もともとゴリラなのでメスゴリラになるだろうという全員の予想が外れ、もはやこのまま女の姿で過ごしたほうが人気が出るのではないかと思ってしまうほどの完成度となっています。しかし、お妙を愛するところは変わっておらず、喋ると彼だと一発で分かります。
滅多に見ることができない美女の近藤は、読んだ人を楽しませてくれることでしょう。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2014-05-02
新八とお妙が自分達の道場に伝わる必殺技を探す中、近藤はいつものようにお妙をストーカーしていました。
2人の話を聞いていた彼は、自分にも必殺技があると言い出します。その名も「多摩金剛撃枠三段突き」、略して「タマキンさん」という衝撃的なネーミングです。
名前だけでなく見た目も完全に下ネタであり、見た限りでは本当に必殺技か疑いたくなってしまいます。モザイクに包まれているのでほとんど分かりませんが、怪しすぎることには違いありません。きっと彼にしか使いこなせない必殺技なのでしょう。
この54巻では、互いに必殺技で闘うシーンが格ゲー風に描かれており、読む人を楽しませてくれます。彼の必殺技は一体どれほどの力があるのか、ぜひ確認してみてくださいね。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2006-07-04
先述の通り、何かにつけてゴリラや下ネタをぶっこんでくる近藤ですが、もちろんかっこいいところもあるのです。真選組局長として剣術に優れていることはもちろんですが、彼は他のキャラクターにはないある強さを兼ね備えています。
13~15巻の「柳生篇」では、柳生四天王の1人である東城歩と戦うことになった近藤。東城もかなり剣術に長けた人物なのですが、九兵衛に異常な愛を抱くストーカーで知られています。互いに似た物同士のこの2人はどんな戦いを見せるのでしょうか。
2人の戦闘の舞台となったのは何とそれぞれのトイレの個室。用を足したものの、トイレットペーパーがなく尻を拭けずにいる2人が互いに持ち合わせているのはお妙と九兵衛の写真、そして紙やすりのみという絶望的な状況です。
自分の危機的状況から逃れるために九兵衛の写真で尻を拭いた東城とは対照的に、近藤は紙やすりを選びました。自身がどれだけ追い詰められようとも、大好きなお妙の写真で尻を拭くことはできなかったのです。
無事にトイレから出てきた2人はようやく剣で戦いますが、近藤の見事な一本勝ちで決着がつきます。やすりを選んだ彼は尻から大出血してしまいますが、お妙への愛の代償ということで幸せともいえるかもしれません。
このように、『銀魂』のキャラクターのなかでも近藤は人一倍優しい心を持った人物なのです。
以前に沖田から「他人のよいところを見つけるのは得意だが悪いところを見ようとしない」と言われたように、相手が敵であろうと味方であろうと優しさは忘れません。
その優しさが近藤の魅力であり、強さの秘訣なのです。剣術の腕だけでなく、優しさを持ち合わせた彼に心を動かされる隊士が多いのも納得できます。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2006-09-04
54巻では謎に包まれていた近藤の過去が少し明らかになっています。
彼は悪事を働いてばかりいる子どもでした。そのあまりの問題児ぶりに一時期実家の道場から追い出され、寺子屋で過ごした過去があります。(本人曰く、問題児ではなく世の中全てにムラムラしていただけとのこと)
寺子屋の親父からは何だかんだ可愛がられていましたが、土地を巡る問題で親父が暴行を受ける姿を見た近藤は、幼いながらも討ち入りに行く勇敢さを見せました。
しかし、その一件がきっかけで寺子屋が火事に遭い、親父は無事でしたが寺子屋を護れなかったことに悔しさを滲ませた近藤。もっと強くなりたいと決意するのです。
その一件後、彼は再び実家の道場に戻ることになりました。
14巻では道場の跡継ぎとして剣術を習いながら、当時行き場を失っていた沖田や土方らを門下生として迎え入れる様子が近藤の回想シーンに登場しています。彼の面倒見の良さは昔からなのですね。
一同は武州を出て一旗揚げることを決意し、揃って江戸へ向かいました。働き場を失った侍達が一同に集められた「浪士組」の一員になり、最初はバラバラだったメンバー達をまとめ上げ、その人柄から自然に浪士組のリーダーとなってゆくのです。
浪士組を経て真選組となり、近藤は真選組の心臓として隊士達から慕われるようになりました。真選組にいるのは近藤がいるからと言っても過言ではない程、隊士達は彼のことを心から信頼しています。特に武州に居た頃に彼に拾われた沖田と土方は彼への忠誠心が最も強いといえるでしょう。
近藤を見ていると、ただ強いだけがリーダーではないと再認識することができます。普段はふざけてばかりいる彼ですが、誰よりも真選組を愛しており隊士達一人ひとりのことを信頼しているからこそ真選組が成り立っているのでしょう。
過去の様々な苦労を知ると、より近藤の偉大さに気づくことができますね。
真選組鬼の副長・土方十四郎については<『銀魂』土方十四郎の意外な9の魅力!かっこよくて、可愛くて、色気もある?>、沖田については<『銀魂』沖田総悟の15の魅力徹底紹介!かっこよくて可愛くて、色々と最強!>の記事で紹介しています。気になる方はあわせてご覧ください。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2015-11-04
59~61巻の「さらば真選組篇」では、将軍である徳川茂茂を護れなかった罪として松平公とともに打ち首を命じられてしまいます。真選組も解散に追い込まれ、隊士達は近藤を失ってしまうことを受け入れられずにいました。
彼らを助けるため、真選組や万事屋が互いに協力して奮闘します。ついに彼らの元へたどり着いた隊士達ですが、そこには変わり果てた近藤の姿が。隊士達はあまりの衝撃に言葉を発することができません。
読者もその姿を見て生きているのか分かりませんでしたが、実は桂が用意していた薬で仮死状態になっていたのでした。
しかし顔には大きな傷を負っており、重症であることは明白です。三途の川をクロールで戻ってきたと言う近藤を見た土方は思わず涙を流します。
真選組だけでなく万事屋、さらには敵対していた桂まで近藤を救おうとする様子にいろいろな感情が溢れてきてしまい、いかに彼がみんなから愛されているのかが痛いほど伝わってくるこの回。彼の全ての魅力が詰まっているといっても過言ではないでしょう。
- 著者
- 空知 英秋
- 出版日
- 2015-06-04
5位
「お妙さァァァん!!結婚してくれェェェ!!
一度や二度フラれたくらいじゃ俺は倒れんよ!!
女はさァァ愛するより愛される方が幸せなんだよ!!って母ちゃんが言ってた」
(『銀魂』1巻より引用)
お妙に一目惚れした近藤は、一度フラれたにも関わらずめげずにこのセリフを投げかけています。お妙からまったく見向きもされなくても必死になる彼は、もはや鋼のメンタルといえるでしょう。ここまで真っ直ぐに想いを伝えられる彼を見ているとだんだん羨ましくなってしまいますね。
4位
「伝説の攘夷浪士と真選組局長がサシで飲む機会なんざねェだろ
一杯付き合え 白夜叉」(『銀魂』59巻より引用)
近藤は将軍を護れなかった罪として、真選組だけでなく局長としての立場も失ってしまいます。そんな彼の元に現れたのは銀さんでした。お互い多くは語りませんが、考えていることは同じです。珍しく銀さんのことを「白夜叉」と呼び2人が静かに話をする姿はかなり貴重であり、同時に事態の深刻さを物語っています。彼のこのセリフには、銀さんへの信頼が表れているのではないでしょうか。
3位
「奴等は色なんて呼べる代物じゃねェ
垢だよ 洗っても洗ってもとれねェ 染みついちまった汚れだ
奴等は何色にも塗りつぶせないし何ものにも染まらん」
(『銀魂』19巻より引用)
同じ真選組の伊東の策略により人質となってしまった近藤。伊東から、彼らの御旗は真っ黒に染まっていると言われた時のセリフです。組のことを一番愛しているのは誰でもない彼自身であり、このセリフに彼の想う「真選組」が表れているのではないでしょうか。
2位
「誰かがねじ曲がれば他の二人がぶん殴ってまっすぐに戻す
昔からそうだった
だから俺達は永遠に曲がらねェ ずっとまっすぐ生きていける
てめーが勝手に掘った小せェ溝なんて俺達は知らねェよ
そんなもの何度でも飛び越えてって何度でもテメーをぶん殴りに行ってやる」
(『銀魂』15巻より引用)
近藤、土方と比べて劣等感を感じていた沖田は自身を否定するような言葉を近藤に投げかけます。彼は沖田を全力で殴り、その時に言ったセリフです。一見厳しく聞えますが、沖田のことを心から想っていることが伝わる彼の優しさが詰まったセリフです。
目の前の相手に真剣に向き合う彼の人間性は様々な人に影響を与える力があると言えますね。
1位
「ムラムラします」(『銀魂』24巻より引用)
新八の文通相手へ手紙を送る際、近藤が考えたセリフです。今となってはすっかり定着し、近藤といえばこのセリフと巷で言われているほど定着しています。顔の見えない相手にもムラムラしてしまうとは本当に呆れてしまいますが、彼が言うとなぜか許せてしまうのも彼の魅力の1つなのでしょうね。