彼は本作に登場する凄腕の殺し屋です。漢字では「桃白白」と書きます。素っ頓狂な行動とは裏腹の残酷非道な振る舞いと、確かな実力が魅力。主人公・孫悟空を初めて倒したこの強敵について、簡単なプロフィールからその強さ、行動の検証や名言までご紹介したいと思います。
彼の敵対組織、レッドリボン軍に雇われた殺し屋です。初登場も含めてどのシーンでも茶目っ気を見せますが、世界最高峰の天才的暗殺者で実力は本物。初期の物語を大いに盛り上げました。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
- 2003-02-04
外見は中国民族服に弁髪という武闘家風。性格は冷酷そのもの。名前はギャップの面白さを狙って、あえて殺し屋とはかけ離れた響きで考えられたそうです。
こう見えて年齢291歳の高齢者だったりします。そして意外な人物と、意外な繋がりがあって……。
彼の肩書きは世界一の殺し屋です。本来はフリーですが、孫悟空に手こずったレッドリボン軍が、悟空への対抗策として超高額で雇い入れました。
1つの依頼につき1億ゼニーという法外な依頼料に見合った実力者で、当時の悟空達を苦しめていたブルー将軍をなんと舌の一撃で倒して見せました。
後述する悟空との対決、柱投げのインパクトも相まって凄まじく、達人のイメージを読者に与えたのです。
彼の強さは常識外れの筋力、体術もさることながら、鶴仙流に由来する巧みな気功技にあります。当初は不明でしたが、後に彼は鶴仙人の実弟であることが明かされました。上で書いた意外な繋がりとは、このことだったのです。
世界最高と称された亀仙人の兄弟弟子である鶴仙人、その弟ともなれば彼らに匹敵する実力者でしょう。
必殺技は、どどん波。集中した気を指先からビームのように放ちます。他にも青竜刀を用いた刀術と、一通りの鶴仙流拳法を使えると思われます。
亀仙人について詳しく知りたい方は<漫画『ドラゴンボール』の亀仙人の11の事実!戦闘力、ライバル、名言など>をご覧ください。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
- 2002-12-04
ブルー将軍抹殺、柱投げで、すでに多大なインパクトを見せていましたが、彼の進撃は止まりません。
ドラゴンボール探索でカリン塔にやってきた彼は、番人のボラを殺害。そのまま悟空との対決に入ります。その実力差は明白でした。彼は悟空の技を全て見切り、切り札のかめはめ波すらほぼ無傷で耐えたのです。
そしてどどん波で反撃し、初めて悟空の戦績に土を付けました。
悟空については<漫画『ドラゴンボール』の主人公・孫悟空の11の事実!戦闘力や本名など>こちらの記事で紹介しています。あわせてご覧ください。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
- 2003-04-04
鶴仙人の弟であるタオパイパイは、当然ながら天津飯、チャオズとも鶴仙流の仲間です。
初期の天津飯は以後とはまるで別人、将来の目標はタオパイパイのような殺し屋だと公言していました。その天津飯も亀仙人扮するジャッキー・チュン、悟空らとの出会いを通して更正したのです。
投げた石柱に乗って空を飛び、目的地まで移動する、かの有名な柱投げ。
この独特の飛び方ですが、2300kmの距離を30分で往復すると言っていることから、少なくとも時速9200km以上。
とても生身で耐えられる速度ではありませんし、その速さで飛翔する柱に追いついて飛び乗るということは、彼自身はもっと速く飛べるということになります。インパクトはあっても、無駄と矛盾が多い移動法なのです。
後に大幅に強くなった悟空と再戦し、彼は敗北。起死回生の手榴弾で爆死するという最期を遂げました。
が、実は彼は生きており、サイボーグとなって第23回天下一武道会に現れました。ロボットと見紛うメカメカしい姿で、同門のチャオズや天津飯に立ち塞がったのです。スーパーどどん波を撃つも、修行した天津飯の敵ではなく、あっさり1回戦で敗退しました。
原作ではその後登場しなかったものの、アニメではセル編のオリジナル回で2度も登場しました。
- 著者
- 鳥山 明
- 出版日
- 2003-02-04
彼はコメディチックでありながら、殺し屋として確かな実力の持ち主です。凄惨な結果に見合わない茶目っ気のある言動が多く、それが名言に繋がっています。印象的な台詞5選をどうぞ。
第5位:
「世界一の殺し屋、桃白白だじょー」
(『ドラゴンボール』8巻より引用)
記念すべき初登場の台詞です。世界一どころか、殺し屋とは思えない脱力の語尾。しかも背景効果音が「どーん」。得体の知れないキャラクターとして読者の目に映りました。
第4位:
「ひとり始末するにつき1億ゼニーいただきましょう」
「しかしあなたはとても運がいい。
今年はわたしの『殺し屋さん20周年記念キャンペーン』で半額セールを実施中である。
ひとりにつき5千万ゼニーでサービスしましょう」
(『ドラゴンボール』8巻より引用)
彼は開口一番、レッドリボン軍の勢揃いした幹部相手にこう啖呵を切りました。その大胆さと法外な依頼料に驚嘆。
第3位:
「おもしろい!!
健康のためにたまには軽く運動をしてみるか!」
(『ドラゴンボール』8巻より引用)
カリン塔を急襲したタオパイパイ。番人ボラの犠牲で息巻く悟空相手に、軽い運動と言い切る底知れないおそろしさがありました。悟空が作中始めて敗北を喫する、象徴的な名言です。
第2位:
「この柱1本いただいてもよろしいかな?
北東に2千3百キロか……
では30分ほどでもどってきますので」
(『ドラゴンボール』8巻より引用)
説明不要、彼の代名詞的シーン。飛ばした柱に乗って移動するという突拍子もない行動が、底知れない異様な実力を感じさせました。
第1位:
「きさまなど手も足もつかわず、ベロだけでたおしてみせよう」
(『ドラゴンボール』8巻より引用)
彼がブルー将軍を挑発した言葉です。レッド総帥から数々の失敗の責を問われたブルー将軍は、劇中で殺し屋タオパイパイの最初の標的となりました。ブルー将軍は当時、超能力使いの強敵として描かれていましたが、タオパイパイには通じず宣言通りこめかみを舌で突かれて絶命。この場面で彼のイメージを確固たるものにしました。
いかがでしたか?タオパイパイの魅力、しっかりと伝わったでしょうか?