【第19回】つぶやきシローのつぶやき読書/みんなの前で指差さないでよ

【第19回】つぶやきシローのつぶやき読書/みんなの前で指差さないでよ

更新:2021.11.29

小説家としてもデビューをしているつぶやきシロー。しかしどうやら、読書に対してはかなりの抵抗があるらしい。彼に「おもしろい本と出会って読書の楽しさを知ってほしい」と考えたホンシェルジュ編集部は、半強制的に何冊かの本を渡しました。さて、つぶやきシローは何を思うのか。包み隠さず感想をつぶやいてもらう連載です。 第19回は、幸福な人間関係を築くためのスキルや対策が書いてある本を読んでもらいました。

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初対面で、自分の武勇伝を語ってくる人は苦手です

芸能界で昔からよく言われているのが、「遅刻しちゃダメ」「ちゃんと挨拶しなさい」この二つ。って言うか、当たり前だよ! なに声高らかに言っちゃってんの? 芸能界がいかにダメ人間の集まりかだよね。一般社会では当たり前のことも、芸能人たちはできないから、最低これだけはちゃんとしようねってことだもんね。これを守れたからって全然偉くない。

なのに挨拶しない人がいるんだよね。自分が後輩で、先輩に挨拶しに行ったのに無視されるとか、そういう嫌な人の「挨拶しない」じゃなくて、後輩なのに、挨拶をしに来ないパターンね。

通常、番組とかで共演するタレント同士、どっちが先輩で年上でとかわかるじゃない。だから先輩には男女問わず楽屋のドアをノックして挨拶をするのが常識なんだよね。

顔見知りでいつも仕事が一緒になる先輩なら気軽に楽屋訪問できるけど、初対面の人とか大御所の方は、ちょっと億劫だよね。わかるよ、タイミングも難しいし、女性タレントはメイク中だと失礼だしね。最悪、スタジオに入る前の前室でみんな顔を合わせるから、そこで挨拶をすればギリセーフとされているんだけどね。

後輩で挨拶しないタレントの多くは、「人見知りだから」これ。事あるごとに、あの子人見知りなとこあるからと周りの人間が言うんだけど、挨拶は挨拶だから! 仕事だから! 人見知りは関係ない! なに人見知りにあぐらかいて楽してんだよ! お前だけ特別じゃないんだよ! 周りの事務所関係者もダメだね、本人に注意しないと。そこんとこみんなめんどくさいと思いながらも我慢してやってるんだよ。ま、仲良くないから面と向かって言わないけどね。憎まれるだけ損だし、こういう人間とは距離を置いて接するしかないと思っている。

タイトル「対人距離がわからない」

著者
岡田 尊司
出版日
2018-06-06

対人に対してのヒット&アウェイがうまい人いるよね。世渡り上手って言うの? 結果そういう人が得をしているようにも思える。人間関係に悩んで、今後人とどう接して行けばいいかわからない人への対策をすること、他人に愛される存在になる技術を身に着けることが大事。勉強になる本です。

人にはそれぞれ対人距離ってあるよね。まず現実的に見た目の対人距離があるね。パーソナルスペースって言うの? エスカレーター乗って、なにかを感じて後ろを振り向くと、すぐ次の段で他人が立っていると、近い! ってなるね。一段空けてよって思う。僕は、前が女性だったら特に二段空けてエスカレーターに乗るタイプ。勘違いされると嫌だから。前がおじさんだったら、もっと三段くらい空ける。なんか嫌だから。

電車でも、混んでいるならしょうがないけど、こんなに空いているのに何で近くに座ってくるんだよって人いるよね。ちょっと警戒しちゃうよね。「初回無料」くらい警戒しちゃうね。

初対面ですごい顔を近づけて話してくる女性とかいるじゃない。なにあれ、僕のこと好きなの? ドキッとするよね。その女性は何とも思ってないんだろうけど、男性は勘違いするよね。でも同じ女性から見ると、わざとやっているモテ仕草の一つかもしれない。じゃあこれも警戒しなくっちゃ。小学校の下校時に校門の前で変なテキストを販売している人くらい警戒しなくっちゃ。

人との心の距離間って難しいよね。この本のサブタイトルで「どうしてあの人はうまくいくのか?」と書いてある通り、距離を詰めて、相手を味方につける技術が必要だと言っている。相手の懐にすっと入って心を乗っ取るなんて、そう簡単にできるほど器用じゃないしな~。自分には無理って、諦めちゃうよね。でもそういう回避的な生き方や孤独な生き方をしている人が幸福だとは言えないらしい。

著者は、アルプスの少女ハイジや赤毛のアンを例に出し、彼女たちが、なぜ愛されるかを書いている。やっぱり天真爛漫というか、ある意味対人距離に対しての鈍感力が必要なのかもね。僕は、そういうグイグイ系の人ではないので憧れはあるけど、これも紙一重だよね。すごく嫌われる可能性もあるからね。

初対面で、どこに住んでいるか聞けちゃう人いるじゃない? こんな時代だし、誰が聞いているかわからないのに、相手のことを考えると僕はそこまで踏み込めないな。あと、「これいくらしたの?」って、何でも値段聞いてくる人もね、聞かないでほしいね。見栄張ってちょっと高く言っちゃうけどね。あと顔にできたでかいおできを指摘する人。「どしたの?それ」って、みんなの前で指差さないでよデリカシーないな。あと結婚している人に「子供は?」って、これ気を付けた方がいいよね。「いない」って返答を聴いて「あ!」って気付くんだよね。子供ができなくて悩んでいる夫婦も多いらしいからね。あと、急に宗教とかも聞かない方がいいね。人それぞれ。

対人距離か~、付かず離れずが一番いいとは言われるけど、そこの人間関係が難しくて嫌んなっちゃうんだよね。こういう本を読んで頭では理解したつもりでも、実践できるかというと、なかなかできないのが人間なんだよね。でも将来は、「対人距離」よりも「対AI距離」の方が大変になるかもね。


連載第1回を読みたい方はコチラ。

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この記事が含まれる特集

  • つぶやき読書

    お笑い芸人のつぶやきシローさん。小説家としてもデビューをしています。しかし、「本を1冊読むのに数ヶ月かかることもある」など、読書に対してかなりの抵抗があるらしい。「おもしろい本と出会って読書の楽しさを知ってほしい」と考えたホンシェルジュ編集部は、半強制的に何冊かの本を渡しました。さて、つぶやきシローは何を思うのか。包み隠さず感想をつぶやいてもらう連載です。隔週金曜日更新!

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