『7つの習慣』を要点を押さえて解説!内容や実践のルールなどを理解しよう!

更新:2018.10.6

全世界3,000万人の「人生のOS(オペレーティング システム=コンピューターを動かすソフトウェア)」とも称賛される、『7つの習慣』をご存知でしょうか?世界中で読まれているベストセラーですから、1度は本屋さんで見られた方もいらっしゃるでしょう。ただオリジナルは381頁もあるので、その圧倒的な厚さに、思わず本棚に置き直したという人も多いはず。 そこで今回は、この世界的に有名な成功哲学書を、わかり易く、そしていろいろな角度から検証して、ご紹介していきたいと思います。

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『7つの習慣』内容を簡単に解説!作者スティーブン・コヴィーの名言も紹介

世界約40ヶ国で翻訳され、その販売部数は累積で3,000万部ともいわれている、まさにモンスター級のベストセラー。それが『7つの習慣』です。

作者はスティーブン・R・コヴィー博士。執筆者、コンサルタント、講演者であり、世界の教師といわれています。世界38ヶ国に拠点を持つフランクリン・コヴィー・グループの創設者で、25年間に渡りリーダーシップの原則とマネジメントスキルについて、ビジネスはもちろんのこと、政府や教育といった現場の指導に一生を捧げました。

同博士が掲げるリーダーシップの原則は、フォーチューン誌の選ぶ500社中350社以上を含む何千もの組織に採用されています。

また書籍だけではなく、ビジネススキルや人生の基礎原則を学ぶものとして、「ボードゲーム」まで発売。その普及・拡大ぶりや、あまりの影響度の大きさから、時に「胡散臭い」などの批判を受けているのも事実ですが、それはなによりも博士の発信力の確かさ、そしてこの本が訴える「成功の哲学」「人生の基礎原則」の正しさを証明しているともいえるでしょう。

コヴィー博士が逝去した翌年には、この本が重視する「人格主義」という概念と価値観に基づき、原書に忠実に訳し直して、よりわかりやすく、より理解し易い完全訳版として『7つの習慣 人格主義の回復』という完訳版が出版され、日本では再ブームが巻き起こりました。

完訳版の『7つの習慣特装版』では、毎日手にする「手帳」という形で、日曜日から土曜日までの一週間のサイクルで行動を習慣化するプランニングツール、「ウィークリーチャレンジ」も提供されています。

博士が提唱する7つの習慣は、まるでこの本の内容を実践するかのように、どんどんと共鳴者や支持者が増え、いわゆる伝道活動というのも活発におこなわれるようになりました。日本でも「一般社団法人7つの習慣アカデミー協会」が発足されていて、多くのリーダーを生み出しています。

7つの習慣は、実際それを実践することで、人生に劇的な変化を起こす魔法の習慣ともいえるでしょう。人間として正しい行動を習慣化させるという、ある意味もっとも当たり前で自然なことを、順序立てて、論理的に、そして実践的にこの本は教えてくれます。

この本のメッセージはただ1つ。「人生を本当の幸福へと導く成功哲学」で、この本こそが「もっとも人生で成功する効果性が高い本」なのです。

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

2013年08月30日
スティーブン・R・コヴィー
キングベアー出版

それではここで気になる7つの習慣を、まずは簡単にラインナップしてみます。

『完訳版』と、それ以前の『従来版』とではその名称が一部違っているので、違いが解かるように「7つ」をおのおの並べてみました。

7つの習慣

 

  • 従来版:主体性を発揮する ⇒ 完訳版:主体的である
     
  • 従来版:目的を持って始める ⇒ 完訳版:終わりを思い描くことから始める
     
  • 従来版:重要事項を優先する ⇒ 完訳版:最優先事項を優先する
     
  • 従来版:Win-Winを考える ⇒ 完訳版:Win-Winを考える
     
  • 従来版:理解してから理解される ⇒ 完訳版:まず理解に徹し、そして理解される
     
  • 従来版:相乗効果を発揮する ⇒ 完訳版:シナジーを創りだす
     
  • 従来版:刃を研ぐ ⇒ 完訳版:刃を研ぐ
     

 

ここで、コヴィー博士の教えに少し触れる意味も込めて、名言と、知られる言葉をご紹介しましょう。

あなたはどんな状況でも、
自分がどう影響されるかを自分で選択することができる。
あなたに起きた出来事あるいは受けた刺激と、
それに対するあなたの反応との間には、
あなたの自由、すなわち反応を選択する能力が存在している。
(『7つの習慣』より引用)

この言葉は、本作の根幹を表現しているといえます。つまり、私の人生は私自身の選択で出来上がっているということ。

目の前で起こる事実は、私自身では変えることは出来ませんが、その事実をどう捉えるか?は、まさしく私自身の選択であり、私たちは全員その反応を自由に選択できる能力を備えているのです。

『7つの習慣』に影響を与えたアドラー心理学とは?共通点や違いを解説!

多くの人生に多大な影響を与えた本作ですが、実はその博士が大きな影響を受けたのが「アドラー心理学」です。最近では『嫌われる勇気』という書籍がヒットして、またこのアドラー心理学が見直されていたりします。

アドラー心理学の詳しい解説はここでは省きますが、本作とこの心理学には多くの共通点があるのです。博士自身が影響を受けた教えですから、ある意味それは当然かもしれません。もっとも代表的な共通点は、人が変わるのは「原因論」ではなくて「目的論」であるということ。

つまり今のあなたが「ある状態」でいるのは、あなたの過去が原因ではなく、あなたの現実が原因でもなく、あなたの今の目的の持ち方に要因があるということです。これは本作の第1の習慣、「主体的である」「影響の輪」という解説で大きく扱われています。

逆に本作とアドラー心理学の大きな違いは、『7つの習慣』では、「だからこそ、今のあなたはよい計画を立て、それを着実に実行し、そして日々修正していく行為を継続していく必要がある」と説きますが、アドラー心理学では「だからあなたは今に集中し、過去からも未来からも解放されなければならない」と説きます。

どちらが正しいとかどちらが間違っているということではありません。どちらも正しく、この教えをいかに自身の人生に活用するか?は、まさに自分自身で決めることになりますね。

『7つの習慣』の「インサイドアウト」という概念!依存→自立→相互依存の流れを解説!

本作の中心にある考え方、それが「インサイドアウト」という考え方です。あまり馴染みのない言葉なので、別の言葉で説明すると、「相互依存のパラダイム」、「依存」➡「自立」➡「相互依存」という成長過程です。パラダイムとは「ものの見方や考え方」とのこと。

たとえば、人は誰でも最初は誰かに依存する存在として生まれます。赤ん坊は母親に完全に依存していますよね?ただ、いつまでも人は赤ん坊ではいられません。徐々に身体も、精神も、そして経済的にも、社会的にも自立していきます。「自分のことは自分でやる」という基本姿勢、つまり「自立した存在」ですね。

そして人間はこの「自立した存在」からさらに成長、成熟すると、「自立した人間」同士がお互いに依存(相互依存)するようになります。自立した存在としてのアナタの本質の、もっとも崇高な部分が他の自立した人間と相互に関係を持つことで、より成長し、向上するという考え方です。

依存している状態の中心は「あなた」です。「あなた」が私の結果をもたらし、そして依存から自立にステージが変わると、中心は「あなた」から「私」になります。「私」が「私」の結果を出します。そして、これが「相互依存」という状態になると、「私」が「私たち」というパラダイムになるのです。

そして「私たち」は結果を出します。「あなた」と「私」と「私たち」の違いで大きくパラダイムが変わりますね。これが7つの習慣でいう、インサイドアウト、「相互依存のパラダイム」なのです。物事の主語が変化し、その影響力や範囲が大きくなっていくとも言い換えられるでしょうか。

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「影響の輪」「関心の輪」が主体性に繋がる!

本作がアドラー心理学に影響を受けているというのは、先ほどご紹介しました。その重要な部分が、この「影響の輪」と「関心の輪」です。

人が「自立」した存在になると、「自分の意思で自分の反応を選択できる」ようになります。つまり自分のコントロールが可能な範囲では、「自分の意思で、自分の人生のハンドルを自分で握ることが出来る」わけです。この範囲を本作では「影響の輪」と呼んでいます。

逆に「自分ではコントロール出来ない範囲」、それを「関心の輪」と呼んでいるのです。そして「この2つを明確に区分しましょう。そして自分の意識を『影響の輪』に集中させましょう」という考え方が述べられています。

本作でいう「影響の輪」は、「自分の行動」「自分の考え」「自分の選択」「自分の態度」「自分の未来」など。そして「関心の輪」に入るものが「他人の言動」「他人からの評価」「世間体」「過去の出来事」などです。誰もがこれには納得できるのではないでしょうか。

「大きな石」の話?最優先事項を優先する?タイムマネジメントで重要なポイント!

ここで1つ問題を考えてみてください。目の前に「大・中・小」の大きさの100個の石がそれぞれ3分の1ずつあるとします。ある箱にこの石を出来るだけ多く入れるためには、どうやって入れていけばよいでしょうか?誰もがこの問題の答えを知っています。正解は「大きい石」から入れていく、ということです。

ところが、これが「人生の石」になると、人は往々にして「小さい石」や「中ぐらいの石」から入れていき、いつまでたっても「大きな石」を持とうとしない。その原因と解決方法を、「最優先事項を優先する」という章で説明しています。

ビジネス用語でいえば「タスク管理」という概念に近いのですが、実は人生は「タスク」で管理するわけでも、「時間」で管理するわけでもありません。「大きな石を入れる」ことが重要なのだと本作では教えているのです。

人は「緊急だけれども重要でないこと」に時間を奪われます。人生に本当に必要なものは、「人間関係の構築」や「健康維持」、そして「資格などを取得するための勉強や自己啓発」。つまり「緊急ではないけれども重要なこと」なのだと、コヴィー博士は明言しています。それこそが「大きな石」なのですね。

『7つの習慣』の信頼残高を増やす6つの方法!ビジネスでの成功するための秘訣を考察

あなたは銀行口座を持っています。その口座からお金を引き出すと、残高は減っていきます。お金を預けると、その口座の残高は増えますね。本作では人間関係も、この銀行口座と同じようなものだといっています。

銀行ではなくて、あなた自身の信頼口座です。その残高こそがあなたの「信頼残高」となります。では、あなたの「信頼残高」は、どうすれば増やすことが出来るのでしょうか?本作では第4の習慣で、次の6つがその預け入れ行為だといっています。

 

  • 相手を理解すること
     
  • 小さなことを大切にすること
     
  • 約束を守ること
     
  • 期待を明確にすること
     
  • 誠実さを示すこと
     
  • 信頼残高を引き出してしまったときは、誠意をもって謝ること
     

 

どれも初めて聞いた言葉ではありませんし、理解するのに難しくないように思いますが、これをいつも必ずおこなっていくというのは、文字通り「習慣化」していないと出来ないことかもしれません。

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流れを変える人とは?行動力を磨く!

成長にはプロセスがある」とコヴィー博士は言います。「千里の道も一歩から」ということですね。

私たちは「学び」「決断し」「実行し」、そしてまた「学ぶ」というサイクルをくり返すことで成長します。そのためには、行動力を磨くことが中心となります。学んでも、決断しても、行動しなければ、次のステージには進めません。

そして人は今までの流れを断ち切り、新しい人生を歩むことが出来ます。そしてそれは他の人に対しても、(特に子どもたちに)新しい人生を歩ませることができると、コヴィー博士は述べていて、これを独特の表現で「流れを変える人」といっているのです。

『7つの習慣』にある「刃を研ぐ」とは?7つの習慣を実践する鍵!

本作の最後、第7番目にあるのが「刃を研ぐ」というもの。独特の表現ですね。本作では「刃を研ぐ」ことを、再新再生といっています。イメージはノコギリや包丁です。

ノコギリも包丁も、使い続けると切れ味が悪くなってきます。そんな時には刃を研ぎますよね。つまり刃をメンテナンスすることで今までの、いや、今まで以上の刃のキレ味を手に入れることができます。刃を研ぐ部分は次の4つです。

 

  • 肉体(運動、栄養、ストレス管理)
     
  • 知性(読書、視覚化、計画立案、書くこと)
     
  • 精神(価値観の明確化と遵守の決意、勤勉、瞑想)
     
  • 社会、情緒(奉仕、感情移入、シナジー、内面の安定)
     

 

この4つの側面の刃を研ぎ続ける行為を習慣化して、実践すること。もしあなたが7つの習慣を実践することが難しいと感じたとき、その時こそ、この「刃を研ぐ」という行為に戻りましょう。そうすれば、もう1度自分の人生を取り戻すことが出来ます。

「刃を研ぐ」ことは、7つの習慣の1丁目、1番地なのです。

『7つの習慣』が漫画でわかる!

本作はいろいろな形でその解説本や、図解本が出版されています。その代表格が2013年に発刊されて大ヒットした『まんがでわかる 7つの習慣』です。

著者
出版日
2013-10-11

主人公の「歩」が、亡き父のバーを再開すべく、バーテンダーを目指して勤め始めた「バー・セブン」を舞台に、お客の悩みと気づきで、『7つの習慣』の要点が展開されていきます。彼女が徐々に「本物のバーテンダー」、そして「本物の人間」として階段を上っていくというストーリーです。

漫画であるので読みやすいですが、それでありながら読みごたえがあるので、本作の内容をまず知っておきたいという人には、入門編としては最適な本といえるでしょう。漫画を読んでから本作を読んでも構いませんし、本作を読んでから漫画を手にするのもいいでしょう。

大事なのはどれで読むか?ではなくて、7つの習慣に触れ、理解し、そして実践するということなのです。

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    書店員をはじめ、さまざまな本好きのコンシェルジュに、「ひらめき」というお題で本を紹介していただきます。