ライティングスキルをあげるコツとは?初心者におすすめの本も紹介!

更新:2021.11.16

誰もが簡単にライターとして働き始めることができる時代になりました。しかしライティングスキルの向上なくしては、満足のいく結果を求めることはできないでしょう。この記事では、どうすればライティングスキルをあげることができるのか、ポイントをおさえながら解説するとともに、特に初心者におすすめの本も紹介していきます。

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ライティングスキルをあげよう!

 

手軽に誰でも始められるようになった「ライター」という仕事ですが、得られる収入はスキルに比例します。

初心者にとっては厳しい面でもありますが、ポジティブに捉えればやりがいに繋がると考えることができるでしょう。なにより、自分のレベルアップが収入という目に見える形で実感できるのは嬉しいものです。ライティングスキルを向上させて仕事が増えれば、大きな自信につながります。

また文章力というものは、ライターという仕事以外でもおおいに役立つもの。ライティングスキルの向上はメリットばかりなのです。

 

ライティングスキルをあげるには:まずは情報収集力が大切

 

仕事としてライターを始めた際に多くの人がつまづくのが、「何を書いていいのかわからない」ということです。与えられたテーマに対し、よほどのことが無い限り、自分のもっている知識だけでクオリティの高い文章を書くことは不可能です。

まずは謙虚に、一から情報収取をする習慣をつけるとよいでしょう。どんなに文章力がある人でも、そもそもの知識がなければ文章を書くことができないからです。

テーマに沿った書籍を探してもよいですし、現在はインターネット上にほとんどの情報が載っているので、検索をして調べてもよいでしょう。

ここで重要になるのが、検索スキルです。どんな検索ワードを選択すればよいのか、表示された情報のなかからどうすれば早く正確に求めているものを取捨選択できるのか、訓練する必要があります。

実際に書き始める前段階の作業ですが、ここでどれだけインプットできるかでライティングの質が変わってきます。ライターにとって情報収集力が大きな武器になることを覚えておいてください。

 

ライティングスキルをあげるには:主語と述語を明確にする

 

個性的な文章を書くテクニックは数多く存在しますが、名前が売れていない多くのライターにとってその必要はありません。むしろ個性よりもわかりやすさや読みやすさを求められることが多いです。

ライティングに慣れていない初心者の人に多いのが、文章の主語と述語にねじれの関係が生じてしまうこと。また主語が無い文章になってしまうことも多いです。

一般的にクライアントから依頼されるライティングには、伝えたい事象があるはずです。だからこそ「誰が」「何をしているのか」がはっきりとわかる明確な文章が求められます。

 

ライティングスキルをあげるには:一文を長くしすぎない

 

ライティングに慣れてくると、長文を書くことにもストレスを感じなくなるでしょう。そこで陥りやすいのが、一文における文字数が多くなってしまうことです。

たしかに長文を書けることは長所に繋がりますが、それは総量の話であって、基本的に一文の長さは短い方が好まれます。「一文一義」という言葉があるように、ひとつの文章で言いたいことはひとつまで、としたほうがわかりやすいのです。

またライティングの仕事で依頼される文章は、インターネット上で公開されるものも多いでしょう。多くの人はスマートフォンで見ることになります。パソコン上で執筆をした時には違和感が無くても、スマホで見てみると文字が羅列されていて、区切りがわかりづらくなることがよくあります。

段落についても同様の考えで、あまりにも改行が無いと、画面が文字だらけの印象を与えてしまいます。読者の立場に立って文章を書くスキルを身につけましょう。

 

ライティングスキルをあげるには:なるべく専門性をもたせない

 

技術書や説明書などを書くテクニカルライターでもない限り、文章に専門性や難しい単語を用いることは求められません。難解な単語を使うと自分の能力が高いような気持ちにもなりますが、それは自己満足に過ぎないのです。

インターネット上に公開される文章は、不特定多数に向けたものがほとんどです。老若男女を問わず、誰が読んでも意味を理解できるライティングをする必要があります。

漢字についても同様です。基本的には、常用漢字でないものは用いず、固有名詞などでどうしても使わなければならない場合はふりがなをつけるなど、工夫をしましょう。客観的な意識をもつことが大切です。

たとえば学術書などを易しい文章にリライトし、他人に読んでもらうなどの練習をすると、このスキルをあげることができるでしょう。

 

ライティングスキルをあげるには:エピソードに具体性をもたせる

 

インターネットが普及したことで、ひとつの事象を検索しても大量の情報が手に入るようになりました。「ありがちな内容」ではオリジナリティを感じてもらえることがなくなり、文章自体を読んでもらえないでしょう。またそのような文章はクライアントからも望まれていません。

そこで、具体的なエピソードを盛り込むライティングスキルが必要となります。たとえば「商品を使ってみた」という内容のライティングをするとしましょう。商品の広告を目的とした「セールスライティング」であれば、最終的に肯定する内容を書くのは当然ですが、それだけでは他の人が書いた文章と似通った内容になってしまいます。

実際に手に取った感触など、見た目からは得られない情報を盛り込んで具体性をもたせることで、文章のクオリティが飛躍的にあがります。

 

ライティングスキルをあげるには:ひたすら書く!

 

ライティングスキル向上のためのコツはたくさんありますが、究極の方法は実にシンプル。それは、ひたすら書くということです。

文章を書くということは、筋トレに似ています。トレーニングを続けると、最初は持ちあげられなかった重量があがるようになるように、ライティングにおいても書き続けていればスキルはついていきます。

同じことが、「ひたすら読む」ということにもいえるでしょう。よい文章をたくさん触れると、表現力やリズム感が身につきます。

継続は力なり、とはどんな分野にでもいえること。ひたすら読んでひたすら書き、ライティングスキルの向上を目指しましょう。

 

説得力抜群の、文章力を向上させる教室

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネス)

2015年08月07日
唐木 元
インプレス

 

大学在学中よりライターとしての活動を始めた作者。さまざまなジャンルのニュースを発信するwebサイト「ナタリー」の編集長を務めた経験があります。本書はそんな彼が、自らの経験をもとにライティングスキル向上の方法を語った一冊です。

書けないことに悩んでいるだけでは、書けるようにはなりません。壁にあたったときに大切なのは、書けない原因を探ること。そしてその原因の大半は、「書く前」の状態にあると説いています。 また文章を書くというのはプラモデルを組み立てるようなもの、という視点も興味深いでしょう。

まさに初心者から熟練者まで読んでおきたい、文章の書き方の指南書。具体的な方法も役に立ちますが、何より本書に書かれている解説文そのものがわかりやすく、参考になります。人に伝える文章とはどういうものなのか、作者が実践しているからこそ説得力があるのです。

 

ライティングスキルの基礎はこの一冊で

著者
前田 安正
出版日
2017-04-19

 

朝日新聞のベテラン校閲記者という、文章のプロが教えてくれる文章講座です。基本をしっかりとおさえつつ、客観的な物事の捉え方や、そこからストーリーを練りあげていく実践的な文章術を学ぶことができます。

ライターという分野に限らず、就活のエントリーシートや企画書、メールなどさまざまなシーンに応用できる情報がぎっしり。ジャンルに関わらず「書くことすべて」に生かせる技術が網羅されているので、どんな人でもすぐに実践できるのです。

読んで満足するばかりではなく、実際にライティングをしてみたくなる一冊だといえるでしょう。

 

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