5分でわかるエリマキトカゲの生態!あの襟は何のためにある?飼育方法も解説

更新:2021.7.19

後ろ肢で立ち上がり、襟を広げて走る姿がCMで流れたことで一大ブームとなったエリマキトカゲ。あの大きな襟は何のためにあるのでしょうか。この記事では、彼らの生態や種類ごとの特徴、襟の役割、飼育方法などを解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

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エリマキトカゲの生態は?大きさや生息地など

有鱗目アガマ科エリマキトカゲ属に分類される爬虫類の一種です。全長は60~90cmと数字で見ると大型の印象ですが、実際はこの6割近くが尻尾のため、片手でつかめるほどのサイズだと考えてよいでしょう。

オーストラリア北部とニューギニア島南部に分布していて、主に樹上で生活をしています。木登りに使う発達した後ろ肢が特徴で、これを活かして直立の姿勢をとることもできます。

テレビCMで話題になった、体を起こして後ろ肢のみで走る姿は、地上で外敵に襲われた時などに見られる習性です。ただ速度は時速10kmほど程度で、持久力もないため、20~30mほどしか走り続けることはできません。

主な天敵は、猛禽類や大型の爬虫類、野生のネコなどが挙げられます。寿命は10年ほどですが、長ければ20年ほど生きた例もあるようです。

 

エリマキトカゲの種類ごとの特徴

エリマキトカゲ属に分類される生物は1種のみですが、同種であっても生息地によって異なる生態をしています。

たとえばオーストラリアに生息する個体は乾燥地域を好むのみ対し、ニューギニアに生息する個体は多湿な環境を好みます。ちなみにオーストラリアの個体のほうが襟が大きいため、ペット用に繁殖するものとしてはこちらの血統のほうが人気が高いといえるでしょう。

さらにオーストラリア内でも、北部に生息する個体は明るい体色をしているのに対し、東部のクインズランド州に生息する個体は地味な色彩が多いという違いもあります。

なお、同じく後ろ肢を使った二足歩行をする爬虫類としてイグアナ科のバジリスクと混同されることもありますが、異なる種です。バジリスクは指の間にひだがある特殊な肢の形状をしているため、水面を走ることができるという特徴をもっています。

 

エリマキトカゲの襟は何のためにある?

エリマキトカゲの最大の特徴は、その名前の由来にもなっているプリーツ状の襟でしょう。

襟を広げるのは、主に威嚇をするためです。外敵に襲われた際に自分の体を大きく見せることで、相手を怯ませ、その隙に逃げる姿が見られます。

またオス同士で縄張り争いをしたり、メスを奪いあったりする際にも、襟を広げて自分の方が格上であることをアピールすることがあるようです。

そのほかにもこの襟は、熱い時に広げて風にあたる面積を増やすことで体を冷却したり、反対に寒い時に日光にあたる面積を増やして体をあたためたりと、体温調節の機能も備えています。

襟を構成しているのは、下顎につながる「舌骨(ぜっこつ)」という部位が支えている皮膚です。舌骨はトカゲはもちろん、人間も含めて四肢動物の多くがもっている骨です。エリマキトカゲの場合はこの舌骨が長く伸びていて、口を開けると立ち上がるため、舌骨を覆っている皮膚もつられて広がり、襟が開く仕組みになっています。

 

エリマキトカゲの飼育方法。販売価格やエサなど

日本でペットとして購入できるエリマキトカゲの価格は、8千~5万円と幅があります。襟が大きいオーストラリア出身の個体ほど高くなる傾向があるようです。幼体は種類にかかわらず安価ですが、飼育が難しいため初心者向きではありません。

樹上性のため、最低でも120cm以上の高さがあるケージを用意して、中に登り木を組みましょう。体が乾燥した時に保湿ができるよう、ヤシガラや水苔のような保湿力の高い床材を敷いてください。

ケージ内に熱がこもることがないよう、高ワットのスポットライトや強すぎるUV照射は避けましょう。昼間は30度前後、夜は25度前後に保つようにしてください。紫外線ライトやバスキングライトでケージ内の一部を照射し、パネルヒーターと組み合わせることで40度前後のホットスポットを作ります。

また乾燥に弱いので、霧吹きなどを利用してケージ内の湿度を60~70%に保ちましょう。

餌は、コオロギなどの昆虫や冷凍のマウス、好みによって副食としてミルワームや野菜、果物などを与えます。

臆病で、縄張り意識も強い性格をしているので、1つのケージにつき1匹のみで飼育をするのが好ましいです。

 

爬虫類と両生類を網羅した図鑑

著者
出版日
2013-06-21

講談社が発刊する大人気図鑑「MOVE」シリーズの、爬虫類・両生類編です。

本書では、まず分類についての概要や、爬虫類と両生類がどのように進化してきたのかなどを解説し、さらにはワニ目・カメ目・有鱗目・ムカシトカゲ目などの説明をしています。

それぞれの種についても、外見的特徴がわかる写真はもちろん、狩りをする様子や脱皮をする様子など暮らしがわかる躍動感のある写真も数多く掲載しているのが特徴です。

テレビ番組などでも人気のある爬虫類学者の加藤英明が監修を務めていて、注目したいポイントごとに解説を加えるなど読み物としても充実しています。子どもも大人も楽しめる1冊でしょう。

 

エリマキトカゲなど爬虫類の飼育に役立つ図鑑

著者
海老沼 剛
出版日

世界に生息する爬虫類について、生態を写真とともに紹介している図鑑です。写真のサイズが大きいので、細部までしっかりと観察をすることができます。

エリマキトカゲはもちろん、フトアゴヒゲトカゲやパンサーカメレオン、コーンスネーク、ヒョウモントカゲモドキなど、ペットとして人気の高い種の飼育方法もあわせて解説しています。ケージのレイアウトなどのイラストも載っているので、想像を膨らませながら読むことができるでしょう。

 

エリマキトカゲが襟を広げるのは、緊張している時です。ペットとして飼育をする際は普通のトカゲと変わらない外見で、ゆったり樹に張り付いていることが多いようです。有名ですがペットとしてメジャーなわけではないので、迎え入れる前に相談にのってくれるショップや病院などをチェックしておきましょう。

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