経済アナリストとして多くのテレビ番組に出演している森永卓郎。多趣味で知られているほか、20kg近い減量に成功したことでも話題を集めました。この記事では、そんな彼が発表した書籍のなかから特におすすめのものを紹介していきます。
1957年生まれ、東京都出身の森永卓郎。東京大学の経済学部を卒業した後、日本専売公社や株式会社三和総合研究所で働き、2006年から獨協大学経済学部の教授を務めています。
専門は、マクロ経済や計量経済、労働経済、教育計画など。テレビ番組にも多数出演し、お茶の間にも親しまれていることから「モリタク」という愛称がついています。
またオタク文化にも傾倒していて、そのコレクションはフィギュアやミニカー、食玩のほか、映画の入場者プレゼントや崎陽軒のしょうゆ入れ、チロルチョコの包み紙にいたるまで、なんと約60のジャンルを10万点以上も所有しているのです。
独自の視点と発想で語る経済論にはファンも多く、著作も多数発表しています。2016年には約20kgのダイエットに成功し、その体験を語った作品も話題となりました。
定年後の暮らしは、支給される年金の範囲内で生活する技術や態勢を整えれば、本来は現役時代よりも気楽に過ごすことができるそう。
現役生活から定年後の生活へどのようにシフトしていくのがいいのか、節約のテクニックや資産運用などのノウハウを81個紹介している作品です。
- 著者
- 森永 卓郎
- 出版日
- 2018-10-06
主なテーマは「老後生活の展望」「資産運用」「節約」「生きがいづくり」の4つ。たとえば「資産運用」については、森永の得意分野なこともあり、基本からしっかりと解説。枠内の資産で、なるべく低いリスクのもとできることは何なのか、事例だけでなくテクニックも含めて紹介しています。
また「節約」では、実はかなり多くのデパートやスーパー、ドラッグストアで年金受給日にあわせてシニアデーが設けられているそうで、当事者にならないと気づかない優遇がいろいろあるそうです。
さらに「生きがいづくり」では多趣味な森永卓郎らしく、さまざまな例を紹介。趣味はひとつではなく複数もつことを推奨しています。
まさに知恵の宝庫といえる一冊。定年後をより楽しく過ごすたい人におすすめです。
5回の食事、炭酸飲料を5リットル、お菓子の間食で、1日の摂取カロリーが5000kcalを超えていた森永卓郎。体重は94kg、体脂肪も40%近くあったそうです。もちろん「メタボ」と診断されているうえ、糖尿病と尿路結石を患っていました。
本書は、そんな彼がおよそ4ヶ月間で、体重を19.9kg、ウェストを23cm、体脂肪を約半分にまで落としたダイエットの全貌を紹介する作品です。
- 著者
- 森永 卓郎
- 出版日
- 2016-07-06
牛丼、天丼、ラーメン、カツカレー……とにかく高カロリーなものばかり食べていたという森永。自称「糖質モンスター」の彼が、こんな自分でも痩せることができたのだから他の人もできるはずと、ダイエットの記録を公開しました。
森永がおこなったのは「糖質ダイエット」。食事の量やカロリーではなく「糖質」を制限する方法です。コンビニ食の組み合わせなど、実行しやすいアイディアが多いのが嬉しいポイント。1日の食事も写真付きで紹介しているので、イメージを膨らませやすいでしょう。
気取らない文章で、これなら真似できるかもと思える一冊です。
働き方改革やアベノミクスにはじまり、地域経済活性化や喫煙問題など多岐にわたるテーマを扱った作品。
もともとが雑誌の連載だったこともあり、ひとつひとつがコンパクトにまとまっているので、気になるところから読みはじめてOKです。
- 著者
- 森永 卓郎
- 出版日
- 2017-08-30
注目すべきは、森永卓郎の「ものの見方」ではないでしょうか。たとえば「マイナス金利」について、その仕組みだけでなく、実際の私たちの生活のどんなところに影響が出るのかを説明したり、「残業代をすべて支払えば無駄な残業は減る」と提言したり、彼ならではの視点が光ります。
項目は全部で77。森永がどのように社会を見ているのかがわかる一冊です。
ミニカーやフィギュア、ペットボトルのキャップなど、多岐にわたる分野のコレクターとしても有名な森永卓郎。本書ではそんな彼が、「熱中する力」について語っていきます。
趣味を見つけることができない、休みの日に何をしていいかわからない、という方は必読です。
- 著者
- 森永 卓郎
- 出版日
- 2012-11-27
ものは3つ以上集めればコレクションになるそうで、コレクターになると、忙しく充実した日々が始まるのだそう。サンプルが多く集まれば、それだけ傾向を分析することもできるでしょうし、見た目の迫力も増していきます。
森永卓郎自身のコレクションも数多く写真で掲載されていて、特にペットボトルのキャップは圧巻。「マニア」の底力を感じさせられるでしょう。
多くのものをコレクションしている森永ですが、とりわけ筋金入りなのが「ミニカー」です。
本書では、ミニカーへのアツい想いや歴史を語りながら、経済にまで話を広げていきます。
- 著者
- 森永 卓郎
- 出版日
- 2004-02-07
「ミニカーというのは、ひとつの小宇宙です。その世界をながめているだけで、技術の発達史、産業立地の世界的な変化、そして産業の芸術化といった、経済構造の変化が手に取るようにわかるのです。 むずかしい経済の本を読むよりも、ミニカーという小宇宙の変化を見つめるほうが、私は経済の理解にずっとつながるし、なにより楽しいのではないかと思っています。」(『ミニカーからすべてを学んだ ―人生から世界経済まで―』から引用)
ミニカー収集にネットオークションを利用する話から、ネットオークションが消費をどのように変化させていくのかという話につなげたり、ミニカー工場の変遷から世界経済へとつなげたり、経済アナリストらしさは健在。
ただ森永がコレクションのために四苦八苦した話が単純に面白いので、エッセイとして気軽に読んでみてください。