どうも、わちゅ~さんです。 みなさん、恋愛小説はお好きですか? わたしはあまり読んでこなかったタイプの人間なのですが、最近になってブーム到来。 あれよあれよという間にハマってしまいました。
恋愛っちゃとっても不思議。
喜びや楽しさを与えてくれるものでありながら、時には哀しませたり怒らせたりもする。
人によって好みも感じ方も様々。
片想いが楽しいって人もいれば、両想いじゃなきゃヤダ!って人もいるし。
一途に思い続けられる人もいれば、浮気性の人だっているし。
100人いたら100通りの形があるのよね。なんて複雑な!
これほど不可解なものは他にないんじゃないかって思っちゃいます。
小説で描かれる恋愛だって、作者・作品によってバラバラ。
読むたびに発見があるんです。
そこが恋愛小説の面白いところ!
自分には到底考えられないような恋愛だって、「うっはー! こんな恋愛してみたぁーい」と憧れを抱く人もいるだろうし。
感じ方は人それぞれ。
けど、物語を読まなかったらそんな恋愛があるってことさえ知らなかったわけで…。
なーんて考えていると、もっといろんな恋愛小説を読んでみたくなっちゃうんですよねぇ。
ってことで今回は、おすすめの恋愛小説を3冊ピックアップ!
これらを読むだけでも、恋愛っていろんな形があるんだなぁと実感して頂けるはず。
- 著者
- 山田 詠美
- 出版日
- 2003-01-15
ちょいと大人な恋物語!
ずばり、W不倫のお話です。
主人公の文芸編集者・夏美は、年下の郵便局員・成生と恋に落ちます。
しかし、夏美は既婚者。「これはもしや、妻の不倫の話か……?」と思いきや、同業者の夫・一浩にも若い恋人の存在が……!
一見ドロドロな展開が待ってそうな設定ですが、さらりと読めてしまうのが今作の魅力。
嫉妬!束縛!憎悪!なーんていう深刻な雰囲気はありません。
夫婦揃って不倫してるってのに、そんなに重く捉えることもなく、むしろそれぞれが新しい恋を楽しんでいるのです。
かといって二人が別れを選ぶというわけでもなく、なんだかんだ深いところで繋がっている感じがするのです。
うーむ、これもまた一つの愛の形なのでしょうね。世の中いろいろありますねぇ。
今作の面白いところは、アルファベットAからZまでの26文字、それぞれで始まる英単語が本文中に出てきます。
これらのチョイスがとても絶妙で、その場の状況を的確に伝えてくれます。
そして、全体に見受けられる女性ならではの表現の数々。
わたしがこの本を好きな理由でもあります。
読んでいて「わかるわぁ」と共感することもあれば、「げっ!女性ってこんな風に考えてんのか……」と衝撃を受けたり。
恋の指南書にもなり得る一冊。
- 著者
- 半村 良
- 出版日
夫婦の愛の行方を描く一大ロマン!
不思議な力を持つ妻・瑤子(ようこ)と、その夫・邦彦(くにひこ)の物語。
"純愛"という言葉がぴったりな一冊です。
実はわたし、当初SF小説としての興味から本書を読み始めました。
しかし読み終えてみると、SFに対する興味はどこへ行ったのやら、ラブストーリーとして大好きになっていました。
『魔女伝説』なんていう強烈なタイトルからは想像できない、ジーンとくる愛情物語が描かれています。
瑤子と邦彦は、周囲から嫉妬の目を向けられるほどの仲睦まじい夫婦。
平穏に暮らしていた二人でしたが、ある日突然、瑤子が姿を消してしまいます。
別れの手紙さえ残さずに失踪した妻を心配し、邦彦はわずかな手がかりを頼りに捜索を開始。
しかし、なかなか行方を掴めずに苦戦する邦彦。
瑤子が別れも告げずに姿を消した理由とは……。
- 著者
- 桜庭 一樹
- 出版日
- 2010-04-09
養父と娘の禁断の愛を描いた一冊。
十歳で孤児となった腐野花(くさりの はな)を引き取った養父・淳悟(じゅんご)。
海の見える小さな街で、二人は親子となります。
本編は、時計の針を戻すかのように、花の結婚から二人の過去へと遡っていく形で進行。
愛に飢えた二人が冒した禁忌、愛と性の日々が、静かに淡々と描かれています。
映画化されたり直木賞を受賞したりと話題にもなった本書。
いやーすごかった……。
何と言いますか、物語を包んでいる雰囲気が他の恋愛小説とは一線を画しているんです。
一つ一つの描写がとってもリアル。生々しいなんてもんじゃありません。凄まじい表現力です。
わたし、女性が描く少しドロッとした雰囲気の小説、好きなんですよねぇ。
男性にはない独特な視点、どことなく官能的でありながらも、いやらしさは感じないという不思議なサジ加減。とても魅力的!