海賊王になるため仲間達とともに大海原へ飛び出し、偉大なる航路(グランドライン)を目指す主人公モンキー・D・ルフィと、麦わらの一味。漫画「ワンピース」は夢や希望、仲間との絆などをテーマに、大勢の強敵や試練に立ち向かってゆく冒険ファンタジーです。 ここでは、麦わらの一味のメンバーで、男女問わず人気のある美人航海士ナミの魅力を、生い立ちや能力、名言などを含めてご紹介していきましょう。
※2018年時点のデータです
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 1997-12-24
みかんとお金が大好きな、スタイル抜群でかわいい女性。もともとは海賊専門に盗みを働く泥棒でしたが、主人公のルフィと出会って助けられ、麦わらの一味のメンバーになります。
世界中の海図を描くことを夢に掲げていて、生まれつき天候の変化を体で感じることができる才能と、しっかりとした知識を持ち合わせています。一味には航海術に長けているメンバーがいないので、操縦の指示をおこなっているのは、基本的に彼女です。
島から出ている磁気を記録する特殊なコンパスであるログポースを使い、進路を決めて航海をおこないます。
ルックスと持ち前の明るさで男たちを魅了する彼女ですが、実は仲間意識がとても強い人物。友達のためなら全財産を投げ出す事も厭わない、かっこいい一面があるのも魅力のひとつなのです。
麦わらの一味については<漫画「ワンピース」麦わら海賊団メンバー一覧!ついにジンベエが加入!?>で紹介しています。あわせてご覧ください。
当時「泥棒猫」の異名が付いていたナミが初登場する話。道化のバギー海賊団から盗みを働いたナミは、偶然出会ったルフィを利用して逃げようとしますが……。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
女泥棒のナミは、赤っ鼻のドクロがトレードマークのバギー海賊団の一味から、偉大なる航路(グランドライン)の海図を盗みます。それに気づいた一味に追われている途中で、偶然ルフィと出会い、敵を倒してもらうのです。
ルフィの強さを利用出来ると考えた彼女は、手を組まないかと持ちかけます。ルフィも彼女が航海術を持つことを知ると、喜んで仲間に誘うのです。しかし、彼が自分の1番嫌いな海賊だとわかると、彼女は突然怒り出し、拒絶するのでした。
それどころか、今度はルフィを騙してバギーのところへ連れていきます。手下がやられた事に怒ったバギーは、ナミにルフィを撃ち殺せと言いました。しかし、彼女はこれを拒否。すると今度は、バギー海賊団がナミを襲ってくるのです。
そこに麦わらの一味である海賊狩りのゾロが現れ、なんとかその場はやり過ごします。しかし結局、バギー海賊団と戦うことに。
ナミの手助けもあり何とか相手を倒したルフィは、あらためてそこで彼女を仲間に誘いました。
海賊嫌いのナミは、金儲けのために、あくまでも「手を組む」という形で麦わらの一味に加わることを了承するのです。
今でこそ固い絆のもと麦わらの一味に身を置くナミですが、最初は利害関係があって所属することになったのだとわかる、意外な出会いです。
こうして麦わらの一味に加わったナミですが、過去には悲しく、壮絶な経験をしています。
そこには家族との別れや魚人海賊団との因縁があり、この過去から海賊を憎む理由や、海賊相手に泥棒を働いてお金を稼ぐ理由も明らかになるのです。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 1999-10-04
ナミが生まれた村はすぐに戦争によって無くなり、赤ん坊だった彼女は元海兵のベルメールに拾われました。そこで、ナミと同じく拾われたノジコ(後の義姉)とともに、ココヤシ村で育てられることとなったのです。
本当の家族のように幸せな暮らしをしていたある日、魚人海賊団のアーロン一味がやってきて村を乗っ取り、金を要求します。それに反対したベルメールはナミとノジコを守るために犠牲となり、見せしめに殺されてしまうのです。ナミが異常なまでに海賊を憎む理由は、ここにありました。
さらにナミは、海図を書ける事を知ったアーロンによって連れ去られてしまいます。当時まだ10歳だったにも関わらず、彼女は村人を守るために海図を書く事を決めるのです。そして彼女は、アーロンに協力する代わりに、1億ベリーを払えば村を返してもらうという約束をアーロンと交わします。
村のために行動したナミ。しかし事情を知らない村の人間からは裏切り者のレッテルを貼られてしまいます。
それにナミは心を痛めるのですが、実際は村の駐在であるゲンゾウが事実を村人達に伝えており、ナミがアーロン海賊団から逃げたくなった時に負担にならないようにという優しさからの演技なのでした。
それから8年間、お金を貯めるべく海賊相手に泥棒をくり返していた彼女ですが、1億ベリーまであと少しとなったところでアーロンに裏切られてしまうのです。それにより、今まで貯めたお金をすべて奪われてしまいます。怒りや絶望に震える彼女は、涙を流しながらルフィに助けを求めます。
ナミの過去もすべて受け止めたルフィは、彼女を泣かせたアーロンを叩き潰しにいくのです。そして自分の出来事に怒り、助けてくれたルフィ達を心から信頼できた彼女は、本当の意味で仲間になったのでした。
そうした悲惨な過去を乗り越えて、今は明るく笑い合える仲間と出会えたナミ。しかし、生まれた時の詳しい説明が物語のなかで描かれていない事から、さまざまな憶測が飛び交っています。
そんな彼女の出生について、今まで出てきている情報をもとに考察してみましょう。
ONE PIECE 18 (ジャンプコミックス)
2001年04月04日
出生の秘密について考えてみたい内容は、ナミがDの一族ではないかという噂です。Dの一族とはミドルネームにDが付く人物の事で、主人公モンキー・D・ルフィや、その父モンキー・D・ドラゴン。ルフィの義兄であるポートガス・D・エースなどです。
さらにエースの父で、伝説の海賊王であるゴール・D・ロジャー、母のポートガス・D・ルージュがいます。ナミがDの一族ではないかと噂になったのは、ロジャーの子供はエースの他にアンという名前の女の子いるということが明らかになったとき。その子がナミではないかと考えられているのです。
理由として、ルージュの外見がナミと似ている事もありますが、過去の回想で母親のルージュが「女の子ならアン、男の子ならエース。彼がそう決めてた」(ワンピース56巻より引用)というシーンがあるのです。わざわざ「女ならアン」というセリフを入れたのは、何かのメッセージではないかと考えられているのです。
他にも理由があります。ナミを英語にすると「NAMI」、逆にすると「IMAN」、これを読むと「I’M AN」、つまり「私はアン」になるからです。
もし、この説が当たっているならば、ナミとエースは兄弟という事になります。ですが、物語のなかで、ナミと名づけたのが誰か明らかになっていないので、これは噂止まりになっているのでした。
他にも、魚人島編で出てくる人魚のしらほしと顔立ちが似ている事や、母親を魚人に殺された過去を持つ事などから正体は人魚ではないかという説、生まれつき天候の変化などを感じる能力を持っている事から、空島の住民といわれる月の民説などもあります。
果たして彼女の正体が明らかになる日はくるのでしょうか。
ナミは、同じ麦わらの一味である狙撃手のウソップや、ドクターのチョッパーと並んで、決して強いわけではありません。
しかし、過酷な冒険や数々の強敵と戦うなかで、もっと強くならなければいけないと決意。自分なりに出来る技を習得していきます。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2016-11-04
彼女の技は基本的に、自分の知識や感覚を生かして天候を利用したもの。武器は、アラバスタ編で、アラバスタ王国での戦いに備えてウソップに作ってもらった天候棒(クリマ・タクト)です。
3本の棒状になっていて、熱気泡(ヒートボール)、冷気泡(クールボール)、電気泡(サンダーボール)の3種類を組み合わせながら、温度や気圧などを利用して攻撃します。これを応用した技がいろいろ出てくるのです。
ナミの技はビッグマム編で、彼女との戦いのなかでも活躍します。ビッグ・マムとは、皇帝のように君臨する4人の大海賊である四皇の1人で、ソルソルの実という魂を操れる能力を持っています。奪った魂を動物に入れ、擬人化させる「ホーミーズ」と呼ばれる者を操るのです。
さらに擬人化出来る物のなかには、雨雲ゼウスという雲や、太陽プロメテウスという太陽もあります。つまり天候を従える能力も使えるため、ナミと似た能力を持っているのです(なのでナミは、ビッグマムの娘説もあります)。
そんな彼女との戦いのなかで、ナミはゼウスに、正電荷ブラックボールという雷雲の性質を持つ気泡に電気を流す攻撃を浴びせます。さらにゼウスを自分のしもべにさせようとするシーンもあるほど、パワーアップしてたくましくなっていくのです。
またナミは、見聞色の覇気が使えるのではないか、とも言われています。見聞色の覇気とは、生物の発する心の声を聞く能力と言われており、自分の意志とは関係なく使えてしまう人もいるそう。彼女が天候などを感じたり読み取ったり出来るのは、見聞色の覇気を無意識に使っているのではないかという説があるのです。
しかし見聞色を使えなかったとしても、仲間の力になりたいという気持ちが彼女を強くさせているのは間違いありません。
次は、ナミの名言・名シーンを紹介します!あなたが涙したシーンも、きっとあるはず。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 1997-12-24
強さと美しさとかっこよさを兼ね備えたナミには、かっこいい名言や泣ける名シーンがたくさんあります。それも、男女問わず人気のある理由です。
ここでは漫画「ワンピース」のなかから、厳選した5つを紹介します。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
助けて……
(『ONE PIECE』9巻より引用)
東の海編。ナミは、自身が育ったココヤシ村を魚人のアーロン海賊団に支配され、1億ベリーで村を取り戻す約束をアーロンと交わします。しかし、あと少しというところまできた時にアーロンから裏切られ、お金を奪われてしまうのです。
絶望して涙を流すナミのそばに来たルフィに、彼女が精一杯の声で助けを求めるシーン。いつも強気の彼女が初めて見せる涙に、読んでいて思わず胸が締め付けられるでしょう。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2011-02-04
今度は私が!!
(『ONE PIECE』61巻より引用)
敵により麦わらの一味がおのおの違う場所に飛ばされ、自分達の力の無さを実感します。そして彼らは、2年間別々に修行する事を決意するのです。
今まで助けてもらっていた分、今度は自分がルフィの力になろうと誓うナミ。彼女の仲間思いな面が伝わるシーンです。事実、この後からメキメキと強くなっていきます。
幸せパンチ!一人10万よ♡
(『ONE PIECE』23巻より引用)
アラバスタ王国編で、アラバスタ王国の王女ビビとナミが、王宮でお風呂に入っています。その様子を一味の男連中が覗こうとするのです。
それを見つけた時に、ナミが言ったセリフ。恥ずかしがるビビをよそに、彼女らしさが出ているシーンといえるでしょう。
- 著者
- 尾田 栄一郎
- 出版日
- 2012-08-03
子供に 泣いて助けてって言われたら!!!
もう背中向けられないじゃないっ!!!!
(『ONE PIECE』67巻より引用)
パンクハザード編で、実験のために誘拐された子供達が助けを求めてきます。しかし、見ず知らずの子供なんか助けている暇はないと、先を急ぐように促された時に言ったセリフです。
ナミの心優しい面や、子供好きな面がわかる名シーン。自分の子供の頃と重なったのかもしれません。
…あら
男をくどくのに 許可が必要なの?
(『ONE PIECE』16巻より引用)
ドラム島編で、後に麦わらの一味の仲間になるトナカイの医者であるチョッパーを海賊に誘おうとします。そこで彼女が、チョッパーと一緒に暮らしているDr.くれはに言ったセリフです。
小悪魔的にサラッと言ってしまうところに、ナミのかっこよさを感じます。
ここまでさまざまな角度からナミの魅力を紹介しましたが、まだまだ伝えきれない魅力が盛りだくさん。興味を持った方は、ぜひ漫画『ONE PIECE』を1度読んでみる事をオススメします。
『ONE PIECE』に登場する女性キャラクターを強さで順位付けした<漫画「ワンピース」女性キャラクター強さランキングベスト20!>もおすすめです。ぜひご覧ください。
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