『殺さない彼と死なない彼女』結末までの見所をネタバレ紹介!2019映画化

更新:2019.3.26 作成:2019.3.26

SNSから作品を発表し、シンプルなイラストと哲学的な内容が話題になり書籍化された本作は、2019年に実写映画化されることも決まりました。多くの人の共感を集める本作について、見所を紹介することはもちろん、同時収録の「きゃぴ子」と「君が代ちゃん」についてもご紹介します。

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目次

『殺さない彼と死なない彼女』が泣ける。2019年秋映画化!【あらすじ】

本作は、いくつかの世界観のストーリーが収録されている短編集。登場人物は少なく、表題作の『殺さない彼と死なない彼女』では、彼と彼女の2人しか登場しません。リストカットを繰り返す死にたがりの彼女と、常にスマホを片手に退屈そうにしている不良風の彼です。

2人の関係は、傍から見ると危なっかしく、思わず眉をひそめてしまうかもしれませんが、人間の本質や感情を鋭く描き出し、多くの人が共感を示しました。

著者
世紀末
出版日
2017-03-23

ツイッターで話題になった4コマ漫画が連作となり、ファンを獲得した本作。イラストはとてもシンプルで、ヘタウマに近い印象を受けますが、それが作品のシュールな雰囲気を際立たせています。

そして、そんな人気を受け、2019年に実写映画化が決まりました。主演は、間宮祥太朗と桜井日奈子。様々な映画やドラマで活躍している若手俳優のW主演に、今から期待を寄せる声が高まっています。

間宮祥太朗が出演した作品を見たい方は、こちらの記事もおすすめです。

間宮祥太朗は実写化の達人!出演映画、テレビドラマの原作作品の魅力を紹介

作者・世紀末とは?

本作がデビュー作である作者・世紀末は、作品の発表の場はSNSが中心です。本作もツイッタ―で発表され、多くの人から注目されたことにより書籍化されました。

彼女の描く漫画は、自身でも「中途半端な絵と字」と語るように、とてもシンプルです。背景はほとんどなく、キャラクターも一本線で描かれています。しかし、そんな絵から生み出されるキャラクターやセリフは哲学的で、どこか切なかったり悲しかったりする印象を受けます。

著者
世紀末
出版日
2018-03-01

世紀末いわく、これらの作品は悲しい経験をした人達に寄り添うものにしたかったそう。だからこそ、多くの人の共感を得て、実写映画化をするまでの人気を誇る作品になったのでしょう。

また、先生を好きな女子高生が主役の『さよならバイバイ、大好きだったよ。』も発売されています。こちらにも、切ない恋愛模様が描かれていますので気になった方はぜひご覧ください。

『殺さない彼と死なない彼女』の見所1:本当は一途なキャピ系女子きゃぴ子の恋

『殺さない彼と死なない彼女』の見所1:本当は一途なキャピ系女子きゃぴ子の恋
出典:『殺さない彼と死なない彼女』

『殺さない彼と死なない彼女』の単行本に収録されている作品の1つ、『きゃぴ子』。

きゃぴ子は、次々に男の子と付き合っては別れる女子高生です。自分が可愛いことを自覚していて、それを利用して男の子を振り回すこともしばしば。同性から嫌われる女の子の典型ともいえるようなキャラクターです。

彼氏から毎日好きだよというラインがこなかったら、今日の私のことはもう好きじゃないの!?といって騒いだり、一生のお願いを多用して男の子にお願いを聞いてもらったりするのです。

一方で、とても純粋なのではないかと思える台詞や考え方をしている時があります。

自分から彼氏を振ったのは、大好きな彼氏に振られたくないから、というもの。そうすれば永遠に自分のことを好きでいてくれるからと考えるのです。

一見すると奔放で自由なきゃぴ子ですが、どこか切なく、影を感じる部分があり、不意に胸を打たれることも多いでしょう。

また、きゃぴ子の友達、眼鏡におかっぱのキャラクター・地味子も重要な存在です。きゃぴ子とは正反対のタイプで、常に冷静できゃぴ子に対しても鋭い指摘をしますが、決してきゃぴ子を嫌いだからではありません。きゃぴ子が自分から傷つく行動をとったり、ネガティブになっていたりすると叱ってくれるよき友人です。

地味子の言葉にきゃぴ子が励まされたり、逆にきゃぴ子の言葉に地味子が喜んだりする彼女たちの様子は、読者の心をほっこりとさせてくれるでしょう。
 

『殺さない彼と死なない彼女』の見所2:絶賛片思い中な君が代ちゃんの恋

『殺さない彼と死なない彼女』の見所2:絶賛片思い中な君が代ちゃんの恋
出典:『殺さない彼と死なない彼女』

もう1つ収録されているのが『君が代ちゃん』です。

八千代くんのことが好きな君が代ちゃん。毎日のように「好き」と伝えますが、八千代くんは君が代ちゃんとは付き合えないとはっきり断ります。しかし君が代ちゃんは、八千代くんに付き合ってほしいと言っているわけではなく、ただ自分の気持ちを伝えたいだけだと主張します。

そんな彼女に、面倒くさいと思いつつも、毎日ひたすら「好き」と伝えてくる君が代ちゃんと会話をし続ける八千代くん。

八千代くんのことがとても好きということは伝わりますが、毎日言い続けることで軽いと感じることもあるでしょう。彼は、君が代ちゃんに告白する自分に酔っているだけで本当に自分のことを好きなわけではないと言います。

しかし君が代ちゃんは、明日彼がそこにいるとは限らないと考えているゆえに、こんなにも言葉に出して気持ちを伝えていたのでした。事故や病気で突然いなくなってしまうかもしれないから、どうしても今、好きという気持ちを伝えずにはいられないのです。

そんな彼女の発言は、自分の感情にとても素直で、はっとさせられます。何をするにも八千代くんのことを考えている君が代ちゃんをみていると、片思いの切なさや可愛さを感じることができるでしょう。

『殺さない彼と死なない彼女』の見所3:人一倍死にたがりな彼女の切ない恋

『殺さない彼と死なない彼女』の見所3:人一倍死にたがりな彼女の切ない恋
出典:『殺さない彼と死なない彼女』

表題作である本作は、リストカットを繰り返す女の子と、そんな女の子に容赦なく「死ね」と言う男の子がメインの日常系漫画です。

彼女は、いわゆるメンヘラと呼ばれるようなキャラクターですが、彼のことが大好き。彼は、彼女のことを好きとは言いませんが、彼女が死のうとすれば止めてくれます。

物語の序盤から、「死ね」やリストカットの描写が印象的で、中には苦手だなと思う方もいるかもしれません。しかし彼は彼女のことを大切に想っているように感じられますし、彼女は人一倍他人の悲しみに敏感な優しい女の子だということを感じることができるでしょう。

リストカットをしていれば、周囲から「メンヘラ」や「みんなつらいんだよ」などと言われることもあります。そんな言葉に彼女は追い詰められ逃げ出しますが、そうすると今度は「逃げるの?」と言われてしまいます。

何をしたって批判が飛び、生きづらさを感じるこのエピソードは、周囲の声にも彼女にも共感できる方は多いのではないでしょうか。

そして、そんな言葉から逃げた彼女の先には、彼が待っています。一見すると乱暴な言動な彼ですが、読み進めていくうちに彼の魅力に気づくでしょう。そんなところにとても魅力を感じる作品です。

『殺さない彼と死なない彼女』の見所4:ラストが衝撃!切ない結末は……【ネタバレ注意】

『殺さない彼と死なない彼女』は、衝撃的な結末で大きな話題を呼びました。

ある日、彼女と別れて1人で歩いていた彼を、見知らぬ男が呼び止めます。その男は彼に「恋をしているのか?」と尋ねてきます。

著者
世紀末
出版日
2017-03-23

意味のわからない質問に彼は苛立ち、口の悪い彼は「殺されたいのか」と男に食ってかかりました。そんな彼に、男は予想もしなかった行動を取り……。

この先はぜひ本編を手に取って確認してみてください。その内容は読者の斜め上をいき、驚くことは間違いないでしょう。

普段、「死」というものに人一倍敏感な彼女と、そんな彼女を何だかんだ言いながらも受け入れていく彼。生き物である以上、人は遅かれ早かれ死ぬことは決まっています。

そしてそれはいつ訪れるかわからないからこそ、自分の気持ちを先延ばしにせず相手に伝えることが大切だと、そんな当たり前のことをあらためて気づかせてくれるラストです。

彼は一体どうなるのか。そして、彼らの今後は……?最後まで目を逸らさずに、お楽しみください。

いかがでしたか? 映画化されるのは『殺さない彼と死なない彼女』ですが、書籍に収録されている「きゃぴ子」や「君が代ちゃん」も、とてもよい作品です。