近年の邦画は、小説や漫画を原作としたストーリー、いわゆる“原作もの”が目立っています。 いや、ほぼ主流になってきていますよね。 “原作もの”が主流になったのはなぜか? 今回は、そのメカニズムの説明と、 「原作」も「映画」も間違いない!! そんな本のタイトルを個人的ランキング形式にてご紹介します!
2019年上半期に、日本国内で公開開始された日本映画の興行収入ランキングです。
今のところTOP5を、漫画や小説が原作となっている映画でしめています!
ここ数年、映画の興行成績ランキングには、アニメや原作ものが目立っていますね。
なぜ、映画が「原作もの」に席巻されるようになったのか。
なぜ、映画がオリジナル作品を作りづらくなったのか。
僕は俳優の仕事に加えて脚本の仕事もするので、監督や映画関係者の方と飲み会を兼ねた企画について話し合うこともあるのですが、
5、6年前からですかね。
「よい企画ない?」から、「よい原作ない?」と聞かれることが増えたんです。
なんでも、今は映画を作る際には製作委員会というものが立ち上がるそう。
簡単にいうと、こんな映画を作るので、みんなでお金を出し合いましょうという組織です。
その製作委員会に企画を通さないと映画は実現出来ないのですが、
オリジナルストーリーだと、もちろん文字だけの情報にか与えられず、どれだけ面白さが伝わるかもわからない。
それよりも、すでに100万部のベストセラー作品という肩書きのついた企画のほうが通りやすくなるというわけらしいんです。
ならば、「原作」が良ければ、「映画」はよいものになるのか。
「原作は良かったんだけど映画はねー……」
「映画見たから原作は見なくていいや」
こんな会話をしたり、また聞いたりしたことはありませんか?
原作や映画に思い入れが強いほど思ってしまうものですよね。
そこで今回は本も映画も大好きな僕が、
「原作」も「映画」も間違いない!ベスト3をご紹介します!!
- 著者
- 三浦 しをん
- 出版日
- 2015-03-12
玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。
定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛着を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。
言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていくー。
しかし問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのかー。
普段使っている言葉、あらためて日本語の奥深さや素晴らしさを学べます。
映画も画面から紙の匂いが伝わってくるほどのめり込んでしまう作品です。
- 著者
- ["寺山 修司", "鈴木 成一"]
- 出版日
- 2009-02-25
1960年代の新宿。吃音と赤面対人恐怖症に悩む“バリカン”こと健二と、少年院に入り早すぎた人生の挫折を味わった新次は、それぞれの思いを胸に、裏通りのさびれたボクシングジムで運命の出会いを果たす。もがきながらもボクサーとしての道を進んでいく2人と、彼らを取り巻くわけありな人々の人間模様。寺山修司の、珠玉の長編小説。
小説は1960年代。映画は現代。また、映画にしかないシーンや原作にしかない場面も多くある。
ただ、映画を観た時でも原作を読み終えた時でも『あゝ荒野』のことをすっと考えてしまう自分がいる。
寺山修司さん特有の詩的な表現が体に心地よく染み込んでくる。
原作も映画も間違いなく一級品。
- 著者
- 南 勝久
- 出版日
- 2015-03-06
“寓話”という意味を持つ「ファブル」と呼ばれる1人の殺し屋がいた。その男は幼いころから「ボス」の指導を受け、数々の標的を仕留めてきた。しかし、彼の正体が暴かれるのを恐れたボスは「1年間大阪に移住し、その間は誰も殺さず一般人として平和に暮らせ」と指示する。
こうして彼は「佐藤明」という名前を与えられ、ボスと古くから付き合いのある暴力団「真黒組」の庇護の元、一般人として大阪での生活を始めるのだった。
ザ・ファブルは今年6月21日公開になる映画なのでまだ公開は先ですが、先日試写会に行かせていただきまして。
正直、凄かったです!! もともと原作の漫画を愛読していたのですがキャストさんはもちろん、何より監督の江口カン監督が素晴らしかった!!
こんなにかっこいいと感じたアクションシーンは初めてでした。
みなさん公開された際にはぜひ観てみてください!
今回ご紹介した作品は、原作も映画も本当に素晴らしく。
どちらか一方を見るよりも両方見たほうが、より楽しめる作品を選びました!!
皆さんもお時間ある時に、原作も映画も楽しめる作品ランキンング、ぜひ考えてみてください!
『ザ・ファブル』については<漫画『ザ・ファブル』が面白すぎ!17巻まで全巻ネタバレ!岡田准一で映画化>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。