暗殺者の少女・アカメが、帝国の暗殺部隊に所属していた時代の活躍を描くダークファンタジー漫画。『アカメが斬る!』の前日譚にあたり、爽快な戦闘シーンや魅力的なキャラクター、シリアスで重いストーリーが話題となった本作の魅力についてご紹介します。ネタバレも含みますので、まだ読んでいない方は、ご注意ください。 本作は、スマホの無料アプリで読むことができますので、気になった方はそちらからもどうぞ。
政治の腐敗が進んだ帝国によって実地された暗殺者を育成するための計画により、各地から集められた子どもたち。主人公のアカメは、幼少期に妹のクロメとともに親に売られ、暗殺者の選定試験に参加させられます。
試験で優秀な成績を出した姉妹はそれぞれ別の部隊に配置され、アカメは暗殺部隊のなかでも選りすぐりのエリートが集められた部隊へ入りました。
育ての親・ゴズキや、帝国の正義を信じ、「人を斬った数だけ幸せが生まれる」と信じて戦い続けてきたアカメ。しかし、彼女たちを待ち受けていたのは、あまりにも残酷な運命でした。
- 著者
- 戸流 ケイ
- 出版日
- 2014-06-21
『アカメが斬る!』のスピンオフ作である本作。原作者はタカヒロ、作画は戸流ケイが担当し、コミックスは全10巻が発刊されています。
『アカメが斬る!』より数年前の物語で、アカメが一流の暗殺者になるまでの過程や、帝国に背いて反乱軍側であるナイトレイドに加入するまでが描かれています。
前作ではすでに死亡しているキャラクターの活躍も描かれ、アカメの過去の活躍や、クロメや暗殺部隊とのエピソードに多くのファンが注目しました。
『アカメが斬る!』については<漫画『アカメが斬る!』が無料!登場人物の魅力を最終15巻までネタバレ紹介>で紹介しています。ストーリーを振り返りたい方はぜひご覧ください。
『アカメが斬る!』は、本作の数年後にあたり、ナイトレイドのエースになったアカメが、仲間とともに帝国軍を倒して革命を起こし、民に平和をもたらそうと奮闘する様子が描かれています。
ある標的の暗殺で、アカメは同作のもう一人の主人公・タツミと遭遇。その後ナイトレイドに加わったタツミとともに、帝国を牛耳るオネスト大臣や、帝国最強の女性軍人・エスデスを討つべく、帝国側と激しい戦いをくり広げます。
- 著者
- 田代 哲也
- 出版日
- 2010-08-21
同作でキーとなるのが、1000年前の皇帝が作り上げた「帝具」というアイテム。帝国で始皇帝と呼ばれた人物が、帝国を永続させるために、世界各地から呼び寄せた叡智を結集させて作り出した48の兵器です。
帝具使い同士の戦いは、片方が必ず死ぬと言われるほど苛烈な戦いです。この激しい戦いをダイナミックなバトル描写で巧みに描き、スピード感のある展開となっていきます。
また女性や子どもまでもが容赦なく殺されるなど、暗くて救いのないシーンも多く、ダークでシリアスな展開に多くの読者が惹き込まれるでしょう。
- 著者
- タカヒロ
- 出版日
- 2017-12-25
『ヒノワが征く!』は、『アカメが斬る!』でアカメたちが革命を起こした後の物語です。
エスデスを倒すために帝具の「奥の手」を使い呪われたアカメは、自分の呪いを解くため、そして竜になってしまったタツミを人間に戻すため、24の国々が絶えず争う大陸・神和(じんわ)へ向かいます。
本作の主人公となるのが、乱世統一を志す少女・ヒノワ。アカメは遭難していたところを彼女に助けられ、彼女の温かさに触れたことでともに戦うことを決めます。
戦国時代をモチーフにした和の世界観が特徴的な本作。バトル面では「冥宝」という新たなキーアイテムも登場し、今後のストーリーに注目が集まっています。
紹介した2作品は、単体だけ読んでも楽しめる作品になっていますが、より世界観を楽しみたい方は、全て読んでみることをおすすめします。
『ヒノワが征く!』については<『ヒノワが征く』の見所を全巻ネタバレ紹介!新たな「アカメ」を読む【無料】>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
本作の大きな魅力のひとつが、かっこいい戦闘シーンです。
暗殺部隊のメンバーは、帝具を元に作られた「臣具」という武器を駆使し、時に自分よりも強力な相手と戦います。臣具を使った戦闘シーンはスタイリッシュでかっこよく、バトル自体もテンポよく進むので、読んでいて途中でダレることがありません。
戦闘シーンでは単純な力比べだけでなく、技のぶつけ合いや頭脳戦、さらには駆け引きなどの心理戦もあり、「このバトルはどんな風に決着がつくのだろう」と読者をワクワクさせてくれます。
爽快なバトルアクションを求める人には、ぜひおすすめしたい作品です。
アカメとともに活躍する暗殺部隊のメンバーは、どれも個性に溢れた魅力的なキャラクターばかりです。親友であるツクシをはじめ、メンバー全員がとても仲間想いであり、ピンチのときには全力で戦う熱い心を持っています。
暗殺部隊のメンバーが連携して強敵を倒すシーンは、まるで王道の少年漫画のようなかっこよさ。民衆を苦しめる帝国側の人間であるということも忘れ、思わず全力で応援してしまいます。
任務では冷静に人を殺す彼らにも、年頃の少年少女らしい一面があり、同部隊の女子に男子がそわそわする場面や、街で買い物を楽しむ場面など、平和な日常を感じさせるエピソードもあるのがまたなんともいえません。
暗殺部隊のメンバーは、物語の終盤までに多くが犠牲となります。仲間を逃がすため、あるいは自分の信念を貫くため、最後の瞬間まで戦うことを選んだ彼らの姿に、心動かされた読者も多いでしょう。
暗殺部隊の一部のメンバーは生き残り、『ヒノワが征く』にも登場しています。アカメとクロメ以外に、暗殺部隊のメンバーの誰が生き残ったのでしょうか。
『アカメが斬る!』では殺し合う関係だったアカメとクロメ。ですが、ともに帝国の暗殺部隊に所属していた頃は、とても仲のよい姉妹でした。
アカメは唯一の肉親であるクロメを命がけで守ろうとし、クロメも全力でアカメを助けようとします。二人にとって、互いは最高のパートナーだったのです。
しかし、アカメと違ってクロメは帝国による洗脳が強く、アカメの「暗殺部隊から一緒に抜ける」という提案を拒否してしまいます。
アカメはどうにかしてクロメも連れて行こうとしますが、帝国軍に阻まれて失敗。クロメはアカメが「妹より志を選んだ」と思い込み、アカメへの愛情は狂気じみたものになっていきます。
姉バカを発動するアカメや、姉に甘えるクロメなど、姉妹の仲良しエピソードがたくさんある本作。『アカメが斬る!』の読者にとって、本作での2人の仲の良さは、愛おしくも切なさを感じるのではないでしょうか。
『アカメが斬る!』に繋がる、ラストに描かれた姉妹の決別シーンは、必見です。
帝国を抜けることを決めたアカメは、ツクシを説得して連れて行こうとしますが失敗。帝国軍に追われる身になります。
どうにかしてクロメを連れていこうとするアカメですが、そこへ立ちはだかったのは、自分を暗殺者として育てた男・ゴズキでした。アカメは帝国から逃れるため、ゴズキを斬ることを選びます。
- 著者
- タカヒロ
- 出版日
- 2019-04-25
本作のラストの見どころは、アカメがゴズキ、そしてツクシと戦うシーン。ツクシとの戦闘シーンは本作のバトルシーンでもトップクラスに切なく、彼女たちの仲を見てきた読者にとっては、とてもつらい結末となっています。
自分の信じた大義のために、大事なものを失い続けるアカメの姿は、「悲劇」という言葉ではとても足りません。『アカメが斬る!』へ繋がる結末は、ぜひ本作を読んで確かめてみてください。
『アカメが斬る!』の主人公・アカメの過去の活躍を描くダークファンタジー作品。『アカメが斬る!』のファンはもちろん、バトルアクションが好きな方にもおすすめしたい作品です。