本作は、2016年に深田恭子主演でテレビドラマ化され、幅広い年代の女性から人気を集めました。主人公は、29歳で無職の柴田ミチコ。金なし・彼氏なしで、超がつくほどのダメ女です。そんな状況のなか、偶然にも再会した元上司・黒沢歩との出会いで、物語は動き始めることに……。今回は、恋に仕事に奮闘するラブコメディ『ダメな私に恋してください』のあらすじや見所、気になる最終回について解説します。 本作は、スマホの漫画アプリでも無料で読むことができるので、気になった方はそちらからもどうぞ!
勤めていた会社が半年前に倒産し、無職になった29歳の柴田ミチコ。それでも可愛い大学生に貢ぐ生活をやめられず、就活も惨敗続きで、ついに所持金15円になってしまいました……。
そこで途方に暮れていたとき、元上司・黒沢歩と偶然再会します。上司時代の黒沢はとにかく厳しく、毎日罵倒されていたミチコは、彼を世界で一番苦手な人物と思っていました。
しかし再会した黒沢は、当時は仕事が大嫌いで八つ当たりでミチコを怒鳴りつけていたことを謝り、自分が経営する「喫茶ひまわり」で雇ってやると提案してきてくれるのでした。
彼が祖母から受け継いだ「喫茶ひまわり」に対する黒沢の想いと、美味しいまかない飯に心を動かされ、次の仕事が決まるまでという約束で、ミチコはアルバイトとして働くことになり……?
- 著者
- 中原 アヤ
- 出版日
- 2013-08-23
2016年に放送されたテレビドラマ『ダメな私に恋してください』では、ダメ女・柴田ミチコ役を深田恭子、ドS元上司・黒沢歩をディーン・フジオカが演じました。
さらに、黒沢の元カノ・晶を野波麻帆、黒沢の想い人・春子をミムラ、ミチコの会社の後輩・最上を三浦翔平が演じ、豪華なキャスト陣にテレビドラマ放送前から注目が集まりました。
キャストだけでなくストーリーにも共感の声が高く、かなりの人気が集まったテレビドラマ版。最終回終了後には「ダメ恋ロス」に陥る女性が続出したほどです。
ここから先は、本作ならではの魅力や、最終回の見所の一部を紹介します!ネタバレを含みますので、苦手な方はご注意ください。
すでに『ダメな私に恋してください』が気になった方は、まずはスマホの漫画アプリで読むことをおすすめしています。下のボタンから簡単にインストールできるので、ぜひ利用してみてください。
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- 著者
- 中原 アヤ
- 出版日
- 2002-03-25
作者・中原アヤは1995年に漫画家デビューしました。代表作『ラブ★コン』は発行部数1,200万部を超える大ヒットを記録し、2003年に小学館漫画賞少女向け部門受賞。実写映画化、テレビアニメ化もされています。
中原アヤはおしゃれな作画に定評がある人物。本作や代表作からもそのポップな作風を感じることができるでしょう。
さらに女性キャラクターの洋服や髪型が可愛いという声も多くあり、女性読者からは「ファッションのお手本」としても親しまれています。『ダメな私に恋してください』でも、キャラクターごとに丁寧に作り込まれているファッションやヘアアレンジは必見です。
- 著者
- 中原 アヤ
- 出版日
- 2013-12-25
本作の最大の魅力は、テンポよくくり出される登場人物たちのコミカルな会話です。なかでもミチコと黒沢は顔を合わせるたびユーモアたっぷりの言葉の応酬でバカにし合います。その会話が、クスッと笑える絶妙な言葉選びで、読み進めるうちにこちらも楽しい気持ちになっていきます。
29歳無職で、金なし・彼氏なし・色気なし、のミチコ。年下に騙されて貢がされ、会社では仕事を押し付けられて残業ばかり。読んでいるこちらが気が重くなってしまうほど残念な境遇にいますが、面白おかしい会話が頻繁に出てくるおかげで、作品は明るくポジティブな雰囲気に包まれています。
コミカルな会話だけじゃなく、登場人物たちの顔芸やクスッと笑えるギャップなど、読者を楽しませる仕掛けがたくさんあり、ページをめくるごとに笑えるようなラブコメ作品です。
元上司の黒沢は、いろいろなところにギャップのある人物。
ミチコの上司時代から変わらず、「喫茶ひまわり」での仕事中には厳しい言葉を浴びせてきます。さらに序盤では、元ヤンキーだったという衝撃の事実も明かされました。
- 著者
- 中原 アヤ
- 出版日
- 2014-04-25
しかし、まかないにはミチコが大好きな肉を出したり、残業帰りの彼女のために喫茶ひまわり閉店後も夕飯を作って待っていてくれたりと、言葉とは裏腹に優しい一面もあります。
さらにヤンキーだったというくだりもただ怖いだけでなく、黒沢の友人や家族から暴露されていくその頃の話は、クスッと笑えてしまうものばかり。
これだけでもキュンとしますが、調子が悪いときにお酒を飲むと酔ってポロっと本音を言ってしまうところも、黒沢の可愛いところ。ミチコの恋愛には強気でアドバイスをするくせに、自分の恋愛となると素直になれません。
何年も想い続けている人がいて、その気持ちを隠している黒沢が、酔って気持ちを吐露する場面では、いじらしささえ感じられます。
ドS上司なのに家庭的というギャップにキュンとせずにはいられません。ミチコもそんな彼の優しさを知って……?
- 著者
- 中原 アヤ
- 出版日
- 2014-08-25
本作は、主人公のミチコや元上司の黒沢をはじめ、登場人物の恋の相関図が複雑に入り組んでいて、読めば読むほど次の展開が気になってしまいます!
具体的な内容は詳細には言えませんが、失恋もあれば、意外な人物同士の恋あり。共通しているのは、それぞれのキャラクターが、自分の気持ちと現実に向き合いながら幸せになろうと頑張る姿。ただ甘いだけでなく、リアリティの混じった描写には胸を打たれること間違いなしです。
特に、7巻で黒沢が長年片思いをしていた春子という女性への気持ちに折り合いをつける場面は、切なさいっぱい。しかしここまでの物語を通しての彼の成長を感じられる印象深い場面になっています。
黒沢と正式に付き合うことになり、幸せいっぱいのミチコでしたが、実家の父からはお見合いの勧めが絶えませんでした。彼氏ができたことを伝えても、過去にお前の求婚を断った相手だろうと一蹴されてしまいます。
さらにミチコは黒沢が結婚を意識していないことを察し、父からのお見合いの強要を断りきれず悩む日々が続きます。
- 著者
- 中原 アヤ
- 出版日
- 2016-11-25
そんなある日、ミチコがスマホを家に忘れたので、勤めている会社へ実家から父が訪ねてきました。そのまま喫茶ひまわりへ連れて行かれた父親ですが、黒沢と会っても気にくわないようで、ミチコに対して暴言を吐き実家へ連れ戻そうとします。しかしそれに対して激昂した彼女は、父に平手打ちをお見舞いし、追い返してしまいました。
しかしもちろん、両親に認められないまま交際を続けるのは難しいもの。ミチコは黒沢と2人で実家を訪れるのですが……。
最終回ではミチコと黒沢以外にも、ほかのカップルたちが幸せに過ごしている様子が描かれています。それぞれが辛い時期を乗り越えて自分だけの幸せを手に入れ、暖かい気持ちになる結末になっています。
「幸せは意外と近くにあって、必要なのは一歩踏み出す勇気」だと、読者の背中を押してくれるようなラスト。きっと、本作を読み終えた時には明るく前向きな気持ちに満ちているはずです。ミチコたちが、どんな苦楽や葛藤を超えて幸せを掴むのか、ぜひ成長をご自身の目で確かめてみてください!