深田恭子は変わらない!実写化したキャラと映画、テレビドラマの原作の魅力を紹介

更新:2021.11.29

この記事では、深田恭子が演じた役柄と作品について紹介します。デビュー当時はアイドル活動をしていた深田恭子ですが、16歳から女優に転身。初出演のドラマではHIVに感染するという難しい役どころを、体当たりで演じ強い印象を残しました。 どんな作品に出ても、その可愛らしさで異性だけでなく同性までもをトリコにしてしまう深田恭子。とことん掘り下げていきます!

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深田恭子のプロフィール

深田恭子が誕生したのは1982年11月2日。東京都北区出身です。深キョンという愛称で親しまれている深田恭子。 いくつになってもその愛らしさは失われていません。

デビューからの歴史を紹介しましょう。1996年に知人の勧めで受けたホロプロスカウトキャラバンで2万人近い応募者の中からグランプリを受賞し、芸能界デビューしました。 当時彼女は中学2年生でした。 

スカウトキャラバンから活躍し始めたメンバーを核としたアイドルユニット「HiP」に参加しますが、翌年の夏に卒業。 1999年、『鬼の棲家』でドラマ初主演。同年5月には『禁断の果実』で歌手デビューをしています。ピアニストとしてミニ・アルバム『Dear…』も発表しています。 

堀越高等学校を卒業した彼女は、以後、映画・テレビドラマ・CM・バラエティーなどで活躍します。 

2001年には映画『死者の学園祭』で映画初主演し、アカデミー賞新人俳優賞を受賞。 ほかにも『下妻物語』で優秀主演女優賞、『空飛ぶタイヤ』で優秀助演女優賞など、数々の賞を受賞しています。 

身長は163センチ。2歳の時に始めた水泳が「前世」はイルカ」というほどに好きな彼女。 他にも、ピアノや書道(特1段)を特技に持ち、多才な一面があります。  

深田恭子の変わらない魅力とは

20年以上ドラマの主演を張り続け、いまでも最前線で活躍している深田恭子。 いくつになっても可愛らしく、その見た目も容姿も「変わらなさ」が魅力ですよね。 

化粧品のCMにも長年出演している彼女は、透明感のある美肌の持ち主でもあります。 年齢を重ねても、むしろ若返っているような気さえしてしまうところが驚きです。 

おっとりしていて少し天然なところもある彼女は、ぶりっ子キャラを演じてもなぜかしっくり来てしまいます。 漫画原作の一途でドジでおっちょこちょいな主人公が多いのもうなずけますね。 あの可愛らしさで不思議と説得力があります。 

しかも可愛らしいだけではなくどんどん色気も増してきて、さらに魅力アップしているように感じられる彼女。 それに小さい頃から続けている水泳のおかげか、女性が見てもドキッとするようなスタイルをキープし続けています。 実はサーフィンの実力もなかなかで、インスタにサーフィンの画像や動画をアップしたりしています。 

そのボディラインは、「綺麗すぎる!」「健康的なスタイルがよい」「かわいい顔とアンバランスなボディが逆に色っぽい」とたびたびネットニュースに取り上げられるほど。

このように、同性・異性問わず幅広い人気の深田恭子。 そんな彼女の写真集『Brand new me』もオススメ。 こちらでもサーフィンに本気で取り組む深田恭子の最高ボディを堪能できます。 

著者
["深田 恭子", "中村 和孝"]
出版日

ここからは、そんな彼女がどんな映画・ドラマに出演してきたのか、原作の魅力とともに紹介していきます。

【映画原作】『新宿少年探偵団』(1998)

舞台は新宿。自称・中学生探偵の中学生たちが謎の少女から助けを求められたことをきっかけに、闇の科学者・軽部に立ち向かっていきます。江戸川乱歩の探偵小説に登場する少年探偵団の現代版を意図したものだそうです。

深田恭子が演じたのは、過食症に悩む中学生アイドル美香。 ジャニーズジュニア時代の相葉雅紀・松本潤・横山裕などとアイドル時代の彼女も共演したティーン向け青春映画です。 デビューしたばかりの彼女の初々しい制服姿がとても可愛らしく、若いながらにも懸命に演じる姿にも注目! 

少年少女たちの等身大の悩みにも焦点を絞っており、見ごたえのある作品になっています。こやま基夫によって漫画化もされているのでチェックしてみてはいかがでしょうか。

著者
太田 忠司
出版日

【映画原作】『死者の学園祭』(2000)

手塚学園演劇部の部長・結城真知子の親友・由子がある日投身自殺をします。由子の遺作の台本を学園祭で上映しようと真知子は奔走しますが、学園内で連続殺人事件が起こり、演劇部の生徒たちが次々と犠牲になっていってしまいます。それは謎の転校生・神山英人が現れてからの出来事でした……。

主人公の結城真知子を演じたのは映画初主演の深田恭子。 当時18歳の彼女の初々しい演技が楽しめます。 

学園ミステリーということで、制服姿の深田恭子の瑞々しさと清楚な雰囲気が、暗くなりすぎずにうまく効いています。 ピアノが得意な彼女が、劇中で実際に弾いているシーンがあるのもファンにとっては嬉しいところ。 

深キョン+学園ミステリー。それだけで充分観る価値があるこの映画。 時代を感じる作品ですが、それも一興と楽しんでみてはいかがでしょうか。

原作では、結末に「推理小説史上指折りのどんでん返し」というものがありますが、映画には含まれていません。 爽やかな映画版と原作の違いを、本を手に取って確かめてみるのもいいかもしれませんね。

著者
["次郎, 赤川", "米澤 よう子"]
出版日

【映画原作】『陰陽師』(2003)

時は平安時代。陰陽師・安倍晴明が都で起こる奇怪な事件を解決していく物語です。 2001年に公開され大ヒットした前作を受け、オリジナルスタッフ・キャストで製作されました。

今作では深田恭子は、藤原の血を引く殿上人・右大臣藤原安麻呂の一人娘の日美子を演じます。 美しく気高い数奇な運命の日美子という重要な役どころです。豪華な衣装に包まれた彼女はまさに美しく神々しいです。

 謎の若者・須佐との関係に涙してしまったという声も。ダイナミックなVFXで作り上げられた壮大で神秘的なセットも楽しめます。 

また、岡野玲子の原作コミック版も大ヒット。あらゆる関連本が刊行され一大ブームを巻き起こしました。 

著者
夢枕 獏
出版日

【映画原作】『下妻物語 ヤンキーちゃんとロリータちゃん』(2004)

茨城県・下妻に住むロリータファッションをこよなく愛する竜ヶ崎桃子。 あることをきっかけに、暴走族レディースのヤンキー・白百合イチゴと出会い、二人の間に不思議な友情が生まれていきます。 

主人公のひとり、竜ヶ崎桃子を演じたのが深田恭子です。 マイペースで意外と頑固。ロリータに誇りを持っており、友達なんて必要ない、と人間関係にはかなり淡白な桃子を生き生きと演じています。 

最後のほうの弾けた演技にびっくりしたファンもいたようです。

嶽本野ばらの作品はクセのある人物や設定が多いのですが、ふわふわと浮世離れしている桃子を実に面白く味のある人物に演じています。 実生活でも「私の前世はマリーアントワネット」と公言する深田恭子と、少し通ずるところがあるのではないでしょうか。 

著者
嶽本 野ばら
出版日

【映画原作】『天使』(2006)

恋に臆病なコンビニ店員のカトウ。 あることをきっかけに風変りな天使が部屋に棲みついてしまいます。いたずら好きなその天使が、人間関係や恋愛など様々な悩みを抱える人々に小さな幸せをもたらすラブ・ファンタジーです。 

言葉を一言も発しない天使の役を演じた深田恭子。 表情としぐさだけで喜怒哀楽を表現する難しい役どころをキュートな魅力たっぷりに演じました。 セリフがないことが逆に、天使のファンタジー感・存在感を引き立たせています。 

こんな役は彼女にしかできないと思わせてくれるこの映画。 彼女の可愛らしさだけではなく、観た人の心を温かくさせてくれます。 女性に人気の漫画家桜沢エリカの会心作です。 

著者
桜沢 エリカ
出版日
1999-12-01

【映画原作】『犬神家の一族』(2006)

信州財界一の巨頭・犬神財閥の創始者犬神佐兵衛が永眠した。彼の残した遺言状をきっかけに勃発した一族の不吉な争い。名探偵金田一耕助は捜査に乗り出すのだが、ついには連続殺人事件に発展し……。

1976年に映画化され空前のブームを巻き起こした今作を、世界でも異例の同じ監督・主演でリメイクした。

深田恭子が演じたのは、金田一が泊まる旅館の女中・美代。 この作品においては、とても重要な役どころです。 緊張の連続のこの映画の中で、金田一にとっても観客にとっても唯一ホッとできる場所がこの旅館であり、この女中なのです。 

田舎の旅館の女中にしては可愛すぎる感もありますが、前作と見比べて自分なりの楽しみを見つけるのもいいですね。

著者
横溝 正史
出版日

【映画原作】『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(2011)

型破りな警官・両津勘吉のハチャメチャな活躍を描く大人気漫画。週刊少年ジャンプでの連載35周年を記念し実写化されました。平和な葛飾の街を次々に襲う爆弾魔に、FBIの女性警官とコンビを組んだ両さんが大活躍します。

深田恭子が演じるのは両さんの幼なじみで初恋の相手・沢村桃子。今作のマドンナです。 小学生の一人娘を育てるシングルマザーで、旅芸人一座の女座長でもある桃子。 そのコケティッシュな魅力に両さんが舞い上がってしまうのも無理はありません。 

自然体で演じたお母さん・深田恭子と葛飾や浅草の風景も楽しめる映画です。

著者
秋本 治
出版日

【映画原作】『夜明けの街で』(2011)

「不倫をする奴なんてバカだ。」不倫を忌み嫌っていたはずの中年サラリーマン・渡部和也。 派遣社員の仲西秋葉とふとしたことから一夜をともにした2人はやがて恋に落ちます。ある時彼女から思いもよらない秘密を打ち明けられます。

渡部を翻弄する女性・仲西秋葉を演じた深田恭子。 手に入りそうで入らない、つい追いかけてしまう……。そんな影のあるミステリアスな女を彼女はうまく演じています。 

「ただの不倫もの」と思いきや、そこはさすがの東野圭吾。最後にアッと驚かせてくれます。 映画では原作よりもマイルドになってはいますが、女の情念の怖さがリアルに描かれています。 

著者
東野 圭吾
出版日
2010-07-24

【映画原作】『ワイルド7』(2011)

選りすぐりの犯罪者の中から選ばれた7人の警察官(ワイルド7)。 白バイに乗り超法規的な存在として悪人を問答無用で裁いていく物語です。

深田恭子は、深いトラウマを抱えた謎の女・ユキを演じます。 革ジャン姿で銃を構え、バイクに乗ったりアクションもこなす彼女。 これまでの可憐でほんわかしたイメージから、一味違う深田恭子を見ることが出来ます。 

また、男性だらけの中、その吸い込まれてしまいそうな美しさが華を添えています。 大ヒット漫画の原作。映画だけではなく、アニメやテレビドラマ化もされています。 

著者
望月 三起也
出版日

【映画原作】『ルームメイト』(2013)

交通事故で入院した萩尾晴海。親身になってくれた看護師・西村麗子とルームシェアをするようになります。順調にいっていたかのように思えた同居生活でしたが、しだいに麗子の束縛するような態度や奇怪な行動に不安に陥っていきます。

日が経つにつれ様子が変わっていき、しだいに晴海を追い詰めていく西村麗子を演じたのは深田恭子。麗子がだんだんと変わっていく、というか本性が出てくるような描写が妖しい雰囲気で展開していき、目が離せません。晴海を振り回していく深田恭子の迫力のある演技に、いつもの彼女を知っている方は驚くかもしれません。 

映画では、原作とは違った視点で現在から過去を振り返りながら謎を解いていく構成になっています。

著者
今邑 彩
出版日

【映画原作】『偉大なる、しゅららぼん』(2014)

琵琶湖畔の街で、代々不思議な力を伝承してきた一族・日出家。 修行のためにやってきた分家の涼介は、跡取りの淡十郎に振り回され、いつしか「殿」と「供」の関係に。淡十郎の小さな失恋をきっかけに、日出家とライバルの轟家を巻き込み、思わぬ騒動へと発展していきます。 

深田恭子が演じるのは、引きこもりで毒舌女王の「グレート清子」こと日出清子。 ヤンキー風のドSな清子ですが、彼女が演じるとどこか可愛らしくなります。現実離れしたこの映画の世界観に、不思議とマッチしています。 

「鴨川ホルモー」や「プリンセス・トヨトミ」などで人気の万城目ワールドをイメージそのままに映像化した今作。 エンドロールの後まで目が離せません!

著者
万城目 学
出版日
2013-12-13

【映画原作】『超高速!参勤交代リターンズ』(2016)

2014年にスマッシュヒットを記録し、アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した「超高速!参勤交代』の続編に深田恭子が出演しています。江戸幕府からわずか4日間で参勤交代を言い渡された弱小貧乏藩・湯長谷藩の奮闘を描いた時代劇コメディです。

本作では、前作で「参勤」を果たした湯長谷藩一行が、宿敵である老中・松平信祝の仕掛けた策略によってより深刻な危機に陥っていきます。参勤交代はまだ、終わっていませんでした……。

湯長谷藩主・内藤政醇と参勤の途中で出会い、恋に落ちる飯盛女・お咲を演じる深田恭子。 快活で物怖じしない女郎のお咲は、江戸版・プリティウーマンというところです。 

テンポよく展開する粋な笑いの中に真剣なシーンもあり、キャストの個性も楽しめる作品となっています。 天然でおっとりした印象の深田恭子が、活発で頼もしい女性の役を魅力たっぷりに演じているところもぜひチェックしてみてください。 

著者
土橋 章宏
出版日

【映画原作】『ジョーカー・ゲーム』(2015)

第2次世界大戦前夜、スパイ養成学校「D機関」に所属する嘉藤次郎が、各国スパイと機密文書争奪戦をくり広げる物語です。KAT-TUNの亀梨和也主演で、シリーズ累計100万部をとっぱした人気小説を映像化。 

深田恭子が演じたのは、米国大使の愛人役である謎の女性・リン。 主演の亀梨和也との濃厚なラブシーンも話題になりました。

日本初の本格スパイアクションということで、深田恭子も初めてのアクションシーンに挑戦しています。 アクションもこなしながら、峰不二子のような妖艶で妖しい彼女の演技も見ごたえありです。 

著者
柳 広司
出版日
2011-06-23

【映画原作】『空飛ぶタイヤ』(2018)

意外なことに池井戸作品初の映画化の今作。 トレーラーの脱輪事故をきっかけに運送会社社長の赤松徳郎は整備不良を疑われ、会社は危機に陥ります。そんななか、車両の欠陥に気付いた赤松は、大手自動車会社・ホープ自動車に再調査を依頼しますが、まったく進展しません。赤松は会社や家族を守るため、巨大企業に立ち向かっていきます。

深田恭子が演じたのは主人公・赤松の妻、史絵。 しっかり者で明るい妻を演じ、アカデミー賞優秀助演女優賞に輝きました。 出演時間は短かったものの、主人公の夫を明るく支える良妻ぶりが、緊迫したシーンの続く映画のなかでも癒しの要素となっています。 「深田恭子が待っていてくれるなら、自分もどんなにつらくても頑張れる!」との声が多かったのも頷けます。

さらに気になる方には、こちらの記事もおすすめです。

小説『空飛ぶタイヤ』が一部関係者の反感を買っている理由とは⁉

著者
池井戸 潤
出版日

では、ここからはドラマの出演作品を紹介していきます。

【テレビドラマ原作】『イマジン』(2000)

仕事に忙しい母親・美津子に代わって家事一切を引き受ける有羽。 仕事ができてズケズケとものをいう美津子と正反対で有羽は控えめでおとなしく、恋愛についてもウブな性格です。そんな彼女の前に仙台支社から転勤してきた温厚で朴訥な洋平が現れ……。

真面目で不器用、仕事や彼との関係に悩むヒロイン・有羽を演じたのが深田恭子。 悩みながらも懸命に前に向かって生きる様子をひたむきに演じた彼女に、思わず感情移入したファンも多数いました。

奔放な美津子と真面目な有羽のラストの選択が、感慨深く心に残る作品です。

著者
槇村 さとる
出版日

【テレビドラマ原作】『リモート』(2002)

警視庁捜査一課所属の「A級未解決事件捜査特別室」。ある事件によって自宅に引きこもっている氷室光三郎警視の自宅地下にそれはありました。氷室は部下の彩木くるみを携帯電話でリモートコントロールし、様々な事件を解決していきます。

交通課の婦警で氷室の指示に従って事件解決に奔走する彩木くるみを演じた深田恭子。 原作から抜け出たような可愛さの彼女。それもそのはず、原作は深田恭子をモデルに彩木くるみのキャラクターが作られたそうです。 

コミカルな描写と過去にとらわれる氷室の重いドラマがバランスよく視聴者を飽きさせません。 堂本光一と深田恭子という2大アイドルの共演で話題を産んだこのドラマ。 今でもカルト的人気を誇る名作です。 

著者
["征丸, 天樹", "てつや, こしば"]
出版日

【テレビドラマ原作】『彼女が死んじゃった』(2004)

突然自殺をとげた女・石井ゆかり。 その女と一夜を共にしただけの不遇なダンサー・安西ハジメと女の妹玲子、そして自称婚約者の吉川良夫の3人が、彼女の自殺の謎に迫っていくというストーリー。 携帯電話に残されたメモリーを手掛かりに、ゆかりの自殺の理由を探っていきます。 

自殺した石井ゆかりの妹・玲子を演じたのが深田恭子。 姉に対する感情がだんだん変化していくさまを見事に演じています。 特に、お酒の力を借りて姉への想いをぶちまけるシーンは迫力があって見ごたえがあります。 

リアルにもがいて生きている人間の切なさと明日への希望が感じられる物語。 いまだに熱心なファンが多いのもうなずけます。 なお、原作は未完となっています。 

著者
["一色 伸幸", "おかざき 真里"]
出版日

【テレビドラマ原作】『GREEN~農家のヨメになりたい~』(2004)

『農家の嫁になりたい』のタイトルでドラマ化された本作。平凡なOL・和子は、元カレ・誠を追いかけて彼の故郷である農村へ。押しかけ女房のように彼の実家に住みつく和子ですが、農業や周囲の人々と触れ合う中で成長していくヒューマンラブストーリーとなっています。 

深田恭子は、恋にまっすぐな主人公・和子を演じました。 大好きな男のために空回りながらも頑張ってしまう主人公のバカさ加減が、深田恭子の好演により途端に魅力的に感じます。 

『のだめカンタービレ』の作者でもある二ノ宮知子独特の、不器用な主人公をついつい応援してしまいたくなるような世界観。深田恭子が演じることでより魅力を増しているのではないでしょうか。 原作と2人の設定が変わっているので、最後はどうなるのか、原作コミックを手に取って比べてみるのもいいかもしれません。 

著者
二ノ宮 知子
出版日

【テレビドラマ原作】『南くんの恋人』(2004)

平凡で心優しい高校生・南くんの恋人の堀切ちよみは、事故により突然身長16センチになってしまいました。 突然小さくなってしまった彼女に戸惑いつつも、必死に守ろうとする南くんと、小さいながらも恋人らしく接したいというちよみ。 ピュアなカップルの恋と同棲生活を描いたストーリーです。

深田恭子はちよみを演じました。まさに深田恭子の可愛らしさ全開の作品です。癒し系の彼女の雰囲気が、原作の世界観をうまく表現できています。お人形のような深田恭子の圧倒的な可愛さを堪能できます。  

大人気の作品のため、多く映像化されていますが、悲しい原作の結末にファンからの抗議も多く、ラストはそれぞれ変えられている珍しい作品です。

著者
内田 春菊
出版日

【テレビドラマ原作】『ウメ子』(2005)

新米で子供たちともうまく心を通い合わせることが出来ずに悩んでいた小学校の教師・太田みよ。「もう教師を辞めようか……」と悩んでいた時、幼稚園時代に出会った少女・ウメ子の声が頭をよぎりました。衝撃的だったウメ子との出会いや思い出を振り返りつつ、子供たちのまっすぐな友情や親の愛情、大人と子供の交流などを映し出していく優しい物語です。 

深田恭子は、失敗続きの仕事に思い悩む教師・太田みよを演じました。 頼りなく自信のない彼女が、ウメ子の思い出とともに再生していく様子を見事に表現しています。 

『聞く力 心をひらく35のヒント』でもおなじみの阿川佐和子が作者。小説としては2作目になります。ほんわかした雰囲気で児童向きでありながら、大人にも刺さる作品になっています。

著者
阿川 佐和子
出版日

【テレビドラマ原作】『山おんな壁おんな』(2007)

すべてが完璧なのに胸がないことだけが悩みの、通称「壁おんな」こと青柳恵美。そんな彼女の前に現れたのは、天然キャラでダイナマイトボディの通称「山おんな」毬谷まりえです。性格も胸も正反対。最初は対立していたふたりですが……。 等身大のOLの恋や仕事の悩み、さらにコンプレックスにも焦点を当てて描かれた、キュートなコメディドラマです。 

もう1人の主人公・「山おんな」毬谷まりえを演じたのが深田恭子です。 天真爛漫で、無邪気な天然キャラのまりえ。 何事も笑い飛ばしてしまう彼女の無邪気さに、「壁おんな」の恵美だけでなく観ている私たちも救われてしまいます。 

そして何とも説得力のある深田恭子の山おんなぶり。 主人公2人が出会うシーンは思わず笑ってしまいます。 

著者
高倉 あつこ
出版日

【テレビドラマ原作】「ガリレオ」シリーズ(2007)

帝都大学理工部物理学科准教授・湯川学。学生時代の同期や研究室の学生には、「変人ガリレオ」と呼ばれています。そんな湯川が新人女性刑事・内海薫の依頼を受けて、明晰な頭脳で事件のさなかに起きる超常現象を解き明かして事件を解決します。

深田恭子は、第7話「予知る」に登場。金に執着する悪女を不敵な笑みを浮かべながら見事に演じていました。この7話の見どころは何といっても悪女・深田恭子の美しさといっても過言ではありません。

資産家の夫・菅原に浮気されるかわいそうな奥さんかと思いきや、強くしたたかな女性・静子。原作では大人しく物静かな印象の静子ですが深田恭子が演じることにより華やかさがプラスされています。

著者
東野 圭吾
出版日
2002-02-10

【テレビドラマ原作】『蒼い瞳とニュアージュ』(2007)

歌舞伎町のキャバクラで立てこもり事件が発生。PTSDの予防のために警察に保護されたキャバクラ嬢たちのケアに現れたのは、派手なファッションの臨床心理士・一ノ瀬利香でした。戸惑う警察官たちでしたが、彼女は圧倒的な洞察力と奇抜な発想で事件の真相に迫っていきます。その頃警察庁では、爆弾テロを予告するビデオが届いており、さらには青酸カリばら撒き事件が勃発。一ノ瀬利香は、難航している捜査の協力を依頼されますが……。

深田恭子が演じたのが、臨床心理士・一ノ瀬利香。 過去のトラウマもありながら、常にあっけらかんと明るい利香を好演しています。 

臨床心理士という役どころで新境地を開いた深田恭子。 彼女が身にまとう、派手なギャル風ファッションも見どころの1つです。 

著者
松岡 圭祐
出版日

【テレビドラマ原作】『天地人』(2009)

時は戦国時代。主人公は上杉景勝に仕えた上杉家の家老・直江兼続。⑩ 上杉家の家臣でありながら、豊臣秀吉、徳川家康らを魅了し、また最も恐れられた男でありました。上杉謙信の精神を受け継ぎ、「愛」を重んじ「義」を貫き通した武将・直江兼続の波乱の生涯を描いた大河ドラマです。

深田恭子は、秀吉の側室・淀君(茶々)を演じました。 彼女の演じる茶々姫は天真爛漫で可愛らしく、無邪気な女性です。 

淀君はどちらかというと悪女のようなキャラクターになってしまいがちですが、こちらの淀君はどちらかというと天然な印象。 深田恭子のイメージに寄せられているような感じを受けた方もいたようです。 

著者
火坂 雅志
出版日
2010-04-09

【テレビドラマ原作】『黒部の太陽』(2009)

昭和31年。黒部峡谷を切り開き、「世紀の難工事」と呼ばれた「黒部ダム」の建設に命をかけて立ち向かった男たちの苦闘を描いた、実話を元にした物語です。1968年に石原裕次郎主演で映画化され話題になりました。今作は最も難工事といわれた大町トンネル堀削工事に焦点を当て、工事に関わった人たちの熱く感動的な人間ドラマをより原作に忠実に描いています。

深田恭子は、黒部ダム近く、大町の食堂で働く女性・川口文子役。 数少ない女優陣の中で好演しています。 戦後の混乱の中、生き抜くためにつらく悲しい過去を引きずっている女性を演じ、強い印象を残しました。 

著者
木本 正次
出版日

【テレビドラマ原作】『幻夜』(2010~2011)

大地震の混乱の中出会った雅也と美冬。 彼女を愛するようになった雅也は、やがて美冬の指示のまま、悪事に手を染めていってしまいます。実は美冬には隠された真の姿が。東野圭吾の名作『白夜行』の続編とも言われている今作。彼女はいったい何者なのでしょうか。

深田恭子が演じるのは主人公のひとり、深海美冬。 いつもの天然で可愛らしいイメージも封印して、謎が多くミステリアスな美冬を美しく演じています。 特にラスト。重々しいシーンで静かに微笑む彼女は素晴らしく美しいです。 

原作と少々離れていくところもありますが、WOWWOWならではの重厚な作りで大変見ごたえのあるこのドラマ。 めったに見られない非情で冷淡な深田恭子にとり憑かれてしまいそうになるのでは。

著者
東野 圭吾
出版日

【テレビドラマ原作】『私はシャドウ』(2011)

夫・武文のためだけに生きてきた専業主婦・浅葱芹菜。 ひょんなことから探偵事務所で働くことになります。そんななか、夫が会社でパワハラに悩んでいるのではないかと考えた芹菜は、武文が務める会社に清掃員として潜入。果たして芹菜は、愛する夫を守れるのでしょうか。

夫に尽くすことだけが生きがいの主人公・芹菜を魅力たっぷり演じているのが深田恭子です。 

そんな人間いるのかというほど純粋でドジな芹菜。イライラせずに見れるのは、深田恭子の嫌みのない可愛らしさのおかげかもしれません。 そして、夫を守りたいという一心でたくましく成長していく姿に自然と感情移入していってしまうのです。 

一見コメディのような今作ですが、ほのぼのした中にもホロっとさせてくれる人気の高い作品です。『専業主婦探偵~私はシャドウ』とのタイトルで放送されたドラマと原作で結末が違うのも気になるところです。

著者
粕谷 紀子
出版日

【テレビドラマ原作】「杉村三郎」シリーズ(2013)

⑫ 養父の経営する会社“今多コンツェルングループ”で編集者を勤める主人公・杉村三郎が、ひょんなことから巻き込まれた事件。その事件たちを通して、人間の心の闇、裏に潜む悪意に直面していくストーリーを描いています。ミステリーの巨匠・宮部みゆきの描く、杉村三郎シリーズの1作目「誰かsomebaody」、2作目「名もなき毒」を2部構成でドラマ化しています。

『名もなき毒』とのタイトルで放送されたドラマで、第1話から5話の「誰かsomebaody」のヒロイン・梶田聡美を演じたのが深田恭子。父親をひき逃げで亡くしたことをきっかけに、主人公の杉村三郎とともに事件に巻き込まれていきます。このドラマの前半のキーとなる女性を演じる彼女の喪服姿、憂いのある表情が素晴らしく美しいです。 

著者
宮部 みゆき
出版日
2007-12-06

【テレビドラマ原作】『満州の星くずと散った子供たちの遺書 新京敷島地区難民収容所の孤児たち』(2014)

本作は、戦争が終わってから始まった悲劇の物語です。「満州に行けば土地が手に入る」「豊かな生活が待っている」と満州へ渡った日本人たちの末路を描いています。満州では、広島原子爆弾投下の犠牲者数よりも多い24万5000人もの命が失われました。歴史の中に埋もれていた、敗戦後のつらい時代を懸命に生きた日本人の姿が蘇る作品です。

松原友之の母親・松原喜代美役の深田恭子は、特別出演で登場しています。 彼女の臨終シーンは観ている者の涙を誘います。

 本作と『戦場のサブちゃんとゴン』『約束』の3作品を原作として映像化された今作。 『テレビ未来遺産“終戦69年”ドラマ特別企画 遠い約束~星になったこどもたち~』というドラマタイトルで放送されました。孤児たちの切なく儚い命の物語です。 

著者
昭一, 増田
出版日

【テレビドラマ原作】『ダメな私に恋してください』(2016)

会社が倒産して収入のないアラサー・柴田ミチコ。イケメン年下大学生に貢ぐ日々を送っていたが、ある日とうとう底をつき、道に落ちていたキャットフードに手を出そうとしたその時、天敵だった元上司・黒沢に再会します。黒沢がオープンさせるカフェで働くことになりますが……。

主人公・柴田ミチコを演じたのが深田恭子。 だれもがほっとけなくなってしまう愛されキャラはまさに深田恭子のはまり役です。 

不器用でおっちょこちょい。でも素直で明るくちょっとおバカなミチコを、深田恭子は魅力たっぷりに演じました。 幾度となく出てくる黒沢とミチコの食事シーンでは、厳しい黒沢にユーモアたっぷりに応戦するミチコに癒されます。

登場人物たちの、思わずクスっと笑ってしまう軽妙なやり取りが持ち味の中原作品。原作では続編も描かれていて、ドラマを見て気になった方は、一度読んでみるのもおすすめです。

結末が気になる方は、こちらの記事でチェックしてみてください。

『ダメな私に恋してください』最終回までの見所ネタバレ!ドラマ原作【無料】

著者
中原 アヤ
出版日
2013-08-23

【テレビドラマ原作】『下剋上受験』(2017)

中卒の父親と偏差値41の娘が、受験塾にもいかず二人三脚で最難関中学を目指した奇跡の実話のドラマ化です。代々中卒の家系・桜井家。学歴が与える将来への影響を不安視した信一は、娘の佳織と一緒に中学受験を目指すことになります。

明るくふたりを支える母親・桜井香夏子を演じた深田恭子。 ほんわかした役が多い彼女ですが、今作ではしっかり者の母親を爽やかに演じていました。 母親役も板についてきた彼女ですが、いくつになっても愛らしい雰囲気は彼女ならではです。 

実話ということで、中学受験を控えたご家族にはとても気になるドラマだったのではないでしょうか。

著者
桜井信一
出版日

【テレビドラマ原作】『ハロー張りネズミ』(2017)

東京都板橋区、下赤塚にひっそりと佇む「あかつか探偵所」 には、お調子者の五郎とグレが働いています。お調子者の五郎とその相棒グレ。おせっかいで風変りな探偵の彼らが、様々な事件に挑んでいきます。探偵ドラマでありながら、人情もの、殺人ミステリー、超常現象などまさにジャンルレスな展開を見せていきます。

ミステリアスでしたたかなヒロイン・四俵蘭子を演じるのは深田恭子。 彼女の可愛さはもちろん、ドラマ内での髪型や服装も話題になりました。 有吉弘行が彼女につけたあだ名「うっかりエロスちゃん」が作中に登場するなど、遊び心あふれる作品です。 

『課長 島耕作』など数々の漫画賞を受賞している人気漫画家・弘兼憲史の原作コミックもぜひチェックしてみてください。名シーンを紹介したこちらの記事もあわせてご覧ください。

『ハロー張りネズミ』ドラマ化のほのぼの探偵漫画に癒される!【ネタバレ注意】

著者
弘兼 憲史
出版日

【テレビドラマ原作】『初めて恋をした日に読む話』(2019)

中学高校と常に成績トップだった春見順子。しかし、大学受験に失敗してから自信を失い、ぼんやりと生きていました。なんとなく地元の塾講師をやっていた彼女が出会ったのは、親にも見放された不良高校生・ユリユリ。彼を東大に合格させるべく、やる気になった春見でしたが……。

主人公・春見順子を演じた深田恭子。 母親に失望され、彼氏にも振られ、崖っぷちでした。鈍感で残念な、でもなぜかモテモテの主人公は深田恭子の真骨頂です。 

原作では、少し強気でしっかりした部分もどんどん出てくるのですが、深田恭子が演じるとどうしても愛らしさが勝ってしまいます。でもそれが逆に、「残念なアラサー女子がイケメンにモテモテ」という状態に妙な説得力を与えてくれるのです。

大事な場面ではユリユリに凛として接する春見ですが、見え隠れする迷いや苦しさなども見事に表現されていました。 「いかにも漫画なありえない設定だ」と思っても、いつの間にか応援してしまう……。そんな魅力を彼女は持っています。

全巻の内容をこちらの記事で紹介していますので、気になる方はご覧ください。

『初めて恋をした日に読む話』全巻ネタバレ!ドラマ化原作漫画!【はじこい】

著者
持田 あき
出版日
2016-11-25

【テレビドラマ原作】「ルパンの娘」シリーズ(2019)

三雲華は泥棒一族「Lの一族」の娘。結婚を考えている恋人・桜庭和馬の家族を初めて紹介され、緊張する華でしたが、実は和馬の家は代々警察官の一族でした。 泥棒と警察という許されない恋に立ち向かう2人が、さまざまな事件に巻き込まれていきます。

主人公の三雲華を演じた深田恭子。 Lの一族がボディスーツを着て悪者と戦うというのは、ドラマオリジナルの部分。 しかし、深田恭子のキャッツアイのような身体にフィットするボディスーツ姿は大きな話題となりました。 衣装はセクシーだけれど、真面目でまっすぐな華を愛らしく演じています。 

ツッコミどころは少々あるものの、荒唐無稽なお話のなかでも華の健気さが切なく、つい感情移入してしまう視聴者も多くいたのではないでしょうか。

より作品について知りたい方には、こちらの記事がおすすめです。

小説『ルパンの娘』がドラマ化!とんでも設定や登場人物、結末をネタバレ!

著者
横関 大
出版日
2017-08-09

映画もドラマも、学生役も、お母さん役も。深田恭子の出演作品一覧。

映画もドラマも、学生役も、お母さん役も。深田恭子の出演作品一覧。

可愛らしく天然なイメージの深田恭子。そんな彼女の違った1面を見ることが出来る映画やドラマは、ついチェックしたくなりますね。作品によって、天然で可愛いだけではなくしっかり者の部分や強さも垣間見せてくれます。原作と映像を見比べてみるのも楽しいかもしれません。

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