『ジョジョの奇妙な冒険』第5部「黄金の風」は、ギャングスターに憧れる主人公ジョルノが組織に入団し、裏社会を登り詰めていく能力バトル漫画です。ディアボロは組織に君臨するボスで、物語のラスボスでもあります。徹底した用心深さと、無敵の能力を持った悪魔のような人物。 この記事ではそんなディアボロの名言3選をご紹介します。
帝王を名乗る33歳の男。ギャング団「パッショーネ」およびイタリア裏社会を支配する謎めいた存在です。生まれつき邪悪な性質があり、二重人格であることを利用して、普段は体格の違う少年ドッピオとして振る舞って決して表には出てきません。
スタンドは時間を飛ばす「キング・クリムゾン」、近未来予知の「エピタフ」です。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 1998-01-01
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 1999-01-01
「これは『試練』だ
過去に打ち勝てという『試練』と俺は受け取った
人の成長は……
未熟な過去に打ち勝つことだとな……
え? お前もそうだろう? J・P・ポルナレフ」
(『ジョジョの奇妙な冒険』61巻より引用)
人生のあらゆる足跡を消してきたディアボロ。彼の正体に迫る者は、実の娘以外1人もいないはずでした。そこへ現れたのがかつて始末したはずの男、ポルナレフでした。スタンドの秘密を知るポルナレフは脅威でしたが、逆にこの機会に始末できれば安泰です。
ディアボロはポルナレフの存在を試練と捉え、さらなる高みへ登るステップとするべく上記の台詞を言い放ちました。状況と発言者を考えなければ、人生の標語にしてもよい名言です。
第5部の最終決戦は「矢」の争奪戦になっていました。「矢」は単にスタンド使いを目覚めさせるだけでなく、さらなる力を引き出す秘密を持っていたのです。
主人公側のジョルノはチームの主柱ブチャラティまで失うも、ついに「矢」を手に入れることに成功しました。用心深いディアボロは一時撤退を考えますが、逃亡の気配を察知した娘のトリッシュに指摘されたことで逆に奮起。
「逃げるわけにはいかない………!!
『誇り』が消える……
ここでこいつらから退いたら!!」
(『ジョジョの奇妙な冒険』63巻より引用)
その台詞通り、踏みとどまる選択をしました。
仮に撤退して後に盛り返しても、精神的に負けた事実は消えません。人生の絶頂期を維持し続けることがディアボロの矜持なので、誇りがそれを許さなかったのです。悪党にも譲れない誇りがあるのが本作の魅力と言えます。
- 著者
- 荒木 飛呂彦
- 出版日
- 1999-05-01
「矢」をジョルノに奪取され、一時は敗色濃厚となったディアボロですが、スタンド能力で未来予知したところ予想外の展開を目撃しました。予知にはジョルノが「矢」を支配することに失敗し、倒れる未来が映っていたのです。急降下からの急浮上で調子の戻ったディアボロは、自身の勝利を確信して「矢」を奪い取ろうとします。まさに急転直下の展開。敵味方の優勢劣勢が振り子のように揺れ動きます。
「『帝王』はこのディアボロだッ!!
依然変わりなくッ!」
(『ジョジョの奇妙な冒険』63巻より引用)
ディアボロは上記の台詞を言って、ジョルノのスタンド、ゴールド・エクスペリエンスを破壊しました。自らを省みない、傲慢な彼らしい名言。もし少しでも、ディアボロが過去を振り返るということをしていれば、この後の展開は違ったはずです。
ディアボロはディアボロであったがゆえに悲惨な結末を辿ります。
帝王ディアボロの哲学は、絶頂期の次に訪れる下り坂(落とし穴)を避けることができれば、頂点を維持し続けられるというものです。それはある種の神の視点にも似た思想で、一般人としてはただただ圧倒されるばかりです。
ディアボロがどんな最期を迎えるのかは、ぜひ実際に第5部を読んでご確認ください。
チート能力で頂点に君臨し続けるディアボロは、まさに敵役に相応しい絶大な壁として登場しました。彼の生き方に共感できる部分はほとんどありませんが、ここまで徹底しているといっそ清々しく思えます。
ディアボロについては<ディアボロに関する10の事実!第5部・帝王のかわいそうな結末とは!?>でも詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。