本が好きです。作者の有名無名や、ジャンル、時代に関係なく、縁あって出会った本なら何でも読みます。そうしていると、時々、脳天をカチ割られるほど強烈な作品に出会うことも。今回は、ともすれば貴方の常識や価値観をねじ曲げてしまいかねない暴力的な3冊をご紹介します。
「DINER」 平山夢明
刺激的な本が読みたいと言った私に、知人が差し出した一冊。殺し屋ばかりが訪れるレストランで働くことになった主人公オオバカナコ。ひょんなキッカケで狂ってしまった彼女の人生だが、血なまぐさい世界をどこか冷静な感覚で見つめている根本的なタフさが好き。とにかく暴力シーンが多い。麻痺するほどに。
- 著者
- 平山 夢明
- 出版日
- 2012-10-05
「ハリガネムシ」 吉村萬一
図書館で、吉本ばななさんの本を借りたつもりが、間違えて吉村さんのこの作品を借りて帰って来たことがキッカケ。装丁が黄色だったので、脳内で勝手に「ばなな色」と結びつけてしまったのだ。とにかく異常な世界が繰り広げられているこの作品。昆虫に寄生するハリガネムシのように、私たちの中にもおぞましい欲望やアンモラルな感情が潜んでいるかもしれない、と思った。正直、読み終わった後に、自分自身は大丈夫なのかと不安になったほど。
- 著者
- 吉村 萬壱
- 出版日