「もっともビジネス書が読まれる時代」といわれている現代。興味を引くタイトルがずらりと並び、どれを選べばいいのか迷う時もあるのではないでしょうか。そこでこの記事では、ベストセラーといわれる名著を厳選して紹介していきます。
お金の奴隷になることなく、幸せになるにはどうしたらいいのでしょうか?
「金融発祥の地」といわれる古代バビロニアの大富豪の教えを、当時の少年の人生と重ねながら読み解いていく物語です。
- 著者
- ["ジョージ・S・クレイソン", "坂野旭", "大橋弘祐"]
- 出版日
1926年にアメリカで出版されて以来、約100年読み継がれてきたジョージ・サミュエル・クレイソンの名著『バビロンの大富豪』を、作家の大橋弘祐が企画・脚本化した作品。漫画は坂野旭が担当し、15万部を超えるベストセラーになりました。
本作では、借金だらけになって妻子を失ってしまった考古学者の大場拓也が、イラクで出土した粘土板に書かれた「黄金を生み出す法則」を解読していくというもの。その過程で、バビロンの大富豪の教えを習得していきます。
大切なのは、お金もつことではなく、定期的にお金が入ってくる「仕組み」だそう。その具体的な方法や、働くうえでの心構えなど、仕事とお金にまつわる情報がわかりやすく解説されています。
漫画でストーリー仕立てなので、普段読書をしない人でもとっつきやすいはず。万人におすすめの一冊です。
作者のナポレオン・ヒルは、鉄鋼王のアンドリュー・カーネギーや、自動車王のヘンリー・フォードなど500人以上の人物に20年をかけてインタビュー。
彼らが成功していく過程を追い、その思考と方法をまとめた作品です。
- 著者
- ナポレオン・ヒル
- 出版日
- 2014-04-10
1937年にアメリカで刊行されたナポレオン・ヒルの作品です。累計発行部数はなんと1億部超え。ビジネス書としてだけでなく、世の中の自己啓発本のエッセンスが凝縮されているので、「自己啓発本の原点」ともいわれています。
タイトルにもなっている『思考は現実化する』というのは、人は「自分が思い描いたような人間になる」ということ。目標を達成するためには、強い「願望」をもつことが必要で、それをいかに伸ばしていくかが大切なんだそうです。
また成功哲学を理解するだけでなく、「実践」するために、具体的なアクションの仕方やモチベーションの持続法を丁寧に解説。成功者の実績にもとづいて体系的にまとめられているので、説得力も抜群です。
「経営の神様」と謳われた松下電器の創業者、松下幸之助のエッセイ集。人生訓がたっぷりと詰め込まれています。
9歳で丁稚奉公に出た松下ですが、「貧乏で、病弱で、学歴がないから成功できた」とのこと。その理由とは何なのでしょうか。
- 著者
- 松下 幸之助
- 出版日
1968年に刊行されて以来超ロングセラーとなり、累計発行部数520万部以上という、名作中の名作です。その内容は時を経ても色あせることなく、ビジネス書のベストセラーランキングに入り続けています。
礼儀を大切にし、謙虚にコツコツと与えられた命を精一杯生きること。精神面に訴えるものが多いですが、読んでみると、自ら汗を流してきた成功者の言葉には充分すぎるほどの説得力があることがわかるでしょう。
ビジネスパーソンだけでなく、生きるうえで大切にしたい言葉がたくさん詰まっている一冊です。
部下を持つビジネスパーソンなら1度は手にしたい、ウィンウィンの関係を維持したまま人を動かす方法を解説した一冊。
「人を動かす三原則」「人に好かれる六原則」「人を説得する十二原則」「人を変える九原則」の4章と、付録の「幸福な家庭をつくる七原則」で構成されています。
- 著者
- D・カーネギー
- 出版日
- 2016-01-26
1937年に刊行された、アメリカの作家デール・カーネギーの作品。日本だけで500万部、世界では1500万部以上を売りあげた超ベストセラーだといえるでしょう。
紹介されている原則は、一見するとどれも当たり前のものばかり。しかしいざ人と対峙している時に思い返してみると、実践できていないことに気づくのではないでしょうか。
全編をとおして重視されているのは、相手の自尊心やプライドを重んじること。そのためには、自分の人間性を高める必要があるといいます。正統派の主張に、きっと背筋が伸びるはず。人間の本質が変らないことを教えてくれる、永遠の名著です。
「イシュー」とは、論争点、つまり考えるべきテーマのこと。
生産性の高い人と低い人の違いは、問題解決に着手する前に問題の見極めをしているかどうかです。そのファーストステップによって、仕事の価値がまったく変わってきます。
イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」
2010年11月24日
2010年に刊行された、安宅和人の作品。安宅は脳科学の専門家で、マッキンゼーやヤフーで働いた経歴があり、内閣府の総合科学技術イノベーション会議などのメンバーも努めるトップフューチャリストのひとりです。本作は問題解決の指南書として支持され、ベストセラーとなりました。
イシューから始めれば、やるべきことは100分の1になる……何が問題になっているのか見極め、問題解決のための手段を探すこと。イシューをぶらさずにいることが、大きなビジネスを遂行するうえでも、個人がその日1日の仕事をするうえでも、必要なスキルだといいます。ロジカルシンキングの決定版として、手元に置いておきたい一冊です。
人々は、世界についてとんでもない勘違いをしている……特に専門家や高学歴など、社会的地位の高い人ほど間違いを犯しているんだとか。
データや事実にもづいて世界を読み解く習慣「ファクトフルネス」を身につけ、世界を正しく見るスキルを教えてくれる一冊です。
- 著者
- ["ハンス・ロスリング", "オーラ・ロスリング", "アンナ・ロスリング・ロンランド"]
- 出版日
- 2019-01-11
医師で公衆衛生学者のハンス・ロスリング、ハンスの息子で統計学者のオーラ・ロスリング、オーラの妻でデザイナーのアンナ・ロスリング・ロンランドの共著です。2018年に刊行され、ビル・ゲイツやオバマ元大統領も絶賛。100万部超えのベストセラーとなりました。
人間の本能を、分析、ネガティブ、直線、恐怖、過大視、パターン化、宿題、単純化、犯人探し、焦りの10種類に分類し、それぞれの本能によって世の中のファクトがひどく歪められていることを説いています。特にこれらの「思い込み」は、賢い人ほど陥りがちなんだそう。
貧困や環境問題、教育など、世界の真実をクイズ形式で知れるのも嬉しいポイント。「自分の考えは正しい」と思っている人にこそ読んでほしい、気づきのための一冊です。