5分でわかる看護師!実際の働き方や年収は?資格難易度や資格をいかした転職についても紹介

更新:2020.5.25 作成:2020.5.25

経済状況が厳しい情勢のなかでも、常に安定して業務のある看護師。数ある国家資格が必要な職業のなかでも、なくなることは考えにくく、年収に関しても抜群の安定性がある職業です。しかしながらその資格を得るまでの道のりは厳しく、資格を取った後も継続した学習が必要な職業でもあります。 この記事では、看護師として働いている筆者が、看護師になるまでの道のりと資格を取得してからの仕事内容、働き方やキャリアアップについて、おすすめのテキストや参考書などとあわせてご紹介していきます。

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目次

看護師とは?看護師の働き方や年収事情について

看護師の働き方とは

「看護師が働いている姿」を想像すると、多くの人が病院やクリニックでの外来や、病棟で患者さんのお世話をしているイメージを持つのではないでしょうか。ですが看護師として働ける職場は、病院やクリニックだけではありません。

 

  • 病院
  • クリニック
  • 介護施設
  • 訪問介護
  • 企業での健康管理業務
  • 派遣社員

 

介護施設や自宅に行く訪問看護はもちろん、企業での健康管理業務や派遣会社に登録しての派遣社員など、その働き方は多種多様。ライフスタイルに合わせて柔軟に働き方を変えることができる仕事といえます。

看護師の年収は?

働く施設によって看護師の年収はかなり違ってきますが、平均して400万~500万円台といったところでしょうか。傾向としては、ゆったりとした業務内容で小規模な施設よりも、繁忙で大きな施設のほうが年収は高い傾向があります。

さらに特殊技能や専門資格などを保持するとそのぶん手当てが加算されますので、さらに年収が高くなります。ですので、正社員として働く際の年収の開きは350万~800万円近くに及ぶこともあります。さらに各種役職手当がつくと、働く施設によっては年収が1000万円近くになるケースもあるでしょう。

職業として安定しているだけでなく、年収の部分でも安定した収入を得ることのできる職業が看護師なんです。

看護師国家試験の受験資格を得るまでの道のり

看護師国家試験の受験資格を得られるルートとは

看護師国家試験はだれでも気軽に受験できるわけではありません。いわゆる看護系の専門学校、短期大学、大学などに入学し必要な履修科目で定められた以上の単位を取得し、必要な単位の実習時間を経たうえで各学校を卒業、もしくは卒業見込みと証明され初めて看護師国家試験受験資格をもらえます。

多くの学生が、高校卒業後に看護系の学校に進学するルートが多いと思いますが、すでに准看護師の資格を得ている場合、2年課程の看護系学校で必要な単位を取得したうえで受験資格を得ることもできます。

また、5年一貫課程というルートもあり、この場合高校受験と同じように5年一貫教育の専門学校に進学し、同じように必要な単位を取得し受験資格を得ることもできます。

いずれの場合も看護系学校受験合格をめざすならば、それなりの学力を求められます。看護系の学校に進学することを目標にしているなら、特に理数系の科目はしっかりと押さえておいた方がよいでしょう。

看護師国家試験の内容と合格率、勉強の仕方

看護師国家試験の問題内容

看護師国家試験は毎年2月ごろにおこなわれます。試験内容としては午前中2時間40分、午後2時間40分の試験時間が設けられており、試験科目は下記の10科目です。

  • 人体の構造と機能
  • 疾病の成り立ちと回復の促進
  • 健康支援と社会保障制度
  • 基礎看護学
  • 成人看護学
  • 老年看護学
  • 小児看護学
  • 母性看護学
  • 精神看護学
  • 在宅看護論及び看護の統合と実践

 

内容としては必修問題(1問1点)、一般問題(1問1点)、状況設定問題(1問2点)に分けられ出題されます。問題の合計が240問。必修問題は50問、一般問題と状況設定問題で残りの190問をしめます。

一般問題と状況設定問題はその年により変動はありますが、おおむね一般問題が130問、状況設定問題が60問程度となっています。いずれもマークシート方式で4択が基本です。

看護師国家試験の合格率

試験の合格率はその年により多少の変動はありますが、おおむね90%前後といわれています。ですのでおおよその合格ライン取得点数は必修問題が40点以上、一般・状況設定問題が160点以上目指せることが目標といえるでしょう。

特に必須問題は看護師として知り得なくてはいけない、最低レベルの内容となっていますので、一般・状況設定問題が仮に全問正解だったとしても、必修問題が40点以下になってしまえば国家試験は不合格です。必修問題は確実に点数につなげられるようにしましょう。

看護師国家試験の勉強方法

看護師国家試験は過去の問題が何度も出題されるループ式の傾向がありますので、過去問をひたすら解きながら自分自身の弱い部分を見出し補修していくという勉強スタイルがおすすめです。

そこで、おすすめしたい本が『レビューブック』です。この本は看護師国家試験対策として、過去10年分の看護師国家試験から内容を抜粋し作成されています。筆者も国家試験受験の年はまさにバイブルとして持ち歩いていました。

看護師国家資格を取得。その後のキャリアアップは?

看護師として働き続ける上で大切なこと

看護師国家試験をパスし正看護師免許を得て、はじめて看護師として働けることになりますが、もちろんそれはあくまでスタート。医療は常に変化し、エビデンスや看護技術、ケアの方法などは時代とともに変化・進化し続けています。看護師として働く以上、知識や技術のアップデートをし続けなくてはなりません。

常に勉強をし続けなくてはならない職業ですが、そのぶん責任がともない、手ごたえやおもしろさを実感できる仕事でもあるとおもいます。

上位資格の取得で看護職のキャリアアップ

そして、さらに看護職のキャリアアップやプロフェッショナルを目指せる上位資格もたくさんあります。先ほどもご紹介したように、自分自身のバージョンアップが年収アップにも関わってきます。看護師の上位資格には下記のような資格があります。

 

  • 保健師
  • 助産師
  • 専門看護師
  • 認定看護師

 

近年は特に専門性などが重視される傾向がありますので、看護師の上位資格やキャリアアップについて知っておくのもいいのではないでしょうか。

看護師としての独立も

多くの看護資格保有者は、基本的になにかしらの施設に所属し、勤め人として働いていると思います。しかし、実は看護資格を保有しているからこそ開業できることもあるのです。

もっともポピュラーなのは、訪問看護ステーションの起業や小規模デイサービスステーションの開設です。でも、実はそれ以外にも「看護師の資格を保有しているからこそ専門的なサービスを提供できる」という販促方法で起業につなげるケースもあります。

ときどき目にする「エステサロン」や「マッサージ」などが該当します。看護資格にとらわれない働き方ですが、看護資格を得ていることそのものが、販促活動に一役買っているというケースもあります。「医療的観点に基づいた」などというアピールポイントを付加することができますよね。

看護師からの転職はどうなってる?

看護師からの転職事情はどうなってる?

看護師の仕事は激務です。多くの病院では日勤だけでなく夜勤も勤める必要があるため、生活リズムも不規則になりがちです。数年働いてみて転職を考えているという人もいるでしょう。看護師の転職事情はどうなっているのでしょうか。

 

  • 日勤のみの病院への転職
  • 美容クリニックへの転職
  • 治験コーディネーターへの転職
  • 助産師への転職
  • 保健師への転職

日勤のみの病院への転職

日勤のみの病院への転職を考える人は多いでしょう。しかしほとんどの病院の求人は夜勤ありとなっているため、そもそも日勤のみの求人が少ないことがあげられます。また夜勤手当がなくなるので、収入が下がるケースもあるようです。

美容クリニックへの転職が人気

一方、転職先として人気なのが美容クリニックです。夜勤がなく、休診日なども定められているためプライベートの時間も確保しやすいでしょう。また年収に関しても好条件の場合が多いため、美容クリニックの看護師に転職する人は多くなっています。

治験コーディネーター、助産師、保健師への転職は?

その他、治験コーディネーターや、助産師、保健師への転職もあります。治験コーディネーターは医療関係の資格を持っていると有利な上、年収の水準も高い傾向にあります。

助産師や保健師はそもそも資格取得の際に看護師免許を持っていることが必須条件です。指定の教育期間で、指定の年数を学ぶ必要はありますが、別分野の専門性を得られるため間違いなくキャリアアップにつながります。また年収も看護師と同程度か、アップする場合が多いようです。

看護師国家試験の内容と合格率、勉強の仕方

著者
医療情報科学研究所
出版日

過去10年分の国家試験がまとめられており、イラストやグラフなども適宜使用されわかりやすく、ポイントが抑えられてるので使い勝手も抜群。国家試験の出題傾向などもレビューされています。過去問集としても、参考書としてもとても濃い内容の一冊となっています。
 

ですが、やはり「網羅型のテキスト」のため、どうしても自分自身の復習内容として不足している部分や、弱い部分を集中してサポートしている内容ではありません。

「レビューブック」おすすめの使い方

そこで最もおすすめしたい使い方が「復習ノート」としての活用です。過去問を繰り返し解きながら、ミスしたところや弱い部分をこのテキストに書き込むことで、自分だけのテキストとして、試験直前まで活用することができます。本のサイズがA5判なため、持ち運びにも便利です。

さらに、ペンで色分けしたり付箋を貼ったりしてカスタマイズしていくことで、レビューブックはどんどん分厚くなり、その結果自分への自信にもなっていきました。

このレビューブックの使い方は、少なくとも私の同級生はほぼ全員といってもいいくらい同じ使い方をしていました。原本は同じレビューブックですが、結果的にひとりひとり違った内容のものへと進化し、自分自身の最高の参考書として作り上げていきました。

看護師国家資格を得てからと、その後目指すキャリアアップ

著者
菱沼 典子
出版日

正看護師の資格保有が大前提とされていないと目指すことができない上位資格があります。看護師のその先をイメージしたいときにおすすめの1冊が『看護の仕事がわかる本』です。

せっかく看護資格を得たのだからもう少し上位の資格を目指したいという場合や、看護師としての専門性を高めてキャリアアップするための資格がほしいという場合に参考になる内容となっていて各資格の取得の仕方が掲載されています。
 

看護師の上位資格として有名なところは保健師や助産師ですが、この場合はさらに専門学校やカリキュラムのある大学に進学し、必要な単位の取得と実習→受験資格取得→受験→合格とステップを経て免許取得となります。看護学校によっては併願して取得することもできますので、その場合の取得の仕方なども参考にしてみてください。

働く施設や場所によっては、認定看護師や専門看護師を取得する方法もあります。この場合は、必要な期間の実務経験をこなし、関係する看護研究※などを経て勤務している病院に証明してもらい、専門学校や大学を受験し合格したうえで専門課程に入学します。

その学校で必要な単位を取得したうえで受験、合格しはじめて認定看護師、専門看護師となることができます。その資格を維持するにも必要な講義を行ったり、学会活動をしたりして資格を更新し続ける必要があります。

専門看護師や認定看護師を取得すると、資格手当が付加されてさらに年収アップを目指せます。自分自身が好きな分野や得意な分野であれば、異動の機会が減らせるなどのメリットもありますので興味があるなら目指してみるのもおすすめです。

※看護研究:業務の有効性、確実性、利便性向上させるために既存の方法や弱点を検証し、修正改善させ結果につなげる事を目的としておこなう研究。業務改善のように日々の業務の中での小さなものから、学会発表につながる大きな例まである。特に認定看護師や専門看護師を取得する以上は、ある程度の実績が必要なのでその目的とする分野の看護についての研究実績が必要となってくる。

看護師は独立もできる?主体性を持った働き方

著者
田川 克巳
出版日

看護資格を生かしながら起業してみたいとお考えのあなたにおすすめしたい本が「開業ナースをはじめよう」です。

こちらの本は看護師が起業する上での魅力やメリットなどを紹介したうえで実際に訪問看護ステーションや小規模デイサービス、宅老所などを立ち上げるための方法や資金繰り、経営マニュアルなどが掲載されています。
 

それぞれの章にわけて。事業所の立ち上げマニュアルや、経営マニュアルとしての内容が充実していますので、実際に起業を考えている場合の参考書となるのではないでしょうか。

とくに、実際に開業している開業ナースたちの体験談はとても参考になりますので、起業を考えている看護師の方はぜひ一度目を通してみてください。

看護師の資格取得や働き方などについて、ざっくりとまとめました。実際には各診療科や施設によってさらに細かく内容が細分化されるのが看護師という職業です。 
看護師は資格を得るまでの道のりや、資格を得てからも勉強をし続けなくてはならないなど大変な部分もあり、患者さんの命を預かる仕事なので相応の責任感も持っていなくてはなりません。しかし、その分やりがいと面白さ、仕事をする上での充実感も得られます。 
看護師の資格は転職にも強く、またどんな状況下でも安定して仕事があるというのは、人生の強みになるのではないでしょうか。「看護師とは何か」について興味があるようでしたら、ぜひ一度おすすめした書籍も手に取ってみてくださいね。