漫画『プロミス・シンデレラ』を考察!シンデレラは早梅だけじゃない!?

更新:2023.3.6

漫画『プロミス・シンデレラ』は、バツイチアラサー女子の早梅と金持ちツンデレ男子、壱成の恋を描いたラブコメ。曲がったことが嫌いで真っ直ぐな早梅、性悪かと思いきや母性本能をくすぐる魅力がある壱成をはじめ、登場人物がみんな魅力的。 ただ読み進めていくうちに、「シンデレラ」はヒロインのことだけでなく、他の人もシンデレラなのではないかと思わせる描写も。ストーリーが面白いのはもちろん、それぞれのキャラクターに注目すると考察まで楽しめるのが本作の魅力。そんな登場人物たちの魅力と独自の考察を紹介します!

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漫画『プロミス・シンデレラ』のタイトルについて考察

『プロミス・シンデレラ』は、裏サンデーやマンガワンで連載されているラブコメ漫画。アイコンから「シンデレラは早梅」と思いがちですが、実は読んでいくとそれだけではなさそうなんです。

密かにファンから考察されている『プロミス・シンデレラ』というタイトル。タイトルが指すシンデレラは、一体誰を指しているのでしょうか。

離婚して無一文になった早梅は、社長令息である壱成と出会い、家に仕事に、仕事仲間、そして大切な存在まで手にしていきます。もちろんそんな彼女のシンデレラストーリーという考え方ができるでしょう。

しかしそれだけでなく、早梅と並ぶWシンデレラがいるのではないかと噂されています。そこで、あらためて読み返し、私も独自の考察をしてみました。

 

漫画『プロミス・シンデレラ』のあらすじ

漫画『プロミス・シンデレラ』のあらすじ
『プロミス・シンデレラ』1巻

専業主婦として平和に暮らしていた27歳のアラサー・早梅。ある時、夫の不倫に気づき離婚することになりました。その後、文字通り家を出てすぐ、まさかのスリ被害に遭うという不運ぶり。お金もなければ仕事もない早梅は、家を借りることができず公園で野宿をすることを余儀なくされました。

そんな彼女を見つけたのが、金持ち高校生・壱成です。出会った時の彼の印象は、最悪。

路上生活している早梅にお金をチラつかせて挑発するも、見事に突っぱねられます。お金になびかなかった早梅に興味を持った壱成は、ひょんなことから早梅を実家に住まわせることに。この共同生活から、関係が少しずつ変化していくことになります。

そんな訳アリ問題アリの彼らですが、『プロミス・シンデレラ』のコメント欄を見ていると、早梅と並んで大人気なのが壱成。最初は性悪で生意気な高校生で、早梅からも好意的に思われていなかった彼ですが、早梅と過ごすうちにどんどん可愛い年下男子に。

『プロミス・シンデレラ』7巻

アラサーの早梅は、10歳年下の壱成のことを恋愛対象として見ていません。そんな彼女を振り向かせようと一途に頑張る壱成の姿は、読者を虜にしていきます。
 

そんな魅力的なキャラクターが魅力の『プロミス・シンデレラ』。本作に登場する個性的なキャラクターたちについて紹介していきます。どんなところに注目するべきかも紹介していくので、ぜひ本作を楽しむ際の参考にしてください。

主要キャラ1:たくましいヒロイン・桂木早梅

主要キャラ1:たくましいヒロイン・早梅
『プロミス・シンデレラ』1巻

 

ヒロインの早梅は、27歳で専業主婦のバツイチ。

夫の不倫が原因で離別を言い渡され、金なし、家なしと踏んだり蹴ったりなスタートです。そんな状況でも、人の弱みにつけ込んで金をチラつかせるようなやつにまったく媚びない、曲がったことは許せない真っ直ぐな性格。

昔はかなりやんちゃだった早梅。悪事を働く人間を成敗するときには、その名残を感じられます。

お金を出しながら絡んできた壱成たちに、臆するどころか逆に組み敷き、自分のストレスを吐き出すかのようにお見舞いしてやるほど。彼女は大人になってからはなかなかできないような、ストレートな発言と行動で、見ている人を楽しませてくれます。

ただ早梅には、暗い過去が。

 

『プロミス・シンデレラ』1巻

 

早梅には頼れる身内はいません。12歳から父親と2人暮らしを始めるも、父親のギャンブル依存症により生活は困窮。早梅はバイトばかりの高校生活を送るも、学費が払えなくなり高校は中退してしまいました。

バイトばかりだったため、信頼できる友達もいない早梅。バイト先で初めて信頼できる夫を見つけたかと思えば、不倫される。

そんな不幸のどん底にいた彼女が、社長令息と出会い、帰る家と働きがいのある職場を手に入れていく姿はまさにシンデレラストーリーといえるでしょう。

早梅の過去は最初から明かされますが、本当の苦労や高校生時代の葛藤は読み進めていくうちに明かされます。どんどん穏やかな表情を見せていく早梅の変化にも、注目して読んでみてください。「シンデレラになってほしい」そう思わざるをえません。

強いだけでなく、別れた夫に未練を残していたり仕事場の人間関係に悩んだり……等身大で生きる早梅は、感情移入しやすいキャラクターです。
 

主要キャラ2:年下力のあるツンデレ高校生・片岡壱成

主要キャラ2:年下力のあるツンデレ高校生・壱成
『プロミス・シンデレラ』1巻

 

公園で家なし生活をしている早梅に万札をチラつかせるなど、とにかく印象が悪い。初登場時の壱成は、典型的な性悪のお坊ちゃんです。

家なし金なし生活で途方にくれる早梅を、「自分の要求に従うゲーム」をさせるのと引き換えに、実家に住まわせる壱成。遊び心で始めたゲームをしていくなかで、早梅の真っ直ぐさに触れ、徐々に変化していきます。

壱成は「金持ちの家の次男」に生まれたことに、思うところがあったようです。

「社長令息」この肩書でくすぶっていた壱成ですが、早梅と出会うことで少しづつ周りの人とも正しい関わりを持っていきます。

どん底から、早梅と出会うことで自分の居場所を見つけていく……この過程もシンデレラストーリーといえますよね。読者の中で噂されるもう一人のシンデレラが、壱成なのです。

彼がどんな成長をするのか、もう少し詳しくみていきましょう。

早梅と過ごすうちに、少しづつ心を開いていく壱成。強引にはじめたゲームですが、時折り、彼女を大事にする仕草を見せるようになります。早梅への恋心を自覚してからは、どんどん母性本能をくすぐる可愛さを見せていくように。

 

『プロミス・シンデレラ』63話

 

早梅が他の男性と出かければこっそり尾行をしてみたり、デートに行けることになると照れたような笑顔を見せたりと、男性の私から見ても可愛がりたくなる仕草や表情をたくさん見せてくれます!早梅をデートに誘う時に、上から目線になってしまうところも不器用で可愛く思えます。
 

物語が進むにつれ、素直じゃないツンデレな可愛さと、時折見せる男らしさを見せる壱成。人としてどんどん成長して、色んな顔を見せてくれるところは、早梅被りますね。

家がない早梅を救ったのは壱成ですが、 私には早梅の飾らない言動に救われているのは壱成のように見えます。

2020年7月現在、そんな彼にどんな過去があったのかは明かされていません。分かっているのは、父や兄とわだかまりがあることや、実家から離れて祖母の元で暮らしていること、老舗旅館の息子という肩書にお金目当ての人が周囲に集まることに虚しさを感じていたということ。

実際に読むときは、ぜひ彼の行動に注目してください。彼の過去のヒントとなるものが隠れているはずです。

シンデレラは、自分が落としてしまったガラスの靴がきっかけで、王子様と結婚を果たします。壱成も自分が渡そうとしたお金を唯一、一人だけ拒んだ早梅という存在に惹かれたのかもしれません。

また壱成は早梅とデートにいくために、今まで敬遠してきた旅館で働き始めます。27歳にして副社長を務める出来のよい兄と比べられてきた壱成ですが、旅館での働きぶりは好調。周りからも頼りにされ始めます。もし壱成のシンデレラストーリーがあるとしたら、ここから逆転劇が……?彼の今後の成長も見逃せません!

 

主要キャラ3:壱成の恋敵!優しく大人な兄・片岡成吾

主要キャラ3:壱成の恋敵!優しく大人な兄・成吾
『プロミス・シンデレラ』3巻

 

早梅の働く旅館を取り仕切るのが、壱成の兄・成吾です。壱成はあまり兄のことをよく思っておらず、成吾は弟をどう思っているのか不明です。性格が間逆な壱成と成吾ですが、なんと早梅を巡る恋敵なのです。

若くして副社長に任命される仕事ができるクール系イケメンでありながら、早梅といる時にしか見せない優しい顔もある……壱成と違って非の打ち所がないキャラ。

さらに早梅とは初対面ではなく、過去に会っているようです。そこで注目なのが、時折早梅に冷たい言動を取るところ。なんとなく訳ありな様子が伺えます。

素直じゃない壱成に対して、スマートに、そして素直に好意を伝える成吾。そんな兄に負けずと頑張る弟。兄弟して次々と早梅にアプローチしていく、彼らの恋愛バトルも見どころです。

最初は距離感のある壱成と成吾ですが、小さい頃は仲が良かった様子。物語を通して、彼らのわだかまりが解消されるのかも気になるポイントです。

 

主要キャラ4:物語をかきまわす芸妓・菊乃

主要キャラ4:物語をかきまわす芸妓・菊乃
『プロミス・シンデレラ』5巻

『プロミス・シンデレラ』を語る上で欠かせないのが菊乃の存在です。早梅の務める旅館に芸者として出入りしています。美しいだけでなく、裏の顔がある彼女。読者をハラハラさせ、ときに背筋をひんやりさせるような言動の数々。早梅の不幸の根元も、彼女にあるようで……?

成吾と親しいようですが、早梅を恋敵に思っているわけではないようです。菊乃の目的が読めず、怪しい動きばかりをくり返します。

成吾、早梅、壱成、そして早梅の元旦那にまで忍び寄る菊乃の手。彼女にどんな秘密が隠されているのか、ぜひ行動と迎える結末に注目してほしいキャラクターです。

 

 

菊乃の怪しさを含む面白いエピソードを紹介した以下の記事もおすすめです。

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『プロミス・シンデレラ』は、アラサー女子の早梅(はやめ)と男子高校生の壱成(いっせい)の恋愛を描いた漫画です。夫に不倫され、路上生活を余儀なくされても、めげない早梅。無鉄砲な行動も目立ちますが、どんな人にもタイマンで向き合う彼女の姿は応援したくなるでしょう。 仕事で落ち込んだり、恋愛で悩んだりした時も、持ち前の前向きさで乗り越えていく彼女の姿は、アラサー世代の女性にとくにハマるのです。共感できて、スカッとできるシーンを中心に早梅の飾らない魅力をご紹介します!

 

漫画『プロミス・シンデレラ』には、魅力的なキャラクターたちがたくさん!

漫画『プロミス・シンデレラ』には、魅力的なキャラクターたちがたくさん!
『プロミス・シンデレラ』2巻

旅館の従業員・洸也。女性好きで、掴みどころの無い性格をしています。

壱成が早梅に恋してからは、相談相手になったり、トラブルが起きた時そっと手助けをしたり。出てくるとほっとするようなキャラクターです。まるで舞踏会に行くシンデレラをサポートした魔法使いのよう。

 

『プロミス・シンデレラ』2巻

旅館で働く早梅の同僚にあたるまひろ。壱成のコネで働く早梅をよく思わない人が多い中、早梅にも優しく接します。ほんわか系なのかと思いきや、菊乃の怪しさに勘付いていたキレ者。洸也と同じく、早梅たちに取っては味方ながら、底が見えないキャラクターです。

61話の後に掲載されている番外編では、まひろの本性が分かります。おっとりしているようで、裏では計算している。だけど決して性格が悪いわけではなく、一生懸命な彼女が垣間見えるでしょう。ぜひまひろが気になった人はそちらもお見逃しなく!

『プロミス・シンデレラ』2巻

早梅の夫だった正弘の不倫から物語は始まります。

誰にでも優しいが故に、早梅にも不倫相手にもよい顔をします。そんな彼の行動は、少し読者をイラつかせるかもしれません。しかし彼の存在にもリアリティがあります。ストーリーが進むにつれ明らかになる、正弘の不倫相手には驚きが隠せません。

『プロミス・シンデレラ』7巻

壱成の祖母・悦子とその家で働く吉寅。

吉寅は連載初期から登場します。常に優しく壱成や早梅に寄り添う存在。本来は祖母・悦子の付き人ですが、壱成のことも常に気にかけてきた様子。

祖母の悦子は、壱成も頭が上がらないパワフルな存在。登場人物の心理を巧みに見抜きながらも直接的なアドバイスはせず、孫の壱成を影から応援しています。

祖母の家で両親と離れて暮らす壱成ですが、吉虎と悦子のおかげで寂しさはない様子。家の中では立場のない彼の姿も見どころです。

漫画『プロミス・シンデレラ』のシンデレラは誰だ?

冒頭から不倫され離婚を言い渡され、スリ被害に遭う早梅。終いには年下男子に拾われるという波乱万丈なスタートです。

物語が進むにつれ、次々と新しいキャラクターが登場。登場人物が絡み合いながら、テンポよく物語が進みます。

お互いに成長しながら幸せを掴もうとする早梅と壱成の姿は、まさにWシンデレラではないでしょうか。早梅が大好好きな故に、ツンデレになってしまう壱成。壱成が気になり初めて、乙女な部分も見えるようになる早梅。

そんな彼らの様子から『プロミス・シンデレラ』というタイトルについて考察してみるのもおすすめです。

『プロミス・シンデレラ』については、以下の記事でも見どころを紹介しています。ぜひご覧ください。

『プロミス・シンデレラ』原作漫画をネタバレ紹介!アラサー貧乏女子がすごい【ドラマ化】

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本作はウェブコミックサイト「裏サンデー」および漫画アプリ「マンガワン」で無料連載されている橘オレコの作品です。ある日突然一文無しになってしまったアラサー女子が、どん底から這い上がるため「リアル人生ゲーム」と称する金持ち少年の道楽に付き合うはめになる年の差ラブコメ。 2021年7月からドラマ化され、今大注目の作品です。今後、人気急上昇間違いなしの本作を徹底的にご紹介したいと思います。 本作はスマホアプリから無料で読めるので、ぜひそちらもご利用ください。

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