5分でわかる家庭教師!個人契約のメリット、バイトとプロの給与についても解説

更新:2020.7.5 作成:2020.7.5

小学生から高校生までの学生の自宅で、マンツーマンで生徒に学習指導をおこなう「家庭教師」。個別指導学習塾の講師と同様に、受け持つ生徒の学習理解レベルに合わせて勉強を教え、学校の授業で理解できなかった部分を補ったり、受験勉強やテスト勉強をサポートしたりします。本記事では、プロとバイトの家庭教師の違いや、それぞれの働き方などについて解説します。家庭教師になるためにはどうしたらいいのか、身につけておくべきスキル・資格についても紹介。昨今、注目を集めている「オンライン家庭教師」についても解説します。

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目次

家庭教師の仕事内容

家庭教師の仕事って?

家庭教師の仕事は、小学生から高校生までの学生の自宅に足を運び、勉強を教えることです。個別指導学習塾の講師と同様に、受け持つ生徒の学習理解レベルに合わせて勉強を教え、学校の授業で理解できなかった部分を補ったり、受験勉強をサポートしたりします。
 

家庭教師の最大の特徴は、生徒の家に足を運んで勉強を教えるという点にあります。マンツーマンでじっくりと勉強に取り組めるので、塾講師よりも生徒と信頼関係が築きやすいといえるでしょう。教える科目は各家庭の希望により異なり、学校で配布される教科書や問題集などをおもに使用して学習指導をしていきます。

オンライン家庭教師とは?

 

家庭教師は主に生徒の家に足を運び対面で勉強を教えることが多いですが、「オンライン家庭教師」という家庭教師のスタイルに今注目が集まっているようです。

オンライン家庭教師とは、zoomやSkypeといったオンライン会議のツールを使い、画面越しにマンツーマンで指導をおこなうというもの。学習塾などでおこなわれている「映像授業」は講師が学校のように何人もの生徒に向けて授業を配信しているのに対し、オンライン家庭教師は対面の家庭教師と同じく、講師と生徒が1対1で会話をしながら生徒それぞれのペースに合わせ指導をおこないます。

オンライン家庭教師の派遣に特化した企業では、独自のビデオ通話システムを使いながら学習指導をおこなっているところもありますよ。

「近くにいい家庭教師がいない」「家庭教師が自宅に来ることに抵抗がある」といった家庭教師に関する保護者の悩みも解決できます。全国どこでも自分に合った家庭教師を選べるのは、学ぶ側にとっても教える側にとってもメリットが大きいですよね。

プロ家庭教師の働き方が知りたい

家庭教師のなかでもマンツーマンでの学習指導の経験が豊富な先生のことを「プロ家庭教師」と呼びます。明確な定義はありませんが、家庭教師を専業にして安定的に収入が得られていたり、家庭教師だけでなく塾や予備校の講師も勤めていたり、本業で学校の教師をしていたりという場合があります。いずれにせよ、学習指導の実績が十分にある人が「プロ家庭教師」と呼ばれます。

プロ家庭教師の2つの働き方

プロ家庭教師には、大きく2つの働き方があります。ひとつは個人で各家庭と契約し指導をおこなう「個人契約」、もうひとつは家庭教師の派遣会社に登録し、派遣会社を通じて生徒を紹介してもらうという働き方です。

◾️個人契約で働く場合のメリット・デメリット

個人契約で家庭教師として働く最大のメリットは、派遣会社がないため生徒の家庭からの支払いがそのまま自分の収入になるという点です。講師料金は生徒の保護者と相談して決定する場合が多く、また、家庭への交通料金についても交渉によっては保護者側が負担してくれます。

デメリットとしては、派遣会社という仲介がない分、何かあった時の保証がないという点です。保護者側からクレームを受けた、料金が契約通り支払われない、といったトラブルが生じた際、全て自分で対処する必要があります。

個人契約の家庭教師を続けていくためには自分の力で契約を取る必要があるため、営業力も大切です。現在は個人契約の家庭教師を紹介してくれるマッチングサイトなどもあるため、それらのツールやサービスを活用して、契約を取っていきましょう。

◾️家庭教師派遣会社に登録する場合のメリット・デメリット

一方、家庭教師派遣会社に登録する1番のメリットは、何かあったとき会社がトラブルの対処をしてくれるのはもちろん、受験や模試の日程、生徒の目指す学校の試験の傾向といった情報面でのサポートが手厚い点が挙げられます。

対してデメリットとしては、給与が個人契約よりも低くなる、派遣会社のやり方に沿って指導をおこなわなければならないといった点が考えられます。

プロ家庭教師の給与

家庭教師は基本的には時給制です。プロ家庭教師であれば、求人情報を見る限りでは時給2500円〜3500円程度が相場のようです。個人契約であれば自分の実績と交渉次第で時給をあげることもできるため、中には6000円〜1万円の時給で働く家庭教師もいます。

アルバイトとして家庭教師になるには?

プロ家庭教師に対し、大学生や社会人がバイトとして家庭教師をおこなう場合があります。バイトで家庭教師をするためには、マンツーマンでの指導実績などは求められず、学力があるかどうかが問われます。
 

家庭教師のアルバイトをするには?

大学生がバイトとして家庭教師となる場合にも、派遣会社に登録するもしくは個人契約で契約先を見つける必要があります。家庭教師のアルバイトを募集している派遣会社も多くあり、そのほとんどが「大学生・短大生であれば未経験でも可」といった条件のため、応募しやすいでしょう。

個人契約で家庭教師先を見つけるには、通う大学のアルバイト募集掲示板をのぞいてみましょう。保護者が募集の貼り紙を出していることも多く、保護者との簡単な面談や成績を提示することで、採用されます。

社会人が本業のかたわらアルバイトで家庭教師になりたいという場合も、派遣会社への登録または個人契約で生徒を見つけることができます。ただし、家庭教師未経験の社会人は個人で契約をとることは非常に難しいでしょう。個人で家庭教師を募集するマッチングサイトなどに登録した上で、料金設定を下げる、これまでの成績を明確に掲示するなどし、プロ家庭教師との差別化を図る必要があります。

バイト家庭教師の給与

家庭教師のアルバイトの場合、給与の相場は時給2000円程度と言われています。社会人は成績だけでなくコミュニケーション能力や指導力などが高いとされているため、大学生アルバイトよりも時給が高く設定されていることが多いです。

プロ家庭教師もバイト家庭教師も、一般的な時給より高い時給で設定されていることが多くあります。大学生・短大生であれば未経験で高時給で働くことができますし、大学で学んでいる内容や受験時の知見も活用できて働くメリットは大きいでしょう。

家庭教師に有利な資格は?

資格は契約をとる時に有利に

家庭教師になるために必要な資格はありません。指導に十分な学歴や成績を有しているかどうかが、採用の大きな判断基準となります。しかし、学力レベルを示す検定に合格していると、契約を取る上でのアピール材料になります。たとえば英語ではTOEICで高いスコアを有している、数学では数検(実用数学技能検定)に合格しているなど、資格を持っていると有利になるといえるでしょう。

家庭教師に向いているのはどんな人?

生徒1人を長期にわたり指導するためには、さまざまなスキルや知識が求められます。対象科目について教えられる十分な学力はもちろんですが、生徒との信頼関係を築くためのコミュニケーション力や、テストや受験に向けて指導内容を組むスケジューリング力なども必要になります。勉強が好きというだけでなく、生徒の気持ちに寄り添ってコミュニケーションを取れる人が、家庭教師に向いているといえるでしょう。

 


家庭教師のやりがいとトラブル

 

家庭教師として働く上での1番のやりがいは、生徒の成長を見届けられることでしょう。特に受験を控えた生徒を受け持ち、生徒が志望していた学校に合格した際には、大きなやりがいを感じられるはずです。テストの点数が上がった、授業が理解できるようになったなど、生徒や保護者から喜びの声をいただくことも多いやりがいのある職業です。

対して、マンツーマンで長期間にわたって生徒を指導をしていく立場であることから、生徒や保護者とのトラブルもつきものです。個人契約であれば給与が支払われないといった金銭面でのトラブルや、生徒の成績が一切上がらないといったクレームなども想定されます。

家庭教師がしっかり指導をしていても、生徒が真面目に指導を受けていない、自身での勉強をおこなわないなど、生徒側に問題がある場合も。特に個人契約の場合は、保護者・生徒と家庭教師との信頼関係が大切になってきます。

トラブルを最小限に抑えるよう、契約の際には、保護者・生徒と自分の勉強への姿勢・考え方がマッチしているかどうか、保護者・生徒が学習指導の進め方に納得しているかといった価値観についてまで確認することが大切です。

子どもの目線から勉強のつまずきを理解できるようになる本

家庭教師を目指すなら、コミュニケーション力や指導力などを身につける必要があります。その力を養うためにおすすめの書籍を紹介します。

「何度教えても生徒が理解してくれない」「いつも同じところでつまずく」など、勉強を理解できている大人だからこそ頭を抱えてしまう「教え方」について学べる書籍が『子どもがつまずかない教師の教え方の10の「原理・原則」』です。

著者
伊藤 敏雄
出版日

家庭教師は学校の授業で生じた生徒のつまずきを理解し、解消してあげるという役割も持っています。学校の授業のようにただ数式や文法を教え、問題を解く、という繰り返しでは十分な学力アップは見込めません。

本書では、子どもが授業で教えられたことをどのように理解しているか、なぜ誤答するのか、といった「子どもの目線や考え方」を学べます。特に多くの子どもが苦手意識を抱える算数・数学については細かく例を出しながら子どもが陥りやすい考え方について解説されており、教え方の基礎基本を知ることができます。

生徒に寄り添いながら勉強の「考え方」まで指導する必要のある家庭教師にこそ、読んでほしい1冊です。

生徒のやる気を出す「効く言葉」を知ることができる1冊

家庭教師が学習指導を進めていく上での悩みのひとつに、「生徒がやる気を出してくれない」ということが挙げられます。

特に学校の授業に追いつけていない生徒は、勉強に対してネガティブになっており、家庭教師は勉強を自ら進んでできるようなサポートをする必要があります。

著者
["弦本 將裕", "長島 宏明"]
出版日

本書では、子どものやる気を出す言葉のかけ方について解説されています。「親子」の会話を想定し書かれていますが、生徒の自宅に足を運び長期にわたり関係性を築いていく家庭教師にもぴったりの書籍です。

子どもをいくつかのキャラに分け、それぞれのタイプに合わせて適した褒め方や言ってはいけないNGワードについて紹介しています。自身が受け持つ生徒のタイプを知り、やる気を出す方法の指標の1つとして読んでみてはいかがでしょうか。

小学生の生徒を持つ家庭教師におすすめのコミュニケーション術の教本

家庭教師は主に小学生〜高校生を生徒に持ちますが、なかでも自分と年齢が一番離れている小学生は、勉強に関してコミュニケーションをスムーズにとることが難しい場合もあります。

何度言っても理解してくれない、何をしても机に向かってくれない…など、勉強に対する根本的な姿勢から指導する必要も。本書は、そんな時にこそ手を取ってほしい1冊です。

著者
省三, 菊池
出版日

著者である菊池省三氏は日本コミュニケーション教育研究会会長をつとめるなど、コミュニケーション指導の実践研究を長年にわたっておこなっています。

教師は子どもに勉強を教え学力を高めるプロではありますが、教える・理解してもらうために必要なコミュニケーションに関しては学ぶ機会はそう多くはないはずです。本書には、そうして生まれてしまうトラブルや互いに対する不理解、子どもたちの勉強への苦手意識などを解決するために使える技がたくさん詰まっています。

ほか、子どもに対してだけでなく、保護者など対大人へのコミュニケーション術も紹介されています。家庭教師として子どもと保護者から信頼を得る上で必要なコミュニケーションスキルを伸ばすために、概念や考え方ではなく、「実際にどのようにおこなうか」といった具体的な方法を教えてくれます。

自分の教え方をアップデートさせたい、子どもや保護者と信頼関係を築きたいなど教育現場で悩む全ての人に一筋の光を与えてくれる本でしょう。

家庭教師は、塾講師とも学校の先生とも違い、より生徒や保護者のパーソナルな部分に踏み込み学習指導をおこなう職業です。学力だけでなくコミュニケーション力や指導力などのスキルが必要になってきますが、その分、信頼を得られれば保護者や生徒が家族のように接してくれ、やりがいも大きいでしょう。プロ家庭教師やアルバイト、派遣会社や個人契約、オンライン家庭教師など、働き方もさまざまです。自分に合ったスタイルを見つけ、ぜひ家庭教師を目指してみてはいかがでしょうか。