5分でわかる中学校教師!資格の取得方法や年収、働き方について詳しく解説!

更新:2020.7.27 作成:2020.7.27

中学校の時にお世話になったなど、さまざまな理由で中学校教師を目指す方もいらっしゃるのではないでしょうか。中学校教師になるためには教員免許が必要となります。中学校教師になるための教員免許はどうやって取得するのか、また、小学校や高校の教師と何が違うのかなどを詳しく紹介していきます。 あわせて、中学校教師を目指す方に読んでほしい書籍をご紹介します。これから、中学校教師を目指す方の参考となれば幸いです。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
目次

中学校教師と小学校、高校教師は何が違うの?

中学校教師と小学校教師の違いは?

教師の道を目指したいと考える方にとって疑問に思われるのは、中学校と小学校、高校の教師は何が違うのかというところではないでしょうか。

中学校教師とは義務教育で定められた科目を教える教師のことをいいます。

小学校教師の場合は全ての授業を担任の先生が1人で受けもつことが特徴です。一方、高校教師も中学校教師と同様に専門科目のみの授業ですが、学級のかかわりが違うことが特徴です。高校生は中学生より少し大人に近づいているという面もあり、教師がしっかり関わらなくても自分たちだけである程度できてしまいます。

高校時代を過ごされた方には経験があるかもしれませんが、人によっては中学校の時よりも担任の先生と関わらなかったり、わざわざ学校の先生に話をしに行ったりということも少なかったのではないでしょうか。

その点、中学生の時は何から何まで担任の先生が声をかけてくれたり手を尽くしてくれたりという経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。中学校教師は教科を教えるだけでなく思春期という多感な時期の子ども達とたくさん関わることで、精神的な成長にもかかわる職業なのです。

このように生徒1人1人と密に関われるという点が高校教師と中学教師の大きな違いといえます。

中学校教師の勤務先は?

中学校教師の働けるところは基本的には中学校ですが、他にもいくつかの勤務先が認められています。

・中学校
・聾学校
・盲学校
・夜間学校
・海外の日本人学校など

中学生がいる学校であればどこでも働けます。学生と関わることはできなくなりますが、キャリアを積んでいくことで教育委員会で働くこともできます。

また、中学校の免許を取得する過程で小学校の教員免許を持っている方もいらしゃいます。そういった場合には、近年増えてきている小中一貫校でも働くことができます。

普通の公立中学あるいは私立中学の場合は部活の顧問になることが必須条件とされています。そのため、担当する部活によっては土日も出勤となることもあるため、週休2日の休みが確保されない場合もあります。

中学校教師の年収は?

中学校教師の年収は働くところによって異ります。公立中学校の場合は公務員扱いとなるためその自治体で異なってきます。厚生労働省が発表した平成28年度の「学校教員統計調査」によれば、全国平均は約34万円でした。男性平均は約36万円、女性平均は約32万円とのデータもでています。

また海外赴任の場合には、日本で働く中学校教師より給料が高くなる傾向にあります。私立中学は企業と同じですので、初任給は平成24年頃のデータで19万円~20万円にプラス手当という程度になります。

ちなみに給料の相場は公立と私立では差があります。ですが、小学校、中学校、高校と学校においての差はありません。さらに部活動の顧問で活動回数が多い場合にはプラスで手当てがつくところもあります。

中学校教師にはどうやってなるの?

普通教員免許状の取得方法

中学校教師になるためには普通教員免許状を取得することが必要となります。

普通教員免許状は大学の教職課程を履修すれば卒業と同時に取得することができ、中学校の教員免許を取得するための試験はありません。

小学校、中学校、高校の教員免許の特徴といえば、小学校と中学校の教員免許の場合は取得のために介護体験が必須となりますが、高校は介護体験が不要ということです。

また、中学と高校は専門教科ごとに免許を取得することが必要です。たとえば、国語の先生になりたいという場合には中学校の国語の教員免許を取得することが必要です。

1つの教科の中学校、高校の両方の免許は単位を8単位増やすことで取得可能です。また、必要な単位をとることができれば小学校教師と中学校教師の免許を一緒にとるということもできます。

自治体によっては中学校教員免許だけでは採用しないというところもあるため、将来さまざまな働き方をすることを見据え、あえて小学校や高校の教員免許を中学校の教員免許と一緒に取得する方が多い傾向にあります。

教員採用試験の合格が必須

免許が取得できればすぐに教員になれるわけではなく、教員として働くには教員採用試験を受けて合格することが必要です。

教員採用試験は各自治体でおこなわれています。試験は年に1回で一般教養や教職教養に関する試験、専門教科に関する試験、面接試験や小論文試験があります。また、体育や音楽など技能教科の教師は実技試験もあります。下記は東京での教員採用試験の内容です。

◾️一次試験
筆記試験:(1)教職教養試験(2)専門教養試験
人物試験:(3)論文試験
◾️二次試験
人物試験:(1)個人面接(2)集団面接(指定課題における受験者間の話し合いや質疑応答)
他:(3)実技試験(一部校種・教科)

採用試験は、地方自治体によって倍率が異なります。そのため、都心部で採用されなかった場合でも地方で試験を受けたら採用されたという話もよくあります。採用されなかった場合は次の年にもう一度教員採用試験を受ける、あるいは正規の職員として採用をされなくても臨時職員として採用されて契約社員、いわゆる非常勤の先生として働くこともできます。

 

採用の倍率が下がっていく?

現在の教員の年齢構成を見ると、大量採用期の40歳代から50歳代前半の層が多く、いわゆる中堅層以下の世代が少ない構成となっています。そのため今後、大量採用期の世代が退職期を迎えること、そして教師の人数、教師の質という両面から、優れた教員を養成・確保することが課題と言われています。ですので今後、採用の倍率が下がる可能性もあります。

教師として生徒の心に寄り添うことの意味が分かる1冊

著者
水谷 修
出版日
2009-03-06

中学校教師にも愛読者が多い1冊です。ベストセラー小説となった『夜回り先』は世間的にも話題になり、ドキュメンタリー番組も放送されていたこともあって知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 

著者は高校の先生として生徒指導に尽力、夜回りと言いながら夜の繁華街を回り子供たちの心の声を聞き、寄り添ってきた方です。そんな夜回り先生が夜回りをしてきたなかでの子どもとのかかわりの体験を綴った1冊です。

高校の先生のお話ですが、生徒の心に寄り添うというところは中学校の先生でも同じ部分があるはずです。生徒とのかかわり方、生徒の指導の仕方などヒントとなる1冊です。

これから中学校教師を目指すという方はぜひ先生の視点で読んでみてください。

生徒とのかかわり方のヒントがもらえる1冊

著者
重松 清
出版日

先生をテーマにした6編の短編小説から成り立つ1冊です。さまざまな学校の先生が主役となっているのですが、中学校の先生が主役となるお話ももちろんあります。

いずれも一昔前、昭和や平成初期を彷彿させる、生徒を本気で怒鳴ったり、放課後も本気で関わる人間味にあふれた先生ばかりです。これから中学校教師になる上で生徒とのかかわり方のヒントとなるのではないでしょうか。

著者の作品には学校や先生、生徒を扱うものが多くあります。学校生活や教師のかかわりなどが細かく書かれており、教師の目線で読むことで勉強になる面も多い1冊です。

この本を読まれた方はぜひ、他のシリーズも読んでみてはいかがでしょうか。

中学校教師としての立ち振る舞いは今も昔も変わらない?

著者
夏目 漱石
出版日

『坊ちゃん』は、夏目漱石の有名な作品の1つです。夏目漱石が中学校教師をしていた時の体験を書いた昭和初期の作品です。

戦前のお話しなので令和の今とかなり違った内容に感じるかもしれませんが、生徒をいかに引き付けるか、先生という職業が世間からどのような目で見られていたかなど体験をもとに描かれています。

中学校教師を目指す人は、今と昔の教師の在り方を比較してもおもしろいかもしれません。ひょっとすると今の時代の教師と変わらない部分もあるのではないでしょうか。

まだ中学校教師になるかどうかを検討中という方でも、この小説は日本の名作ともいえる小説なので、一読して損はないでしょう。

義務教育最後の3年間を担う中学校教師は、部活や指導など忙しいことも多いですが、やりがいも感じられる職業です。多感な時期にある生徒とどの距離感で関わり、理解しながら、学力を向上させるためにどうしたらいいのか。また学力だけでなく道徳観や倫理観も、毎日触れ合う教師だからこそ教えられることなど、考えなければいけないことはたくさんあります。 
今後さらに採用の枠が広がる可能性もあるため、興味のある方は免許の取得だけでもしてみてはいかがでしょうか。また、中学校教師に興味のある方はぜひ書籍も一読し、進路決定の参考にしてみてください。