5分でわかる語学!言語学との違いや魅力、勉強法や活用法を解説!

更新:2021.4.13

語学と聞いて、あなたはどんなことを思い浮かべますか?「英語苦手だったな……」「6年間も学んだのに、話せるようにならないのは向いていないからだ」と一度でも思ったことがある方は少なくないことでしょう。 また人によっては「言語学とはどう違うの?」と思う人もいるでしょう。 今回は、語学とは何か、語学を活かして広がる仕事や趣味の世界、おすすめの学習方法まで解説していきます。

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語学とは?

語学の定義

語学とは、以下のように定義されています。

「言語を対象とする学問」「外国語を使う能力についてもいう」(デジタル大辞泉)

これに対し言語学には別の定義があります。

「人類の言語の構造・変遷・系統・分布・相互関係などを研究する科学」(デジタル大辞泉)

語学という言葉が言語学を含む場合もありますが、一般に語学は実用を目的とし、言語学は言語そのものの解明を目的としている言葉として用いられることが多いです。

今回の記事のテーマは語学であるため、「実際に使って楽しむ、役立てる」ことに焦点を当てて展開していきたいと思います。 

5分で分かる言語学!社会活動に欠かせない学問の起源や詳細な分類などを解説
https://honciergejp/articles/shelf_story/9169

語学≠英語

日本人にとって、語学と聞いてまず思い浮かぶ言語は英語でしょう。中高合わせて最低6年間は学びます。英語学習の重要性がうたわれるようになってからは、小学校や幼稚園、まだ日本語がままならない年齢から英語を学ぶ機会まであります。

そのような環境の中で英語が得意になり、日本語でない言語を運用できることが喜びになれば理想的です。しかし、興味が持てないまま義務的に学んだり、受験に向けたテストの点数に自信を失くし、面白さを見いだせないまま苦手になってしまうケースが多々あります。 

語学イコール英語、ではありません。世界には現在約7000もの言語があると言われています。まだ文字を見たことも、音を聞いたこともない言葉が世界のどこかで紡がれていると想像しただけで、ワクワクしてきませんか? 
 

英語の学習も、受験のための勉強法が楽しくなかった方は、一旦忘れてしまいましょう。長年触れてきた外国語である英語から再開するもよし、まったく新しい言語から挑戦するもよし。語学イコール受験のための英語学習というイメージから解放されることから、語学との新しい関係づくりが始まります。

日本人にとって学びやすい外国語は?

「英語には苦い思い出があるから別の外国語を学んでみたいな」「英語が大好き!外国語に興味があるから他の言語も学んでみようかな」そう考える方に、日本人にとって学びやすい外国語をご紹介します。

  1. 韓国語/モンゴル語/トルコ語:日本語と語順や文法構造や語彙の体系が近い
  2. インドネシア語/マレーシア語:名詞の格変化や動詞の活用変化がなく発音もしやすい
  3. スペイン語/ポルトガル語/中国語:文字、規則を覚えれば規則通りに読める

上から数字の順に学びやすい外国語をあげています。筆者の学習体験や周囲の外国語学習者の体験、諸サイトを参考に順位付けをしてみました。

文法構造が近いものを最も学びやすい条件にしていますが、リスニングやスピーキング力を重視している方にとっては発音しやすく聴き取りやすい言語が上位にくると思います。

また、英語に慣れ親しんでいて学びやすく感じている方は、フランス語やドイツ語、イタリア語などのヨーロッパ言語も楽しみながら学べることでしょう。 
 

語学を学ぶための方法は?

大学で学ぶ 
 

語学を学ぶための方法は、具体的にどういったものがあるのでしょうか。学ぶ目的や環境によって方法はさまざまです。教育機関によって詳細は異なりますが、大枠の傾向を整理してみました。

◾️外国語学部 

まず専攻する言語の運用能力をつけ語学力を土台とした上で、その地域と結びつきの強い地域についての専門科目を学び研究を深めていきます。外国語そのものをしっかり学びたい気持ちがある方におすすめです。専門科目は言語・文化・歴史・社会など人文学・社会科学の分野から選ぶことができます。

◾️国際〇〇学部 

国際学部・国際教養学部・国際コミュニケーション学部など、「国際」から始まる学部です。語学教育に重点を置く点は外国語学部と共通ですが、特色は大学や学部の特性により大きく異なります。

国際関係論、国際関係学、国際経済学、コミュニケーション論など多様なので、特色をよく理解して選びたいところです。外国語はあくまでツールとして学び、その先の学びたい分野が明確な方におすすめです。

◾️文学部 

英米文学・フランス文学・ドイツ文学・中国文学などの専修があります。言語の習得が含まれることは上記2つと共通です。加えて文学部は、人文学の1つであり、その背後にある文化を追究する学問であるため、古典や現代の文学だけでなく現代の社会問題や音楽、芸術なども対象となることが意外と知られていない部分です。

◾️他の学部で必修科目として 

上にあげた学部以外でも、英語や第二外国語を必修としている学部は非常に多いです。研究するために外国語の運用が必要か否かによって、求められる語学力は変わります。他の学部に所属して外国語を学ぶ場合は、身に着けられる運用能力は本人次第であるといっても過言ではないでしょう。

専門学校で学ぶ 

◾️具体的な職業を目指す

キャビンアテンダント・グランドスタッフなどエアライン業界や、ホテルスタッフなどの観光業で働きたいなど、具体的に就きたい職業・業界が明確な場合におすすめです。通訳や翻訳、国際協力に関連した職業もあります。希望業界への就職支援が手厚いのが特徴です。

◾️大学編入を目指す 

現役で大学入試が思うようにいかなかった場合や、別の大学や学部に在籍しながら学びたい方向が変わった場合、編入試験という方法があります。そのためのサポートをしてくれるコースが設置されている学校もあります。

◾️留学や海外赴任のサポートに 

留学や海外赴任など、短期~長期で海外に滞在することを前提としている時の語学学習をサポートしてもらえるコースです。海外に行く日程が決まっている場合、その前に必要な語学力を身につけることが目標であるため、目的に合わせた実践的な内容が凝縮しておこなわれることが多いです。

語学を活かせる仕事/語学で広がる趣味

語学活かせる仕事は、専門学校でコース化されているもの以外にもたくさん存在します。日本で仕事をするのに日本語を使わない場面がほぼないのと同じく、外国語は言葉なので活かせる仕事は多種多様にあります。同様に趣味も、その国の言語が使えることで幅がぐっと広がります。

語学をいかせる仕事は?

◾️公務員

国家公務員・地方公務員問わず、試験科目に含まれるだけでなく就職してからも活かせる場面がいくつもあります。地方公務員の場合は関連部署でない限りは活用する機会が少ないので、公務員志望で語学を活かしたい方は国家公務員を目指すのがおすすめです。

◾️国際機関職員 

国連・国連児童基金・国連教育科学文化機関・世界保健機関・世界銀行など、外務省のHPに記載の国際機関は数多く存在します。求められる最低要件に、「関連する分野での勤務経験」「関連する分野での修士号以上の学位」「英語若しくは仏語で職務遂行が可能であること」があげられています。

◾️通訳/翻訳 

メジャーな言語からマイナーな言語まで、通訳業と翻訳業においてはあらゆる言語での仕事があります。人工知能の台頭で将来性が言及されることも増えてきましたが、訳する分野の高い専門性と豊富な語彙力、表現力を有する通訳者/翻訳者は逆に高い需要があると言われています。

企業の中で別の業務の一環として訳す場合と、専門職として通訳会社や翻訳会社に登録しフリーランスとして働く場合とあります。 

◾️教師/講師 

小中高や専門学校、学習塾にて語学を教えることができます。英語が基本になるので、他の言語を扱いたい方は語学学校または第二外国語が用意されている高校などで機会を探します。また、日本在住の外国人に日本語講師として日本語を教える際、学生が初学習者である場合に英語を使うことがあります。

◾️その他民間企業 

語学力を活かせる機会は、上記以外の民間企業においてもたくさんあります。国内に限定してビジネスをおこなう企業では、業務で活かすことは難しいですが、日本以外と取引を行ったり拠点を持つ企業ではまず機会はあると思ってよいでしょう。グローバル化が日常となった今、国外と関連する事業を持っていたり今後展開する予定の企業は多いため、機会は得やすいといえます。

語学をいかせる趣味はあるの?

イメージしやすい音楽・文学・映画やドラマ鑑賞はもちろん、スポーツ・ゲーム・舞踊・芸術関係にいたるまであらゆる分野で語学を楽しむことができます。

醍醐味はいくつもありますが、まずあげられるのは、外国語で表現された内容物を自分で理解できることですね。言語が違えば、同義語でも文化背景が違い、微妙なニュアンスが異なってきます。

好きな俳優・アーティスト・作家・選手・研究者の言葉や表現を、より早く深く知る・そのまま味わうことができた時は、達成感と喜びに心が満たされていく心地がします。

あなただけの語学学習法をつくろう

語学学習の方法は人によってさまざまです。まずは基本の流れを押さえ、自分が楽しく学べるツールを選びあなただけの学習法をつくっていきましょう。語学学習が得意な方のポイントも参考に載せました。

短期でも長期でも応用できる語学学習の流れ

  1. 発音/文字/表記法を押さえる
  2. 基本的な語彙1000~2000語ほどを文法と並行して学ぶ
  3. 4技能をひたすら実践で使う(実践しながら語彙を増やす試みは継続する)

3つの工程それぞれにどれくらい時間をかけるかによって短期か長期に分かれます。また習得したい技能によって実践の比重をつけてもよいでしょう。ある程度、運用できるレベルで語学を習得している方々は、上記の基本を自身の好きなツールを活用してオリジナルの方法にして学んでいるようです。 

オンラインツールで基本の流れを色づけしよう 

語学学習の基本の流れをオリジナリティ溢れるものにするために、書籍はもちろんオンラインツールなど方法はかなり豊富にあります。

  • オンライン外国語会話の利用
  • 好きな映画、ドラマや音楽の活用
  • オンラインライティング添削サービスの利用
  • 海外の大学のオンライン講義を無料で受講する
  • 英語母語話者向けにつくられた小中学生向けのオンライン講義を無料で受講する

思いつくものを挙げただけでもこれだけあります。 ぜひ、楽しみながらいろんな方法を試してみましょう。

多言語話者に聞く学習法ポイント

◾️文法構造が似ている言語グループを学ぶ

日本語話者にとって韓国語やモンゴル語、トルコ語などが学びやすい言語であるように、英語を手ごたえ持って習得できた後はドイツ語やオランダ語、フランス語などが学びやすく感じるそうです。

アメリカ人の友人は、韓国語を習得した流れで日本語を始め、日本語を韓国語を用いて学んでいました。また日本人の友人は、ドイツ語を習得したのちにドイツにて、フランス語をドイツ語で学んでいました。似た言語を、その言語モードになっている頭の状態で学ぶと学習しやすいようです。 

◾️正しい発音を大切にする

多言語を学ぶわけでなくても、正しい発音を身につけるに越したことはありません。英語でたとえると、カタカナ英語ではなく発音記号から理解して学ぶメリットは次の通りです。

発音を重視して学び始めると、学習の初段階からリスニング力が鍛えられます。その状態で語彙を増やしていくと、スペルや発音になじみやすく記憶に残りやすくなります。そのために、多少時間をかけても英語の国際音声記号を覚えることはおすすめの方法のようです。 

英語学習を始めたい・再開したい初学習者におすすめの本

著者
川本 佐奈恵
出版日

32歳から独学で英語を学び始め、今や英会話教室を開催するまでになった著者のNHKラジオ講座を活用した勉強法が書かれた本が『最新版 NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法』です。

この本は、英語に自信がない方や苦手意識のある中高生、大人の方におすすめです。

NHK講座の選び方、講座を利用した英語学習法の基本を、必要最低限のシンプルな方法で習得できる構成になっています。筆者は中学時代にこちらを読み、ディクテーションやシャドーイングという学習法を覚えました。

学びたい外国語をこれから探す方におすすめの本

著者
エラ・フランシス・サンダース
出版日
2016-04-11

書名の通り、「翻訳できない世界のことば」を知ることで、その言語を学ぶことへの興味や意義を感じさせてくれる本です。

外国語のなかには、他の言語に訳す時に簡単には表すことのできない言葉が存在します。日本語なんかはその言語として、有名ですよね。

そういった言葉の背景にある文化や歴史、コミュニケーションの機微を楽しみながら探究できます。

また、世界各地に住んだ経験がありイラストレーターでもある著者が描くイラストと解説が、さまざまな世界の言葉への興味をかきたててくれます。

初級者から上級者まで楽しめる、語学学習者のためのバイブル本

著者
千野 栄一
出版日

30年以上読み継がれている、外国語入門書の決定版と言われるロングセラー本です。

参考書の選び方や各技能の習得法、文化的背景の重要性を説いたり語学学習の心構えにいたるまで、懇切丁寧に網羅された深みのある内容です。

読むと外国語を学びたくなる愛読者も多く、初級者から上級者まで何度も楽しめます。学習目的を明確にし、目的到達に必要なレベルまで到達すれば十分だという考えは、語学を実用的に活用しようとしている読者を勇気づけます。

言語、言葉に興味を持っている方におすすめの本

著者
黒田 龍之助
出版日

『はじめての言語学』は言語学の入門本と言われる本ですが、言語学専攻でなくとも外国語を学ぶ機会があるすべての方におすすめしたい本です。 

筋トレのようにひたすら文法や語彙の暗記・反復学習をする基礎期間は誰もが通過する時間です。言語そのものを対象にする言語学の入門に触れておくことで、文法理解や語彙の暗記を言語の構造を意識しながら学ぶ時間に変えていくことができます。

「言語の筋トレ」のような時間に彩りを添えたい方はぜひ読んでみてください。

語学が好きな方もいれば、苦手意識が強い方もいます。日本に住んでいる以上、外国語の必要に迫られることはまずありません。しかし、他の言語が使えることで広がる世界は無限にあります。1つその世界を楽しんだら、もう知らなかった頃には戻れませんね。 
仕事のスキルアップはもちろん、趣味や人間関係まで豊かにしてくれるツールとして語学を学ぶことは、あなたの自信となり良きサポーターになってくれること間違いなしです。

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