5分でわかるホテルスタッフ!ホテルの仕事とは?やりがいや収入を解説

更新:2020.8.28 作成:2020.8.28

「ホテル」と聞くとフロントやベルスタッフの仕事を思い浮かべる人が多いかもしれません。実はホテルの中にはたくさんの仕事が存在し、ホテル一丸となってチームワークを発揮することで最高のサービスを提供することができるのです。また、その全てがやりがいのある仕事ばかり。 この記事では、ホテルで行われている仕事内容や収入、やりがい、必要とされる素質について解説します。ホテル業界に興味がある方、接客業界に興味のある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

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目次

ホテルスタッフはどんな仕事をしているの?

ホテルの仕事は大きく分けると3つ

ホテルでは、裏方の経理や人事を除けば「宿泊部門」「料飲部門」「宴会部門」の3つの部門で構成されていることがほとんどです。

◾️宿泊部門

宿泊部門は、ドアマン・フロント・ベルスタッフ・ハウスキーピング・コンシェルジュなどがあります。主にホテルのメインとなる宿泊関連の業務をおこないます。ゲストがホテル内・外で快適に過ごせるようにサポートします。

◾️料飲部門

料飲部門は、主にホテルの中にあるレストランやラウンジに所属するシェフ・ウエイター・バーテンダー・ソムリエなどです。サービスのプロとして、質の高い接客と知識、スピードを提供しています。

◾️宴会部門

宴会部門は、ホテルでおこなわれる会議やイベント、宴会や結婚式のスタッフをさします。ホテルによっては「ブライダル部門」と分けられていることもあります。宴会の予約調整から始まり、要望を聞いて内容を提案していくコンサルティングのような業務もおこなうこともあるようです。

ひと口にホテルといっても、ビジネスホテル・リゾートホテル・ラグジュアリーホテルなど、さまざまな種類のホテルがあります。それぞれ毛色が違うため、求められるサービスの内容も多少異なります。

ホテルマンとホテリエの違いって?

「ホテリエ」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?

ホテリエは直接ゲストにサービスをおこなう仕事ではなく、ホテルの経営者や支配人など、マネジメントをおこなう人のこと。近年では、ホテルマン(Hotel Man)は男性スタッフだけを表現する言葉になってしまうため、男女の差別をなくし「ホテリエ」という統一された呼び方をするというケースが増えてきました。

ちなみに、海外では「Hotel Man」でホテルの経営者や支配人をさすことの方が多いようです。反対にホテルスタッフは「hotel worker」や「hotel-keeper」と呼ばれています。

ホテルスタッフの年収は?

ホテル業界は体力勝負の世界

ホテル業界は「体力勝負の世界」と耳にしたことがある人もいるかもしれません。そう言われる理由は、24時間体制で営業しているからです。真夜中にゲストが体調不良になることもありますし、まだ薄暗い早朝から朝食を何部屋にも届けて回ったりと、1日中稼働しています。

そのおかげでゲストが安心して滞在できるわけですが、ホテルスタッフ側は立ちっぱなしであったり、重い荷物を1日に何回も運ばなくてはいけなかったりと体力が必要となります。深夜勤務もあるため生活も不規則になりがちで、体力的にきついことも多いのです。

中にはホテルで仮眠をとるケースもあり、長い時間家に帰れないシフトも存在します。ホテルスタッフとして働き続けるにはそれなりの覚悟と情熱が必要なのです。

ホテルスタッフの初任給

就職したらどれくらいお給料がもらえるのか、気になる方が多いと思います。おおよその数字ではありますが、参考にしてみてください。

  • 大卒:20万円前後
  • 高校、専門学校卒:17万円前後

上記の相場を見てみると、初任給としての水準はそこまで高くはない印象です。入社後、マネージャークラスまでステップアップすることで年収800〜1000万円ほど稼ぐ人もいます。ただし、リーダーシップや人間性・上司からの評価・会社の業績などさまざまな要因が関係し、狭き門だと考えておきましょう。

また、ホテルスタッフとして働いていると精神的にきつく感じる場面も多くあります。ホテル業界はどちらかというと体育会系な雰囲気が残る業界であり、先輩からきつく叱られたり、ゲストから理不尽なクレームを受けることも少なくないのです。

これらは接客業界ではよく聞く話でもあるので、ホテルに限った話ではありません。ですが、ゲスト全員がよいお客様ばかりではないということを念頭に置いておくと、入社後のギャップは少ないかもしれません。

ホテルスタッフになるには?

ホテルの専門学校や観光学が学べる大学に進学する

ホテルの専門学校を調べると、たくさんの学校が出てきます。専門学校では実用的なホテルマナーや知識・語学を学ぶことができ、ホテルに特化した学校なだけあって就職率も高いのが特徴です。

観光学が学べる大学には「立教大学」観光学部、「流通経済大学」国際観光学部などがあります。

これらの大学以外にも観光学を学べる大学はたくさんありますので、大学進学を考えている方は進学情報サイトで調べてみるとよいでしょう。自分にあった学校が見つかるはずです。

ただし、就職試験では受験資格として学部の指定をされていることはほとんどありません。特に面接試験では、その人の人柄やホスピタリティマインド(おもてなしの精神)が重視される傾向にあります。

語学力を磨く

就職試験を受ける際、語学力は強い武器となります。2020年7月現在は外国人観光客は減少傾向にありますが、世界の状況が落ち着いたあとにはアジア圏観光客の倍増なども予想されます。そのため、中国語や韓国語を含めた外国語が話せると有利になる可能性が高いでしょう。

具体的な試験としては下記のようなものがあげられます。

 

  • TOEIC
  • TOEFL
  • 英語応対能力検定

 

また外資系ホテルの中には、面接試験や入社後の研修が英語でおこなわれるところもあります。有名なのは日本のリッツ・カールトンでしょう。英語を話せるだけでなく高いリスニング力がなければ、研修についていくことすら難しくなります。

ホテルスタッフのやりがい、魅力とは

ゲストからの感謝の言葉

ゲストからの「ありがとう」「また来るよ」という言葉は大きなやりがいのひとつでしょう。そういった言葉をゲストから日常的にかけてもらえる場面は多く、部屋までのアテンド・レストランでのテーブルサービスなどで指名してもらえることもあります。

スタッフ個人に(ホテルを通して)お礼の手紙が届くという話も、ホテル業界で働く方からよく聞く話です。「たとえ辛いことがあっても、その手紙が励みになって頑張れることも多い」と聞くと、ホテルでの仕事はホテルスタッフ、そしてゲストの両方からの思いやりによって成り立っていると感じます。

「ホスピタリティ(おもてなしの心)」のマインドを高く持っている人ほど、そういった貴重な経験をすることが多いようです。ホテルスタッフは「喜んでほしい」という気持ちがしっかり相手に伝わるのを体感できる仕事です。人と接することが好きな人には天職でしょう。

ホテル業務には正解がない

ホテル業務では、社会人、ホテルスタッフとしての基本知識やマナーだけでは対応しきれないようなことも起こります。ゲスト一人ひとり求めることが違えば、ホテルを利用する理由も異なります。

そうした意味ではホテルでの業務には正解というものがありません。自分らしい接客方法を試したり、ゲストの反応を見ながらトライ&エラーを繰り返していくというのはホテルスタッフとして働く際の魅力のひとつでしょう。

ホテルスタッフになるにはどんな学校に行けばいい?

著者
高野 登
出版日

「文字だけの本は苦手」という方におすすめしたいのが、ホテルでの日々の業務について漫画で描いたこちらの本。

主人公は、急遽レストランの店長を任されることになった1人の女性。しかし、そのお店には「言わないとできない店員たち」ばかり。そこで、リッツ・カールトンで勤務経験のある友人からリッツ流おもてなしのノウハウを学び、お店を好転させていく……という物語です。

電子書籍でも読むことができます。漫画なので通学・通勤の時間を使って読んでみるのもいいかもしれませんね。

ホスピタリティをもっと知りたいあなたに

著者
福島 文二郎
出版日

ホテルについて調べていると、必ずといっていいほど出てくる「ホスピタリティ」という言葉。よくサービスとホスピタリティを混同してしまう方がいます。

厳密には、サービスは相手に求められたことに応える行為、ホスピタリティは求められてはいないけど、どうしたらもっと相手が喜んでくれるかを考えて行動することを指します。
 

そんなホスピタリティについて、具体例を交えながら学んでいきたいという方におすすめなのがこちらの本です。

スタッフのクオリティや人材力において、非常に高い評価を受けているディズニー(株式会社オリエンタルランド )。その根源となるホスピタリティについて、パークで起きたエピソードを交えながらわかりやすく解説しています。

ディズニーランドやディズニーシー、他の各施設にて自然に受け取っていたディズニーのホスピタリティから、学ぶところは大いにあるでしょう。

日本流の「おもてなし」を知りたいあなたに

著者
渡邊 忠司
出版日

著者の邊忠司さんは皇室、ネルソン・マンデラ元大統領など世界中の国賓・各界のVIPを迎えてきた伝説のホテルマンです。

そんな彼が実践してきたホスピタリティとともに、日本流の「雅(みやび)」なおもてなしを学ぶことができます。マナーや気配りをはじめ、どのようにしたら相手に不快感を与えないかなど、今の自分に当てはめながら読んでみるのもよいでしょう。

働く業界を問わず、社内での人間関係、親戚づきあいなど、よりよい仕事や人生に通じる「おもてなしの法則」が紹介されています。誰が読んでもためになる内容で、誰かにおすすめしたくなる良書です。

ホテルスタッフと一言でいっても、たくさんの仕事があることを知っていただけたでしょうか。人事や経理といった裏側からホテルを支える仕事を除けば、ほとんどがゲスト=人と接する仕事です。 
各部門ごとに求められる知識や技術も違ってくるため、自分が働きたい職種が決まっている方は、さらに詳しく調べてみてください。 
ホテルスタッフは人をもてなし、時には癒し、活力を与えることもできる素晴らしい職業です。レストランだけの利用が可能なホテルも多いので、ぜひゲストとしても訪れてみてください。リアルな「ホスピタリティ」を肌で感じることは、ホテル業界での就職を目指す人にとって一番の勉強の場となるはずです。