論文の書き方がわかるおすすめ本5選!レポート、卒論、理系英語まで伝授。

更新:2021.12.14

大学生にとって、小論文や卒論は避けては通れないもの。今回は、特に理系の皆さんに必要不可欠な論文の書き方、そして独特の理系英語をマスターできる本を5冊ご紹介します。これらを読んで、ワンランク上の論文を完成させましょう!

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12万部突破!論文とはなにかを明確にする必須のバイブル

論文とはなにか問いに答えてくれる論文入門書『新版 論文の教室―レポートから卒論まで』。インターネットで検索する際のコツや、禁句集なども充実しています。

著者
戸田山 和久
出版日
2012-08-28


論文のアウトラインを丁寧に解説し、説得力を高めるためのコツも余すことなく伝授する本書。とにかく論文を書く行為が初めての学生にとって、論文とはなにかという問いかけから、論文作成のためのノウハウを時系列順に説明されています。書くということが苦手な方にとっては、より読みやすくわかりやすい1冊といえるでしょう。

著者は哲学者ですが、理系の本を参考にしていることからも理系学部に属している方にも、十分満足のいく本です。

著者の書いたメモや具体例などがわかりやすい!

理系学生へ向けた文章作成技術の指南書『理科系の作文技術』。新書ですので、手元に置きやすいサイズかつ良心的な値段がありがたい本です。

著者
木下 是雄
出版日


理系の大学生になると、調査報告や技術報告などは必須の課程。特に大学院生になると研究計画書の申請書の書き方など、書くべき重要なことはたくさんあります。

著者は論文を書くにあたって、目標意識に重きを置いています。一貫性のある文章を書くために、どのような意識が必要なのでしょうか。この課題をクリアすべく、メンタルの面からもサポートをします。

1981年に書かれている本書ですが、現在も多くの理科系学生に支持される本書。本質的な部分は変わらないということがわかります。

理系だから文章がうまく書けないということはありません。文章作成のスキルをテクニカルに書いてありますので、誰でもいますぐ実践できる文章作成術が学べます。明快でわかりやすい文章作成に欠かせない必読本といえるでしょう。

「理科系の」と銘打ってありますが、文系の方でも十分納得のいく内容です。大学生になった方にはぜひ目を通してもらいたい1冊です。

日本語にも通用する!正しい英文を作るための必読本

理系向けの英文の指南書『理科系のための英文作法』。文法的に正しくても、繋げ方が良くないと、わかりやすい文章にはなりません。

著者
杉原 厚吉
出版日


本書の特徴は、コンピュータで開発された文章解析技術と、言語野の新分野である「談話文法」というものを画期的に用いている点にあります。今まで英文を作る際に四苦八苦していた方は、本書を読むことで、より伝わりやすい英文が作れるようになるでしょう。

他人にとって読みやすい英文を作るという点は、日本語にも通用します。日本語と英語の双方に共通する法則を紹介してくれますので、言語ごとの特徴を知りながら、文章を綺麗に書く技術が身につく本です。

理系の学生やエンジニアの方にとってはもちろんのこと、英文を書くことが苦手な方にとっては良書といえます。

全米で話題の邦訳!理系の人生を変える1冊

『できる研究者の論文生産術』は、アメリカのポール・J・シルヴィアの『How to Write a Lot』が翻訳されたもので、アメリカでは多くの人に読まれています。いかにして多くの本や論文を執筆するかが書かれています。

著者
ポール.J・シルヴィア
出版日
2016-12-13


翻訳本でありがちな、文化的背景の相違による無用な部分がない点が特徴です。言語が違っても、どのようにすれば多くの論文を執筆できるようになるかということが学べる1冊なのです。

本書で主張されていることは2章にある「毎週決まった時間に執筆時間を設定すること」というシンプルなもの。この前提条件を満たした上で、いかに書くかを指南してくれています。テクニカルな面よりも、論文を書くにあたって時間の確保がいかに重要かということに気づかされるでしょう。

スケジュールの管理からメンタルの持ちよう、また具体的な執筆状況などが満載です。忙しい研究者や大学院生、ポストドクターなどのアカデミックポストを狙う方にとっては必携の1冊となるでしょう。

正しい科学論文の作法を知ろう!

国際誌エディターとして11年間活躍した著書が明かす、良い論文の書き方がぎっしり詰まった『国際誌エディターが教えるアクセプトされる論文の書きかた』では、論文の書き方を懇切丁寧に解説しています。

著者
上出 洋介
出版日
2014-05-30


どうして研究者は論文を書かなければいけないのか、そもそも良い論文とはどのようなものかといった基礎の基礎から、科学界で避けて通れない審査時のレフェリーとのやりとりのコツなども伝授する本です。

論文を提出する際に、レフェリーとの間で起こりうるケースをあげて、その場合の思考法なども書く珍しい1冊です。とにかくアクセプトしてもらうことに必死になっている方には、どのようなことが本当は必要なのかを気づかせてくれるに違いありません。英語論文において間違いやすい英文なども指摘してくれています。

論文がなかなか通過しないと悩んでいる研究者の方や、大学院生の方に読んでもらいたい1冊です。

いかがでしたか。今回は、これから理系の学生になる方、大学院生、そしてすでに研究職に就いている方にとっても参考になる5冊をご紹介しました。日本語論文だけでなく、英語論文を読み書きすることの多い理系の方にとって、いかにうまく執筆するかを伝授する本ばかりです。これらを参考に、より良い論文作成に挑んでみてくださいね。

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