5分でわかるシステムエンジニア!未経験でも転職できる?仕事内容や年収などを解説!

更新:2021.12.5

システムエンジニア(SE)と聞くと、理系しかなれない難しい仕事のイメージがあります。しかし実際は理系・文系問わずシステムエンジニアとして働いている方は多く、また人材不足のため未経験での採用も積極的におこなわれている仕事のひとつでもあります。 そのため年収も一般と比較すると高水準になっており、働き方もさまざまあります。 今回はシステムエンジニアの仕事内容や未経験での転職方法など詳しく解説します。記事の最後にはシステムエンジニアになるうえでおすすめの本を3冊紹介しますのでぜひご覧ください。

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システムエンジニア(SE)とは。他職種との違いも解説

システムエンジニアとは

システムエンジニア(SE)は、ITエンジニア(Information Technology)の職種のひとつです。システムエンジニアは、顧客が作りたいシステムの機能や表示画面といった仕様を決めるなどの大まかな設計を担当しています。 

具体的には、「要件定義」「基本設計」「詳細設計」「テスト」「運用保守」などの業務ををおこなっていき、大まかな設計を決めることや上流工程に携わることができます。 また、予算や人数、進捗管理などのマネジメント業務も必要になります。 

システムエンジニアと他の職種の違い

他にもITエンジニアの職種には、プログラマーや自社内のシステム開発を担当する社内SE、データーベース構築、運用保守をおこなうサーバーエンジニア、さらには、ソフトウェアの基盤を構築するインフラエンジニアなどがあります。

システムエンジニアやプログラマー、社内SEはどのような仕事を担っているのでしょうか。

◾️プログラマーとの違い

システムエンジニアは、顧客のニーズに合った仕様書を作成することが仕事です。対してプログラマーは、システムエンジニアが作った仕様書をもとにプログラミング言語を使ってシステムを実装します。

システムエンジニアとプログラマーの仕事は関わりがないように思いますが、実装後のテストでは、システムエンジニアとプログラマーが一緒に確認することもあります。また、規模の小さい企業の場合、システムエンジニアとプログラマーの仕事をどちらも担うこともあります。

◾️社内SEとの違い

社内SEは、社内で使うサーバーの構築や運用・業務で必要となるシステムを作る音や社内のITサポートをおこないます。 

システムエンジニア(SE)の仕事内容とは?

システムエンジニアの仕事の工程は、主に4つに分けられます。

1.要件定義

顧客(依頼者)に対してヒアリングをし、顧客が望むシステムを把握します。システムの開発にかかる時間や費用を算出しどのようなプランで進めていくのか検討します。

2.基本設計

顧客の要望に応えられるようシステムの設計をおこないます。要求定義での結果を受けて、システムにどのような機能を持たせ、また表示や操作の方法などを決めます。また、デザインのサンプルを作るのもここでおこないます。

3.詳細設計

基本設計にて決定した機能に対し、どのような技術や仕組みを使って実現するのかを決定する工程です。プログラマーがプログラミングをする際に必要な詳細について決定します。

システム設計が終わったらプログラマーに仕事を引き継ぎ、プログラミングという工程に移ります。ここでプログラマーにお願いする企業もあればシステムエンジニア自らおこなうこともあります。

4.テスト

テストとはプログラミングが完了したシステムがきちんと機能しているか、表示されているかを確認します。その結果問題が見つかった場合は、プログラマーかシステムエンジニアによって修正が加わります。

ここまで完了したら運用を開始します。システムエンジニアの仕事はシステムを作って終わりではなく、メンテナンスやトラブル対応などの保守という作業をおこないます。運用後にバグが起こることもあるため、プログラマーと協力しながら対応していきます。

システムエンジニア(SE)の年収は?働き方についても解説!

システムエンジニアの年収

厚生労働省が公開している「賃金構造基本統計調査の職種別賃金額」によれば、システムエンジニアの月給は下記のようになっています。

 

  • 平成27年度:約35万円
  • 平成26年度:約33万円
  • 平成25年度:約37万円

 

この金額を1年で計算すると、約400万〜440万円ほどとなります。この額に年間賞与など特別給与額が加算されるため、年収は下記のようになります。

 

  • 平成27年度:約530万円
  • 平成26年度:約480万円
  • 平成25年度:約550万円

 

ただ、務めている会社や持っている資格によって違いはあります。今ではシステムエンジニアの数が減っているので、平均年収の増加も望めるでしょう。

システムエンジニアの働き方って?

システムエンジニアの働き方は、大きく3つに分けられます。

  • 社内SE…自分の所属する会社で働くシステムエンジニアのこと。
  • 社外SE…お客様のオフィスで働くシステムエンジニアのこと。常駐SEともいう。
  • フリーランス…自宅や好きな場所でフリーとして働くシステムエンジニアのこと。

さまざまな業界でのIT化が進んでいる今、システムエンジニアの需要は高まっています。そのため、システムエンジニアは働く場所を選ばない職業のひとつとなっています。

会社に所属して働くと他のシステムエンジニアの技術を間近で見ることができます。また最新技術の話題も自然と耳に入ってくるでしょう。

システムエンジニアの仕事は、会社の動きと連動していることが多いため、土日祝日が休みになることが一般的です。しかし、新しいプロジェクトが立ち上がった時は比較的忙しくなります。プロジェクトがひと段落すれば、まとまった休みを取れることもあるようです。

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システムエンジニア(SE)のやりがい、大変なこととは。

システムエンジニアのやりがい・魅力

システムエンジニアの仕事にはどんな魅力があるのでしょうか。また仕事をおこなう上でのやりがいはどんな時に感じられるものなのでしょうか。

◾️チームで協力し、達成感を味わうことができる

システムはシステムエンジニアひとりで作れるものではありません。他のシステムエンジニアやプログラマーなどと協力してやっとできるため、完成した時の達成感は強いでしょう。チームで何かを成し遂げた経験のある人は向いているでしょう。

◾️人々の生活を豊かにすることができる

私たちが快適な生活を送れるのは、システムエンジニアが作ったシステムのおかげです。たとえば改札や銀行のATMにもシステムエンジニアの力が加わっています。人の役に立ちたいという方はぜひ目指してみてください。

◾️必要なPCスキルを身に付けることができる

システムエンジニアとして仕事をするにあたって、パソコンを扱うスキルが必要となります。また、技術の証明になるシステムアーキテクト試験やネットワークスペシャリストなどの資格にも挑戦すると、転職をする際にも有利になるでしょう。

システムエンジニアの大変なところ

しかしシステムエンジニアの仕事はよいことばかりではありません。どんな仕事にもいえることですが、大変な部分が多いのも事実です。

◾️覚えることが多い

システムエンジニアといってもさまざまな分野(セキュリティ、サーバー、データベース、ミドルウェアなど)があり、それぞれの分野でプロフェッショナルでなければなりません。システムエンジニアの仕事はすべての工程を受け持つため、何かひとつだけ得意ではいけないのです。そのため、苦手な分野を覚えなくてはならないのは大変でしょう。

◾️プロジェクトの期間中は残業が多い

ひとつのプロジェクトに対してチームで協力しながらおこなえるのはよいところですが、納期やそれにともなう業務がたくさんあるため、どうしても残業が多くなってしまいます。毎回定時に帰りたいという方には大変かもしれません。

◾️新しい技術に敏感でなくてはならない

IT化が進む現代では、ITに関連する最新技術は日々、更新されていきます。システムエンジニアは自分の業務をおこなうかたわら、そうした最新技術に関するアンテナも張っておく必要があります。

IT業界におけるトレンドなども日々移り変わっているので、情報を追うことが苦に感じることもあるでしょう。

未経験でもシステムエンジニアになれる?転職事情について

いまの仕事からシステムエンジニアへの転職を考えている方もいるでしょう。気になる未経験からの転職事情についてはどうなっているのでしょうか。

独学でプログラミングを習得する

意外と多いのが独学でプログラミングを習得する方です。独学は一見、難易度が高いように思えますが、最近ではプログラミングを分かりやすく学べるサイトや動画、また教本なども多く出版されています。ですので、パソコンとインターネット環境さえ整っていれば誰でも独学で勉強を進めることができます。

プログラミングスクールに通う

ITに関する知識や、そもそもパソコンが苦手という方はプログラミングスクールに通うのが最も効率がよいでしょう。プロから実際に指導を受け、わからない部分についても質問しながら進めることができるため、技術を確実に習得することができます。

近頃ではオンライン方式のレッスンを用意しているところもあるので、自分のライフスタイルに合わせて学び続けることができるでしょう。

未経験OKの求人に応募する

大手の求人サイトを見てみると、未経験OKの求人も多数掲載されています。未経験で入社した後は社内で用意された研修を受けながら実務経験も積んでいくことができます。

実際に働きながらシステムエンジニアの先輩の仕事を近くで見ることで、プログラミングの面白さや奥深さなどを知ることもできるでしょう。

そもそもITってなに?という方におすすめの本

IT業界に興味があるけどどんな職業があるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

たとえばITにかかわる仕事としてSE(システムエンジニア)、プログラマ、ITエンジニアなどがあります。それぞれやる仕事内容は異なるので、自分が身に付けたいスキルやキャリアプランによって選択してみるといいでしょう。

IT業界について簡単に知りたい方にはこちらの本がおすすめです。

著者
["ゆきの, 加藤", "聡, 豊沢", "哲, 大間"]
出版日

『情報処理エンジニア職業ガイド―プログラマ・ITエンジニア・SEのためのキャリアデザイン』という本です。この本ではシステムエンジニアのみならず、そのほかの職種やIT業界の変遷について詳しく紹介しています。

IT業界における職種と、それぞれの職種でどんな求人が出ているのかについても解説されています。

そのためこの職種ではどんなスキルが求められているのか、就職した際にどんな業務を任される可能性があるのかなどのイメージがしやすいです。

他業界からIT業界への転職や、IT業界内での転職などを考えている方におすすめできる1冊です。

システムエンジニアの仕事内容について詳しく知るための1冊

現代ではシステムエンジニアの人材不足から、文系の人をシステムエンジニアとして積極採用している企業が多くあります。また、いちから教えてくれる研修を設けている企業も多く、文系新卒でもシステムエンジニアになることができます。

システムエンジニアとしてキャリアをすすめるにあたってどうすればスキルがつくのか、どうすれば一人前のシステムエンジニアになれるのか気になる方は多いでしょう。

そんな方におすすめなのがこちらの本です。

著者
山田 隆太
出版日

山田隆太氏著作の『SEの基本』という本は、これからシステムエンジニアを目指す方にとてもおすすめです。

システムエンジニアとしての基本だけでなく、そもそもシステムエンジニアとはどんな仕事なのかなど、業務への理解が進むような内容になっています。

他にも社会人として必要なメールや議事録の書き方、プロジェクトメンバーの管理やモチベーション維持の方法なども記載されています。

SEとしての心構えから仕事内容、システム開発のすべてが収録されています。SE初心者の方はもちろん、これからシステムエンジニアを目指すという方にもおすすめなのでぜひご覧ください。

「できるシステムエンジニア」に必要な鉄則とは?

システムエンジニアの仕事は顧客との信頼がとても大切になってきます。

顧客や職場内で信頼されできるシステムエンジニアになるためにはどのような点に気を付ければよいのでしょうか。さらにSEとして活躍したいと思っている方にはこちらの本がおすすめです。

著者
馬場 史郎
出版日

システムエンジニアとしての技術力・人間力を高めていきたい方におすすめなのが、馬場史郎氏著作の『SEを極める50の鉄則 新装版』という本です。

旧版の発売は2000年。それからシリーズで愛され、2020年現在までに10万部が売れています。システムエンジニアに関連する本のコーナーができるきっかけにもなったと言われている良書なんです。

プロジェクトを遂行させ、完成させるだけがシステムエンジニアの仕事ではありません。顧客とのコミュニケーションや成果で顧客満足度を高め、ITの専門家としてどう立ち振る舞えばいいのか。この本が、働く上でぶち当たる問題を解決する手助けをしてくれるはずです。

他にも顧客や仕事仲間など人と接するうえで必要なことが収録されています。SEだけでなくIT関係で仕事している方や就職していと考えている方にもおすすめの1冊です。

自分の市場価値をアプリで診断

システムエンジニアは今や文系、理系の垣根を超えて人気の高い職業となってきました。国のIT化がとまらない昨今において、今後も必要とされる職業のひとつです。しかしシステムエンジニアは、情報システムの構築だけが業務ではなくなってきています。顧客とのコミュニケーションをしっかり取り、人対人として接することで、顧客の満足度が上がったり、会社の利益につながったりします。技術力と人間力が必要な職業になってきているのです。 
今後さらなるIT化がすすむにつれ、ITのトレンドをキャッチしたり、技術力を高めたりと、やりがいや満足度は高いでしょう。システムエンジニアという仕事に興味のある方は、ぜひ紹介した書籍も手にとってみてくださいね。

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