5分でわかる映画監督!就職・転職までの道のりは?収入の仕組みや進学先なども解説!

更新:2021.12.5

さまざまな年代の人から愛されている、映画という芸術。そんな映画が生まれるまでに欠かせないのが映画監督の存在です。映画制作に関わるさまざまな人を動かし、ひとつの映画を作り上げていく。その姿に憧れた方も多いでしょう。 しかし有名な映画監督を見る機会はありますが、映画監督のなり方は知られていない部分が多くあります。。そこで今回は、映画監督になるまでの道のりや仕事内容、年収や収入の仕組みなどを詳しく解説します。最後には映画監督を目指す方にぜひ読んでいただきたい書籍も紹介しておりますので、ぜひ手にとってみてくださいね。

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映画監督の仕事は幅広い

映画監督の仕事の様子を思い浮かべてみましょう。「カット!」と声をかけている様子や取り終えた映像をチェックしている様子が一般的なイメージではないでしょうか?。しかし映画監督にはその他さまざまな仕事があるのです。
 

映画監督の仕事は幅広い

  • 脚本づくり
  • 俳優のキャスティング
  • 撮影場所の計画
  • 音楽・効果音の計画
  • 演出計画
  • 衣装・小道具の選定
  • 俳優、エキストラなどの演技指導

一般的に知られているイメージでは演技指導や現場での指揮をとる姿がフォーカスされがちですが、映画監督には準備段階からさまざまな仕事があります。

映画のストーリーを考えたり、映画に合った俳優のキャスティング・撮影場所の手配をおこなったりするなど、映画制作に関わるすべての仕事に決定権を持ち、現場の指揮をとるのも映画監督の仕事です。

映画監督の年収、基本的には400万円前後

映画監督の年収は400万円前後

映画監督の年収は、有名監督であれば1000万円以上とも言われますが、一般的には400万円前後になることが多いようです。駆け出しの場合は、1本あたりの収入が数十万であったり、制作費が上回り赤字になったりする場合もあります。

1年に何本も制作できないこと、毎月支給されるとは限らないことなどから、映画だけでは生活できず、他の職業と兼業することも多いです。映画監督として生計を立てるのは決して簡単ではないので、粘り強く映画を作り続け、限られたチャンスをつかむ必要があります。

映画監督の給与の仕組み

そもそも映画監督の給与形態も気になるところですよね。

基本的に映画監督への給与は、映画を制作した会社から支払われることになっています。これは映画に出演する役者などと同様の仕組みです。

よく「興行収入が伸びれば映画監督への収入もあがる」と言われることがありますが、それはある場合においては正解です。

まず多くの映画監督は、映画1本を作成するにあたりどれくらいのギャラが支払われるのかの契約を交わします。そのうえで、興行収入の何割かをインセンティブやボーナスのような形で支払われる契約がされていれば、興行収入に応じて給与額も増えます。

またそれ以外にも、興行収入の何割かを分配する契約や、何らかの映画賞を受賞したらボーナスなどさまざまな契約の仕方があるようです。

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映画監督に転職・就職するまでの道のり

映画制作に関わるあらゆる仕事をおこなう映画監督ですが、一から映画を作り上げられるのは映画監督にしか味わえない醍醐味です。では、映画監督になるためにはどのような道のりがあるのでしょうか。

意外な経歴を持つ映画監督もいるほど多様な、映画監督になるまでの道のりをチェックしていきましょう。
 

有名な映画監督に師事する

すでに活躍している有名な映画監督に師事し、後に監督として独立するというなりかたもあります。

たとえば『ゆれる』や『永い言い訳』の監督を務めた西川美和監督は、『海街diary』や『万引き家族』の監督である是枝裕和監督のチームで最初働いていました。

有名な監督のもとで現場に立つ経験を重ね、後に自らも監督として独立した素敵な例です。

自主制作映画をつくりコンテストやコンペに出展する

映画監督になる方法として、映画を評価してもらうことは大きな一歩になります。まずは映画づくりをやってみるということも大切で、自主制作映画をつくり、コンテストに出展する、コンペに参加することによって、自分の映画を見てもらうチャンスが生まれます。

作品が制作関係者の目に留まったり、賞を受賞したりすると、映画監督として映画制作に取り組めるきっかけになるでしょう。
 

テレビ・CM業界から転身する

映画制作において、映像に関わる知識や経験は有利に働く傾向があります。テレビマンやCMディレクターなどテレビ・CM業界から映画監督に転身することも可能です。関わった番組やCMで実績を出していることが重要で、実力と経験が伴っていると、より映画監督という目標に近づけるでしょう。

テレビ・CM業界から転身する場合、周りの人も映像に関わる知識・経験を持っています。映画監督になってから生きるつながりがあるのは強みになるはずです。
 

他の業界から転身する

お笑い芸人や俳優の方が映画監督デビューしたという例を耳にしたことがあるでしょう。北野武さんや松本人志さんなどが有名な例です。有名人ではなくても、脚本家などの他の業界から転身するルートもあります。

映像や脚本など映画に関わる業界の方が可能性が高いので、まずは他の業界で経験を積むのも方法のひとつです。

映画制作について学ぶなら大学・専門学校がよい

映画監督になるためには、映像の知識や脚本の作り方など、さまざまな知識が求められます。自主制作映画で名をあげようにも、ゼロから制作するのは難しいでしょう。

映画監督への道を着実に歩むには、まずは必要なスキルを学び、映画について知ることが大切です。

大学、専門学校で学ぶ

映画監督を目指す人は多く、映画学科のある大学や映画づくりに特化した専門学校もあります。基本的な知識から実習での実践まで経験できるので、映画づくりについて体系的に学ぶことが可能です。

たとえば専門学校であれば、以下のような学校がおすすめです。

 

  • 東放学園映画専門学校
  • 映画美学校
  • 日本工学院

 

これらの専門学校では同じ映画監督を目指す仲間が集まりやすく、刺激を受けながら切磋琢磨することができます。これは大学や専門学校で学ぶ際の大きなメリットでしょう。

 

 

 

制作現場で経験を積む

映画づくりには、映画監督以外にも多くの人が関わっています。助監督やアシスタント、雑用係、エキストラなども欠かせない存在です。アシスタントやエキストラなどはアルバイトで募集している場合もあります。

映画監督の仕事を間近で見たり、雰囲気を感じたりすることは、映画監督を目指す上で役立つでしょう。

独学で映画作りを学ぶ

映画づくり関する書籍やインターネットの情報は数多くあるので、独学で学ぶ方法もあります。たくさんの映画を見て、映画を研究することも勉強につながります。

ただ、大学・専門学校や制作現場で学べる専門的な知識や現場の雰囲気、実践的な知識は学びにくいでしょう。一緒に学ぶ仲間がそばにいないので、モチベーションの維持や知識の共有などでも難しさがあります。根気よく勉強・研究を続け、現場を体験できる機会に積極的に参加することが大切です。

 

 

映画監督になるまでの道のりを学べるおすすめの本

著者
泊 貴洋
出版日

現在活躍している映画監督には、それぞれにバックグラウンドがあり、道のりは決してひとつではありません。そんな、さまざまな道のりをたどってきた40人の映画監督のインタビューを1冊にまとめています。

「南極料理人」の沖田修一氏、「時をかける少女」の谷口正晃氏をはじめとした40人の映画監督が発想法やテクニックだけでなく、映画監督になるまでの生活といったリアルな部分も語っています。

これ1冊で40通り映画監督のなり方を知ることができるおすすめの本です。
 

映画の作り方を学べるおすすめの本

著者
衣笠 竜屯
出版日

映画監督になる道のりとして、実際に映画作りを経験することも大切です。一から映画を制作するためには、さまざまな知識や技術が必要になります。

こちらの1冊では、映画制作について、準備・撮影・編集・公開までの流れや映画作りのコツがまとめられており、映画作りのすべてが詰まった教科書として使えます。

指示の出し方や演者との接し方、機材の使い方など実践的なノウハウも解説されているので、すでに映画づくりに携わっている方にもおすすめの内容になっていますよ。
 

映画監督本人が語る、リアリティあふれるおすすめの本

著者
["矢口史靖", "野村正昭(聞き手)", "関口裕子(聞き手)"]
出版日

「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」などを世に送り出してきた矢口史靖氏が、映画について綴った1冊がこちらです。

矢口史靖氏の映画監督への道のりや自主映画の制作などパーソナルな部分に触れながら、矢口氏ならではの映画づくりのスタイルや矢口映画に出演してきたキャストの言葉なども綴られています。

盟友との鼎談、専門家の寄稿、自ら描いた絵コンテなど、気になるコンテンツが満載です。映画ファンはもちろん、これから映画監督を目指す方もたくさんのヒントを得られる1冊になっています。
 

映画監督は、映画制作の準備段階から現場の指揮までこなす仕事です。自主制作映画を売りこんだり、他の業界で経験を積み転身したりして、映画監督の道に進むことができます。映画監督として生計を立てることは簡単ではありませんが、一から映画を制作できるやりがいのある仕事です。大学・専門学校で学んだり、撮影現場に積極的に関わったりするなど、根気よく勉強・研究を続け、着実に階段を登っていきましょう。おすすめの書籍もチェックして、映画監督を目指すきっかけを見つけてみてくださいね。

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